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アークナイツストーリー翻訳

【明日方舟】シナリオ翻訳 マリア・二アール MN-1「アレンセレクション」後半

マリア
マリア

(装備は、装着完了っと。剣は……お姉ちゃんが昔使ってた訓練用の剣か、たぶんまだ使えるよね?)

マリア
マリア

(出発しよう……)

マイナ
???

……

マリア
マリア

あ……マイナ叔父さん……

マイナ
マイナ

なんだ、ニアール家はまだ恥をさらし足りていないと言うのか?

マリア
マリア

違うよ――!

マイナ
マイナ

騎士競技か……部門の同僚から話を聞かされた。

マイナ
マイナ

君に騎士競技の舞台は相応しくない、騎士競技もニアールの名には相応しくない。

マリア
マリア

……

マイナ
マイナ

ゾフィアに言われて参加したのか?

マリア
マリア

違う!これは自分から――

マイナ
マイナ

そうだろうな。ゾフィアはニアール家の陪侍だが、まがりなりにもあのビジネス茶番の一席を持っている……彼女も今では「騎士階級」か、フッ。

マイナ
マイナ

だが、君はどうなんだ?

マリア
マリア

私は……私はただ守りたいだけ……

マイナ
マイナ

たとえ貴族の身分を剥奪されようと、我らの信条は寸分も揺れ動くことはない、守られる必要などどこにもない。

マリア
マリア

そうだとしても……

マイナ
マイナ

君に庇護される必要もさらさらない、マリア。

マイナ
マイナ

マーガレットのようになるな、若さの至りで容易にその矜持を破ってしまうことなんぞ――

(携帯のバイブが鳴る音)

マイナ
マイナ

――部長?

マイナ
マイナ

お疲れ様です、ええ、はい、マイナです。

マイナ
マイナ

どうかご安心くださいませ閣下、先ほどの会議にいかなる疑問がございましたらわたくしがお力に……はい?いえ、そんな、どうかご一考を……どうか、はい……

マイナはマリアを一瞥したあと、冷淡にも階上へと上がっていった。

マイナ
マイナ

いえ、確かにわたくしのミスでございます、閣下とはなんら関係はございません、後程修正したファイルをそちらにお送り致しますので……

マイナ
マイナ

明日、ええ、明日には必ず……本当に申し訳ございません。

マイナ
マイナ

いえ、どうか何卒ご一考を。ええ、必ず、はい、今後このようなミスは二度と犯しません、どうかお許しを……

マイナ
マイナ

――マリア、この件についてはまた今度話そう、ちゃんと弁えていることを願うよ。

(マイナが歩き去る足音)

マリア
マリア

叔父さん……

マリア
マリア

いいえ……こんなところで揺さぶられている暇なんてない、ゾフィアとの約束時間に間に合わなくなっちゃう。

(複数の斬撃音)

マリア
マリア

うわっ――!

ゾフィア
ゾフィア

体勢を崩さない、リズムに気を付ける。

ゾフィア
ゾフィア

ふぅ――

ゾフィア
ゾフィア

十分間、一度も反撃してこなかったわよ。

マリア
マリア

くっ……片手だけで相手してくれるって言ってたくせに、ゾフィアが持ってる剣って最初から片手用じゃない!

ゾフィア
ゾフィア

全力でかかればもう一方の手だって暇してないわよ、リターニア人の作戦方法を試してみたいのかしら?

マリア
マリア

各国の騎士にはそれぞれまったく異なる戦術を持ってるって聞いたけど……ゾフィアお姉さんはそんなこともできるの?イジメじゃん!?

ゾフィア
ゾフィア

見よう見真似なだけよ、私だって何も準備せずにあの試合に負けたわけじゃないんだから。

マリア
マリア

叔母さん……?

