

バニラ
はっ!はあっ!

バニラ
はっ!せいっ!ふっ!

バニラ
ふう…はあ…。

バニラ
今日の…体力トレーニング…ふう、ふう、やっと終わりました。

プレイヤー
・限界には気をつけないと、君は自分に厳しすぎるよ。
・…
・はい、スポーツドリンク

バニラ
いえ、ふう…大丈夫です!問題ありませんから、ドクター。

バニラ
自分の状況はよく分かっています。今はこれ位のトレーニングの強度であれば出来る範囲にありますから。

バニラ
以前リスカム先輩とドーベルマン教官が一緒にトレーニングを調整してくれたんです。心配はご無用です!

バニラ
ここに来て訓練しているオペレーター達も頑張っているんですから、私も頑張って、みんなの足を引っ張らないようにしないと。

バニラ
あ、そういえばドクター。二日後に私はBSWの先輩達と一緒に仕事をすることになったので訓練場にはしばらく来ません。この間はご指導ありがとうございました!


バニラ
…。

プレイヤー
・何か言いたいことがあるようだけど。

バニラ
それは、流石ですねドクター…私はそんな顔をしていましたか?

バニラ
今回、先輩達と一緒に仕事が出来るのは、もちろん嬉しいです。ですが…

バニラ
私は、えっと、動物を飼っていて普段はそのお世話をしており、仕事がある時は他の仲間にお願いをしているんです。

バニラ
いつもはBSWの先輩達にお願いをしています。

バニラ
リスカム先輩とフランカ先輩はいつも手伝ってくれるんです。でも二人はいつも一緒に任務をしていますし、休憩時間もよく一生に行動しています。

バニラ
どちらか片方が見つからなかった時はもう片方も期待することは出来ないということですね。

バニラ
フランカ先輩はいつも冗談を言っていますが、実際のところ、彼女はとても信頼でkます。マルマル、ツンツン、クロそしてガンガンはみんなフランカ先輩のことが大好きなんです!

バニラ
たまに先輩二人が見つからない時はジェシカも世話をしてくれるのですが、えっと、その、彼女はクロにびっくりして泣きそうになるんですよね。

プレイヤー
・ちょっと聞きたいのだが…。

プレイヤー
君が飼っている”小動物”って?

バニラ
えっと

バニラ
私はマルマルを持っていませんが、彼らはドクターに挨拶したことがありませんでしたっけ?

バニラ
マルマルとクロは全部オリジニウムカタツムリで、ガンガンは小型のサルゴン砂漠磐です。みんな可愛いですよ!

プレイヤー
…

バニラ
ん?どうしましたか、ドクター?

バニラ
まずい…ドクターのこの目つきは、い、いや、だめですよ。マルマルもツンツンもクロもガンガンも食べられませんよ!私はケルシー先生から内緒で変なおやつを食べていることを知っているんですから!

バニラ
(ドクターにお願いしたかったのですが、これを見る限り、や、やめておきましょう)

バニラ
頭が痛いですよ。今度はみんなで任務に行くのに、マルマル達をどうすれば良いのでしょうか?

バニラ
ええっと…他のオペレーター達はそれぞれ仕事があるようですし、勝手に頼むのは良くないですよね?

プレイヤー
・試してみる?

プレイヤー
・例えば次に通りかかるオペレーターにお願いしてみるとか

バニラ
え?!それはあまりにも軽率じゃありませんか!

バニラ
ドクター、本気です?

バニラ
誰だろう、来たのは誰だろう…ああ、当てになる人だったらいいんだけど…。

プレイヤー
・誰か来たみたいだ。

バニラ
!

バニラ
足音が…軽い!このペースとリズム、とても安定していますし、来る人はきっと優秀な戦士ですよ!

バニラ
うん?香りがしますね?

バニラ
この香りには覚えが…。

バニラ
メランサさん!

メランサ
?!

メランサ
わ、私ですか。

メランサ
ドクター、バニラさん、こんにちは。

メランサ
あの、えっと…二人は私に何か用事があるのでしょうか?

メランサ
すみません、せっかくのお願いなのに、私は…

バニラ
そんなことないですよ!メランサさんにはとても助けられました、ありがとうございます!

メランサ
そんなことは無いですよ。私もスチュワードにお願いをしただけです。

メランサ
また手伝えるのであれば嬉しいです。

バニラ
はい。

バニラ
(顔が赤くなった!)

