AM 10:21 ロドス訓練場

そこだ!

まだまだだな!

しまった!

しかし…!

そこまで!

はあ、はあ…

悪くないぞ、フェン。この前はこれを止められなかったんだからな

お前は戦闘中でもますます柔軟に動けるようになってきている。それはいいことだ。

えっと、ドーベルマン先生が教えてくれたのは自分の足を使うことだけではなく、自分の速度も活用していかなければならないと言っていました!

そうだ。お前達クランタが持っているスピードは奇襲でとても役に経つ。しかし、敵がお前の攻撃を遮り、それに対応出来ないのであれば、それに大きな意味はなくなってしまう。

つまるところ、今回の実践練習は合格だ。

ありがとうございます、グレイシー教官!

だが合格したかには次の小テストはもっと難しくなるぞ!

はい、がんばります!

うむ、その心意気嬉しいぞ。

フェン~~。

ビーグル、あなたも試験終わったの、どうだった?

んー、私はパス出来ませんでした…フェールン先生の攻撃はとても狡猾で…。

がっかりしないで。次も頑張ろう。

フェンは合格したんですか。

ええ。

いいなあ…。

ああ、お尻が痛いよ…

クルース、どうしたの?

テス先生にお尻を打たれちゃって…。

え?

私が狙撃じゃない時にテス先生とお互いに隠れていたら、相手を見つけることは出来たんだけど、どうやって私の後ろに回ってきたのか分からなかったの!

はははははは!

グレイシーおじさん笑わないでよー!

他の狙撃教官はここ数日間不在なんだ、テスとの対面試験になったのは本当に運が悪かったな。

彼女の神出鬼没さには耐えることは出来ないからな。怠けるための場所を探すエネルギーを使うといい。

もー、ひそひそと笑ってよ。

そういえばさっきハイビスとラヴァを見に行ったらラヴァはパスしてハイビスはダメだったみたいで二人とも帰っちゃった。あなた達は?

フェンはパスしましたよ。

あ、フェンの裏切り者!

裏切り者とは何ですか!

んー、今回もテストを合格出来なかったなあ。どうすれば…

がっかりしないでビーグル。まだ機会はたくさんあるから。

そうだよー、ただの小テスト一回なんだから何も悲しくないよ。それに午後はもっと地獄なんだから。

はは、確かに午前中はお前たちの個人小テストだけで、ドーベルマンは俺たちに教官に任せたが、午後の団体実践試験は違うだろうな。

もういいよー、ドーベルマン先生が私のテスト結果を見た表情が想像出来るもん。

今になって後悔しているのか?

そうじゃないよ、ドーベルマン先生は自分のペースでやっていけば良いって言ってたから。

はは。

ですけど、ドーベルマン先生が私達に失望しないか心配です。

真面目に答えてやろう、そんなにがっかりするな。元々このテストを用意したのは、お前たちを合格させるためじゃなく、どういった方向に努力をすればいいのか教えるためなんだ。

うわー、やだー。この人、自分が私よりも真面目に強いって言ってるよ。でも私には反論出来ないんだけど。

お前達も他の予備チームも今は俺たち教官との間には確かに大きな差があるからな。

俺たちの存在意義の一つにお前たちに後ろ姿を見せるっていうのがある。

お前たちが自分では分かっていないかもしれないだろうが、今のお前たちはロドスに入ったばかりと比べて、とっくに大きな進歩を遂げている。

…確かに。

うん…そう言えば、確かにそうですね。

それに、お前たちの教官を担当しているのはそれぞれの得意分野の人たちだ。

この教官達が当時どうやってここまで来たか知っているか?

まさか…。

そう、俺達はドーベルマンただ一人に教えられてきたんだ。

お前たちは想像出来ないかも知れないが、今のドーベルマンは前の彼女よりも100倍も優しいぞ。

えー?今のドーベルマン先生が?優しい?

