先日の記事にて紹介をした喧騒の掟のイベントページで確認することが出来るQRコードですが、これはあくまでも2019年4月より行われている一連のイースターエッグの一部分にしか過ぎず、これだけではイースターエッグの答えを見つけることは出来ません。
今回は、この一連のイースターエッグが一応は一つの終わりを迎えているようなので紹介をしていきます。
イースターエッグ
WE ARE HEADING EAST
一連のイースターエッグの始まりはbaiduにて「明日方舟吧」という投稿が行われた所から開始されます。この時点では「明日方舟」は投稿者が「I.O.P社」で少女前線に登場する架空の企業であることから「明日方舟」は少女前線に関わる何かなのではないかと予想されていました。
つまり、この時点では「明日方舟」というものがどういうものになるのか一切分かっておらず、実質的には初めて「明日方舟」というタイトルが公に出たタイミングでもあります。
この時の投稿で同時に記載されていた「WE ARE HEADING EAST」は後々重要な要素となります。
「アークナイツ」ティザーPv3で確認出来るモールス信号
イースターエッグの始まりは日本版でも公開されている「アークナイツ」ティザーPV3が始まりとなります。
こちらのPVの3:16の時点でオリジ二ウムに写ったドクターの画面が表示されますが、その画面ではスラッシュとバックスラッシュが羅列されています。
このスラッシュとバックスラッシュの羅列はモールス信号となっており、デコードした文字列は「TT0088763」と「COMT」になります。
「COMT」の持つ意味
「COMT」は「カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ」の略称であり、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼはアドレナリンおよびノルアドレナリンなどのカテコールアミン類を分解する酵素の一つ。
つまり神経に関係する酵素となっていますが、これについては現状では特に続きが見つかっている訳でも無いので割愛。
「TT0088763」 の持つ意味
「TT0088763」を実際にGoogle等の検索サイトにて検索を行うと映画「Back to the Future」がヒットします。この「TT0088763」はテレビやスター、ゲーム等の情報のデータベースサイトである「IMDb」での「Back to the Future」に割り振られた番号であり、この「TT0088763」は「Back to the Future」のことを表しているのだろうと推測されています。
「Back to the Future」 の持つ意味
ではこのBack to the Futureにはどのような意味があるのかというと現時点では二つの説が存在しています。
ドクターが古代人であるという説
一つの説とされているのがドクターが古代人ということを表しているのではないかということ。「Back to the Future」の1作目の主人公であるマーティ・マクフライはひょんなことから過去にタイムスリップするというストーリーとなっています。
また、サリアの戦闘勝利時セリフは「お前の作戦、戦術は現代らしいものだが、根底にある思想は古くさいな。一体いつの時代の人間だ?」というもので、まるでドクターがこの時代の人物ではないかのような、そんな雰囲気を受けるものとなっています。
その他にもプレートの年代といった様々な要素が見つかっていますが、これはこれで長くなってしまうので今回の記事では割愛します。
URLの一部
もう一つの説というよりもこちらは事実となりますが、URLの一部であるということです。「Back to the Future」の「future」と「thefuture」を大陸版の公式サイトのURLの末尾に追加することで下記の画像が表示されます。
なお、PV3公開時点ではこのイースターエッグは下記の画像までが一つのゴールとなっており、これだけでは暗号を解読することは出来ません。
「https://ak.hypergryph.com/future」で表示される画像
「https://ak.hypergryph.com/thefuture」で表示される画像
5章2話「言い淀む」で確認出来る文字コード
5章2話ではチェンがチェンの密偵であるXR02との会話の際に携帯電話のCGが挿入されており、この携帯電話の画面と思わしき下部分には意味不明の文字列が記載されています。
この文字列は一見するとUNICODEのようにも見えますが、実際は「CJK統合漢字」に規定されている中国語の範囲である「4E00-9FBF」を超えてしまっているものとなっているようで、そのままでは意味を成していないとのこと。
このコードでは「UNICODEのU+FFFE」を使用するのではなく、符号化中の2バイトの順序を入れ替える「エンディアン」を行うことで下記の文字列が形成されるとのこと(この記事の筆者はあまりこれについては詳しくないので間違っているかもしれません)。
この文字列を変換すると以下のような文章が現れます。
讯息
三年之后又三年!
