アークナイツ ストーリー翻訳

【明日方舟】シナリオ翻訳 青く燃ゆる心 OF-ST-6「潮の音との邂逅」

(通信音)

エリジウム
エリジウム

もしもし、もしもーし、出てくれないかなぁ?また通信に出ないわけにもいかないだろ?

エリジウム
エリジウム

もしもし?あ、もしもし!聞こえてる聞こえてる!

エリジウム
エリジウム

ふぅ、やっと出てくれたか……

エリジウム
エリジウム

そこにはもう着いてるころだよね?どうだい、シエスタは?

エリジウム
エリジウム

ドクターから聞いた話だと、そっちは暑すぎて街中で倒れる人がいるんだとか、それでフリードリンクのビールをかけられて起こされるって、それって本当なの?

エリジウム
エリジウム

あ、そうだ、今回のフェスはどんな有名人が来るんだ?皇帝は来るのかい?

エリジウム
エリジウム

ねぇねぇ、ALIVE UNTIL SUNSETのメンバーに出会ったかい、ぼくはいつも彼女たちの曲を使ってBGMを作ってるんだ、これとか聞いてみてよ――

ソーンズ
ソーンズ

言いたいことがあるんだったらさっさと言ってくれ、なければ切るぞ。

エリジウム
エリジウム

ちょちょちょ待って待って、切らないで!

エリジウム
エリジウム

あるある、言いたいことあるから、切らないでくれよ相棒!

ソーンズ
ソーンズ

(ため息)

ソーンズ
ソーンズ

そんなに行きたかったのなら、どうして来なかった?

エリジウム
エリジウム

行けないからだよ!僕だってすごく行きたかったんだからね!

エリジウム
エリジウム

君たちがそんな大人数で行ったら、誰かしら本艦に残って留守番しなくちゃいけないだろう?それに、ぼくにはまだ内部の任務が残ってるんだ、知ってるだろ今回ガヴィルが――

ソーンズ
ソーンズ

ストップ、俺に任務内容を教える必要はない。

エリジウム
エリジウム

まあまあ、そんな極秘なやつでもないんだからさ。でも、そのぉ、一つだけちょっと……

ソーンズ
ソーンズ

要点を言え、まだ何かあるんだったら、三十文字以内でまとめてくれ。

エリジウム
エリジウム

なぁ、相棒。

エリジウム
エリジウム

君は誰かにやりづらいって言われたことない?

ソーンズ
ソーンズ

ない。

エリジウム
エリジウム

かわいそうに、誰も本心を言ってくれなかったんだね。

ソーンズ
ソーンズ

切るぞ。

エリジウム
エリジウム

ちょっと待って、今言うから!

エリジウム
エリジウム

(息を吸う)

エリジウム
エリジウム

情報の出どころからあまり信頼できないけど今回のフェスで騒動が起こるかもしれないけど起こっても君は気にしないと思うからもしもAUSのメンバーに出会ったらサインをもらってきてお願いしますありがとう終わり!

ソーンズ
ソーンズ

……これが言いたかっただけなのか?

エリジウム
エリジウム

?そうだけど。

ソーンズ
ソーンズ

全部で100文字、100パーセントオーバーしてる。
(原文は60文字)

ソーンズ
ソーンズ

それと、オフィス内でその音量で音楽を流してたら、きっと十秒後にとなりのエンジニア部の人が殴り込んできてお前のスピーカーをぶっ壊すことだろうな。

エリジウム
エリジウム

はい?

エリジウム
エリジウム

待って?ぼくに用があるんだったら簡潔に……仕事の邪魔?それってどういう……わああごめんなさいやめてやめて話を聞いてくれそれだけは――

(通信が切れる音)

ソーンズ
ソーンズ

チッ。

ソーンズ
ソーンズ

こいつ、どんだけあのバンドが好きなんだ?

ソーンズ
ソーンズ

あいつが毎日歌を流してるせいで俺も歌詞が歌えるようになってしまいそうだ……ん?

(プロヴァンスとスカイフレアが歩いてくる足音)

プロヴァンス
プロヴァンス

景色は最高だけど、やっぱり暑すぎるよ!尻尾から汗水が絞れるぐらいだよ!

プロヴァンス
プロヴァンス

シエスタ現地の気温がぼくの推測より高いな、なんか変だなぁ……ねぇ、スカイフレア、ちょっと暑すぎると思わない?

スカイフレア
スカイフレア

こんな格好で、暑くないほうがおかしいわよ。

プロヴァンス
プロヴァンス

うっ、それもそうだよね。

プロヴァンス
プロヴァンス

みんな着込みすぎだよね、このままだと本当に熱中症になっちゃいそう、できれば着替えたいんだけどなぁ……

プロヴァンス
プロヴァンス

今回は海に行く機会があるっていうから、わざわざ水着を持ってきたのになぁ。

スカイフレア
スカイフレア

待ちなさい、今はまだだめだわ!火山の麓に行くのでしょ、そういうのは帰ってからにしなさい!

プロヴァンス
プロヴァンス

じゃあちゃっちゃと終わらせよう、ぼくだってビーチを楽しみたいんだ、こんな機会めったにないんだからね!