スチュワード
ははは、メランサは戦闘以外の場所ではやっぱり恥ずかしがり屋だね。

スチュワード
お二人共ご安心を、バニラさんのペットの世話は僕に任せて。

バニラ
本当にご迷惑をおかけします。ありがとうございます!

メランサ
ありがとう、スチュワード

スチュワード
二人共丁寧過ぎるよ、特にバニラさんも敬称なんて使わなくてもいいからね、

バニラ
そ、それはダメですよ。二人共私よりももっと早くにロドスに加入した私の先輩なんですから…

メランサ
そんな大袈裟な…。

バニラ
ところで、今度の任務にはメランサさんも一緒に行くのでしょうか?

バニラ
先輩からは話として全然聞いていませんが…。

メランサ
はい、そうですよ。

メランサ
これは仮決定みたいで、私も今ちょうど通知されたんです。

メランサ
先生、あ、えっとフランカさんは剣術の検査もしたいと言っていたので、機会があればと、私も小隊に入れないか申請をしたんです。

バニラ
え、フランカ先輩?先輩はメランサさんの剣術を指導しているのですか?

メランサ
はい。

バニラ
先輩が本当に指導をしてくれているとは…

バニラ
あの人はしっかりとしているところはありますが、でも真面目なメランサさんに何か変なものを吹き込んでいないでしょうか?

バニラ
だめ、だめ、考えれば考えるほど心配になってきました!

メランサ
いいえ!問題ありませんよ!フランカさんはいつもは冗談を言っていますが、彼女は剣術においてはとても真面目ですから!

メランサ
フランカさんのお陰で私は今のレベルまで上達できました。それに先生は私には変なことを教えてはくれていませんから!

メランサ
あ…

メランサ
…すみません、少し興奮してしまいました。

バニラ
どうやらメランサさんとフランカ先輩は仲が良いようですね

バニラ
はい、先輩も剣術を教えてくれているようですし、安心しました。

バニラ
フランカ先輩の剣術の腕は本当に素晴らしいですからね。BSWの時、交流会では先輩の剣術が負けている所を見たことがありません!

メランサ
先生はとっても上手なんです。勉強したいことがまだたくさんあります。

メランサ
ああ、ごめんなさい、もう時間みたいです。そろそろ行きますね。

メランサ
アンセルと約束をしているんです。今日は通常検査をするって。

バニラ
通常検査?

メランサ
はい、オリパシーの検査です。

バニラ
…そうですか。

スチュワード
えっと、どうしてこんなにも頻繁に行っているんだい、先日検査をしたばかりって覚えがあるんだけど?

スチュワード
それに前回の検査の後に医療チームは新しい薬剤に取り替えていたよね?

メランサ
はい、新しい薬に変えたので、もう一回調べてみるんです。

メランサ
心配しなくても大丈夫です。ワルファリン先生は今は病気はコントロールされていると言っていました。

スチュワード
…そうか、ならいいんだ。

スチュワード
次のことは安心して僕に任せて早く行っておいて。

バニラ
今回は本当にありがとうございました!メランサさんの検査が終わったら、良かった一緒にお茶でも飲みに行きませんか?

メランサ
え、お茶ですか?…は、はい!行きましょう!

メランサ
約束です!

メランサ
スチュワード、それじゃあお願いしますね。

スチュワード
…

スチュワード
ありがとう、バニラさん。

バニラ
え?どうしてですか?

スチュワード
いえ。気にしないで下さい?

バニラ
え?

バニラ
なんだか…メランサさんはだいぶ変わったみたいで、よく笑うようになりましたね。

スチュワード
バニラさんもそう思うのかい?僕も僕たちが小隊を作った時よりもメランサさんは今のほうがずっと自信を持っていると思うんだ。

バニラ
自信…ですか?はい、そうですね。自信がありますね。

バニラ
ロドスの皆さんは私が見た感染者と何処が違っているのだろうかとずっと思っていたのですが、それは皆さんは頑張って生きていて自分のことを軽く見ていないということですかね?