それって何かの冗談じゃないの、グレイシーおじさん。

冗談じゃないんだけどな。

グレイシー、お前は飯が食えなかったのか!これぐらいの重さで走れないとほざくのか?

ファールン、よく考えろ、もしお前の敵がさっきのお前の下手で愚直な攻撃を見たらどう思うのかをな!

テス、お前は眠っているのか?ちゃんと銃を持て!私をお前の照準から離すな!

ヴィクトル、敵はお前に水を飲む余裕を与えてくれると思うのか!

リヤ、治療法を試してみる前に、応急手当の方法でも覚えておくんだな!

今日の訓練後、訓練室の周りを10周しておけ!分かったな?

はい!

もっと大きな声で!

はい!

そんなに怖かったの?

肝心なところはやっぱりドーベルマンはそこまで強くは無いのかもしれないが、あ、ここで自慢しとこうかな。俺は今やドーベルマンと五分だぞ。

もう、無駄話はやめてよ。

まあ、トラウマから抜け出すためにお前たちも自慢したほうがいいぞ。

ドーベルマン自身の戦闘力は高くはないが、ボリバル軍出身の彼女は各種戦術と戦場に対する理解が恐ろしいんだ。

ボリバル…。

あー、今は内戦している国家だな。俺たちもドーベルマンがどうしてここまで強くなったのか気にはなるんだが、彼女はボリバルでの過去について詳しく話したことがなくてな。

何しろ、当時のロドスは発展を始めたばかりで人材が不足していたんだ。

その時のドーベルマンは本当の軍人だったよ。

本当の軍人とは?

見てみろ、俺達のロドスはたしかに凄いが、全体の雰囲気はとてもリラックスしているだろ?みんなも自分の生活がある。

あー、こう言えばいいかな、もしクルースが当時の俺たちの仲間だったら、お前はどこか怠ける場所を探すなんてことに気を使うことすら出来なかっただろうな

えー?考えただけでも耐えられないよ。

あ、当然、それは良いとして、ドーベルマンは今はもうそうじゃないんだ。

確かにグレイシー先生がおっしゃったイメージを今のドーベルマン先生に重ねるのは難しいですね。

今のドーベルマン先生は最初は怖いなと思ってましたは、長い間付き合っていると心から私達に関心を示してくれているんだなって思います。

彼女はいつも心から他人に関心を寄せているんだよ。

ただ、時にはどう思うよりも、そうするかが重要だ。

さ、お前たちとの話しもそろそろしまいだ。片付けてから風呂に入って昼飯を食べるとしよう。午後の団体実践訓練の準備をするんだぞ?

グレイシー先生は?

俺?他の教官のところに行って、今回のテスト資料をドーベルマンのところに持っていくけど。

あ、それ私にやらせて下さい。

ん?良いのか?

食事に行く時にドーベルマン先生の寮を通りますので。

あ、私も一緒に行きます。

んー、私はやめておくよ。今はドーベルマン先生に早く会いたくない気分だし。

じゃあお願いするかな。

そうだ、くれぐれもさっきの話しをお前たちにしたことはドーベルマンには教えるなよ。くれぐれもだぞ!

ドーベルマン先生!

ん?どうして二人が来たんだ?

ちょうど道を通りかかるので今回のテスト結果をグレイシー教官の代わりに他の資料も持ってきました。

先生、私合格出来ました。

ちょっと見せてみろ、どれ…良いな。

他は…クルース、ビーグル、ハイビスカスは通らず、ラヴァは通ったのか。

ごめんなさい…。

大丈夫だ、ちゃんと前進しているんだからな。

クルースはあの子には午後は心の準備をしてもらわないとな。

あはははは。

よし、帰ってゆっくり休むんだぞ。

はい!

あの、ドーベルマン先生は部屋の掃除はしていますか?

ん、定期的にしているぞ。

手伝わさせて貰えませんか?

ん?何故?

えっと、これまでずっとドーベルマン先生には導いてもらっていますので、たまには先生の手伝いをしたいなと。

あ、じゃあ私も手伝います!