(プロヴァンスとスカイフレアが歩いていく足音)

ソーンズ
ソーンズ

……

ソーンズ
ソーンズ

ビーチ、海?

ソーンズ
ソーンズ

……ここの匂いからして海があるようには見えないが。

(大歓声)

Alty
Alty

ふぅ、これで何曲目?夜になったら演出もあるのよね、もうワクワクしてきちゃった。

Aya
Aya

さあわかんない、でもアタシも結構楽しい、Frostもそうよね。

Frost
Frost

(指弾き)

Dan
Dan

まあいいじゃん、どうせ私達は疲れることはないんだし。

Alty
Alty

あらっ、フフ、それもそうね。

Alty
Alty

よし、じゃあ、夜が来る前に――

Alty
Alty

一足先に盛り上げちゃうわよ!

ソーンズ
ソーンズ

(あれがあいつの好きなバンドか?あのスタイル、やっぱりうるさいな。)

ソーンズ
ソーンズ

(それに……)

(

ソーンズ
ソーンズ

何かが変だ、なんなんだこれは。)

ソーンズ
ソーンズ

(あの歌のせいなのか?この懐かしい感じは……なんだ?)

(ボディーガードが走り回る音)

ボディーガード
ボディーガード

お嬢様は見つかったか?

ボディーガード
ボディーガード

早くしろ!追うんだ、きっとまだ遠くには行ってないはずだ!

ボディーガード
ボディーガード

こっちを行くぞ、必ずお嬢様を連れて帰るんだ!

???
ファン

ちょっと押さないでよ、常識あるのかしら!

???
ファン

おい誰だオレを踏んだヤツは?

???
ファン

ほっとけ、次の曲が始まるぞ、うおおこれは『DEEP COLOR IN THE SEA』に収録された最初の曲だ!

(大歓声)

ソーンズ
ソーンズ

ん?

ソーンズ
ソーンズ

(さっきからなんだ、この人たちは何を探してるんだ?)

ソーンズ
ソーンズ

(あの格好は、民間の組織ではなさそうだが……)

???
???

通ります、すみません、空けてください!

(ヴィグナが走る足音)

ヴィグナ
ヴィグナ

ふぅ、やっと出られた……

ソーンズ
ソーンズ

何を急いでるんだ?

ヴィグナ
ヴィグナ

うわっ!だれ!

ヴィグナ
ヴィグナ

なんだ、ソーンズか、びっくりしたぁ……ここにいるってことは、あなたもAUSのファンなの?

ヴィグナ
ヴィグナ

それもそうよね、確かあなたってエーギル人だったよね、彼女たちが嫌いなエーギル人ってあたし見たことないもの、彼女たちの歌はシエスタの波よりも美しいのよ、もう最高よ!

ソーンズ
ソーンズ

……

ヴィグナ
ヴィグナ

あっ、違う、今は語るときじゃなかった!

ヴィグナ
ヴィグナ

ドクターたちに助けが必要みたいで、あたしちょうど向かうところだった!ここでばったり出会ったんだから、あなたもボーっとしてないで、一緒に行く――

ソーンズ
ソーンズ

俺はドクターのところには行かなくてもいい。

ヴィグナ
ヴィグナ

えっ、どうして?

ソーンズ
ソーンズ

今回はウルサスのあの老人がついてるからな、彼らならきっと無事だ。

ソーンズ
ソーンズ

……いや、こう言うべきか。

ソーンズ
ソーンズ

俺は直接連絡をもらっていない、つまり加勢する必要がないってことだ。

ソーンズ
ソーンズ

ドクターならたぶん次の行動を把握していると思う、あの人はオペレーターや自分を危険な目に遭わせることはしないからな。

ソーンズ
ソーンズ

具体的な指示を受けるまで、お前たちの行動に参加する必要は俺にはない。

ソーンズ
ソーンズ

ドクターを甘く見るな、勝手な行動は、むしろあの人の計画の邪魔になるかもしれない。

ソーンズ
ソーンズ

俺の推測だが、何か疑問はあるか?

ヴィグナ
ヴィグナ

……

ヴィグナ
ヴィグナ

ないわ。

ヴィグナ
ヴィグナ

ないけど、一つ新しい発見があったわ。

ソーンズ
ソーンズ

ヴィグナ
ヴィグナ

あたしとあなたは、絶対相性が悪いってこと!手伝いに行くだけでそんなに考える必要なんてある!?

ヴィグナ
ヴィグナ

ああもういいや、とにかくドクターはあたしを呼んだ、あなたは呼んでいない、そうでしょ?

ヴィグナ
ヴィグナ

はいはい、じゃああなたはライブに残っていればいいわ、あたしははやく向かわないといけないから。

(ヴィグナが走り去っていく足音)

ソーンズ
ソーンズ

……

ソーンズ
ソーンズ

なんだあの口ぶりは?

ソーンズ
ソーンズ

わからないやつだ。

男性旅行客
男性旅行客

おい聞いたか、ビーチのフードコーナーにバーベキュー屋があるってよ、今なら半額らしいぜ、人も街まで並んでるってよ!

