04:22 P.M 天気/晴れ
ロドス艦船、第5船室、訓練場

はっ!はあっ!

はっ!せいっ!ふっ!

ふう…はあ…。

今日の…体力トレーニング…ふう、ふう、やっと終わりました。

・限界には気をつけないと、君は自分に厳しすぎるよ。
・…
・はい、スポーツドリンク

いえ、ふう…大丈夫です!問題ありませんから、ドクター。

自分の状況はよく分かっています。今はこれ位のトレーニングの強度であれば出来る範囲にありますから。

以前リスカム先輩とドーベルマン教官が一緒にトレーニングを調整してくれたんです。心配はご無用です!

ここに来て訓練しているオペレーター達も頑張っているんですから、私も頑張って、みんなの足を引っ張らないようにしないと。

あ、そういえばドクター。二日後に私はBSWの先輩達と一緒に仕事をすることになったので訓練場にはしばらく来ません。この間はご指導ありがとうございました!

…。

・何か言いたいことがあるようだけど。

それは、流石ですねドクター…私はそんな顔をしていましたか?

今回、先輩達と一緒に仕事が出来るのは、もちろん嬉しいです。ですが…

私は、えっと、動物を飼っていて普段はそのお世話をしており、仕事がある時は他の仲間にお願いをしているんです。

いつもはBSWの先輩達にお願いをしています。

リスカム先輩とフランカ先輩はいつも手伝ってくれるんです。でも二人はいつも一緒に任務をしていますし、休憩時間もよく一生に行動しています。

どちらか片方が見つからなかった時はもう片方も期待することは出来ないということですね。

フランカ先輩はいつも冗談を言っていますが、実際のところ、彼女はとても信頼でkます。マルマル、ツンツン、クロそしてガンガンはみんなフランカ先輩のことが大好きなんです!

たまに先輩二人が見つからない時はジェシカも世話をしてくれるのですが、えっと、その、彼女はクロにびっくりして泣きそうになるんですよね。

・ちょっと聞きたいのだが…。

君が飼っている”小動物”って?

えっと

私はマルマルを持っていませんが、彼らはドクターに挨拶したことがありませんでしたっけ?

マルマルとクロは全部オリジニウムカタツムリで、ガンガンは小型のサルゴン砂漠磐です。みんな可愛いですよ!

…

ん?どうしましたか、ドクター?

まずい…ドクターのこの目つきは、い、いや、だめですよ。マルマルもツンツンもクロもガンガンも食べられませんよ!私はケルシー先生から内緒で変なおやつを食べていることを知っているんですから!

(ドクターにお願いしたかったのですが、これを見る限り、や、やめておきましょう)

頭が痛いですよ。今度はみんなで任務に行くのに、マルマル達をどうすれば良いのでしょうか?

ええっと…他のオペレーター達はそれぞれ仕事があるようですし、勝手に頼むのは良くないですよね?

・試してみる?

・例えば次に通りかかるオペレーターにお願いしてみるとか

え?!それはあまりにも軽率じゃありませんか!

ドクター、本気です?

誰だろう、来たのは誰だろう…ああ、当てになる人だったらいいんだけど…。

・誰か来たみたいだ。

!

足音が…軽い!このペースとリズム、とても安定していますし、来る人はきっと優秀な戦士ですよ!

うん?香りがしますね?

この香りには覚えが…。

メランサさん!

?!

わ、私ですか。

ドクター、バニラさん、こんにちは。

あの、えっと…二人は私に何か用事があるのでしょうか?
(暗転)

すみません、せっかくのお願いなのに、私は…

そんなことないですよ!メランサさんにはとても助けられました、ありがとうございます!

そんなことは無いですよ。私もスチュワードにお願いをしただけです。

また手伝えるのであれば嬉しいです。

はい。

(顔が赤くなった!)

ははは、メランサは戦闘以外の場所ではやっぱり恥ずかしがり屋だね。

お二人共ご安心を、バニラさんのペットの世話は僕に任せて。

本当にご迷惑をおかけします。ありがとうございます!

ありがとう、スチュワード

二人共丁寧過ぎるよ、特にバニラさんも敬称なんて使わなくてもいいからね、

そ、それはダメですよ。二人共私よりももっと早くにロドスに加入した私の先輩なんですから…

そんな大袈裟な…。

ところで、今度の任務にはメランサさんも一緒に行くのでしょうか?