ゾフィア
ゾフィア

はぁ、とっくの昔の話よ、私ももう気にしてないわ。

ゾフィア
ゾフィア

それよりあなたね……今の腕前じゃ、試合に出たとしてもコテンパンにやられておしまいよ。

(複数の斬撃音)

マリア
マリア

うぅ……

ゾフィア
ゾフィア

ほらほら、続けるわよ。

マリア
マリア

は、は~い、でももうちょっとだけ休ませてくれないかな、足がまだ震えて――

ゾフィア
ゾフィア

この程度も耐えられないんだったら、諦めたほうがいいわよ。

マリア
マリア

くぅ――!わかったよ、さあ来い!

(斬撃音)

一日後

マリア
マリア

はぁ……はぁ……ど、どう?

ゾフィア
ゾフィア

何がどうよ……もう立つこともままならないじゃない。

マリア
マリア

寝る時とご飯食べる時以外……基本的に……ずっと特訓してるじゃん、ゾフィアお姉さん……全然疲れたりしないの?

ゾフィア
ゾフィア

……団体バトルロワイヤル戦を知ってる?

ゾフィア
ゾフィア

騎士競技で一番盛り上がる種目よ、騎士団ことに代表を一人選んで、でもあなたは個人戦だから関係ないわ。

ゾフィア
ゾフィア

選ばれた十人から数十人が巨大な人工競技場に集められ、甲冑に攻撃がヒットした回数分のポイントを獲得し、最後に競技ポイントに加算される。

ゾフィア
ゾフィア

もちろん……もしタイムリミットまでに倒されたり、継戦能力を失えば即退場、ポイントはゼロよ。

マリア
マリア

……そ、それぐらい私だって知ってるよ……

ゾフィア
ゾフィア

ふーん。じゃあバトルロワイヤルの試合時間がどれくらいあるかは知ってる?

マリア
マリア

……数時間とか?

ゾフィア
ゾフィア

歴史上もっとも長かったバトルロワイヤルは、熱狂した観客と企業が次々とタイムを伸ばしたおかげで、まる一日続いたわ。

ゾフィア
ゾフィア

騎士たちは檻に放り込まれたペンチビーストみたいに、どれだけ疲弊しても次から次へと立たされて、戦わせられた。

マリア
マリア

え……?

ゾフィア
ゾフィア

それがまる一日続くのよ、退場になった選手は一文無し、ひどい傷も負った、ただ最後に残った三人が本選に出場できる資格と、十分なポイントを獲得しただけよ。

マリア
マリア

そ、そうなんだ……えっ、じゃあまる一日戦ってたった三人しか本選に出場できないの……

ゾフィア
ゾフィア

最初の予選リーグのスポンサーがこういう競技タイプを持ち出したあと、真似する業者がオリジムシ以上に湧いてきた。

ゾフィア
ゾフィア

そうね……確かにルールもへったくりもないと思うでしょ、でも悲しいのは、観客が気に入るのであれば、結果なんてどうだっていいのよ。

ゾフィア
ゾフィア

だからせめてまる一日戦っても疲れない身体にに鍛えなさい!

マリア
マリア

――まる一日!?

一週間後

(斬撃音)

ゾフィア
ゾフィア

ふぅ……

ゾフィア
ゾフィア

今日はこの辺にしておきしょう、少しは進歩したわね。

マリア
マリア

あ゛――

ゾフィア
ゾフィア

動いたあとすぐ寝転がらないで、少しは歩くようにして、夜に何を食べたいかなどを考えなさい。

マリア
マリア

わ、わかった、ふんっ!足がプルプルする……!

ゾフィア
ゾフィア

そりゃそうよ、あなたの足取りはまったくなっていなかったわ。

ゾフィア
ゾフィア

レースは……期待しないほうがいいわね、もし有名な騎士団にレース専門のプロ選手がいたら、もうお手上げよ。

ゾフィア
ゾフィア

だとしても、人工地形での機動性もとても重要なのよ。

ゾフィア
ゾフィア

ただ……レース自体は装備頼りの種目だから、身体能力以外、こちらの装備につぎ込める資金なんてないのも事実……

ゾフィア
ゾフィア

……聞いてるの?