女性旅行客
女性旅行客

こんな季節にバーベキュー?暑いから、やめとこうよ……

男性旅行客
男性旅行客

いやいや、違うんだなこれが。灼熱のビーチでバーベキュー、熱く燃え盛る炭火が今回のフェスのアツい雰囲気にマッチしてるじゃねぇか!

男性旅行客
男性旅行客

それにすごい並んでるんだぜ、きっと味も悪くないはずだ、試してみなきゃもったいないだろ!

男性旅行客
男性旅行客

でっかいお祭りだ、来た以上は楽しもうぜ、俺がおごるからさ!

女性旅行客
女性旅行客

その喋り方、アタシの親戚の叔母さんそっくり……わかったわ、そこまで言うんだったら、行ってみましょ。

女性旅行客
女性旅行客

ん?あっちからなんか声が?

???
AUS

聞こえないよ――?

???
AUS

もっと大きな声で――

(大歓声)

???
ファン

もう一曲歌ってくれ――

???
ファン

アンコール――

男性旅行客
男性旅行客

臨時のステージみたいだな、どのバンドがストリートライブしてんのかな。

女性旅行客
女性旅行客

バーベキューより、先にあっちに行ってみようよ、あの盛り上がり、きっと有名なミュージシャンかもしれないし……

女性旅行客
女性旅行客

いたっ、ちょっとぶつかったじゃない!

ソーンズ
ソーンズ

大丈夫か。

女性旅行客
女性旅行客

えっ……あ、あ、ありがとう。

男性旅行客
男性旅行客

やべぇ!マジで最高だよ彼女たち!!

女性旅行客
女性旅行客

初めてこのバンドの曲聞いたわ、生のほうが想像よりもずっといい……

女性旅行客
女性旅行客

こっちに来て正解だったわね、やっぱり夏にバーベキューを食べるより、曲を聞きに来たほうがよっぽどウハウハよ!いつ新しいアルバム出すんだろう、出たらアタシ絶対に買う!

男性旅行客
男性旅行客

それってやっぱりバーベキューに興味なかったってことだろ、そうなんだろ……

女性旅行客
女性旅行客

いまさら?

男性旅行客
男性旅行客

いや、この話はやめよう、そうだ、お前バッグはどうしたんだ?

女性旅行客
女性旅行客

……あれ?確か手に持ってたはずなんだけど……

ソーンズ
ソーンズ

探しているのはこれか?

???
目立たない観光客

うわっ!

???
目立たない観光客

なんだお前、急に人の腕をつかんできて、ちょちょちょ俺の手痛ててて!

ソーンズ
ソーンズ

折れてはいない、騒ぐな。

ソーンズ
ソーンズ

騒がしいのは好きじゃないんだ、それとも別の方法で黙らせてやろうか?

???
目立たない観光客

(喉をつかまれたような悲鳴)

ソーンズ
ソーンズ

あったぞ。

女性旅行客
女性旅行客

あっ、アタシのバッグ!

ソーンズ
ソーンズ

腕時計が二つ、財布が四つ、それと女性もののブレスレットが一つ。どうやら音楽に浸かってる人は警戒心がゆるむらしい、誰だって大差はないか。

ソーンズ
ソーンズ

簡単に盗めただろ?そうじゃなきゃ、こんな大胆に次から次へとやるはずもないからな。

???
目立たない観光客

ふ、ふざけたことを言うな!これは全部俺のモンだ、俺のなんだ……

ソーンズ
ソーンズ

道理が合わないな。

ソーンズ
ソーンズ

嘘が下手だな、俺の時間を無意義に消耗させるな。

女性旅行客
女性旅行客

そ、そうよ!これはアタシのバッグよ!

男性旅行客
男性旅行客

あ?本当に泥棒がいんのか?さっき走り回ってた黒いスーツたちも泥棒たちを捕まえていたんじゃねぇのか!

ソーンズ
ソーンズ

黒いスーツ?あいつらはそんな優しいものじゃないだろうな。

ソーンズ
ソーンズ

自分たちのものはもう取ったか?ほかに用がないなら、こいつをほかの持ち主のところに連れていくが。

???
目立たない観光客

おいおいおいおい冤罪だ、持ち主ならここにいるじゃねぇか!

???
目立たない観光客

早く手を放せ、じゃないと警察を――

ソーンズ
ソーンズ

うるさい。

(殴る音)

???
目立たない観光客

痛てててて!!

男性旅行客
男性旅行客

にいちゃん、あー、お前の言ってることは当然信じてるんだが、でもよ、ほかの持ち主の居場所がわかるのか?

男性旅行客
男性旅行客

どうやって見つけたんだ?

ソーンズ
ソーンズ

……こういう連中はいつも人が集まりやすい場所で待ち構えて、外から来た観光客をターゲットにしている。

ソーンズ
ソーンズ

盗んだらそこからさっさと離れる。

ソーンズ
ソーンズ

こいつは常習犯だ。

ソーンズ
ソーンズ

こいつが二回目に手を出したときに確信した、街を五ブロックも付け回して、こいつの仲間のアジトを見つけた。

???
目立たない観光客

!?