先輩からは話として全然聞いていませんが…。

はい、そうですよ。

これは仮決定みたいで、私も今ちょうど通知されたんです。

先生、あ、えっとフランカさんは剣術の検査もしたいと言っていたので、機会があればと、私も小隊に入れないか申請をしたんです。

え、フランカ先輩?先輩はメランサさんの剣術を指導しているのですか?

はい。

先輩が本当に指導をしてくれているとは…

あの人はしっかりとしているところはありますが、でも真面目なメランサさんに何か変なものを吹き込んでいないでしょうか?

だめ、だめ、考えれば考えるほど心配になってきました!

いいえ!問題ありませんよ!フランカさんはいつもは冗談を言っていますが、彼女は剣術においてはとても真面目ですから!

フランカさんのお陰で私は今のレベルまで上達できました。それに先生は私には変なことを教えてはくれていませんから!

あ…

…すみません、少し興奮してしまいました。

どうやらメランサさんとフランカ先輩は仲が良いようですね

はい、先輩も剣術を教えてくれているようですし、安心しました。

フランカ先輩の剣術の腕は本当に素晴らしいですからね。BSWの時、交流会では先輩の剣術が負けている所を見たことがありません!

先生はとっても上手なんです。勉強したいことがまだたくさんあります。

ああ、ごめんなさい、もう時間みたいです。そろそろ行きますね。

アンセルと約束をしているんです。今日は通常検査をするって。

通常検査?

はい、オリパシーの検査です。

…そうですか。

えっと、どうしてこんなにも頻繁に行っているんだい、先日検査をしたばかりって覚えがあるんだけど?

それに前回の検査の後に医療チームは新しい薬剤に取り替えていたよね?

はい、新しい薬に変えたので、もう一回調べてみるんです。

心配しなくても大丈夫です。ワルファリン先生は今は病気はコントロールされていると言っていました。

…そうか、ならいいんだ。

次のことは安心して僕に任せて早く行っておいて。

今回は本当にありがとうございました!メランサさんの検査が終わったら、良かった一緒にお茶でも飲みに行きませんか?

え、お茶ですか?…は、はい!行きましょう!

約束です!

スチュワード、それじゃあお願いしますね。

…

ありがとう、バニラさん。

え?どうしてですか?

いえ。気にしないで下さい?

え?

なんだか…メランサさんはだいぶ変わったみたいで、よく笑うようになりましたね。

バニラさんもそう思うのかい?僕も僕たちが小隊を作った時よりもメランサさんは今のほうがずっと自信を持っていると思うんだ。

自信…ですか?はい、そうですね。自信がありますね。

ロドスの皆さんは私が見た感染者と何処が違っているのだろうかとずっと思っていたのですが、それは皆さんは頑張って生きていて自分のことを軽く見ていないということですかね?

感染者であるということを忘れてしまう時さえありますよ。

不思議ですね。

ははは、不思議かな、僕はそう思わないよ。

ロドスは多くの事件に巻き込まれてきたけど本質的なものは製薬会社であって、薬の研究開発と感染者の治療を中心としているんだ。

ここに集まる感染者っていうのは元々自分を捨てたくなくて、治療を求めている人たちじゃないかな。

それは確かにそうですね。

だから、僕たちはもっと色んな組織と協力をして、自分の足りないところを補充する必要があるんだ…例えば今のBSWとの協力みたいにね。

バニラさんのような専門家の力を借りることが出来たからこそ、僕たちオペレーターのストレスもかなり軽減されたんだ。こちらこそお礼を言いたいくらいだよ。

いえ、私はまだプロとは言えませんし、今はまだ実習生です。先輩こそが経験のあるプロの雇用兵ですよ。

リスカム先輩達とは違って、私は審査に参加をしてロドスの交流枠を頂いたのですから。

審査?

