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【明日方舟】シナリオ翻訳 密林猛将の帰来 RI-2「太さは色々」前半

(草木をかき分ける音)

ガヴィル
ガヴィル

ここのジャングルも相変わらずだな。

トミミ
トミミ

ガヴィルさんもう随分と来ていませんもんね。

ガヴィル
ガヴィル

昔からここは好きじゃないんだ、空気は湿ってるし、地面は柔らかいし、強そうな感じが全然ないんだよ。

トミミ
トミミ

でも色んな部族がジャングルに引っ越してますよ。

ガヴィル
ガヴィル

そうなのか?……おっ、ドクター、起きたか、昨日はよく寝れたか?

プレイヤー
プレイヤー

・ああ。
・……
・目覚めばっちりだ。

ああ。……目覚めばっちりだ
ガヴィル
ガヴィル

なかなかの適応能力じゃねぇか、ドクター、こんな環境で野営なんて耐えられないんじゃないかって思っていたぞ。

ガヴィル
ガヴィル

ハハッ、お前のその目を見ればわかるさ。

ガヴィル
ガヴィル

ああ、こめかみをずっと揉んでいなければそうなんだろうな。

 

ガヴィル
ガヴィル

最初のころに言っただろ、ドクター、心の準備はしておけって、ジャングルはまだまだ続くぞ。

ガヴィル
ガヴィル

ほらっ、ここら辺で採った食材で眠気覚ましのスープを作った、飲みな。

ガヴィル
ガヴィル

ふっ、そういえば、昔は知らなかったけど、さっきあたりを回ってみたんだが、ここのジャングルは結構薬用植物が生えてるんだな。

トミミ
トミミ

……あのガヴィルさんが人の世話をしている。

トミミ
トミミ

ガ、ガヴィルさん、私も昨日あんまり寝れなくて……

ガヴィル
ガヴィル

ハァ?お前それでもアダクリスかよ?

トミミ
トミミ

アダクリス……うぅ、やっぱりガヴィルさんは私たちの本来の名前を忘れてしまったんですね……

ガヴィル
ガヴィル

ん?ああ、すっかり忘れてた。ティアカだったな。

ガヴィル
ガヴィル

ここを離れてから、ティアカなんて言葉はすっかり言わなくなったからな、ドクター、お前も知っておいてくれ、ここで暮らしてるアタシらは、種族で自分たちを区別しないんだ。

ガヴィル
ガヴィル

種族で区別するんだったら、そうだなぁ、アタシはアダクリスだろ、ズーママはフェルディアだろ、それとリーベリ……うん、だいたいはこの三種だな。

ガヴィル
ガヴィル

だがここでは、アタシらはみんな自分のことをティアカって呼んでるんだ、アタシらの言葉で「好戦的で勇敢な人」って意味なんだ。

ガヴィル
ガヴィル

それと、お前は別に使わなくてもいいが、アタシらはこの土地のことを「アカフラ」って呼んでるんだ、「森が生え茂る地」という意味だ。

ガヴィル
ガヴィル

ったく、いつまで泣きじゃくってんだ、お前の子分たちも起こせ、そろそろ出発するぞ。

トミミ
トミミ

ううう……

トミミ
トミミ

ロドス、ドクター。

ガヴィル
ガヴィル

ああ、そうだった、会社っていうのはな……

トミミ
トミミ

あ、知ってます、ガヴィルさんが出ていったあと、外の情報はちゃんと集めてましたから!

ガヴィル
ガヴィル

お?言われてみれば、その恰好も確かに昔とは違うな。

トミミ
トミミ

はい、これは外ですごく流行ってるファッションなんですよ!

ガヴィル
ガヴィル

ファッションはあんまりわかんねぇな、そうなのか、ドクター?

プレイヤー
プレイヤー

・雑誌で見たことがある。
・……
・私も知らないな。

雑誌で見たことがある。……私も知らないな。
トミミ
トミミ

ドクターもやっぱり見たことがあるんですね!

トミミ
トミミ

ガヴィルさん、お友だちはあんまりファッションに詳しくないようですよ。

ガヴィル
ガヴィル

はは、ドクターにもわかんない時があるんだな。

ガヴィル
ガヴィル

そうだ、トミミ、先にドクターにアタシらの土地を紹介してくれないか。アタシも長い間離れてたから、何が変わったのかわからねぇんだ。

トミミ
トミミ

わかりました!