ソーンズ
ソーンズ

そんなに驚くな、お前を除いて、ほかの仲間は全員警察署にいる。

ソーンズ
ソーンズ

傷跡があるやつがお前らのボスだな?やり手だった、捕まるまでかなり時間がかかった。

???
目立たない観光客

……

???
目立たない観光客

……お前トムまで捕まえたのかよ?ぺっ、なら早く言えよ、わかった、お前の勝ちだ、白状するよ。

男性旅行客
男性旅行客

へぇ、捕まえられてんのに、まだ白々しい態度でいられんのかよ?

???
目立たない観光客

シエスタは俺たちの町だ、お前に何がわかる?捕まったからなんだ?せいぜい少しの間閉じ込めらるだけだ……

男性旅行客
男性旅行客

こいつ……まあいいや、お前と話すこともないし。ああにいちゃん、今回は本当に助かったよ。

ソーンズ
ソーンズ

どうってことない。

女性旅行客
女性旅行客

ちょっと待ってください、そんなに急がなくても!

ソーンズ
ソーンズ

ソーンズ
ソーンズ

礼なら必要ない。

ソーンズ
ソーンズ

俺は仲間を助けるついででやっただけだ、気にすることはない。

女性旅行客
女性旅行客

そうはいっても、礼を言わせてください!

女性旅行客
女性旅行客

お兄さん、一緒にバーベキューはどうかしら?

女性旅行客
女性旅行客

でっかいお祭りよ、来た以上は楽しみましょ、アタシがおごるから!

男性旅行客
男性旅行客

おいちょっと待て??さっきはバーベキューはイヤだって言ってなかったか??

女性旅行客
女性旅行客

そうだったっけ?

ソーンズ
ソーンズ

……

カッター
カッター

今のお客さんたちの肉はもう焼けたね、次の注文は間に合う?そうだ、火が弱くなってる、また炭を入れるね。

イフリータ
イフリータ

大丈夫だ!見てろって!

(ソーンズが歩いてくる足音)

ソーンズ
ソーンズ

人がすごく並んでいるバーベキュー屋は、ここか?うん、確かに見た目はうまそうだ。だが、お前たちが使ってるこの炭は……

イフリータ
イフリータ

ハア?おい待てだれだおまえは、勝手にオレサマのモンをいじるんじゃねぇ!

イフリータ
イフリータ

ん、おまえのその武器、なんか見覚えが……なんだったっけなぁ……おっと答えは言うな、ヒントもなしだ!

イフリータ
イフリータ

ンンン……おまえってこの前ドクターの後につきまとっていたヤツか?あ違うな、違うぞ、アイツはおまえみたいな恰好じゃなかったぞ、黒いフード被ってたし、そんな長い剣も持っていなかったし。

イフリータ
イフリータ

じゃあおまえは甲板で大声で叫びながら走り回っていたヤツだそうだろ!わかったぞ!今回は間違いねぇ、炎国のねぇちゃんが飛び出てきて、怒られていたソイツがおまえだろ?

カッター
カッター

イフリータ、走っていたのはたぶんエリジウムさんだよ。

カッター
カッター

ちなみに、あのとき彼が叫んでいたのは「アイスチョコチップミルクシェイクを盗み食いしたのはぼくです」だよ。

カッター
カッター

レイズさんが怒っていたのも、たぶん彼女が冷蔵庫に置いていたヤツがその盗み食いされたチョコチップシェイクだと思う。

イフリータ
イフリータ

何を叫んでんだか……違うぞ、ソイツは悪いことをしたのに、なんで自分で叫んで暴露してんだ?そんでデカ耳おまえはなんで知ってんだ?

ソーンズ
ソーンズ

俺と彼で賭けごとをしていた、入り口を通り過ぎるオペレーターが男性か女性かを賭けていたんだ。そして彼が負けた。

カッター
カッター

ちなみにあのとき通り過ぎたのが私よ。

イフリータ
イフリータ

なんだよそれ、お前らガキ臭えとか思わねぇのか?

ソーンズ
ソーンズ

話を断ち切って申し訳ないが、肉が焦げそうになってるぞ。

ソーンズ
ソーンズ

36秒前にひっくり返せば、ミディアムレアに焼くこともできた、今火を止めればまだギリギリ食感を保てるはずだ。

ソーンズ
ソーンズ

それと、俺の見間違いじゃなければ、さっきグリルに入れた炭は湿っていた、今から10秒以内、73%の確率で爆発が起こる。

ソーンズ
ソーンズ

うん、今の煙とお前たちの何も知らない様子を見ると、確率をあと小数点10個ほど引き上げなければならないな。

カッター
カッター

あ。

イフリータ
イフリータ

あ。

(爆発音)

イフリータ
イフリータ

あ――ぶへっ、ゴホッゴホッ、ぺっ、ペッペッペッ!

イフリータ
イフリータ

うぇ、このボログリルが言ったそばから爆発しやがった、少しの火の調整もできねぇのかよ、ちょっとばかし火を強めただけじゃねぇか!