はい、審査です。実践と筆記がありました。

筆記試験に合格するために図書館で一晩中徹夜していました。

…ははは、それはお疲れ様。

でもちょっと意外だったな。こうやって聞いてみるとBSWは協力に対しては僕の考えよりも大切にしているみたいだ。

何というか…オリパシーが暴発して、BSW内部の多くの傭兵も艦船をしているんです。

組織としては問題はありませんし、傭兵にとってオリパシーはそれほど恐ろしいものではないでしょうが、自分たちの仕事というのは普通の人から見れば危険なものです。

いずれにせよ、命に関わるものだ。

そうですね。

それに、私達はあまり気にはしていませんが、依頼先の多くは感染者を雇いたがりません。依頼が少なくなり、お金が稼げなくなると、上の人も頭が痛いと思います。

ロドスとの協力はそこから始まったと、私はフランカ先輩から聞いたことがありますが、具体的にはよく分かりません。

なるほど…

幸いにも私はメンバーになれました。今のように見たことの無いものをたくさん見て、色んな人と触れ合って、毎日がとても充実しちます。

そして毎週1回ある無料デザートがとても美味しいんです!交流枠としてここに来てから、もうかなり太ったかもしれませんね…。

そんなこと無いと思うよ。栄養バランスを整えればたくさん食べても良い。まあ、暴飲暴食はオススメ出来ないけど。健康が一番大切だ。

いやいやいや、スチュワードさんは分かっていませんよ!

他の人が大丈夫だと思っていいても、これは自分の気持ちに影響する問題なんですから!

え、そうなの?

そうそう、そのとおり、バニラちゃんの気持ち分かるよ。

あ、ブレイズさん!…えっと

ブレイズさん、その子は…?

この子について聞いているの?この子はドーラ、私の小さな友達だよ。

んー、どうして「さん」付けで呼ぶのかな、敬語は使わないでって言ったのに。本当に頭が堅いんだから。

…お兄ちゃん、お姉ちゃん、こんにちは。

えっと、こんにちは。

こんにちは、ドーラ。今日は大人しく薬を飲めるかい?

(うなずく)

薬は苦いとかなんとか言って、半時間も物語の本を教えてくれたんだから

このがきんちょ、私が知らないと思っちゃって。前回は薬が苦いとか言っていたけど
、ケルシー繊維はその後薬の味を改良してくれていたんだからさ。

ま、まずいでしょ!ブレイズお姉ちゃんも飲みにくいって言ってた!

私が飲むのは間違っているし、言い訳はだめよ。

はい。

あ、そろそろ帰らなきゃ。

ん?

えっと、授業の時間だっけ?

うん、医療のお姉ちゃんが工作を教えてくれたんだ、今日は折り紙を学ぶの!

じゃあお菓子とかえっこしてあげるから、あなたが覚えたら私のために一輪折ってくれる?

えへへ、考えておこっかなー。

お兄ちゃん、お姉ちゃん、ばいばい!

ゆっくり、ゆっくりね、走っちゃだめだよ、滑らないように――。

あ…ずっこけた。

あのがきんちょ…。

ははは、本当に元気ですね。

そうね、静かそうに見えるけど、ほうっておくと部屋で暴れるからワルファリンで彼女を脅して大人しく言うことを聞かせるしかないんだけど…まあいいか、もう言わない。

あなた達が二人が集まっているなんて珍しいわね。バニラちゃんはいつもBSWと一緒じゃない?どうしたの、アーミヤはようやくパートナーとのパーティをするつもりみたいだけど。

え?そ、そういう訳では…。

ブレイズさん、そんな冗談はよしてくださいよ。

冗談に聞こえる?残念なことに実は私、パーティをしてみんなとリラックスしたいんだけどなあ。

機会はありますよ。それにプライベートではもう何回もやりましたよね。ブレイズさんも何人かのオペレーターと飲んでたじゃないですか。

それは全部内緒だし、違うのよ!

この前リスカム先輩が言っていた悪夢のような懇親会のことでうsか?。

そうだ、そう言えばさっきの女の子もロドスの人なのですか?

ドーラのkとお?彼女はここに来て治療をしているんだ。スタッフってことになるのかな?

そうね。でもあなたと私の書類は全部違っているし、戦闘員は人事書類に特殊な処理がされている。それに後方勤務の書類も単独管理…かな?

どういうことなのか分かりづらいのですが…。

この方面はよく分からないし。

どうしてドーラが気になるの?