トミミ
トミミ

うーん、そうですねぇ、外の人に紹介するんでしたら……そうだ、部族から話しましょうか。

トミミ
トミミ

この地図を見てください、ここがガヴィルさんが向かってる場所で、ここが私たちが通った道です。

トミミ
トミミ

ここの大きく森に覆われた区域がアカフラです。

トミミ
トミミ

アカフラで生活してる大小さまざまなすべての部族は、伝統に則り、ある時期ごとに、祭典を通じて大首長を一人選ぶんです。

トミミ
トミミ

あ、祭典の形式は格闘です、すべての挑戦者に打ち勝ってほかの人の承認を得られれば現任の大首長に挑戦できる権利が得られるんです。

トミミ
トミミ

現任の大首長に勝てば、新しい大首長になれるというわけです。

トミミ
トミミ

大首長の権力ですか、うーん、すべての部族がその人の言うことを聞く、です!

ガヴィル
ガヴィル

ほとんど変わってねぇじゃん。

トミミ
トミミ

変わってるとこもありますよ。

トミミ
トミミ

前任のフーアン大首長はお酒があまりに好きすぎて奥さんに崖まで追い詰められて崖を飛び降りてから二度と戻ってきていません、本来なら前回の祭典で後任の大首長を選ぶはずでしたが。

トミミ
トミミ

でも、ガヴィルさんによって、前回は大首長が選出されませんでした、そしてガヴィルさんが出て行ったあと、各部族お互い不服に思っているんですよ。

トミミ
トミミ

なので今各部族の間で乱戦状態に陥ってるんです。

プレイヤー
プレイヤー

前任の大首長が……?

トミミ
トミミ

ん?ここではよくあることですよ。

トミミ
トミミ

私のお父さんによると、フーアン大首長はかなり長い間大首長を務めていたのですが、一般的に大首長は二三年したら交代するんだと言っていました。

トミミ
トミミ

大首長が居なくなれば、その都度祭典を行って新しい人を選ぶんです。

プレイヤー
プレイヤー

ガヴィルによって、というのは?

ガヴィル
ガヴィル

あ?ああ、そうだったな、このことは確かロドスでは話していなかったな。

ガヴィル
ガヴィル

当時の祭典でアタシが全員タコ殴りにしたあと出て行ったんだよ。

プレイヤー
プレイヤー

・追い出されたからか?
・全員!?

ガヴィル
ガヴィル

ああ、あの時アタシすげームカついてたから、全員とりあえず殴っておいたんだ。

ガヴィル
ガヴィル

まあいいや、この話はまたあとだ、今は強い部族がいるのか?

トミミ
トミミ

はい。

トミミ
トミミ

比較的強い部族はいくつかあります。

トミミ
トミミ

一つ目はズーママをボスに置いてるユーネクテスの部族です。

トミミ
トミミ

彼女は部族をジャングルのもう一方の端に設立しました、鉱脈に近い場所です、大部分の金属資源を占有しています。

トミミ
トミミ

彼女の部族は以前から変な道具や武器を製造するのが好きなんです、周辺の小さな部族も次々と呑みこんできました。

トミミ
トミミ

二つ目はクマールのフリント部族です。

トミミ
トミミ

ジャングルで生息しているティアカは私たちみたいに部族を結成して生活することはしません、彼らの生活はもっと分散しているんです、普段私たちと交流することもありません。

トミミ
トミミ

でも今は、大首長との約束が失ったため、多くの部族がジャングルに入っていきました、なので今のジャングルには結構な部族がいるんです。

トミミ
トミミ

クマールもその中の一つです。

トミミ
トミミ

彼らは自分たちの力を信奉していて、やはり自分たちの縄張りを持っています。

トミミ
トミミ

三つ目の部族は少し特殊でして、ガヴィルさんも知ってる、イナームの部族です。

トミミ
トミミ

彼女の部族は「イナーム商会」って言います、そこの部族の人たちはちょっと変わっていて、ケンカがあまり好きじゃないんです、逆に人と商売するのが好きなんです。

トミミ
トミミ

でも彼女らの人数が少ないからといって、甘く見てはいけません。

ガヴィル
ガヴィル

ズーママの野郎が部族を鉱山に置いたのは想像できる、あいつは昔から、自分でなんか武器を作るのが好きだったからな。

ガヴィル
ガヴィル

まさか彼女も今では一部族の長とはな、「ユーネクテス」、いい名じゃねぇか!