マリア
マリア

あ――!そうだ!

ゾフィア
ゾフィア

ん?

マリア
マリア

この前ジュークボックスを修理したとき、マーチンおじさんからレストランの割引券を二枚もらったから、あそこで晩ご飯を食べに行かない?

ゾフィア
ゾフィア

あなたねぇ……

マリア
マリア

もう、そんなすぐ怒らないでよ、ゾフィアを労ってあげたいんだから……

ゾフィア
ゾフィア

怒ってないわよ、じゃあいつ出発するの?

マリア
マリア

せっかく一緒に外食するんだから……せめてシャワーして着替えてからじゃない?

ゾフィア
ゾフィア

そうね……でも食べ終わってもまだ続けるわよ、気を緩めすぎないように。

マリア
マリア

うん!

(マリアが走り去っていく足音)

ゾフィア
ゾフィア

……

ゾフィア
ゾフィア

(マリアは明らかに進歩してる。ただ衝動的になってただけと思ってたけど……)

ゾフィア
ゾフィア

(彼女本気らしいわね……普段のふるまいなんかよりよっぽど本気。私ですらこの訓練メニューはキツいと思う……本当は彼女に諦めさせるつもりだったけど。)

ゾフィア
ゾフィア

(こんなに必死になってもまだ普段の気楽な様子でいられるなんて……ホント誰に似たのかしら。)

ゾフィア
ゾフィア

(これは闘志と言えるのかしら……)

ゾフィアは顔を上げ、草花が茂る庭園よりはるか遠くに聳え立つ、ビル群と、煌めくライトを眺めた。
自分を欺くかのように、彼女はこっそりと今まで使ってこなかったもう一方の手で剣の柄を撫でた。

剣が鞘から抜かれる前に、筋肉の激痛が腰から腕に伝った、予想していたのか、知覚が失う前に、彼女はそっと手を下ろした。

三週間後

老騎士
老騎士

この頃娘っ子二人とも見かけなくなってどのぐらい経つんだ?休憩時間ぐらいバーで休んでいいはずなのに、何を恥ずかしがっとるんだ。

老工匠
老工匠

あれか、「籠り修行」が今の若い連中にも流行っとるんか?

老騎士
老騎士

……そんなもんいつ流行ったんじゃ?

老工匠
老工匠

わしの若い頃に流行っておった。

老騎士
老騎士

騎士なんざそこらへんうろうろして鍛錬するもんじゃろ、籠って修行するやつなんざどこにいる?

老工匠
老工匠

……チッ、トランスポーターを雇えてかつ移動手段にも困らない騎士様に世間の苦しみが分かるはずもない……お前にいい剣をやるために工房で過労死するところだったわい……

老騎士
老騎士

なにをグチグチ言っておるんじゃ、言いたいことがあるんだったらはっきり言え、メソメソしおって、お前さんにケンカでビビるとでも思ってるのか?

老工匠
老工匠

まだ自分が騎士様だと思っておるんか!?

(斬撃音)

老騎士
老騎士

シッ!

老騎士
老騎士

……聞こえたか……お嬢ちゃんたちが特訓してる音じゃ。

老工匠
老工匠

聞こえとるわ!うむ、いい音じゃ、世間に流通してる訓練用の剣はどれも軽すぎる、あのゴミメーカーどもが手抜きばかりしおるからな。

老工匠
老工匠

だがこの二本の音はなかなか鋭い、いや、なかなかいい音と言うべきじゃな……だがどっかで聞いたことがあるような音じゃな?

老騎士
老騎士

年を取ったな。

老工匠
老工匠

お前とやり合ってる暇なんざないわい、急ぐぞ!

老工匠
老工匠

……まさか道に迷ったのか?いよいよボケてきたか?