あの女の子はまだ小さいのに、しっかりもしていて、静かで、ぼろぼろ人形を抱いています。

大したことは無いのですが、何か気になるんですよね。

それは間違いないね。確かにドーラの彼女の人形は壊れているから、新しいのを買ってあげようかと言ったんだけど、彼女はやだって。最終的には柏嘴に頼んで縫ってもらったんだけど。

やっぱり…。

あの子のことは覚えていますよ…ヴィクトリア人ですよね。

そうなの?彼女のカルテには街頭での闘争に巻き込まれて、過剰な源石粒子を吸い込んだって描かれていたけど。

前にあの子がハイビスカスに注射をしてもらっている時に見たんだよね。

あの病室の子どもたちの境遇はそれぞれ違ってはいますが、今の状況は似ています。

カーディは子どもたちとよく遊びに行くんですよ。アンセルはいつも夜に薬を配ってからそこに残って彼らに物語の話をしたりしています。みんなとても明るくていい子です。

ドーラは明らかに明るすぎるけどね。いつも大人になったら私の行動小隊に入るんだって言ってるの。彼女はこんなにも諦めないのか分からないかしら?

ブレイズさんの小隊に入るなんて本当に思いもしませんね。

おーい。

そういうような話はここではまあまあ見られますよ。医療チームの一つの医療エリアだけで似たような経験を持つ人は何人か見つかると思います。

確かに良くはない、世の中は本当に腐っている。

…。

彼女の…病気は深刻なのですか?

家族も裕福そうでは無さそうですし…診療代も払えるようには見えません。正直に言えば、また彼女に出会えるとは思いもしませんでした。

正直に言ってしまうと、普通は立案者の気が狂ってでもいなかったら、お金が無い病気で死にそうな患者を受け入れることなんてするわけがない。

それを言ってしまっても良いのでしょうか…えっと。

ですが、ブレイズさんの言うことは正しい。オリパシーの治療方法は無く、救助組織があったとしてもリソースは非常に限られてしまっている。

…感染者の立場は困難を極めています。

ですが、ロドスの人たちはそれを拒否はしていないでしょう!

ロドスの規模は大きいですが、本当の大きな組織とは比べるすらもありません。違いすぎるんです。

ロドスに来てからたくさんの人を見てきました。たくさんの感染者がここに来て治療を求めています。

その病人の中からは戦場に行きたいという人もいます。

行動予備隊A4のみなさんがそう。

スチュワードさんも?

もちろん。

BSWの共同プロジェクトに参加する前はこのような組織を聞いたことなんてありませんでした。感染者を治療し、報酬を受けない組織なんて

それは違う。

え?

どういうことですか?

私達は何の報酬も受け取っていない訳じゃなくて”お金という報酬を受け取っていない”だけ。

一方的に支払うというのは重すぎる。両方に対して同じ重さが無ければ長くは続かない。彼女が、アーミヤがいくらいい人であってもそんなことはしない。

治療は提供するけど無料ではない。

見てよ!ここにいい例があるでしょ!

あの、ブレイズさん。あなたが僕の肩を叩くとヒビが入るかもしれないんですけど!

ロドスは役立つっていうことを治療の交換材料にしてもいいんだ。もちろん、戦闘だけじゃない。戦闘員っていうのは最も希少な一つまみの人のに過ぎない。

書類の後方勤務、ロドス本体での正常な運営をするためのエンジニア、各分岐点に連絡するために派遣員、日常の仕入れに清掃員…。

あなたが食堂に行って皿洗いをしたいというのであればそれでも大丈夫。あなたが考えて、それが有益だというのであれば。

もう一回聞いてもそれは理想的な考えだと思います。

そういうのは嫌いかしら?

全く。

(口笛)。

ですが、ですが!ドーラのような子がロドスを助けてくれるのですか?

ほら、彼らはこれから花の折り紙を勉強しにいくでしょ。

え?

彼らが折った紙の花は今度のパーティの会場を飾り、艦船に戻ったオペレーターに配るの。

いつパーティを予約したんです?

さっき。もう予約した。

…。

そういうのは重要じゃないの。重要なのは労働の成果があるってこと。この子供がやっている仕事は私がやっている仕事とは違って見えるけど、ロドスにとっては全部重要なのよ。

実はロドスアイランドのことをブラックな会社だと内緒で言っている人を知っているのよね?

冗談、それは冗談ですよ!

大丈夫、ドクターをからかう時私もそう言ってるから

ブレイズさん!からかわないで下さいよ…!

