
あはは~。

ちゃんと道を見てや、エクシア。片手で握らんといて!

ようやく追いついたか。

テキサス…次は…ゆっくりしてよね…。

す、すまない。なるべく抑えたつもりなんだが。

合流も出来たし次はボスに会いに行く番だね――。

あのさ、何か足りないと思わない?

え?

…バイソンは?

へ?彼を連れてきていないの?

…。

…彼を置いてきたの?

..自分たちのベースに慣れてきた所に、急に一人増えたから、彼を忘れてしまっていたな。

――じゃあ早く戻って助けないといけないんじゃない?

モスティマがいるでしょ?問題無いんじゃない?

おーいーー!ま、待って下さい!はあ!

…自転車?

おー!自転車でテキサスの速度に追いつくとか、彼やるやん!

おい!あいつらはどの路地行った!?

あっちだ!

彼の後ろに大勢の人が付いてきているみたいだけど。

自転車に一人で乗って更に武装マフィアを振り払えなんて贅沢なことは言えないだろう。

いや、待ち伏せだ、エクシア!

ちょっと間に合わないかな――!

あ!

や、やっと追いついた!

ああ、案内願おうか。

誰――。

少し眠ると良い、お坊ちゃん。
(殴る音)

ぐ!

ちっ、一歩遅かったか。

こんばんは、ペンギン急便の皆さん。俺はガンビーノ・リッキー、ファミリーのリーダーだ。

残念だが、人質は俺達の手の中にある。

だが、これくらいのことで動きが狂うということは無いのだろう?

まあ、彼のこと忘れていたし…。

そ、そうやな。

何をするつもりだ?

ふん…お前たちが災難から逃れるために様々な所に隠れるというのが、好きではなくてね。騒ぎが大きくなりすぎるとみんなに迷惑だろう?

このお坊ちゃんは確かに役に立つ。人質がいれば正面から応戦するという以外に他に選択肢がなくなるからな。

こうすれば、多くの面倒が省けるし、解決出来る問題を最も良く解決出来る方法でもある。

ペンギン急便、お前たちは何処にも逃げられない。

なるほど。それは良かったな。

…何?

私達もそう思っていたところだ。

クロワッサン、ソラ、陣形を維持しろ。

エクシア、援護に注意だ。

バイソンを取り戻す。
(戦闘)
8:52 P.M 天気/曇り
龍門貧民窟

ちっ!生きたいならばマウスキングが何処にいやがるの教えろ!

お、俺は知らねえよ!なんだよマウスキングって…本当に聞いたことがねえ!

力づくで聞かねえといけねえみたいだな――!

おい、カポネさんから市民には手を出すなと言われているだろう…。

こんな出鱈目なことを言うやつが市民だと?隠してやがるのはどうせ迷惑な感染者だろ!しらばっくれやがってなあ!?

ま、待ってくれ!殴らないでくれ!俺は本当に知らねえんだ!!

硬い口だなあ!?

あ――ぐ、ぎゃ――。

行くぞ、こいつに構うな。気味が悪い。

リストを見る限り、次の老いぼれもここに住んでいるようだ。つみれを売っていて、鮮魚売り場の向かい側にいるようだな。

ちっ、時間を無駄にしたな。

くっ、ああ――骨が折れてる、あいつら、くそが――。

教えないと…あの人達に…。

そこだ、止まれ。

…。

…何か用ですか?

(待て、隣の男に気をつけろ。何か良くない感じがする)

(龍門の現地派か?心配はするな、カポネさんの報告によるとみんな雑魚だ)

少し聞きたいことがあってね。

誰もトラブルは起こしたくないだろう。大人しく答えて俺たちと来い。

…拳に血が付いている。

協力しないゴミがいてね。

だが、お前たちのような善良な市民であればもちろん俺たちに協力をしてくれるのだろう?

脅迫ですか?

心の中では分かっているだろう。

ご遠慮します。

…断るのか?

小娘、お前は間違っているぞ。

それとも、お前もあの路地のゴミのようになりたいのか?半殺しにされたいのか?

ワイフー、それじゃあさっき聞いた悲鳴は…。

――あなた達はさきほど、「ゴミ」と言いましたよね?

念の為にお聞きしますけど、それってここの住民のことですか?

俺はお前と無駄話をする時間は無いんだ、急いで――
(殴打する音)

や、やるってのか!?

それならば――
(殴打する音)

ぐぁ!?

次。

いえ、まあいいです。どうせあなた達は主流では無いグループなのでしょう。一緒に行きましょう

昔から、悪は正義には勝てず、下賤な仕事をしている奴らには何をしても問題ではありません。気に掛ける必要もない。
(殴打する音)

何が起こっている!?この女の動きは――?

ならばクロスボウの弾をくらえ――。

…遅いぞ。

おい!手を離せ!この馬鹿!

ええっと、こいつらみたいなのって3日間電気が消された部屋にある冷蔵庫の中のウニとほぼ同じ感じだよな。

お、お前何を?

…まあいい、俺はワイフーに学ぶべきじゃないんだろうな、直接やったほうが良さそう。

ふう。

うわ、すごい力だ、待て!待て待て!折れる!折れる!

武器を置いて、ここから出ていけ。

わ、分かったから、手を離せ!

…でもまあ、脱臼くらいはさせたほうが良いよな。なんたって危険な武器を持っているんだし。
(殴打する音)

ぎゃあ!ほ、本当に降参するから――

な、何なんだこの二人は?こんなところで注意する必要があるなんて俺は聞いてないぞ!

ちっ、先を急ごう、また後にしよう。

お前らがどの派閥か知らねえが、ロクな結果にならねえぞ!クソったれ龍門人!

いや、俺は裏社会の人じゃないんだけど。どうして人は外見で判断するのが好きなのかなあ…。

ともかく、人を救いに行かなければ。私はあそこに行ってみます!

あ、はい。

――動かないでくれ。手伝うから!

孑ちゃんか?

幸いなことに、外傷しているだけだ。慌てるなよ。これから医者を呼んでくる。あまり遠くじゃないからな。

孑ちゃん!俺に構わないで、先に董のじいさんを探してきてくれ!

あいつらの目標は彼だ!

――