11:30 AM 天気/曇り
野外、ロドス技師事務室

今度は何をするつもりだ?

ケルシー、後でドクターのところに行っても良い?

君は久しぶりに◯◯◯にいたずらしたくて、手がうずうずしているのか?

え、そんなに警戒しないでよ!私は親切に人の心配をしているだけなんだから!

前回君が他者に関心を持つと言った際は3ヶ月連続で夜中の0時に自動的に包装する”クロージャのミッドナイトビデオスーパー”を放送する船室を作った時だったか。

あれね…。

まだ音量は下げられないのか。

分かったよ、認めるよ!確かにドクターをからかいたいんだけどさ。

Dr.◯◯◯は今は記憶喪失の状態にある。分かっているだろうが今だによく分かっていないんだ。

え?寝すぎて馬鹿になっちゃったの?それはご愁傷さま、後でドクターにお菓子を持って慰問しにいこうかな。

好きにするが良い。だがDr.◯◯◯に悪い印象は与えてくれるなよ。

それはワルファリンだけで十分だ。◯◯◯の血魔に対しての誤解を増やすと。カズデルのことに関しては延期を余儀なくされる。無期限にな。

これは他人の心の中での自分のイメージを新たにするチャンスでもある。それをよく理解しておくと良い。

以前の私のイメージってそんなに悪かった?

中央空調36度事件の後は、まあ。

ええ、あれは機械室の停電なのに。

コンソールで君の指紋を見つけたが。

機械室の電源が切れたの!

君は監視カメラをブラックアウトさせ、ビデオを削除したようだが、コンソールにはバイオバックアップシステムがあり、異なる時間ごとの13枚の組織スライスがあるわけだが。

ごめんなさい私が間違えてましたあの時は私が横柄でした彼を治療したいんです本当にごめんなさい。

…。

それで、歓迎会は?Dr.◯◯◯の歓迎会はしないの?

免除だ。今は非常事態にある。

え、そんなに冷たくしないでよ、ケルシー。ドクターは記憶を失った以上、私達はドクターにもっと仲間の暖かさっていうのを感じさせるべきなんじゃないの?

君は以前もDr.◯◯◯に対してそう思っていたか?

かもなあ…私もドクターとはそんなに親しくは無かったけど、あなたが言っているように、自分の美しい姿を作るには絶好の機会なんじゃないの?

クロージャ、今はその話はしたくはないのだが。

ふうん、あなたが行かないなら私だけで行くよ。あなたには関係なし。

ところで、予定通り私達は龍門に行くんだよね。

ああ。

自由に行動してもいい?

龍門はいま非常に危険だぞ。

え、龍門って危険なの?あそこは治安は良かったんじゃなかったっけ?

チェルノボーグに一番近い都市は龍門だ。残りは言わなくても分かるだろう。

それならどうして行くの?

チェルノボーグに一番近い都市は龍門だからだ。

あなたまた何か理由を隠してるんじゃないの…。

いいや、前回の会議の際に全て報告をした。ただ、その時、君はアイマスクを付けて、会議の椅子に横になって寝ていたが。

システムのメンテナンスが大変でね…ごめんね。

君を責めるつもりはない。君の努力が無ければロドスを始めることなんて出来なかったのだからな。

だが君の奇妙なアイディアはやめてもらいたいものだ…それで私を呼んだのは何が理由だ?

ええっと、あなたを呼んだだけ。

実験室に戻るとしよう。

行かないで!ええっと、実はね…3区の2つの廊下が停電してるんだ。

一緒に見に行かない、良いよね!

エンジニアスタッフを呼べばいいだけだろう。また供給ラインに問題があったのか?

私達が直接行ってみても良いんじゃないかな。

普段の君はチェックする時は他のオペレーターに任せていたはずだが。

ロドスのチーフエンジニアとしての責任がこの瞬間また目覚めたんだよ。さあ行こう!
(移動する足音)

早く行こう、道はあなたよりも詳しいし…。

へ?

…。

…。

え?!

ストームか。

へ、ストーム?

こんにちは、クロージャさん。

いい子だ!ケルシー、見て。この子、あなたよりいい人だよ!

ふん。

ストーム、レコーダーを見せてくれ。

はい…左腕の、これ?

ああ。針に触らないように気をつけるんだ。

うん…。

…数値正常。うん。ヘモグロビンも回復している。よく回復したな。

ありがとうケルシー先生。

感謝はするな。これは私の役目で私がすべきことなんだ。人の職責に感謝をする必要は無い。

ストーム。帰り道は覚えているか?

覚えてるよ。

なら自分で先に帰りなさい。私とクロージャはまだ処理しなければいけないことがあるから。

護衛のことなら行けるよ。ケルシー先生は大丈夫なの?

君は間違っているのかもしれない、ストーム。

先程は君には着いてきてもらったが、それは艦内の環境を知ってもらいたいがためだ。これからはここによく来ることになるだろうしな。

私に護衛は不要だ。

分かった。

それじゃ私もう行くね。ばいばい、クロージャお姉ちゃん。

あ、ばいばい。
(移動する足音)

…

ケルシーにじゃなくて、私をお姉ちゃんって呼んでくれた!ああ、なんていい子なんだろう…。

でも、あの子はあなたの手伝いをしたかったみたいだけど、どうしてそのままあの子を帰らせたの?