えっと、僕の考えはブレイズさんと違っているのかもしれない。

僕たちの中にはロドスのために仕事をすることを条件にして、治療を引き換えにしている人もいます。丁度ロドスと方向が一致しているだけです。

もちろん、アーミヤ達の理念を信じて、そのために全てを捧げている人もたくさんいます。

(口笛)

みんなが必ずしも同じ意志を持っているとは限らない。でもこの道で偶然にも方向が一致すれば、その瞬間からは肩を並べることだって出来る。

それは分かりますが、しかし…

大丈夫。難しく考える必要なんてないさ。

僕から見れば今はとても良くなっている。みんな少しずつ良くなっている。そういった感じが本当に嬉しいんだ。

バニラさんも最近は笑顔が多くなったよね。

え、えっ、そうですか?

ロドスが充実しているからでしょうか?まだ慣れないものも多いですが…。

例えば突然自動でドアが開くとか、それに前は通路で医療車に突然話しかけられもしました。

ははは、バニラさんは本当にこの手のものが苦手みたいだね。

アンセルが前に僕に言ってくれたんだ。彼はエクシアさんのために作ったおもちゃの輪ゴム銃をバニラさんがへし折っていたってね。

あれは彼が作ったのですか?!

す、すみません。跳ねた輪ゴムにびっくりしてしまって…。

本当に申し訳ありません!。

大丈夫、アンセルは怒っていなかったし、彼はそういう人だから。言葉数は少ないけど、悪い奴じゃない。

それは保証するよ。

でも、もし彼があなたにまた何か変な機械を持ってあなたを探していて、あなたに迷惑を掛けたのであれば、僕の所に来てくれると良いよ。

ええと、それでここまで話をしたけど、悪巧みする組織の考えは実際に理にかなっているってことは感じれた?

…それはどういうことですか。

私達は何というか、この子どもたちに事前投資をしているっていうのかな?

事前に…投資?

そう、とても価値があると思わない?この子どもたちに多くのことを教えるの。子供達はいろいろな面であなたや私よりも強いかもしれない。少なくとも私は数字や記号を見ると頭が痛くなるし。

彼らは将来とても強くなるかもしれない。私よりも上手にそして多くのことが出来るようになるかもしれない。

そう考えれば私達も儲けもんよ。

何を儲けたっていうんです?必ずしも――

言わないでよ。しー。私にも夢を見させて、言わないで。

あ、アーミヤ。

また任務みたい。サボりたいなあ。いっそサボっちゃうか。

それじゃあお先に失礼――バニラ、スチュワード、パーティが決まったら一緒に飲もう!

口ではああは言ってますけど、元気に行ってしまいましたね…。

本当にパーティをするんですかね?私、お酒飲めないのですがどうしましょう。

うん。気にしなくてもいいよ、ブレイズさんはいつもああだから。本当に強制することは無いし。

しないんです?それもちょっとがっかりですが…。

??

あ、私の部屋に着きました。

どうぞ、ご遠慮無く。

お邪魔します。

えっと…ここがバニラさんの部屋かな。

少し乱れてて、笑わせてしまったみたいですね。

えっと、マルマルはここにいます。

マルマル?本当に可愛い名….。

…前だね。

…。

バニラさん、あなたが言っている小動物ってこの、これのことかな。

そうです。

みんな私の故郷でよく見られる生き物です。可愛いですよね!

うん、うん…

(可愛いという言葉は一体どういう意味なんだろう…)

えっと、スチュワードさん、心配はしないで下さい。クロは体が大きいですが性格が一番大人しいので危なくはないです!

えっと…戦場では毎回手を出すのが難しくなってしまうんです。ドーベルマンはいつも私を叱るんですけど、まあしょうがないですよね。

バニラさんは本当に動物が好きなんだね。

それに…うん、この小動物達は、まあ、みんな個性があるね。

ふふ、そうでしょうそうでしょう!

マルマル達はとてもご利口です、慌てないで下さい。毎日少しの水と食べ物を追加するだけです!面倒は見やすいですよ!

あ、でも気をつけて下さい、クロの堅い殻の上にある尖った角を押さえつけないように。じゃないと…

じゃないと?

爆発します

爆発。

…

バニラさん、部屋でそのような小動物を飼っても大丈夫なのかい?

え?大丈夫ですよ!アーミヤとケルシー先生には許可を貰っていますから!

この保温箱の材質はと機種で、オリジ二ウムの影響を遮断できますからとても安全です!

それに食べ物は予め用意しておきました…ほら、ここのボタンを押せば、自動的に餌を与えられます。

ふふふ、不思議でしょう!