…。

あの、何か不味いことでもありますか?

…いや、何でもない。少し驚いただけだ。少し怖いとも思ったがな。

何故なら、私はドーベルマン先生を尊敬しているので。

私も!

じゃあ、お願いするよ。

はい!

はい!

ドーベルマン先生の部屋の中のもの、意外に多いですね。

ん?おかしいか?

あ、いえ。ドーベルマン先生の部屋の中は綺麗で物が少ないという印象しかなかったので。

….ロドスに来たばかりの時は確かにたくさんの物は持っていなかったな。

だが、ここで何年も生活をしているからな。

ドーベルマン先生は早くにロドスに加入したんですよね?

ああ、ほとんどのオペレーターと比べると確かにそうだ。

ドーベルマン先生は何故ロドスに加わったんですか?

…。

あ、すいません。話しにくい話題だったでしょうか?

いや、今では無いだろうとな。機会まで待ってくれ。

分かりました。

お前も知りたいのか?

え?は…はい!ドーベルマン先生のことをもっと知りたいです。

私のことをもっと知りたい…か。

ふむ。

クローゼットの中も綺麗に掃除をしないと…。

えっと、ドーベルマン先生、これは軍服ですか?

ん?ああ。

これは軍隊を離れる時に残しておいた記念だ。

わあ、素敵な軍服ですね。

そうですね…ドーベルマン先生はどちらに所属していたんですか?

ボリバルについて少しは知っているようだな。

そういえば、お前もボリバル出身だったな。クルビアに移民したのは覚えているだろう。

はい、私はボリバルの状況は両親から聞いただけなので少し気になります。

あ、誤解しないで下さい、それを知るためにそうした訳では…。

大丈夫だ、それのために来たとしても問題はない…。

ビーグル、布団カバーを取ってきてくれ。

取ってきました!

ああ、これで良い。ありがとう。

ボリヴァル国内には現在3つの勢力がある。名目上の正式なものはレタニアがコントロールをしている傀儡政府だ。彼らが主動したクルビアとの戦争では勝利を収めている。

議会によって分化された自治政府は取って代わる機会を求めているが、資金源も十分にあるので、傀儡政府だと叫ぶことも出来る

残りの一つの勢力は二つの勢力の権力闘争に苦しみ、蜂起することを決めた一般民衆からなるボリバル抵抗軍だ。

私はかつて自治政府に所属し、大佐だった。

わあ、大佐ですか、ドーベルマン先生すごいですね!

大佐、確かに高いポジションですよね。

ああ、とても高い。

クローゼットの上も吹きましょう、こういうところにはホコリが落ちやすいので。

あ――わっ!

えっと、何か落ちましたか?

これは…金属の札?

え?

これは…ドッグタグだ。

ドッグタグ?私達のロドスでいう身分カードのようなものですか?

そうだ、軍隊では身分認識のために部隊番号と名前が印刷された札を配っているんだ。

ドーベルマン先生見てもいいですか?

いいぞ。

あ…らん。ほ…あん。ほ…せ。何でしょうか、この名前しか読めませんし、他の略語は全部読めません…。

それは彼らの部隊と関係があるだけだ、分からなくても問題はない。

先生が彼らのドッグタグを持っているということは、まさか…

ああ、彼らはみんな死んでいる。

あ、その、た、大切な戦友だったのですか?

大切か…。

大佐、あなたの人たちは大変良く死にました

悲しむ必要はありません、彼らの死は私の名誉を保つためにあるのです。あなたも上層部の処罰を受ける必要はないでしょう。

調べる?こんなこと誰も覚えていませんよ。

本当の話しを?大佐、必要なものは綺麗事です。あるいはそこまで綺麗でなくても良いかも知れませんが、少なくとも立派な結果は必要です。彼らは真実なぞ気にもしませんから。

大佐、あなたは身分をはっきりとわきまえて下さい。誰があなたを民間からこの位置に抜擢したのかを忘れないように!