老騎士
老騎士

何を急いでおる!?ゾフィアの庭園が広すぎるんじゃ――敷地玄関の使用人にバイクを借りてくればよかったわい。

老工匠
老工匠

バイクなんざ借りてどうする、ゾフィアの屋敷の雑草は湖畔の森より茂ってとるんじゃぞ、道があるとでも思うか?

老騎士
老騎士

おい、足元に気をつけろ。

老工匠
老工匠

うおっとっと――コケそうになったわい……なんだこれは?エンジンの蓋?庭園にエンジンの蓋じゃと??

ゾフィア
ゾフィア

歩調を合わせて!呼吸を整える!

マリア
マリア

は、はい!

(斬撃音)

老工匠
老工匠

ほう……基礎練習か。

老工匠
老工匠

この一か月でまだ基礎練習をやっておるのか、どうやらかなりのポイントを逃してしまったらしいな。

老騎士
老騎士

……コワル、お前さんこそボケとるんじゃないのか?

老工匠
老工匠

あ!?

老騎士
老騎士

基礎練習を一か月もやったのは正しい、だがマリアは何であれニアール家の娘だ……

老騎士
老騎士

天馬の爺さんとマーガレットがいたとき、彼女がああいう「基礎練習」をしてこなかったとでも?

老工匠
老工匠

あぁ……それもそうか。

老騎士
老騎士

得意分野とか、身分階級とか、そんなもんは腹が膨れ上がった連中がわめくもんじゃ――

老騎士
老騎士

――武芸を極める、それこそが真なるカジミエーシュの騎士たるものよ!

(斬撃音)

マリア
マリア

はぁ……はぁ……

ゾフィア
ゾフィア

まだ止まっちゃダメ、勢いがついてきたところよ、次!

マリア
マリア

でも……もう本当に……

ゾフィア
ゾフィア

そうかそうか、じゃあベッドで三日伏せる準備をすることね――!

マリア
マリア

――!

(斬撃音)

老騎士
老騎士

(口笛を吹く)

老工匠
老工匠

ほう、面白い剣さばきだな。

ハゲのマーチン
ハゲのマーチン

逆手技か、早いな、それに弱点もしっかり狙っている。これが特訓の成果か?

老工匠
老工匠

……いつからここにいた?

ハゲのマーチン
ハゲのマーチン

ついさっき来たばかりだ。

ハゲのマーチン
ハゲのマーチン

フフ、目の前の光景を見ると、マーガレットがいた時を思い出す。

(斬撃音)

ゾフィア
ゾフィア

……

ゾフィア
ゾフィア

あなたさっきのは……

マリア
マリア

えっ?あぁ?なんか癖で……どうかしたの?

マリア
マリア

あれ……ゾフィアの剣は?

ゾフィア
ゾフィア

あ、あなたに弾き飛ばされたわ……

マリア
マリア

……

ゾフィア
ゾフィア

……

マリア
マリア

えぇ!?私が!?

ゾフィア
ゾフィア

調子に乗らない!ただちょっと慢心してただけよ!

マリア
マリア

なんだぁ。ゾフィアにもやっぱり優しいときがあるんだね。

ゾフィア
ゾフィア

チッ……

マリア
マリア

じゃあ……?

ゾフィア
ゾフィア

……わかったわよ、約束するわ、はぁ、騎士競技に参加してもいいわよ。

マリア
マリア

ホントに?

ゾフィア
ゾフィア

ただし引き続きコーチとして全日付き添うわよ。あなたの騎士競技への理解はあってないようなものだし……種目のスケジュール、ポイントの獲得、情報分析、ほかにも色々ある――

ゾフィア
ゾフィア

――こらっ、寝転がらない!起きなさい!まだまだ準備が山ほどあるのよ!

マリア
マリア

えっ、えぇ……ちょっとぐらい、休憩しようよ……

マリア
マリア

……

ゾフィア
ゾフィア

ちょっとなに寝てるのよ……!?

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