今はオリジムシを飼っているあなたのほうが不思議に感じるよ…。

ん?何か?

いや、何でも無い。

??

そうでした、水をあげるなら一日おきに少しずつあげると良いんですよ。このように乾燥した環境が私の実家の自然環境なので。

分かった。注意するよ。

このオリジニウムカタツムリ、それと磐蟹は僕が見たものよりずっと綺麗だ…バニラさんの故郷はサルゴンだったよね。

そうです。サルゴンのとても辺鄙な田舎のところです。

そこはどんなところ?

それは…えっと、とてもまz推移ところでした。資源も乏しかったです。

部落の周りは黄砂で耕作が難しいので、生きていくには狩猟に出かけなければなりませんでした。部族の子供たちは優秀な猟師に育てられるんです。

バニラさんも?

ええ、私も。

どうしてその後BSWに…?

少しお恥ずかしいのですが…お金が足りなくて。

お金が足りない?

そうです。BSW、ブラックスチールワールドワイドは簡単に言えば傭兵の組織です。

参加する目的はそれぞれなのかもしれませんが、お金が足りないから傭兵をするという人は多いです。

もちろん私も例外ではありません。

そうなのかい?でも、ジェシカさんはお金が足りないようには見えないけど。

ジェシカ先輩には…他の理由があるようですが、先輩はそういうことは言わないので私も多くは知らないんです。

私の故郷はとても貧しいです…。

サルゴンの砂漠はたまに雨が降ります。オアシスの水が小さな湖に貯まると、砂漠を横断するキャラバンがいて、私達の部落を通るときも少しだけ滞在し、商品を取引するんです。

物々交換が多くて、お金はあまりありませんが、交換できるものは各家庭にあります。

キャラバンは普通1日か2日しか滞在しません。夜とても寒いときにはお互い別け隔てなく、火鉢を囲んで座るんです。

乾燥肉を少し食べて、大人たちは酒を二口飲んで寒さを追い払い、子供達にはナツメを食べさせる。

商人たちは子どもたちに砂漠の外のことを話します。いつも新鮮で面白い話なんです。

例えば遠く離れた東の方には花の香りがいっぱいする都市と富と幸せが流れる都市があるって…。

それはいいね。

ですよね?でも私が出てきてからというものの、未だに東方がそんなに良いところなのかどうかを調べるチャンスは来ていません。

なんといおうが、こんな話を聞いてしまうと、自然と外の世界に好奇心を持つように鳴ります。もうこれ以上砂漠に留まって普通の狩り人になるのは厳しいなって。

だから商人に従って出てきて、砂漠の端にある小さな街に行きました。

そしたら外の世界はそれほど良いものではないということが分かった?

そんなに良くはありませんでしたが、悪くもありませんでした…うん、少なくとも食べるものは私の実家よりは良かったですし。

私はお金をあまり持っていません。ホテルにも行くことが出来ません、高すぎて。

私は傭兵としては選ばれませんでしたが、それでも後悔はしていません。

…そうしたんです。

私はともかく、スチュワードさんの故郷は何処なんですか?

僕?僕はイェラグだよ。

わあ!聞いたことはあります。そこは一年中雪が降るんですよね?私はまだ積もった雪を見たことがないんですよ…。

はは、ロドスでならいつか出会えるかもしれないよ。

本当ですか!早くお金を貯めないと。ジェシカさんによれば新型の人体遮断型の保温器はまだ高いって…。

…はは、そこまで暖かくしなくても良いと思うよ…。

今回バニラさんにお願いされたメランサは本当に幸せそうだった。

彼女はあまり目立たないのかもしれない、これは彼女の長所であると同時に彼女の欠点なんだ。

そうなんですか…?あなた達に迷惑を掛けて無ければ良いんですけど。

そんなことは無いよ、僕であれメランサであれ、面倒くさいと思っている人は誰もいないと思うから。

バニラさんは安心して任務に行ってきて。マルマル達は安心して僕に任せてよ

あの、ちょっとまって下さい。

ん?他に何かあるのかい?

あの…

スチュワードさんとブレイズさんの考えがよく分かったと言えませんが――。

今度A4予備隊のみなさんが治療を受けている子どもたちにお見舞いを行く時には私も呼んで下さい。

みんなでパーティの準備をして、折り紙の花を学びませんか?