カッター
カッター

ゴホッゴホッ、ゴホッ、ごめん、私のせいだ、やっぱりこんなことするべきじゃなかった、グリル料理なら大丈夫だって思っていたのに……

イフリータ
イフリータ

あ?いや、おまえは何も悪くねぇだろ。

カッター
カッター

本当にごめんなさい、イフリータ、ソーンズさん、それと観光客のみなさん、私が全部弁償しますから。

カッター
カッター

……イフリータ、もうこれ以上迷惑をかけれない、がんばってね。

ソーンズ
ソーンズ

……

ソーンズ
ソーンズ

つまり、もうやらないと、諦めるのか?

カッター
カッター

ち、違うの、諦めたわけじゃない、ただ、私いつもみんなに迷惑をかけているから。

カッター
カッター

1回や2回じゃない、艦にいるときもこうなの、私がキッチンに入れば、いつもハプニングが起こってしまう、いつもこうなの……

ソーンズ
ソーンズ

ならもう一度試せばいい。

ソーンズ
ソーンズ

分からないのなら、学べばいい、一回の失敗なら二回、二回の失敗なら三回学べばいい、すでに今回の事故の原因が分かっているのなら、次はそれを避ければいい。

ソーンズ
ソーンズ

弁償なら必要ない、この程度の爆発事故ならよくあることだ、気にすることはない。

カッター
カッター

……

カッター
カッター

イフリータ、私……

イフリータ
イフリータ

いつまでサボってるんだよ?

カッター
カッター

えっ?え?

イフリータ
イフリータ

だから、いつまでサボってるんだって言ってんだよ!はやく手を貸せ、おい、こっちを持て、このグリルをもっかい組み直さねぇと。

イフリータ
イフリータ

何見てんだ、ボーっとしてねぇで手伝えよ!前に自分からやってきて手伝うって言ってきたのはおまえじゃねぇか、途中で抜け出すのは許さねぇからな!

イフリータ
イフリータ

ほらさっさとしろ、出来上がったらこの獣肉はおまえが焼いてくれ、オレサマはこの炭を換えてくる!

カッター
カッター

わ、私が焼いていいの?

イフリータ
イフリータ

何がいけねぇんだよ?おまえには無理だって誰が言ったよ、それとも自分には無理だって思ってんのか?

イフリータ
イフリータ

チッ、クソぉ、箱が砂に埋まってやがる、重っ、掘り出せねぇ……

イフリータ
イフリータ

ん、胡椒は?胡椒がどっか消えたぞ、あああ……!もうめんどくせぇな!

???
???

ごめんください、ここにおいしいバーベキューが売ってるって聞いたんですけど、どこにあるか知りませんか?

???
???

あれ、イフリータとカッターだ。

(ビーズワクスが歩いてくる足音)

ビーズワクス
ビーズワクス

何をしているのですか、手伝いましょうか?

イフリータ
イフリータ

おっ!ちょうどよかった!

イフリータ
イフリータ

ほらほらこっち来い、はやく手伝ってくれ、これを掘り出したいんだ。

ビーズワクス
ビーズワクス

分かりました

(アーツの発動音)

イフリータ
イフリータ

出てきた!

イフリータ
イフリータ

前までおまえは砂遊びしかできないヤツだと思っていたが、結構やれるじゃねぇか!

カッター
カッター

イフリータ、そんなこと言っちゃだめだよ……

カッター
カッター

そんな風に言うから、毎回人から誤解されるんだよ。

イフリータ
イフリータ

あ?他人がどう思おうがオレサマには関係ねぇだろうが。

ビーズワクス
ビーズワクス

あれ、イフリータは私を褒めているのでは無いのですか?

カッター
カッター

え?

ビーズワクス
ビーズワクス

違うのですか?イフリータはよく「バカ」とは言いますが、でも今のは褒めてるんだって事はわかりますよ。

イフリータ
イフリータ

バ、バカ!何言ってんだよ、適当なこと言うじゃねぇよ!

ビーズワクス
ビーズワクス

あ、跳ねた。

ビーズワクス
ビーズワクス

そうでした、砂遊びがしたいのでしたら、ガヴィル先生が実家に戻るらしいので、一緒に遊びに行ったらいいと思いますよ、先生のおうちの近くに砂場があるって聞いたから。

イフリータ
イフリータ

砂遊びなんか興味ねぇよ、ガキじゃねぇんだし!

ビーズワクス
ビーズワクス

そうですか、私は結構行きたいです。いいなぁ、私も家が恋しくなってきました、でも遊歴を終わらせる前に、帰るわけにはいかないし……

イフリータ
イフリータ

家が恋しい?わかんねぇな、オレサマはサイレンス、それとサリアと一緒にいればどこだっていい。ロドスはだめなのかよ?

ビーズワクス
ビーズワクス

たぶん違うんだと思います……でも、イフリータがいいと思ってるんだったら、たぶん居心地がいいんでしょうね?

イフリータ
イフリータ

チェッ……何が違うんだよ?はっきり言えよ!

