【明日方舟】エンフォーサー(见行者 Enforcer)の詳細(性能やスキル、資料)

造影検査の結果、臓器の輪郭は明瞭で異常陰影も認められない。循環器系源石顆粒検査においても、同じく鉱石病の兆候は認められない。以上の結果から、現時点では鉱石病未感染と判定。

【源石融合率】0%
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

【血液中源石密度】0.12u/L
源石に触れる事は多くはないものの、コーヒーの摂取量がやや多いので、適量に注意する必要がある。

本名はエイゼル・パストーレ、ロドスの協力オペレーターとなった後、すぐに彼の穏やかで友好的な態度と人助けを好む姿はすぐに輪に打ち解ける事となった。

同じラテラーノ公証所の執行人でも、エンフォーサーとイグゼキュターの性格のギャップがこんなにも大きく、人と物を接する方法がこんなにも異なるとは想像出来ない。

この事から、ラテラーノが自身の公民権益を守る方法もおそらく多様であると推測する事が出来る。

物理的な手段で紛争を直接解決するよりも、エンフォーサーは耳を傾け、調停するのが得意だ。彼は各方面の訴えと意図を十分に理解し、全員が納得できる案を探し出し、最終的に矛盾が無い形で解消を行う。

しかし、これはエンフォーサーが戦うのが苦手であるという意味ではない。オペレーターテストでは、エンフォーサーは驚くべき戦闘能力、特に近接格闘能力を発揮した。臨機応変に対しての経験は乏しいが、技術的には交渉テーブルにいる全ての人を関節技で説得することは可能だろう。

良かった、公証所の執行人にも人間がいるんだって事が分かったし！この子は自分からコーヒーを入れてくれるんだよ！

――クロージャ

私たちの知る限りでは、エンフォーサーは少し前に公証所の執行者の実訓期訓練を終えたばかりで、彼のような若者にとってそれは簡単な事では無い。

ラテラーノ公民は通常、十二歳で自分の守護銃を手に入れてから、銃の使い方を本当に身につけるには長い勉強を必要とする。

ラテラーノ銃型武装運用許可契約を含むいくつかの審査を経て資格証を取得する事で、銃器による防衛、護身、祝賀など多くの分野で使用する事が戒律で許可される。

また、規定の年限になると、守護銃を所持しているラテラーノ公民は、保護銃を持って公証所の関連機関に向かい、銃の検査を完了しなければ自身の相棒を合法的に使用し続けることは出来ない

しかし、公証所の執行人が受けなければならない教育と訓練はそれだけではない。

公証所に勤めるのは難しい事であり、その中のすべてのメンバーは異なるレベルの律法、戒律、規則を心に熟練させ、深く理解しなければならない。

多くの公証所のメンバーは博識な法学者と言える。その上で執行人は優れた銃器操作技術だけでなく、最も難しいとされる同族との敵対する可能性にも対応しなければならないのだ。これは決して教科書で習得出来るものでは無い。

サンクタは法と共感性により、一人のサンクタがもう一人のサンクタに敵意を抱いたり、敵意を隠したりするのは困難な事であり、法に背く銃を突きつける事はせずとも、同族に手を出すには大きな心理的圧力と道徳的非難感を克服しなければならない。

イグゼキュターのような状態こそが、任務に熟練した執行人の面影かもしれない。

しかし、エンフォーサーは自分の穏やかな態度を維持する前提の下で、彼の方法ですべての公証所の訓練を通過した。

彼は笑って人事担当者に、自分には特別な秘訣はないが、辛抱強いだけだと話した。

エンフォーサーがロドスに訪れて手続きをしていたとき、彼と一緒に訪れたのはセシリアというサンクタの少女だった。

物わかりが良いとてもいい子で、今回はロドスには短い滞在しかしなかったものの、私達の所にいるほとんどの子供は彼女と友達になり、お互いに次の出会いを待ち望んでいる。

これは本当に驚いた事だが私たちの理解によればセシリアの成長環境は非常に特殊だ。彼女は身分の問題で長期にわたって家に隠れて住み、同い年の人に接触したことが無かったという。