バニラ
感染者であるということを忘れてしまう時さえありますよ。

バニラ
不思議ですね。

スチュワード
ははは、不思議かな、僕はそう思わないよ。

スチュワード
ロドスは多くの事件に巻き込まれてきたけど本質的なものは製薬会社であって、薬の研究開発と感染者の治療を中心としているんだ。

スチュワード
ここに集まる感染者っていうのは元々自分を捨てたくなくて、治療を求めている人たちじゃないかな。

バニラ
それは確かにそうですね。

スチュワード
だから、僕たちはもっと色んな組織と協力をして、自分の足りないところを補充する必要があるんだ…例えば今のBSWとの協力みたいにね。

スチュワード
バニラさんのような専門家の力を借りることが出来たからこそ、僕たちオペレーターのストレスもかなり軽減されたんだ。こちらこそお礼を言いたいくらいだよ。

バニラ
いえ、私はまだプロとは言えませんし、今はまだ実習生です。先輩こそが経験のあるプロの雇用兵ですよ。

バニラ
リスカム先輩達とは違って、私は審査に参加をしてロドスの交流枠を頂いたのですから。

スチュワード
審査?

バニラ
はい、審査です。実践と筆記がありました。

バニラ
筆記試験に合格するために図書館で一晩中徹夜していました。

スチュワード
…ははは、それはお疲れ様。

スチュワード
でもちょっと意外だったな。こうやって聞いてみるとBSWは協力に対しては僕の考えよりも大切にしているみたいだ。

バニラ
何というか…オリパシーが暴発して、BSW内部の多くの傭兵も艦船をしているんです。

バニラ
組織としては問題はありませんし、傭兵にとってオリパシーはそれほど恐ろしいものではないでしょうが、自分たちの仕事というのは普通の人から見れば危険なものです。

スチュワード
いずれにせよ、命に関わるものだ。

バニラ
そうですね。

バニラ
それに、私達はあまり気にはしていませんが、依頼先の多くは感染者を雇いたがりません。依頼が少なくなり、お金が稼げなくなると、上の人も頭が痛いと思います。

バニラ
ロドスとの協力はそこから始まったと、私はフランカ先輩から聞いたことがありますが、具体的にはよく分かりません。

スチュワード
なるほど…

バニラ
幸いにも私はメンバーになれました。今のように見たことの無いものをたくさん見て、色んな人と触れ合って、毎日がとても充実しちます。

バニラ
そして毎週1回ある無料デザートがとても美味しいんです!交流枠としてここに来てから、もうかなり太ったかもしれませんね…。

スチュワード
そんなこと無いと思うよ。栄養バランスを整えればたくさん食べても良い。まあ、暴飲暴食はオススメ出来ないけど。健康が一番大切だ。

バニラ
いやいやいや、スチュワードさんは分かっていませんよ!

バニラ
他の人が大丈夫だと思っていいても、これは自分の気持ちに影響する問題なんですから!

スチュワード
え、そうなの?

???
そうそう、そのとおり、バニラちゃんの気持ち分かるよ。

バニラ
あ、ブレイズさん!…えっと


バニラ
ブレイズさん、その子は…?

ブレイズ
この子について聞いているの?この子はドーラ、私の小さな友達だよ。

ブレイズ
んー、どうして「さん」付けで呼ぶのかな、敬語は使わないでって言ったのに。本当に頭が堅いんだから。

ドーラ
…お兄ちゃん、お姉ちゃん、こんにちは。

バニラ
えっと、こんにちは。

スチュワード
こんにちは、ドーラ。今日は大人しく薬を飲めるかい?

ドーラ
(うなずく)

ブレイズ
薬は苦いとかなんとか言って、半時間も物語の本を教えてくれたんだから

ブレイズ
このがきんちょ、私が知らないと思っちゃって。前回は薬が苦いとか言っていたけど
、ケルシー繊維はその後薬の味を改良してくれていたんだからさ。

ドーラ
ま、まずいでしょ!ブレイズお姉ちゃんも飲みにくいって言ってた!

ブレイズ
私が飲むのは間違っているし、言い訳はだめよ。

ドーラ
はい。

ドーラ
あ、そろそろ帰らなきゃ。

ブレイズ
ん?

ブレイズ
えっと、授業の時間だっけ?

ドーラ
うん、医療のお姉ちゃんが工作を教えてくれたんだ、今日は折り紙を学ぶの!

ブレイズ
じゃあお菓子とかえっこしてあげるから、あなたが覚えたら私のために一輪折ってくれる?

ドーラ
えへへ、考えておこっかなー。

ドーラ
お兄ちゃん、お姉ちゃん、ばいばい!