ビーズワクス
ビーズワクス

うーん……そうですねぇ。

ビーズワクス
ビーズワクス

私ね、いつも……家の夢を見るんです、金色の揺れる揺りかごと、大雑把なお母さんの手が私の頬を撫でてくれる夢を見るんです。

ビーズワクス
ビーズワクス

そこは砂まみれで、実はちっとも優しくないところだってのはわかります、でも夢のなかだと、いつも懐かしく感じるんです

ビーズワクス
ビーズワクス

私がどこに行こうと、あそこはいつも帰りたいと思うような場所なんです。

イフリータ
イフリータ

うーん……

ビーズワクス
ビーズワクス

わかってくれましたか?

カッター
カッター

なんで話がこう変わっちゃったんだろう……

カッター
カッター

はいはい、お話はこれぐらいにして、私はグリルの足を組み直すから、イフリータは新しい炭火の準備をお願い。

カッター
カッター

少なくとも、ソーンズさんのおかげで、今は何に注意すればいいかわかったから。

イフリータ
イフリータ

それもそうか、考えるのやめた、仕事だ仕事。

イフリータ
イフリータ

ソーンズって言うのかアイツは?見た目のわりに、いいヤツじゃねぇか。

ビーズワクス
ビーズワクス

うんうん、ソーンズさんってとても熱心な人なんですよ。

イフリータ
イフリータ

熱心?本当にそうなのか?

ビーズワクス
ビーズワクス

本当ですよ!さっきドクターにちょっかいを出そうとする人たちをやっつけたところを見たんですから。

ビーズワクス
ビーズワクス

ヴィグナも言ってました、あの人たちは自業自得だって、それと、あっちには相手になるような人ひとりもいないんだから、心配しなくていいって言ってました。

ビーズワクス
ビーズワクス

本当は私が手伝いにいくはずでしたけど、あんまり必要なかったそうです。

ビーズワクス
ビーズワクス

そうだ、ソーンズさんは泥棒も捕まえたんですよ!

イフリータ
イフリータ

あんなに嫌な顔色して、しかも人を見下してるような目つきしてんのに、そんなことをしてたのか?人助け?へえ。

カッター
カッター

前までは人付き合い悪そうに思っていたけど、私の誤解だったようね。

イフリータ
イフリータ

そうだな……

ソーンズ
ソーンズ

本人が居なくなったのを確認してからその人のことを話したほうがいいぞ。

???
3人

うわ!

イフリータ
イフリータ

まだ居たのかよ!

ソーンズ
ソーンズ

さっき戻ってきた。ほらっ、胡椒だ。

イフリータ
イフリータ

あ……

ソーンズ
ソーンズ

それじゃ。礼はいらない。

イフリータ
イフリータ

れ、礼なんかするかよ!

(ソーンズが去っていく足音)

イフリータ
イフリータ

はぁ、マジで変なヤツだな。

ビーズワクス
ビーズワクス

確かにちょっと……でも本当にいい人でしょ?

ソーンズ
ソーンズ

海か。いや違うな。海なんかより人情味がありすぎる。しょっぱい水以外、どこに海の要素があるんだ?

ソーンズ
ソーンズ

おい。

ソーンズ
ソーンズ

おいお前、そこにいるんだろ。

ソーンズ
ソーンズ

……おい。何とか言ったらどうだ。随分長い間俺のうしろにいただろ。

(ayaが歩いてくる足音)

Aya
Aya

そんな!見つかっちゃった……アタシの存在を察知できるなんて、きみって結構すごいのね。

Aya
Aya

どうここの景色、すごくいいでしょ。

ソーンズ
ソーンズ

……バンドの歌手か。ここで何をしている?

Aya
Aya

ん?アタシを知ってるんだ、ファンなのかな?サインは欲しい?

ソーンズ
ソーンズ

ファンとまではいかない。話題をそらすな。

Aya
Aya

あら、残念。じゃあアルバムが欲しいの?

ソーンズ
ソーンズ

いらない。

Aya
Aya

冗談だって。アタシもアルバムをいつも持ち歩いてるわけじゃないから。きみって誰かにやりづらいって言われたことない?

ソーンズ
ソーンズ

ある。

Aya
Aya

アタシを信じて、きみはそんなんじゃないから。きみはただ気にしない性格なだけなんだよね。

ソーンズ
ソーンズ

……

Aya
Aya

アタシは海を見に来たの。

その歌手は水面を眺めていた、彼女の髪の毛は海風に煽られまるで波のようになびいていた。

Aya
Aya

でもこれは海じゃない。

Aya
Aya

シエスタのビーチは確かにすっごくきれいよ、でもきれいであればあるほど、海には見えない。アタシたちの故郷はこことは全然違う。

Aya
Aya

海を見に来た人がここを見れば、きっと騙されたって思うかもしれないね。

Aya
Aya

あなたは、海に帰りたい?

ソーンズ
ソーンズ

――

ソーンズ
ソーンズ

お前は、一体何が言いたい?

