【記録】
何日かが過ぎた。近衛局の人たちはまだ往来を繰り返しているようだが幸いなことに彼らは私にあまり注目はしていなかった。部屋の隅にある椅子で携帯を弄っていた。”いつものところ”に行ってみるか・・・。
【記録】
写真に写った人物が誰なのかは知らないと何度言っても近衛局は未だ外出を許してはくれない。コインを入れたのにコーラを出してくれなかった自販機と格闘していたところ、ポケットの中にある携帯が震えた。何か良い知らせでもあるのだろうか?
「こちらペンギン急便です。以前のあなたからの依頼で何か問題はありましたか?」
「…」
「それに関しては私達のミスですが、あなたの損失を無かったことにすることは可能です。”荷物”を取り戻せる可能性はありますが、時間は掛かります」
「信頼出来るのか?」
「やはり不安でしょうか?それでは監視対象の情報を送り返しましょう」
「他の情報の説明についてはあなたの携帯にお送りします。それ以外の実行方法についてはしばらく受付はしません」
「…ありがとう」
「それでは上記のとおりに実行をしてください」
「分かった」
メッセージが1件あります
連絡員[テキサス]:書類はもう届いている。明日の夜、特派員のテキサスが取りに行く。ロビーで連絡を待っていてくれ。それでは。
―全てが上手くいくような気がした。私はもう一度アーミヤという人を探す必要がある気がする。