トミミ
トミミ

はい、ズーママことユーネクテスの部族は今一番強力な部族でもあります、みんな彼女が次の大首長になると思ってるぐらいです。

ガヴィル
ガヴィル

あいつは昔から結構やり手だったからな。

トミミ
トミミ

あのぉ、ガヴィルさんはやっぱり大首長にはなりたくないんですか?

ガヴィル
ガヴィル

ああ、今は外でやらなきゃならないことがあるからな。

ガヴィル
ガヴィル

そうだろ、ドクター?

プレイヤー
プレイヤー

・ああ。
・……
・残ってもいいんだぞ。

ああ。……残ってもいいんだぞ
トミミ
トミミ

そうなんですか……

Lancet-2
Lancet-2

うーん、ガヴィルさんは直球すぎるって言えばいいのでしょうか、それとも残忍って言えばいいのでしょうか……

ガヴィル
ガヴィル

ふっ、いつかは戻ってくるさ、だが今じゃない。

ガヴィル
ガヴィル

でもお前手紙で自分も首長選に出るって書いてなかったか、しかも自信満々に?

トミミ
トミミ

も、もちろんですよ!

トミミ
トミミ

私だって十分な準備をしてきましたから!

ガヴィル
ガヴィル

じゃあいい戦いっぷりを期待してるぞ!

(殴り合いをしている音)

ガヴィル
ガヴィル

ん?なんか騒いでる音が聞こえるぞ?

ガヴィル
ガヴィル

あそこだ、見に行ってみよう。

アダクリス人
アダクリス人

言え!

アダクリス人
アダクリス人

ぜってー言わねぇ!

アダクリス人
アダクリス人

チッ、なかなか肝が据わってるじゃねぇか。

ガヴィル
ガヴィル

なんだ、ただのケンカか。ドクター、放っておこう、先に進むぞ、よくあることだから気にすんな。

アダクリス人
アダクリス人

お前はもうおしまいだ、細い尻尾の、今日は何が何でも太い尻尾のほうがいいって認めてさせてやるからな!

アダクリス人
アダクリス人

寝言は寝て言え!俺は屈しねぇぞ!

ガヴィル
ガヴィル

ん?

ガヴィル
ガヴィル

おい、そこのお前、今なんつった!?

アダクリス人
アダクリス人

なにモンだ、お前も細い尻尾の部族の人か!?

ガヴィル
ガヴィル

アタシは違う、お前は太い尻尾のほうがいいって思ってるのか?

アダクリス人
アダクリス人

あ?当たり前だろ!オレのこの尻尾を見ろよ、パワフルで、力強く、骨太じゃあねぇか、こんなひょろひょろな尻尾よりいい尻尾があると思うか!

ガヴィル
ガヴィル

チッ、聞き捨てならねぇなぁ!

ガヴィル
ガヴィル

アタシの尻尾を見てみろ、スレンダーで、繊細で、それにクッキリラインだってあるんだ、持ち物だって持てる!これこそが尻尾ってモンだ!

アダクリス人
アダクリス人

そうだ、細い尻尾こそ至高!ゴホッ、ゴホッ!

アダクリス人
アダクリス人

ハァ?お前の尻尾なんざ、小さすぎてケツに隠れて全然見えねぇじゃねぇか!

ガヴィル
ガヴィル

お前の尻尾こそ、太すぎて座ることすらできねぇようだな!

プレイヤー
プレイヤー

何を言い争ってるんだ?

トミミ
トミミ

あー、ガヴィルさんはあの人と尻尾の細さ太さを言い争ってるんですよ。

トミミ
トミミ

ここだといつものことです、尻尾はアダクリス人が一番誇りに思う部分なんです、なのでみんないつもよくこうして比べ合ってるんですよ、尻尾の細さと太さで集まる部族だってあるんですよ。

トミミ
トミミ

ガヴィルさんと言い争ってるあの人は多分太い尻尾の部族の人でしょう。

アダクリス人
アダクリス人

※汚い言葉※、お前ら、全員出てこい!

アダクリス人
アダクリス人

今日は何が何でも太い尻尾のほうがいいと言わせてやる!

トミミ
トミミ

あ、人が増えてきました、ドクター、ちょっとガヴィルさんを手伝ってきますね。

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