全てのオペレーターは自分の職責を見つけなければいけない。それは私も同じだ。彼女が発揮できないところで時間を無駄にしてしまうのは私のミスでもある。

無情な事ばかり言わないでよね。

ストームは以前はサルゴンの軍事要員だった。

人間関係を気づく前に、まずは彼女に自分の立ち位置を明確にさせて、ロドスに溶け込ませるべきだろう。肯定と包容も必要だが、彼女には先に十分な自己認識を確率させる必要がある。

はいはい、あなたがその話をする時は頭痛がするよ…。

どうせあなたが拾ってきたんでしょ?
(移動する足音)

ケルシー、時々私は考えるんだ。あなたには人を拾う才能があるんじゃないかって。

これでもういくつめなの?

これは”感染者の人材収容と発掘プロセス”の一環だ。

そういえば…先月は72時間連続で手術台のそばにいたけど、その手術の対象は彼女だったの?

そうだ。

手術チームは少なくとも8,9チーム回ってたけど、あなたまた3日間ずっと寝てなかったの?

彼女の回復が少しでも早くなるのであれば。

答えてね、ケルシー。あなたまた自分のために試薬を出したんじゃないの?

その質問に答えるのは拒否する。

私が聞かないと、あなた永遠に話さないでしょう、違う?

何故言う必要がある?

あなた、自分に対して乱暴過ぎるよ。

私は耐えられる。
(移動する足音)

くっら!

予備電源を有効にする?

見えないのか?

血魔を馬鹿にしないで、もちろん見えるよ。

私もだ。

じゃ、行こう。

そういえば、私何か踏みつけたみたいだけど?

うわっと、こ、これは何!

何も驚くことじゃないだろう…。

あ…ガチャガチャ?どうしてこんなところに?

ふわふわ毛特別コレクション?24種類のふわふわ毛…びっくり、これは隠し金、おお、天よ!

ク・ロー・ジ・ャ!
(移動する足音)

暗い道で工事をするならん、昔のことみたいで懐かしいよ。

当時、ロドスはまだここまで大きくはなかった。

スパナをちょうだい!

あ、Mon3tr、ありがとう!

あ…。

どうした?

私じゃ手が届かないみたい。ケルシー、ちょっと運んでくれない?修理するから。

分かった。

どっちみち…このエリアは完全に停電しちゃってるし、チェックを始めないと。

ケルシー、あなたは都市に行ってドクターを救出したのは間違った選択だと思う?

あんな時に都市に入ったのは賢明では無かったと思う。

ふうん…

アーミヤを選択を固持し、誰も彼女を説得することは出来なかった。君も精鋭オペレーターたちの傾向をよく分かっているだろう。

あなたが棄権票を投じただけだよ。

まさかと思うけど、これはアーミヤに対しての最初のテストだったんじゃないの?

テスト?いや、これはテストではない。あるいはこれがテストだったとしても試験官は私ではなく、彼女が直面している苦境がそうなるだろう。

これが彼女の本心であるのであれば、私は彼女をサポートするだけだ。しかし彼女がベストを尽くしても、物事が上手くいくという訳ではない。

結局これは彼女自身の選択だ。

上手いこと言って、結局後始末をするのはあなたなんじゃないの?よく疲れないね…。

誰も最初から上手く出来る人なんていない。クロージャ、私だってそうだ。

少なくとも真夜中はもう過ぎた。残るすべきことは太陽が昇るまで生きるということだ。

それと頭の上の二番目のワイヤーが落ちそうになってるぞ。

わわわ!しっかり持っててよ!3つの送電線が落ちたら、あなたと私は終わりなんだから!

あ、ちょっと待って。オフラインにするよ。

それで君は二本の線を列の後ろに置いたのか?

静かに!心を込めて、電流の自然と平和を感じたいんだから。

今言ったことを自分で何を言ったかよく噛みしめることをおすすめする。

でも、ケルシー…まあいいや、スイッチを試してみて。

ケルシー、さっきまでは何をしていても謎めいていたけど、夜道を行くのであれば、どうしても光が必要だよね?

私達はここで電球を修理しているんじゃないのか?

あ、ついた。

クロージャ。

何故こんなことを今聞くんだ?

私が聞かないと、あなたは話さないからだよ。

いつもお腹の中で我慢をしていると、アイディアっていうのは悪くなるんだから。

つまり私の答えは君にはあっても無くても良いということか?

あなたが言っていることは、あなたにとってはと~~っても重要だと思うけどね。

だから、あなたが何を言ったかよりも…大事なのはあなたの話をこの耳で聞きたいってこと。

時間の無駄だな。

今度報告する時は直接報告書をやろう。

それでもあなたは来ないでしょ。

誰が来ないと言った?

君が本当に電球を修理する限りは。

約束だよ?

いつも君とは訳が分からない変な約束をしているな。

それもエンジニアの役割だからね!

ケルシー、見て、この電球!

本当に明るいか?

うん、明るいよ!

…。

君がいつまでもその態度でいてくれるのであれば、私も安心だよ。

それなら、私としても…。

あ!黙って。言わないで!

他のことは何も言わないで…今はこの明かりを楽しもうよ。

…。

柔らかい光だ。