――天災
――いつからともなく天災は頻繁に起こるようになり、大地はバラバラになってしまった。
人々は先人の知恵の中に隠れ、コンクリートと金属で天災を避ける巣を作った。移動都市とも呼ばれるものだ。
しかし、天災は以前として非情に地上の全ての生き物を捕らえ、災害そのものよりも遥かに熾烈な苦難を生み出している。
災害の拡散を阻止する人がいなければならない。お互いに敵視し、互いに争っている都市国家間のバランスを取る方法を考えなければいけない。
各地の人々が生きる気力を求める中、危機契約という特殊な情報交換機構が生まれた。
人はいぜんとして簡単に諦めることはない。
危機契約はいかなる政治的実体からも独立をしており、多くの天災トランスポーターによって設立され、運用されてきた。
様々な組織や個人によって発行された特殊な任務を受けて、これらの任務を遂行出来る人を送り込む。
天災トランスポーター達は各方面から情報と資源を集め、援助が必要な人のために貴重な支援をもたらし、助けてくれる人にはあるべき報酬を用意する。
ロドスは間違いなく危機契約において最も認可された組織の一つだろう。
レユニオンによる暴動のため、双方による相互作用はしばらくの間、断絶された。
しかし、人々の精神は強靭でロドスと危機契約の架け橋は再び、今また架けられている。
――努力を希望する全ての人へ。
出身を問わず、種族を問わず、善悪を問わず、十分な力さえあれば――生きて、目標を処理し、報酬を手に入れる。
あるいは、危険な目標を処理し、巨額の報酬を手に入れ、そして生きていく。
これから起こる災害が未曾有に関わらず「危機契約」は暗がりで誰も知ることがない網を支え続けていく。
この全ては、より多くの生命のために。
――「危機契約」