彼らとは知り合いではない。彼らとは話したこともない

だが確かに彼らは私にとってはとても重要だった。

え?

…掃除もほとんど終わったな。来てくれ。

あのう、私何か悪いことでもしましたか、ドーベルマン先生?

大丈夫だ、これらは私にとっても人目に付かせたくないものではない。そうでなければ、こんな所に置くことは無いからな。

だが、そうだな。フェンがさっき聞いた質問のこともあるし、たしかに思い出したこともある。だからお前たちと話がしたい。

あの、その、とても光栄です!

緊張しないで座ってくれ。

私の過去についてはいくつかお前たちにも教えるが今ではない。

今はただ聞きたいんだ。

兵士の最大の特徴とは何だと思う?

え?えっと…これは試験ですか?。

いや、自由に答えてもらって構わない。

はあ、良かった。

戦争に精通している…でしょうか?

ほとんどの人が訓練をして戦っている。ここのほとんどの普通のオペレーターもお前達も将来そういうふうになる。それは特徴ではないな

すごく武器が使えるとか?

確かに多くの製造武器は軍隊の中では容易に触ることが出来るだろう。

しかし、お前たちもロドスで既に見ただろう。こういう武器の一部は別ルートからでも入手出来る人がいることを。

数が多いとかですか?

ああ…確かにそれも一つあるな。軍隊は民間組織とは比べ物にならない数の有利がある。

ロドスの現在の規模なら、とある小さな国の中の小さな非前線都市を移動する常駐軍力程度には匹敵するだろう。

ええ?ロドスってもっと凄いと思っていたんですけど…。

民間組織の範疇ではロドスは確かによく出来た存在だろう。しかし、いつまでも国に対抗しようと考えるべきではないな。

でも私達にはすごいオペレーターが多いのではないですか?例えばスカイフレアさんとかとんでもなくすごい感じがあるのですが。

しかし、数の強さに対してはある程度の強さが無ければ戦局を左右出来ないんじゃないかな?

警備隊のゲルスを覚えてる?彼の力は警備隊の中で一番だったけれど、十数人で彼を包囲攻撃すれば…。

そうだ、個人の戦闘力は平凡だったとしても、量は質に変化させることが出来る。ビーグルが1だけならばスカイフレアに対して弱いだろうが、ならば10であれば、100であれば?考えてみろ。

ひゃ、100人の私ですか?考えてみるとスカイフレアさんを抑えられる気がします…。

ごめんなさい、スカイフレアさん…。

ああ、そうだ。少なくとも勉強が出来る戦争の歴史の中では個人の実力で国家単位の戦争に影響を与えた人はいまだ存在しない。

ああ…少し逸れてしまったが、予備チームのお前たちには系統敵な軍隊の要因というものを説明していなかったな。お前たちにすれば、これが今は意味が無いということ分かっていると思うが。

今の段階ならば、このような知識を使う機会は無いほうが良い。だから今の話は好きに聞いて欲しい。

答えは数では無いのですか?

ああ、良い着眼点ではあるが、それは軍隊としての性質だ。兵士のものではない。考えてみろ。

うーん…。

あの、命令に服従ではないでしょうか?

何故そう思う?

私達は警備隊にいた時、隊長からは兵士ならばどんな状況でも命令に従えと言われました。

そういうことだ。

えっと、正解なんですか?

ああ、兵士の最大の特徴は命令に従うということだ

考えることすら出来ない兵士が合格するという話があるだろう。軍隊に必要なものは兵士の思考ではなく、命令に従うということだけだ。

ですが、それはひどい話じゃないんですか?