スチュワード
ゆっくり、ゆっくりね、走っちゃだめだよ、滑らないように――。

スチュワード
あ…ずっこけた。

ブレイズ
あのがきんちょ…。

バニラ
ははは、本当に元気ですね。

ブレイズ
そうね、静かそうに見えるけど、ほうっておくと部屋で暴れるからワルファリンで彼女を脅して大人しく言うことを聞かせるしかないんだけど…まあいいか、もう言わない。

ブレイズ
あなた達が二人が集まっているなんて珍しいわね。バニラちゃんはいつもBSWと一緒じゃない?どうしたの、アーミヤはようやくパートナーとのパーティをするつもりみたいだけど。

バニラ
え?そ、そういう訳では…。

スチュワード
ブレイズさん、そんな冗談はよしてくださいよ。

ブレイズ
冗談に聞こえる?残念なことに実は私、パーティをしてみんなとリラックスしたいんだけどなあ。

スチュワード
機会はありますよ。それにプライベートではもう何回もやりましたよね。ブレイズさんも何人かのオペレーターと飲んでたじゃないですか。

ブレイズ
それは全部内緒だし、違うのよ!

バニラ
この前リスカム先輩が言っていた悪夢のような懇親会のことでうsか?。

バニラ
そうだ、そう言えばさっきの女の子もロドスの人なのですか?

スチュワード
ドーラのkとお?彼女はここに来て治療をしているんだ。スタッフってことになるのかな?

ブレイズ
そうね。でもあなたと私の書類は全部違っているし、戦闘員は人事書類に特殊な処理がされている。それに後方勤務の書類も単独管理…かな?

スチュワード
どういうことなのか分かりづらいのですが…。

ブレイズ
この方面はよく分からないし。

ブレイズ
どうしてドーラが気になるの?

バニラ
あの女の子はまだ小さいのに、しっかりもしていて、静かで、ぼろぼろ人形を抱いています。

バニラ
大したことは無いのですが、何か気になるんですよね。

ブレイズ
それは間違いないね。確かにドーラの彼女の人形は壊れているから、新しいのを買ってあげようかと言ったんだけど、彼女はやだって。最終的には柏嘴に頼んで縫ってもらったんだけど。

バニラ
やっぱり…。

スチュワード
あの子のことは覚えていますよ…ヴィクトリア人ですよね。

ブレイズ
そうなの?彼女のカルテには街頭での闘争に巻き込まれて、過剰な源石粒子を吸い込んだって描かれていたけど。

ブレイズ
前にあの子がハイビスカスに注射をしてもらっている時に見たんだよね。

スチュワード
あの病室の子どもたちの境遇はそれぞれ違ってはいますが、今の状況は似ています。

スチュワード
カーディは子どもたちとよく遊びに行くんですよ。アンセルはいつも夜に薬を配ってからそこに残って彼らに物語の話をしたりしています。みんなとても明るくていい子です。

ブレイズ
ドーラは明らかに明るすぎるけどね。いつも大人になったら私の行動小隊に入るんだって言ってるの。彼女はこんなにも諦めないのか分からないかしら?

スチュワード
ブレイズさんの小隊に入るなんて本当に思いもしませんね。

ブレイズ
おーい。

スチュワード
そういうような話はここではまあまあ見られますよ。医療チームの一つの医療エリアだけで似たような経験を持つ人は何人か見つかると思います。

ブレイズ
確かに良くはない、世の中は本当に腐っている。

バニラ
…。

バニラ
彼女の…病気は深刻なのですか?

バニラ
家族も裕福そうでは無さそうですし…診療代も払えるようには見えません。正直に言えば、また彼女に出会えるとは思いもしませんでした。

ブレイズ
正直に言ってしまうと、普通は立案者の気が狂ってでもいなかったら、お金が無い病気で死にそうな患者を受け入れることなんてするわけがない。

スチュワード
それを言ってしまっても良いのでしょうか…えっと。

スチュワード
ですが、ブレイズさんの言うことは正しい。オリパシーの治療方法は無く、救助組織があったとしてもリソースは非常に限られてしまっている。

スチュワード
…感染者の立場は困難を極めています。

バニラ
ですが、ロドスの人たちはそれを拒否はしていないでしょう!

バニラ
ロドスの規模は大きいですが、本当の大きな組織とは比べるすらもありません。違いすぎるんです。

バニラ
ロドスに来てからたくさんの人を見てきました。たくさんの感染者がここに来て治療を求めています。

バニラ
その病人の中からは戦場に行きたいという人もいます。

スチュワード
行動予備隊A4のみなさんがそう。

バニラ
スチュワードさんも?