哈哈我讲笑嘅,冇理我。删除 确认
メッセージ
3年後だよ3年後
ははは、私は笑い話にしながら私を無視した。
削除 確認
このメッセージは「インファナル・アフェア」内でのセリフの一つ「3年だけだと言ってたのに、3年経つと後3年だって? じき10年にもなる」が元ネタだろうとのこと。
一見すると全く関係の無いことには見えますが、後々この暗号解読方法は重要なものとなります。
また、ドクターが石棺で眠りに付いたのが1093年、つまりメインストーリーが開始される3年前であることを考えると何らかの関係があるのかもしれません。
喧騒の掟のQRコード
Speed of Lightの謎解き
日本版では普通に公開された喧騒の掟のテーマソング「Speed of Light」ですが、大陸版ではこれもイースターエッグの一つとして実施されています。
上記の画像にも喧騒の掟の荷物追跡で使用された日本郵便のバーコードとボドーコードが記載されており、これらはそれぞれ「DJ OKAWARI」と「20191119」という表示がなされています。
また図中にある「Ademain」はフランス語で「明日会おう」という意味となっており、実際にこの画像が投稿された11月18日の翌日である11月19日に正式に「Speed of Light」が発表されました。
これにはペンギン急便からという形で報酬が用意されており、この問題を見事正解した方には以下の報酬がプレゼントされたとのこと。
一連のイースターエッグの答え合わせ
「future」の画像は喧騒の掟で表示された画像からマインスイーパーに関するものなのではないかと推測をし、ブランクセルに旗を立てそこには地雷があると仮定、×部分には何も無いマスと仮定します。
そこから「Speed of Lights」の謎解きで送られてきた手紙に表記されていた下記の内容から青の四角をプラスの数字、赤の四角をマイナスの数字、白い四角の部分を数字の「0」としてカウントします。
“P.S if u still have trouble getting the correct compass… try PLUS & MINUS”,
続いてマインスイーパーのルールと同じく、四角のマスにあるフラッグの数とそれぞれの四角に割り振られている数を足し引きしていきます。
そうすることで上記のような表が完成します。これにペンギン急便の荷物追跡サイトで「0088763」という数値を入力することで表示される下記の文章の一文を照らし合わせます。
“It’s time to do the number puzzle on newspaper”
この一文の「新聞にある数字のパズル」ということから上記の表は数独によるものということが明らかになります。
数独とは3×3のブロックに区切られた 9×9の正方形の枠内に1〜9までの数字を入れるパズルであり縦・横の各列及び、太線で囲まれた3×3のブロック内に同じ数字が複数入ってはいけないというルールが課されているパズルです。
その数独のルールを用いた方法で数字を埋め合わせたのが上記の表となります。
しかし、これだけではこの数独が本当に合っているものなのかの確証が得られません。そこで次に重要となるのが「tothefuture」で表示された画像の下部分にあった数字の羅列です。
この数字の羅列は左の「X:X」がマスの座標を、右の数字がそのマスに記載されている数字を表しています。例えば「1:1」であれば数独の表の一番左上のマスを表しており、「2:2」であれば上から二番目の列の左から二番目のマスを表しています。
これらの羅列を参照することで上記の数独が間違っていないことが明らかになりました。
続いて先程のSpeed of Lightの謎解きの報酬として手に入れた暗号解読シートを用います。ただ、この暗号解読シートは北を上にして数独の表に被せるのでは無く、最初の「WE ARE HEADING EAST」の文章通りに東を上にして数独の表にかぶせる必要があります。
そうすることで上記の表の灰色で示した部分に丁度暗号解読シートの「+」マークが重なるようになっています。そしてまた「HEADING EAST」の指示通り「+」で示された数字を下から上(西から東)に読むことで「2853523」という数字が現れます。
「2853523」を再びペンギン急便の荷物追跡サイトに入力すると下記のような文章と画像が現れます。
RESULT
单号:(+0)2853523
>>>12/23 23:59:59 [已取出] 存储柜超期 包裹1已取出
([取り出し]ロッカーの期間を超過、小包1を取り出しました)
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>>>05/01 10:00:00 [待取件] 包裹1已存放至存储柜
([受け取り待ち]小包1がロッカーで補完されています)
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>>>04/29 16:01:00 [运输中] 货物已到达龙门中转总站
([輸送中]貨物が龍門中継ターミナル駅に到着)
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>>>04/27 21:15:29 [已揽件] 临时中转站D01已揽件(包裹:1/ ?)
([一括]仮中継局D01で荷物を引き受けました)
附件:
包裹1内容物扫描件.jpeg
(小包1内容物のスキャン)
左上の点字のようなものはSpeed of Lightで使用されたボドーコードとなっており「the record of the recorder」、つまり「記録者の記録」という文章となります。
続いて紙一杯に記載されている文字と数字の羅列も5章2話「言い淀む」で使用した解読方法を使用することで以下のような文章となります。
彼女に初めて出会った時、彼女はその人と一緒に砂漠からキャンプに戻るのに苦労をしているようだった。
最初はこの女の子を気にはしていなかったが、暗闇の中で感じたのだ――彼女はかつて私が見てきた全ての子供達とは違っていると。
異郷からの客として議長との付き合いはそれほど長くは無かったが、議長はその子を見た瞬間に委員会から離れた時のような落胆ぶりをしていないことに気が付いた。それはまるで別人のようだった。この時私は気付いた。私だけがそう感じている訳では無いということに。
彼女は議長のようにまるで水晶のようには輝いておらず、石炭の中から見つかった原石のようだった。
彼女は特別過ぎるんだ。
議長は最後にこの子の名前を教えてくれた――アーミヤと言うそうだ。
彼女はこの子を成長させることが出来るかもしれないと言っていたが、彼女の目からは、あの子が未来の大地に一筋の光明をもたらしてくれることを渇望しているように見えた。
――記録者。
記録者の記録の内容
現時点では今まで続いていたイースターエッグの一つのゴールがこの「記録者の記録」となっています。
この記録者の記録の内容がどの事を指しているのかの詳細はありません。
しかし、内容を見る限りではこの記録は記録者が初めてアーミヤと砂漠で出会った場面なのではないかと予想されています。
そして記録者と話をしている「議長」はというと候補とされているのが以前はケルシーだろうと予想されていましたが、現在はサイドストーリー「黒夜生誕」で明らかになった内容からサルカズの正統な王族であり、実質的なロドスアイランドの旧トップだったテレジアではないかとされています。
記録者は日本版では一切言及はされていませんが、大陸版では配信開始前のインフォグラフィックにて何度も登場している言わばリリース前の主人公のような存在でした。