戦争は更に残酷だ。戦争に参加しなければならないというのであれば、思考を捨てるというのは確かに一つの形式として説明付くかもしれない。

でも…

そういった疑問が出るのも当然だ。これは残酷ではないのか?兵士は人じゃないのか?とな。

明らかなのは兵士は結局のところは機械では無く、誰よりも死に近いからこそ、誰よりも自分が何に直面しているのかを知っている。

兵士がおろか極まる命令を実行しているということを理解した時、彼らは本当に士気を奮い立たせることは出来るのだろうか?

出来ない…ですよね?

もちろん出来ない。だから、こういった時には通常2つのことをする。何か分かるか?

…分かりません。

…分かりません。

一つは兵士に自分が愚かな命令を実行させているということを気付かれないようにするということだ。

まあ、これが出来るのであればそもそもより良いことが出来るのだがな。

もう一つのことは正しい命令を出すということだ。

え?

これはやや詭弁に聞こえるだろうが、実際どうのようにすれば一人の兵士は安心して考えを捨てて戦うことが出来るだろうか?

どうすれば、一人の兵士に命令を疑わないように出来るだろうか?

簡単なことだ。兵士を納得させる正確な命令を出せばいい。

しかし、いつだってそれが分からない人がいる。

自治政府を後にして、抵抗軍を転々としていたが、それでも私はそこから離れた。そこも同じだと分かってしまったからだ。

えっと、ドーベルマン先生は抵抗軍にも参加したことがあるのですか?

ああ、タンスの下の二番目の引き出しの中に写真がある。見てくれ。

私も見たいです!

わあ、本当だ!

見終わったら戻しておいてくれ。

そこでも私は良い思い出を残すことは出来なかった。そして最後はボリバルを離れてロドスに参加をした。

あまり期待はしていなかった。

しかしここは私に驚きをもたらしてくれた。

兵士は自分が愚かな命令を実行していることを知ることは簡単に出来るが、自分がどうすれば良いのかも知る必要がある。

これも正しい命令の必要性に起因する。

ロドスはそれが出来たんだ。

(小声)フェン、分かった?

(小声)少し…。

私がさっき言ったことはお前たちが聞き入る必要は無い。これはただの私の感慨だ。

私はお前たちに教えたいんだ。お前たちはロドスをもっと大切にしてくれとな。

ここならば、ロドスならば安心して自分を預けても良い。何のために戦ったのかを考えなくても、失うことはない。

古くから前へ進めというものがあるが、一体、人はどちらを向いていて、どちらが前なのだろうか?

この問題に答えはないだろうが、少なくともロドスがお前のために指を指し、一緒に歩いていくということに間違いは無いと思う。

ロドスが私のために指を指してくれるということは信じています…ドーベルマン先生が教えたいことが少しだけ分かりました。

ええっと、つまりロドスは良いところということですか?

…はは、間違いないな、そう思ってるよ。

ここはいくらかの理想主義者が小さな願望のために一生懸命維持しようとしている桃源郷だ。

私もロドスは良い所と思っているのですが、ドーベルマン先生が言うほどに良いのかは…。

ははは、お前たちも長い時間が経ってから、それを感じることになるさ。

さあ、掃除に時間も掛かったし、話も聞いた。お前たちは食事に行くのだろう。

あ、本当だ、もうすぐ1時です!

ああ、掃除お疲れ様。お前たちは先に行っててくれ。私もすぐに行こう。

はい、ドーベルマン先生の教え、ありがとうございました。帰ってよく復習しておきます。

私も!

本気にしなくても良いことだからな。

それから私は考え変えた。さっきの話はどこかのテストで出るかもしれないな。

そこでお前たちが私に言ったとおりの答えを出すなら、0点だ。

えええええ!そんなあ!

わ、私は帰ってよく考えます!ドーベルマン先生、今日はありがとうございました!

…。

先生、か。

いつの間にか、私もだんだんこの身分に慣れてきたな。

多くの学生がいた。彼らの中には私を超えた者だっている。明るい未来もある。

アラン。

ホアン。

ホセ。

私の根っこはあくまでもボリバルだ。

いつか帰ってみせる。

いつか、きっとな。