スチュワード
もちろん。

バニラ
BSWの共同プロジェクトに参加する前はこのような組織を聞いたことなんてありませんでした。感染者を治療し、報酬を受けない組織なんて

ブレイズ
それは違う。

バニラ
え?

バニラ
どういうことですか?

ブレイズ
私達は何の報酬も受け取っていない訳じゃなくて”お金という報酬を受け取っていない”だけ。

ブレイズ
一方的に支払うというのは重すぎる。両方に対して同じ重さが無ければ長くは続かない。彼女が、アーミヤがいくらいい人であってもそんなことはしない。

ブレイズ
治療は提供するけど無料ではない。

ブレイズ
見てよ!ここにいい例があるでしょ!

スチュワード
あの、ブレイズさん。あなたが僕の肩を叩くとヒビが入るかもしれないんですけど!

ブレイズ
ロドスは役立つっていうことを治療の交換材料にしてもいいんだ。もちろん、戦闘だけじゃない。戦闘員っていうのは最も希少な一つまみの人のに過ぎない。

ブレイズ
書類の後方勤務、ロドス本体での正常な運営をするためのエンジニア、各分岐点に連絡するために派遣員、日常の仕入れに清掃員…。

ブレイズ
あなたが食堂に行って皿洗いをしたいというのであればそれでも大丈夫。あなたが考えて、それが有益だというのであれば。

スチュワード
もう一回聞いてもそれは理想的な考えだと思います。

ブレイズ
そういうのは嫌いかしら?

スチュワード
全く。

ブレイズ
(口笛)。

バニラ
ですが、ですが!ドーラのような子がロドスを助けてくれるのですか?

ブレイズ
ほら、彼らはこれから花の折り紙を勉強しにいくでしょ。

バニラ
え?

ブレイズ
彼らが折った紙の花は今度のパーティの会場を飾り、艦船に戻ったオペレーターに配るの。

スチュワード
いつパーティを予約したんです?

ブレイズ
さっき。もう予約した。

スチュワード
…。

ブレイズ
そういうのは重要じゃないの。重要なのは労働の成果があるってこと。この子供がやっている仕事は私がやっている仕事とは違って見えるけど、ロドスにとっては全部重要なのよ。

ブレイズ
実はロドスアイランドのことをブラックな会社だと内緒で言っている人を知っているのよね?

バニラ
冗談、それは冗談ですよ!

ブレイズ
大丈夫、ドクターをからかう時私もそう言ってるから

バニラ
ブレイズさん!からかわないで下さいよ…!

スチュワード
えっと、僕の考えはブレイズさんと違っているのかもしれない。

スチュワード
僕たちの中にはロドスのために仕事をすることを条件にして、治療を引き換えにしている人もいます。丁度ロドスと方向が一致しているだけです。

スチュワード
もちろん、アーミヤ達の理念を信じて、そのために全てを捧げている人もたくさんいます。

ブレイズ
(口笛)

スチュワード
みんなが必ずしも同じ意志を持っているとは限らない。でもこの道で偶然にも方向が一致すれば、その瞬間からは肩を並べることだって出来る。

バニラ
それは分かりますが、しかし…

スチュワード
大丈夫。難しく考える必要なんてないさ。

スチュワード
僕から見れば今はとても良くなっている。みんな少しずつ良くなっている。そういった感じが本当に嬉しいんだ。

スチュワード
バニラさんも最近は笑顔が多くなったよね。

バニラ
え、えっ、そうですか?

バニラ
ロドスが充実しているからでしょうか?まだ慣れないものも多いですが…。

バニラ
例えば突然自動でドアが開くとか、それに前は通路で医療車に突然話しかけられもしました。

スチュワード
ははは、バニラさんは本当にこの手のものが苦手みたいだね。

スチュワード
アンセルが前に僕に言ってくれたんだ。彼はエクシアさんのために作ったおもちゃの輪ゴム銃をバニラさんがへし折っていたってね。

バニラ
あれは彼が作ったのですか?!

バニラ
す、すみません。跳ねた輪ゴムにびっくりしてしまって…。

バニラ
本当に申し訳ありません!。

スチュワード
大丈夫、アンセルは怒っていなかったし、彼はそういう人だから。言葉数は少ないけど、悪い奴じゃない。

スチュワード
それは保証するよ。

スチュワード
でも、もし彼があなたにまた何か変な機械を持ってあなたを探していて、あなたに迷惑を掛けたのであれば、僕の所に来てくれると良いよ。

ブレイズ
ええと、それでここまで話をしたけど、悪巧みする組織の考えは実際に理にかなっているってことは感じれた?