Aya
Aya

わからない?じゃあ気にしなくていいよ、適当に言ってみただけ。思いついたことはすぐ口に出ちゃうの、ずっとこの癖を治そうと思ってたけど全然ダメ。

ソーンズ
ソーンズ

話をまげるな。お前はエーギル人だな。

Aya
Aya

そうよ。

Aya
Aya

でも違う。

ソーンズ
ソーンズ

回りくどいのは嫌いだ。

Aya
Aya

じゃあ直接アタシに聞いてみてよ?

ソーンズ
ソーンズ

……

Aya
Aya

どうしたの、聞きたいことがあったんじゃないの?こんなチャンスめったにないよ?

ソーンズ
ソーンズ

変なやつだな。時間を無駄にした。

Aya
Aya

ここで時間を無駄にすることってかえっていいことなんじゃない?自分の時間を無駄にできる時間がある生活こそがいい生活だと思うな。

Aya
Aya

生き残るために必死にもがいて息抜きすらできないような人に何かを無駄にする時間なんてないからね。

ソーンズ
ソーンズ

お前の言う通りかもしれない。

Aya
Aya

でしょ?じゃあサインを書いてあげよっか?

Aya
Aya

イヤって言わせないよ、ほらっ、色紙とペンっと……それとポスターにも……

ピンク色の髪のエーギル人はポスターにすらすらとペンを走らせた。

Aya
Aya

はい。サイン!

ソーンズ
ソーンズ

おい。

Aya
Aya

アタシと話してくれたお礼としてもらってよ。外で同郷の人と話せるなんてめったにないんだから。

ソーンズ
ソーンズ

いや。違う……

ソーンズ
ソーンズ

お前は俺の同類じゃない。

大きく見開いた両目は刺しこむように歌手の瞳を見つめていた。
歌手はまばたきをし、ソーンズがゆっくり剣の柄に伸ばした手に目を向けた。

――お前は自分の正体を隠そうとすらしていない。

Aya
Aya

きみはアタシの歌がそんなに好きじゃないんだね……知ってるよ。

Aya
Aya

でもサインはちゃんとあげる。

ソーンズ
ソーンズ

なぜだ?お前は……

Aya
Aya

だってきみ踊るのが好きなんでしょ。踊りが好きな人に悪いやつはいないんだ。

ソーンズ
ソーンズ

バカっぽく聞こえるぞ。

Aya
Aya

そんな風に言わないでよ、たくさんの人たちから学んできたことなんだから。アタシたちは随分この大地に居続けた、いろんなことをいっぱい学んできたの。

Aya
Aya

きみは海で育ったんじゃないよね?陸の上でぴょんぴょん跳ね回っている生き物たちより、海のほうが君と近しいはずだよ。

Aya
Aya

でもあれが優しいときの様子を見たことないんだよね。あらら。じゃあ懐かしむはずもないか。

ソーンズ
ソーンズ

俺の故郷はイベリアだけだ。

Aya
Aya

だから海はきみのふるさとじゃないと。だからあれに一切の感情がないんだ。

ソーンズ
ソーンズ

いや。

ソーンズ
ソーンズ

あれを飲んだことはある。俺は湖で泳いでいたわけじゃない。俺の祖先は大昔にイベリアに移ってきた、だがいつまで経っても海から逃げることはできなかった。

ソーンズ
ソーンズ

海には感情を持っている。たぶん俺は海を恐れているんだ。

Aya
Aya

そうね、あーあ。

Aya
Aya

「君の涙の雫が堕ちてできたさざなみが聞こえた♪それは君の悪夢♪君の心臓が裂けて血滴る花びらになった……♪」

ソーンズ
ソーンズ

何を歌っている?

Aya
Aya

さあ、ちょっと歌いたかっただけ。

Aya
Aya

でもきみの言う通り、きみはそれを怖がってるって思ってた。

Aya
Aya

もちろん……

遠くから、シエスタ市内のどこかにある市内放送からフェスのメインステージの再放送が流れた、聞きなじんだ音楽が次々と耳に流れ込んできた。
この二週間の間エリジウムは毎日鼻ずさんでいた歌だ。
この歌はどうやら目の前の歌手が所属しているバンドの代表曲の一つらしい。
この歌手こそが……

「思い出すときは偽って脱ぎ捨てて、君が傷つけた傷跡は君が忘れた痛み♪
ぼくは君の過去の影を掴めない♪それらが立ち上がって君の名前を叫んだ、それらが君の匂いを嗅いだとしても君の懺悔が聞きたいんだ♪」

Aya
Aya

もちろん、きみが恐れていようと、海はきみのところに来るんだよ。

Aya
Aya

海が来た。行こ。絶対に振り向かないで。

……?
彼女は何を言ってるんだ、あれはなんだ?
水の上に立っているのは……なんだ?

