待ってしまったか。近衛局の会議が少し手間取ってしまってな。
問題ありません。チェン長官。
(チェン長官、まるで何事も無かった可能に…)
状況はどうだ?
ロドスアイランドの偵察チームは既に有効な情報を提供してくれています。
私がそれをまとめて、あなたの興味がありそうなものをいくつか選んでおきました。
あ…星熊警官…。
気にしないでください。私も少しお聞きしたいだけですので。
続けてくれ、アーミヤ。大丈夫だ。
分かりました。ロドスによる感染者の一部手がかりによると――
調査チームは既に龍門の平民区内のレユニオンの拠点の一部を明らかにしました。
それで?
いくつかのレユニオンのチームが龍門の防衛に対して襲撃を計画しています。
レユニオンの内部への侵入ルートも調べ上げました。
はっ、本当に生意気だな。
龍門近衛局は甘く見られているようだ。
それでチェルノボーグの分離した廃墟都市はどうなんだ?
ロドスアイランドのいくつかの偵察チームが廃墟都市で任務を遂行しているのだろう。
あの中では確かに多くのレユニオンのメンバーが徘徊している。本来の住民の墓が行方不明になるくらいにな。
一つのチームがレユニオンと3回以上も戦っている。
ですが、現在の情報量からだと、この分離都市とレユニオンの行動にどのような因果関係があるのかは断定出来ません…。
ですが、私はこの分離都市が次の重要作戦目標の一つであることを提案します。
…そうか。
星熊、レポートを取ってきてくれ。私の机の左にある引き出しの三番目だ。
今ですか?行ってきます。
続けてくれ。
はい、要約すると…。
ロドスとの共同作戦を行い、ここで龍門内部にいるレユニオンを完全に殲滅すべきだと提案します。
良くないな。
近衛局はそれを許可しない。
…なぜ?チェン長官…?
言ったはずだ。ダメだと。
お前は感染者だ。
再び貧民区で任務を遂行することになれば、もっと大きな騒ぎを引き起こすだけだ。
…。
これは近衛局の決定だ。
しかし――。
あ、ちょっと待ってください。出ますね…
こちらアーミヤです。
ええと、アーミヤですか?
…!ジェシカ?
はい、こちらジェシカです…。
何か隠密行動でもしているのですか?声が小さいですが…
私達は分離都市の廃墟で見つけたんです…。
…レユニオンのリーダーを。
それも…2人。
何ですって?!
負け犬がしょんぼりして帰ってきたようだね?
私があなたのような下等な種族に劣っているとでも思うのかしら。
――もし君が任務を完遂させていないのであれば、君の顔に傷の一つや二つ付けることになるんだけど。
トラブルに爆撃されて手足を全て失った子供は口で飾り付けるってとこかしら。どうも本当にすみませんでした。
はあ。
私達2人が口喧嘩しても――何の得にもならないわよ。
それは認めるよ。
それで、魚は釣れたのかい?
多分ね。愛国者とかいう奴は故郷に本物を持ち帰ることが出来たのかしら。
そういえば、あなたはこの老人を恐れているのよね?
僕はもう機嫌が悪いんだ。
あら、ごめんなさいね。
でも大きな魚が釣れる前には、ね。
それとも私達二人でとりあえず我慢でもしておきましょうか?
ふん、そうだね。
僕は先に小さな問題を解決しなきゃいけないんだ。
ロドスの人たち、出てきてよ。
――僕の前で姿を隠すなんて絶対に無理なんだからさ。
ジェシカ、やめて!
これは罠かもしれないわ…!
あいつは私達を見つけたんです!であれば――。
敵のリーダーを倒せば、私達は….必ず…!
ほら、やっぱりいた。
何処から来た子猫ちゃんなのかなあ~。
ここは君を自由に遊ばせるところじゃないんだよ。
ねえ、君たち。
はい!
――たくさんの獲物を取り分ける前に――。
まずは小さいものから食べに行こうよ。
ああ、あああああ!!
ふん!
(戦闘)
はあ、はあ…くそ…。
どうにか…解決出来ました…。
…。
…いえ、まだよ。
この空中に漂っている粉塵は….何が起こっているの?
くっ、ぐっ…。
ぎっ、ぎゃあ!
痛い…痛いよお…。
ああ…ああ!痛い、痛い!!
ああ?!!
ロ…ロドスアイランド!
敵だ…敵だ!!
何…!どうしたの…。
倒したばかりのレユニオンがまた立ち上がった――?
どう?ダメかな?
光が、あいつの杖から…?
まだ手は出していないよ。
しかも…また敵の増援が。
くそ….!
今ここで、この一発のボウガン弾で敵のリーダーを倒すしか無い…!
いや。
はは…こんな状況で、まだ討論の余地があると思うのかい?
自信があるんだね。
ふっ、この弾で教えてあげるわ…。
いや、メテオリーテ。ダメだ。
ちっ….!どうしてよ!
早く撤退しろ。
感じるんだ…。
やつらだ。やつらが来た。
ん?撃たないの?
それは残念。
もうチャンスは無いんだよ。
奴は撤退するつもりなの?だけど――。
メテオリーテ!西側のあのビルを撃て、早く!少なくとも敵の注意力を散らすことは出来る!
…そうするしか無さそうね!問題ないわ!
ジェシカ、走るぞ。
へ?
…雪怪が来る。
待って…。
さ、寒い…。
….走れ。
今すぐに。
…ジェシカ。
彼女の話は正しいわ。
早く行きましょう…!
アーミヤ、聞こえるか。
もしもし。
早く行きなさい!あなた達を援護するわ!
よく聞け、アーミヤ。
――来るなよ。
この廃墟の都市は――。