【明日方舟】クォーツ(石英 Quartz)の詳細(性能やスキル、資料)

造影検査の結果、臓器の輪郭は明瞭で異常陰影も認められない。循環器系源石顆粒検査においても、同じく鉱石病の兆候は認められない。以上の結果から、現時点では鉱石病未感染と判定。

【源石融合率】0%

鉱石病の症状は見られない。

【血液中源石密度】0.21u/L
かつての開拓隊のメンバーとして危険な未知の地帯に出入りしていたクォーツにとって、感染を避ける事が出来ていたのは幸運と言えるだろう。

慎重で律儀なループスの傭兵。

ロドスのオペレーターテストでのクォーツが実際に示した巨剣の扱いは特に熟練しているというものでは無く、審査をしていたドーベルマン教官を危うく殴ってしまうほどだった。それでもクォーツは他の武器の訓練を受けることを拒否、先程発生した事故についてはドーベルマン教官に謝罪をしていた。

「クルビアの傭兵は多くの人が思っているほど伝説や陰謀、伝説に満ちていないという事なのでしょう。多くの場合は働くためには一般人が傭兵を選ばざるを得ないに過ぎません。

可能であれば、傭兵部隊の間での流血を伴う衝突を避けようとします。結局、ほとんどの人は家族を養うためにお金を稼ごうとしているだけであり、そのために命の代価を支払う事は望んでいません。クォーツがこのような威圧的な武器を選んでいるのも無用なトラブルを未然に避けるためでしょう。とはいえ、クォーツが手にしている巨大な剣も決して置物ではありません。彼女がテストで見せた破壊力は目を覚ましていない者にとってはきっと厄介なものになるでしょうから」

「ドクター、この懐中時計の事をを聞いているのか？」

「実は私もそれがいつ壊れたのか分からないだ……。父が離れてから、いつ起きるべきか、いつ母に薬を飲ませるべきか、いつ仕事に出かけるべきか、いつ遅刻するか、いつ退勤して家に帰るべきかを刻々と私に知らせてくれていた。でも、いつが休日で、いつが私の誕生日で、いつ私は休むべきなのかは知らせてはくれなかった……」

「だが、とある晩、仕事から帰って熟睡している母を見ていたんだ。その瞬間、私は自分がこれまでしてきたことが母への愛情からなのか、それとも父への約束からなのか、それともただそのような日常に慣れていただけなのか、急に分からなくなったんだ。母が亡くなってからも、開拓隊の生活が変わるという事は無く、唯一変化したのはスケジュールが刻々と変わっていく事位だった。この懐中時計と同じように、誰かが巻き上げて、刻々と休まず回っているようだった」

「……開拓隊を出た日だったっけ？傭兵団のチームメイトとキャンプファイアの側に座って、時間が気になって懐中時計を取り出したら、いつの間にか回らなくなっていたんだ」

「傭兵団の皆は解散後、ほとんどが都市に戻っていったけど、結局のところ彼らはまだ幼い子どもを育てて、仲間の妻の世話をして、年老いた両親と過ごすためにお金を稼ぐ必要があった……」

「私は荒野の向こう側に行くことを選んだ。何のしがらみも無かったから心配もしていなかった。誰もいない荒野を彷徨っても、時が経つのが遅いとも感じなかったし。その年はたくさんの場所に行ったけど、それには特に目的もなく、単純に行ってみたい、あるいはたまたま通り過ぎただけだった。私の自由と自発性をうらやましく思っている人もいたけれども、結局は私の旅に参加する事は出来なかった。私の人生は無意味、ただぶらついてるだけ、何も成し遂げていないっていう人もいる」

「でも、それは確かに私にとって一番幸せな時間だった」

クルビア人は時間を守るというより、時間に強制されているみたい。源石粉末による感染症の問題を最小限に抑えるために従来の仕事を自動化装置に置き換える企業も増えているんだ。クォーツのような普通の人にとって、時間通りに仕事を終わらせるという事は機械に遅れない唯一の場所なんだろうね。
――ジャッキーからの日常報告

「ドクター、私の場合は単純に――仕事に遅れると減給されてしまうというだけなんだ。それは次の予定が狂ってしまう事になるし、もしかすると何日間か空腹で過ごさないといけないかもしれなし、母親に長い間計画していたプレゼントも買えなくなる事を意味するかも…」

「ああ……もうこんな時間ですか、ドクター、こんな時間に申し訳ないけどちょっとお邪魔するね。ロドスに来てからというもの、私は時々時間の流れを忘れてしまうよ……」

「でもドクター、安心して。明日はすべての仕事を手配して、朝七時から時間通りに始めるから。ゆっくり休んで、他のことは私に任せて」

何？ドクターがクォーツを探している？

食堂に行ってみたらどうかな、ナイフと一緒に料理を習っているのかもしれない。居ないのであれば……ヘビーレインと一緒に何処かで漫画を読んでいるのかな。

もしくは女子寮でウタゲが彼女に最新の流行要素を教えているんじゃないかな。いつもそうだから。ところでドクター、クォーツの化粧をしている所を見たことが無いんじゃない？

見つからない？それじゃ……

そもそも、私がイメージするクォーツは毎日の生活には仕事やトレーニング以外の予定は無くて、とても厳格で規則正しかったなあ。こんなにも「余計」な活動が多いのはロドスに来てからじゃないかな。