欠けた落日はぼんやりとした斑な影が灰色の潮波に映し出され海水を取っ払った
海は静かに穏やかに息していたが話し声も歌声も呼吸の音すらも聞こえなかった
一秒二秒数十年数百年もの間それは沈黙を保っていた

海は君を見つめていた
その目は君が海の傷口からゆっくり入り込んでほしいと君の目を見つめて渇望していた
君は起こされ抱擁され君は海の血に影に太陽に沈み込んだ君はその影を耳にした海の影に目も声も命もなくそれはまるで

輝く星のように動くことはなかった

Aya
Aya

水の下に海に通じてる道があるのかな……だったら海の気配が漏れ出してもおかしくはないか。

Aya
Aya

ねぇ。ねぇ、きみ、起きて。虜にされないでよ。

Aya
Aya

はぁ、アタシが歌を歌っても君をこんな風に虜にすることができないんだなんて、ちょっと嫉妬しちゃうなー。

ソーンズ
ソーンズ

……

ソーンズ
ソーンズ

早くここから離れろ。

Aya
Aya

ん?あっ……うそでしょ。えっとつまり……知ってたの……

ソーンズ
ソーンズ

あれはここに現れていいものじゃない。今ここから離れればお前は死なずに済む。

Aya
Aya

わかってるってば……でも離れなきゃならないのはきみのほうなんじゃないの?

ソーンズ
ソーンズ

死にたいのか?

Aya
Aya

ちゃんと話聞いてよ……

???
???

……

???
???

エー、ギル。

ソーンズ
ソーンズ

!!

Aya
Aya

驚かないで。海がアタシたちの名前を知っててもおかしくないでしょ。

ソーンズ
ソーンズ

……いや。

ソーンズ
ソーンズ

驚いてるんじゃない。

ソーンズ
ソーンズ

うっ……

Aya
Aya

じゃあどういう……?ちょっと君、呼吸がしづらいの?

Aya
Aya

気をしっかりして

Aya
Aya

(エーギル語)君の呼吸する権利を奪うことが出来るものなんてこの大地の上には無いんだよ。

Aya
Aya

(はやく、抜け出して……!)

ソーンズ
ソーンズ

……

俺は故郷から逃げ出した。ふるさとを去った。物語も忘れてしまった。だが感じる。
俺は隠された伝説の誰もが低い声で語り描いたものを信じている、浅い夢の中にいたとしても、剣があれらの躯体を通り過ぎていく感覚がわかる。
俺は海を傷つけることができるのか?
……
家を思い浮かべた。いや、思い浮かべていた。本当の俺たちの家を見たことがあるわけではない。
俺たちイベリア人はとっくの昔に海の奥から離れていった。
だがあれから逃げ出すことはできなかった。俺たちはあれから逃げきることはできない。
俺はあれを殺したいと思った。

ソーンズ
ソーンズ

これは幻覚の一種か?

Aya
Aya

違うよ。でもきみならあれに抗えるかも。

ソーンズ
ソーンズ

詳しいのか?

Aya
Aya

それって今言うべきこと?言ったでしょ、君は早くここから離れて。

Aya
Aya

ねぇ待って、君震えているの?

ソーンズ
ソーンズ

武者震いだ。

ソーンズ
ソーンズ

残りたいのなら好きにしろ。俺が躍るのが好きだって言ってたが、お前はどうなんだ……

ソーンズ
ソーンズ

歌手、お前は、お前は踊るのが好きか?

???
???

R……thin……

(骨肉や内臓がかみ砕かれる音)
(あいまいに音を鳴らしている)

Aya
Aya

好きよ!

Aya
Aya

本当に離れるつもりはないんだね、じゃあ、生き残れる自信はあるのかな、エーギルさん?

ソーンズ
ソーンズ

あるさ。

Aya
Aya

ここで見ててもいい?君の踊りが見たいの、海を真っ赤に染め上げる踊りが……

Aya
Aya

きみが踊ってヒュンヒュンってその剣を振りまくりところとか見たいな!ターンを回って、海水の上を滑るところとか!君があれに引き裂かれたりあるいはきみがあれを引き裂くところとか、きみの物語が始まりところとか終わるところとか……

ソーンズ
ソーンズ

自覚しているか、お前喋り出すと結構うるさいぞ。

Aya
Aya

知らない!まだマシなほうだよ!

Aya
Aya

だからさ、見ててもいいよね、エーギルさん!さっきあげたサインのお返しのつもりで、見物させてよ?

ソーンズ
ソーンズ

……

ソーンズ
ソーンズ

怖くないのなら、どうぞ見てってくれ。

ソーンズ
ソーンズ

観客がいることはいいことだ、それがどんな人であろうと。

ソーンズ
ソーンズ

ん?それともここではこう言うべきなのか――

ソーンズ
ソーンズ

――喜んでお見せしよう。

Aya
Aya

アハッ、その決め台詞なんだか全然しっくりこないね……まあどうであれ、絶対に生き残ってね、エーギルさん。

Aya
Aya

アタシにはわかる、あれがすっごく気になるんでしょ。だから生き残って。死なないで。

ソーンズ
ソーンズ

もちろん死にはしない。生き残ってお前のサインを持って帰って、俺の友だちにあげないといけないからな。

Aya
Aya

帰るって、イベリアに?

ソーンズ
ソーンズ

いや。イベリアと、祖先が離れなかった海の事は散々口にはしたが。

ソーンズ
ソーンズ

だがもしかしたら俺の故郷は、もうどこにもないのかもしれない。

この記事を書いた人
おーちゃん

アークナイツのチェンが好きだけどいない(無慈悲)

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ゲームのサイハテ
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