AM 11:11 天気/小雨
龍門中城区 三窓 木禾倉庫外
大方の偵察は終えました。私達の偵察ポイントは十分隠れられています。倉庫の周りにも誰もいませんね。
大量に積み上げられた建築材料、荒廃した建築現場だが移動させたり、陳列させたりした跡がはっきり見て取れるな。
レユニオンが待ち伏せに用意したことは明らかだろう。
チェン、それで密告者は一体。
…ああ。それでお前は聞いたのか。
もう聞かないようにしてはいます。
彼とは長い付き合いです。今日まで少なくとも10年間。聞こえないはずがないでしょう。
彼を密告者にしたのはいつです?
彼は一年以上前には感染してしまい、彼が経営していたバーから消えました、彼は毎日綺麗に拭いていたグラスを残し灰が落ちていました。
もっと前だったかもしれない。
少なくともそれは私には言うべきだったのでは。
雨が降りそうだな。すぐに調査を開始し敵を待ち伏せ場所から追い出すぞ。
――はい。
急がなければ。彼の血はもうあまり残っていません。
私が戦力を引きつけ、全てのレユニオンをおびき出します。彼らを包囲し、すぐに戦いを終わらせて下さい。
それは危険だ。
これが最も早い手段です。今度くらい私を信用して下さい。
私はお前をいつも信用している。
星熊督察の言う通りに配置しろ。急げ。
はい!
星熊、準備は出来ているぞ。
よし!全ての待ち伏せポイントを破壊し、奴らを全て追い出します。3分ほど時間をください。
無茶だ、お前1人で3分間で全てを待ち伏せポイントを破壊するだと?のぼせ上がるな!
もしお前が何かミスをすればすぐに攻撃は私が指揮させてもらうぞ!
いいえ、3分で結構です。
…3分だけだぞ。
行ってきます。
(戦闘)
どうして逃げる!
アーツであの女を攻撃しろ!どうして逃げるんだ?!
は、走るな!あ、あいつがこっちに来るぞ!止めるか?
他の人達は何処に行った?どうして…。
残ったのはお前だけだ。
ひ、ひっ…。
鬼…た、助けて…。
…私をこのまま引き止めるつもりか?
いや、俺は、いや…。
ここで――私を邪魔するつもりか?
許してください、許してください!
お前はこの般若の相手になるに値しない。
ひ、ひいいいいいい!!
いえ、私達はまだ攻撃を開始していません。
一人で、二分半で彼女は全てのレユニオンを解決しました。
まさに悪鬼ですね。
5年前の彼女に会わなくて幸運だったな。私も久しぶりの彼女のあの姿を見た。
他の逃げたレユニオン達は?
各部隊によって捕縛されています
…チェン殿、星熊督察があなたに向かって手を振っているようです。
医者は一緒に来てくれ!
星熊、レユニオンから何か聞きはしたか?
倉庫に罠は無いかと聞きました。
全て爆発物であれば――
彼らを一人ずつ投げ入れてみました。
それで?
いませんでした。彼は待ち伏せされたので逃げたようです。レユニオンはもともと近くで待ち伏せしていたようですね。
チェン、右のドアを引いて下さい。私は左を引きますので。
…何か引っかかっているのか引いても動かないな。こじ開けてみるか。
いえ、私が破りましょう。
(咆哮)!
開いた!
XR02、どこにいるか教えろ!XR02!
!
XR02!
チェン殿…先程戦闘の音が聞こました。倉庫の門も…破られたようです。レユニオンかもしれません。私が自分で対処…
違う、それは私だ!切るなよ!
チェン殿ですか?良かった…私は今…一番奥にいます。
お前の傷…その目どうしたんだ?
うっかりアーツに当たってしまいまして。大丈夫です、差し支えありません、私は、ゴホッ、これを。
医師、彼の血を止めてくれ!
いえ、チェン殿、もういいんです。分かっていますから…
話すな!
いいんです。私が何回撃たれたか見ましたか?もう盲人にもなってしまいました。動きたくないんです。痛みもあります。もういいんです。疲れました。
持っていて下さい、チェン殿…S249TA,F106
49,その場所なら覚えている。
詳細は紙に。侵入したレユニオンの集合場所です。他のボスには渡されてはいません。一方通行の…きっと特別な目標です。見てきて下さい。早ければ早いほうが良いです。
分かった。
ごほ…。しかし、手に入れるのに時間が掛かりましたよ…。しかし、チェン殿、まさかこんな日が来てしまうとは思いもしませんでした。
私は役割は果たしましたが、ですがこのような方法で行くとは思いもしませんでした。
私も全てそうは思ってはいなかった。しかし、お前の努力のおかげで私達に敵を食い止めるチャンスが出来た。
はは、ゴホッ、私は龍門が好きでは無かった。龍門も私のことは好きではないでしょう。
ですが今は、龍門全体にとって何かをすることは出来ました。ストリートチルドレンでもこんなことは出来るんだなって。
中水にいる3傑もストリートチルドレンに見なされるのか?
鬼の姐さんがいる限りはいつまでもストリートチルドレンですよ。
…。
チェン殿、鬼の姐さんは元気ですか?まだ勤務中で?
ここにいる。彼女とはずっといるな。
チェン殿、鬼の姐さんは…真っ直ぐ過ぎる。彼女を会議の時に、ゴホゴホ、動かせる人は誰もいなかった。
だが、彼女は龍門の大物に勝つことは出来ない。彼女をよく見てやって下さい。
鬼の姐さんを絶対に見捨てないで下さい!龍門の生意気な金持ち共に彼女の出身地というだけで彼女をいじめて欲しくは無いんです!
あなたにお願いしたいのはこれだけです。これだけなんです。ごほっ…
ありえないさ。星熊は強い、あいつを動かせる人は誰一人いない。
それでも数には勝てない。
近衛局全体が彼女を支えている。
そうか、それならいい。鬼の姐さんにはチェン殿がいる。安心しました。
チェン殿はここにいるつもりで?
ああ。
私は良い人になれましたか?
数年前はそうでは無かった。だが今は確かに龍門の自慢出来る良い市民だ。
ははは、ゴホッ、はは…オリパシーでも良い人になれるんですか?
一部の龍門人もオリパシーに悩まされている。だがお前は一度龍門城で聞いてみると良いかもしれないな。
どうでしょう、私がそれを聞いても答えてもらえるでしょうかね?
はっ、なら私が代わりに答えてやるさ。
”私は気にしない”
お前はこれからもずっと龍門人だ。
ありがとう。チェン殿、本当にありがとう。
チェン殿、2つの話があるんだが、鬼の姐さんに持っていってくれますか?
お前が彼女に言うと良い。
どういうことです?それはつまり…
….姐さん?
ああ、ここにいる。
チェン殿、そうなら早く言ってくださいよ。
彼女が自分で言わなかっただけだ。
姐さん、元気でしたか?
そうでもないな。お前こそ生きてこそだぞ。
そうですね、はは…姐さんに一度背負われたんだ。俺にはもう価値がある。
どこに行きたい?そういえばお前はどこから来たのかも教えてくれないな。
龍門ですよ。実は他の都市に行ったことは無いんです。出来れば私の骨は昔のあの場所に埋めて下さい。
あそこか?…あの場所はすっかり荒れてしまっているぞ。もうめちゃくちゃだ。どこから掃除すればいいかも分からない。
良いんです。他の人たちと…一緒にいられるのであれば。
そうか。
姐さん…私達はいつもあなたを恐れているが、それでも私達はあなたを支えたい。
いつ…までも…あなたを…
私もだ