スチュワード
…それはどういうことですか。

ブレイズ
私達は何というか、この子どもたちに事前投資をしているっていうのかな?

スチュワード
事前に…投資?

ブレイズ
そう、とても価値があると思わない?この子どもたちに多くのことを教えるの。子供達はいろいろな面であなたや私よりも強いかもしれない。少なくとも私は数字や記号を見ると頭が痛くなるし。

ブレイズ
彼らは将来とても強くなるかもしれない。私よりも上手にそして多くのことが出来るようになるかもしれない。

ブレイズ
そう考えれば私達も儲けもんよ。

スチュワード
何を儲けたっていうんです?必ずしも――

ブレイズ
言わないでよ。しー。私にも夢を見させて、言わないで。

ブレイズ
あ、アーミヤ。

ブレイズ
また任務みたい。サボりたいなあ。いっそサボっちゃうか。

ブレイズ
それじゃあお先に失礼――バニラ、スチュワード、パーティが決まったら一緒に飲もう!

バニラ
口ではああは言ってますけど、元気に行ってしまいましたね…。

バニラ
本当にパーティをするんですかね?私、お酒飲めないのですがどうしましょう。

スチュワード
うん。気にしなくてもいいよ、ブレイズさんはいつもああだから。本当に強制することは無いし。

バニラ
しないんです?それもちょっとがっかりですが…。

スチュワード
??

バニラ
あ、私の部屋に着きました。


バニラ
どうぞ、ご遠慮無く。

スチュワード
お邪魔します。

スチュワード
えっと…ここがバニラさんの部屋かな。

バニラ
少し乱れてて、笑わせてしまったみたいですね。

バニラ
えっと、マルマルはここにいます。

スチュワード
マルマル?本当に可愛い名….。

スチュワード
…前だね。

スチュワード
…。

スチュワード
バニラさん、あなたが言っている小動物ってこの、これのことかな。

バニラ
そうです。

バニラ
みんな私の故郷でよく見られる生き物です。可愛いですよね!

スチュワード
うん、うん…

スチュワード
(可愛いという言葉は一体どういう意味なんだろう…)

バニラ
えっと、スチュワードさん、心配はしないで下さい。クロは体が大きいですが性格が一番大人しいので危なくはないです!

バニラ
えっと…戦場では毎回手を出すのが難しくなってしまうんです。ドーベルマンはいつも私を叱るんですけど、まあしょうがないですよね。

スチュワード
バニラさんは本当に動物が好きなんだね。

スチュワード
それに…うん、この小動物達は、まあ、みんな個性があるね。

バニラ
ふふ、そうでしょうそうでしょう!

バニラ
マルマル達はとてもご利口です、慌てないで下さい。毎日少しの水と食べ物を追加するだけです!面倒は見やすいですよ!

バニラ
あ、でも気をつけて下さい、クロの堅い殻の上にある尖った角を押さえつけないように。じゃないと…

スチュワード
じゃないと?

バニラ
爆発します

スチュワード
爆発。

スチュワード
…

スチュワード
バニラさん、部屋でそのような小動物を飼っても大丈夫なのかい?

バニラ
え?大丈夫ですよ!アーミヤとケルシー先生には許可を貰っていますから!

バニラ
この保温箱の材質はと機種で、オリジ二ウムの影響を遮断できますからとても安全です!

バニラ
それに食べ物は予め用意しておきました…ほら、ここのボタンを押せば、自動的に餌を与えられます。

バニラ
ふふふ、不思議でしょう!

スチュワード
今はオリジムシを飼っているあなたのほうが不思議に感じるよ…。

バニラ
ん?何か?

スチュワード
いや、何でも無い。

バニラ
??

バニラ
そうでした、水をあげるなら一日おきに少しずつあげると良いんですよ。このように乾燥した環境が私の実家の自然環境なので。

スチュワード
分かった。注意するよ。

スチュワード
このオリジニウムカタツムリ、それと磐蟹は僕が見たものよりずっと綺麗だ…バニラさんの故郷はサルゴンだったよね。

バニラ
そうです。サルゴンのとても辺鄙な田舎のところです。

スチュワード
そこはどんなところ?