しかし、セシリアには社会性の欠如や性格の欠陥など、同じような状況で起こりやすい心理的な問題は見られず、亡くなった保護者は彼女が精神的に健全に育つように多大な努力をしたに違いない。もちろん、十分な愛と付き添いもあったに違いない。

エンフォーサーの説明によると、セシリアの体の状況は安定していないため、ケルシー医師の判断により、ロドスは可能な範囲で医学援助を提供を行う事にした。

残念なことに、私たちは本当にこのかわいい女の子を助けることが出来ない。ケルシー医師でも食事と運動に関する簡単な医者としてのアドバイスを与えることしか出来なかった。

セシリアがこの後、カズデル周辺地域に向かうことを考慮すると、ロドスの医療部門によるフォローアップも難しい。

しかし、セシリアは自分の事は自分で出来ると言っている。私たちはこの早慧の女の子を信じてもいいだろう。

ましてやエンフォーサーも同行するのだ。1人の執行人が身につけている技能は多くの突発的事態に対応するのに十分だ。

カズデルへと出発する前にエンフォーサーはロドスで未成年者の教育を担当しているオペレーターと多くの時間を過ごした。

初等教育から中等教育までの全ての推薦教材と付属の授業計画について詳しく相談、それら全てを自分の端末にインストールしていた。

【権限記録】
セシリアの体の状況は非常に特殊ではあるが、意外にもエンフォーサーは私たちが想像していたよりも深い認識を持っていた。これは彼らがラテラーノサミットで体験と経験に関係があると思われる。

間違いない。このセシリアという女の子はサンクタとサルカズの混血であり、何世代に渡って憎しみ合ってきた二つの種族の間にも、何千年にも渡って積み上げられてきた壁を越える者がいるという事なのだ。

正直に言えば、この女の子は単独例では無いだろう。感情は私たちが想像しているもよりずっと大きな力を持っている。

本当に注目すべきは混血児のため、安定はしていないがセシリアの頭の上には依然としてヘイローが輝いているという事だ。

サンクタと他の種族との間の子供はサンクタにはなれないという鉄則があるはず。ヘイローと光翼は他者を拒絶する律法に受けられた事を意味する。

では、セシリアの存在はいったい何を意味しているのだろうか。

私たちが把握している情報はまだ少ないかもしれない。

セシリアとエイゼルはこの問題を追及することに執着してはいないようだ。これは賢明な選択だ。私たち一人一人にとって、重要なのは存在が与えられた意味ではなく、存在が生み出した意味だからだ。

彼らの未来の旅は順調では無く、苦難があり、荊棘があり、何も得られず、何の収穫も得られないかもしれない。しかし、決して無駄では無いだろう。

この二人の若者の幸運を祈っている。

エンフォーサーは仕事中はいつもコーヒーカップを持っており、いつもブラックコーヒーが入っており、コーヒー豆は苦い風味のものを、砂糖も一切入っていない。

しかし実際、エンフォーサーはほとんどのラテラーノ人と同じように、ケーキやクッキーなどのデザートに情熱を傾けている。

彼自身によれば、ブラックコーヒーを選ぶのは仕事中に集中しやすいためだそうだ。

しかし、仕事が終わった後、エンフォーサーが取り出したのは別のコーヒー抽出ポットだった。

彼は焙煎度合いによる風味の違いを比較したり、コーヒー豆の品種の割合を設定したり、ミルクと砂糖の完璧な比率を探したり、さらには、数ヶ月遅れで届くこともあるボリバルの農業雑誌を購読して、掲載されているコーヒー栽培のコラムを読むために何時間も費やすこともあるそうだ。

もし、仕事帰りにエンフォーサーが入荷したばかりの新しいフレーバーのコーヒーを共に味わうために誘われたら、必ず承諾をしよう。

しかし、勤務時間中に歩きながらコーヒーを受け取るときは、それが誰のカップなのかも確認するようにしたほうが良い。