バニラ
それは…えっと、とてもまz推移ところでした。資源も乏しかったです。

バニラ
部落の周りは黄砂で耕作が難しいので、生きていくには狩猟に出かけなければなりませんでした。部族の子供たちは優秀な猟師に育てられるんです。

スチュワード
バニラさんも?

バニラ
ええ、私も。

スチュワード
どうしてその後BSWに…?

バニラ
少しお恥ずかしいのですが…お金が足りなくて。

スチュワード
お金が足りない?

バニラ
そうです。BSW、ブラックスチールワールドワイドは簡単に言えば傭兵の組織です。

バニラ
参加する目的はそれぞれなのかもしれませんが、お金が足りないから傭兵をするという人は多いです。

バニラ
もちろん私も例外ではありません。

スチュワード
そうなのかい?でも、ジェシカさんはお金が足りないようには見えないけど。

バニラ
ジェシカ先輩には…他の理由があるようですが、先輩はそういうことは言わないので私も多くは知らないんです。

バニラ
私の故郷はとても貧しいです…。

バニラ
サルゴンの砂漠はたまに雨が降ります。オアシスの水が小さな湖に貯まると、砂漠を横断するキャラバンがいて、私達の部落を通るときも少しだけ滞在し、商品を取引するんです。

バニラ
物々交換が多くて、お金はあまりありませんが、交換できるものは各家庭にあります。

バニラ
キャラバンは普通1日か2日しか滞在しません。夜とても寒いときにはお互い別け隔てなく、火鉢を囲んで座るんです。

バニラ
乾燥肉を少し食べて、大人たちは酒を二口飲んで寒さを追い払い、子供達にはナツメを食べさせる。

バニラ
商人たちは子どもたちに砂漠の外のことを話します。いつも新鮮で面白い話なんです。

バニラ
例えば遠く離れた東の方には花の香りがいっぱいする都市と富と幸せが流れる都市があるって…。

スチュワード
それはいいね。

バニラ
ですよね?でも私が出てきてからというものの、未だに東方がそんなに良いところなのかどうかを調べるチャンスは来ていません。

バニラ
なんといおうが、こんな話を聞いてしまうと、自然と外の世界に好奇心を持つように鳴ります。もうこれ以上砂漠に留まって普通の狩り人になるのは厳しいなって。

バニラ
だから商人に従って出てきて、砂漠の端にある小さな街に行きました。

スチュワード
そしたら外の世界はそれほど良いものではないということが分かった?

バニラ
そんなに良くはありませんでしたが、悪くもありませんでした…うん、少なくとも食べるものは私の実家よりは良かったですし。

バニラ
私はお金をあまり持っていません。ホテルにも行くことが出来ません、高すぎて。

バニラ
私は傭兵としては選ばれませんでしたが、それでも後悔はしていません。

バニラ
…そうしたんです。

バニラ
私はともかく、スチュワードさんの故郷は何処なんですか?

スチュワード
僕?僕はイェラグだよ。

バニラ
わあ!聞いたことはあります。そこは一年中雪が降るんですよね?私はまだ積もった雪を見たことがないんですよ…。

スチュワード
はは、ロドスでならいつか出会えるかもしれないよ。

バニラ
本当ですか!早くお金を貯めないと。ジェシカさんによれば新型の人体遮断型の保温器はまだ高いって…。

スチュワード
…はは、そこまで暖かくしなくても良いと思うよ…。


スチュワード
今回バニラさんにお願いされたメランサは本当に幸せそうだった。

スチュワード
彼女はあまり目立たないのかもしれない、これは彼女の長所であると同時に彼女の欠点なんだ。

バニラ
そうなんですか…?あなた達に迷惑を掛けて無ければ良いんですけど。

スチュワード
そんなことは無いよ、僕であれメランサであれ、面倒くさいと思っている人は誰もいないと思うから。

スチュワード
バニラさんは安心して任務に行ってきて。マルマル達は安心して僕に任せてよ

バニラ
あの、ちょっとまって下さい。

スチュワード
ん?他に何かあるのかい?

バニラ
あの…

バニラ
スチュワードさんとブレイズさんの考えがよく分かったと言えませんが――。

バニラ
今度A4予備隊のみなさんが治療を受けている子どもたちにお見舞いを行く時には私も呼んで下さい。

バニラ
みんなでパーティの準備をして、折り紙の花を学びませんか?