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【アークナイツ大陸版 × モンハン】秋葉は火を逐う CF-TR-1「襲来!空の王者」行動前 翻訳

ヤトウ
ヤトウ

もう少し左。

ノイルホーン
ノイルホーン

こうか?

ヤトウ
ヤトウ

もう少し右に戻って。

ヤトウ
ヤトウ

これでも届かないか……つま先を立たせないと無理みたいだ。

ヤトウ
ヤトウ

ノイルホーン……もう少し高く。

ヤトウ
ヤトウ

よし、これでいい。このまま維持しててくれ。

ノイルホーン
ノイルホーン

お、おう……

ヤトウ
ヤトウ

肩、揺らさない。

ノイルホーン
ノイルホーン

やってるって……

ヤトウ
ヤトウ

もう少しだ、辛抱してくれ。

ノイルホーン
ノイルホーン

おう……

ヤトウ
ヤトウ

完了した、もう降ろしていいぞ。

ノイルホーン
ノイルホーン

(ひと息つく)

ヤトウ
ヤトウ

今回採取したサンプルだが、中々いい質をしている。

ノイルホーン
ノイルホーン

なあヤトウ、一つ提案があるんだが。

ヤトウ
ヤトウ

なんだ?

ノイルホーン
ノイルホーン

そのー、だな……

ヤトウ
ヤトウ

ピンセットを渡してくれ。

(ノイルホーンがヤトウにピンセットを渡す)

ノイルホーン
ノイルホーン

おう。それでな……

ヤトウ
ヤトウ

結束バンド。

(ノイルホーンがヤトウに結束バンドを渡す)

ノイルホーン
ノイルホーン

ほいよ。でな……

ヤトウ
ヤトウ

これじゃない、青いやつだ。サンプルの分類には注意してくれ。

ノイルホーン
ノイルホーン

おう……

ヤトウ
ヤトウ

それで、何が言いたいんだ?

ノイルホーン
ノイルホーン

そのぉ……今度から野外任務に行く前に、梯子を申請しておいたほうがいいんじゃねえの?

ヤトウ
ヤトウ

拒否する、装備の重量オーバーは野外任務における機動性を損なう。突発的な事態が発生した場合は対処しきれない可能性だって出てくるかもしれない。

ヤトウ
ヤトウ

よし、このサンプルも検査してくれ。今度こそ探してるものが見つかればいいんだが。

ノイルホーン
ノイルホーン

おう。

ヤトウ
ヤトウ

それで、どうして梯子なんかを申請したいんだ?

ノイルホーン
ノイルホーン

……なんでもない、気にしないでくれ。

ノイルホーン
ノイルホーン

サンプルの一次検査結果が出たぞ、活性源石の微粒子は検出できず。この前と一緒だ。

ヤトウ
ヤトウ

やはりないか……私たちはこれまでどれだけのサンプルを採取してきた?

ノイルホーン
ノイルホーン

空気に土壌、生物に環境のサンプル……採取ポイントは合わせて十七か所、サンプリングは二十三回だ。

ヤトウ
ヤトウ

もう一度確認するが、その二十三回ものサンプリングはどれも異常は検出していなかったんだな?

ノイルホーン
ノイルホーン

ないな。

ヤトウ
ヤトウ

そう考えると妙だな。

ヤトウ
ヤトウ

つい二日前、この山岳地帯の付近では大雨が降った。活性源石微粒子の検出に多少なりとも影響を及ぼすことがあるはずだ。

ヤトウ
ヤトウ

ここに来るまでの間、ほかに何か異常はあったか?

ノイルホーン
ノイルホーン

そうだなぁ、あの焼き焦げちまった折れた木はそれに入るか?

ヤトウ
ヤトウ

あれはきっと雷に打たれて折れてしまったのだろう……もしそれが異常と言えるのなら、この森の中には火を噴けて猪突猛進な超巨大生物が潜んでいることになる。

ヤトウ
ヤトウ

なんの成果も得られていないことは認めたくないが、現在入手した検査結果を鑑みると、このままここでサンプルを採取し続けても効率が悪い。

ヤトウ
ヤトウ

場所を変えよう。直接現地に住んでいる感染者たちに聞き込みをしてみようと思うんだが、どうだ?

ノイルホーン
ノイルホーン

いいぜ、感染者の行動履歴は源石の発生源を調べる上での有益な情報になる。だが少し気を付けなきゃならねえことがあってだな……

ノイルホーン
ノイルホーン

ここら一帯は丘陵地帯だ、おかげで付近の村落は外界との交流が少ない。現地の人と交流を図るには、それなりの労力が必要になるかもしれねえぞ。

ヤトウ
ヤトウ

平気さ、私が説得してみせるよ。

ノイルホーン
ノイルホーン

直近で疑わしい症状例なら露華(つゆばな)村から来てる、この山の麓にある村だ。そこに行ってみようぜ。

(ノイルホーンが資料を確認する)

ノイルホーン
ノイルホーン

あれ?症状例は村のほうからの報告で、向こうからロドスに医療援助を要請してきたのか?珍しいこともあるんだな。

ヤトウ
ヤトウ

山を下りる際はいつも以上に目を張っておこう。何か見逃していた細かい点が残っているかもしれないからな。

ヤトウ
ヤトウ

(ボイスレコーダーのスイッチを押す)

ヤトウ
ヤトウ

これより一回目の録音を行う。

ヤトウ
ヤトウ

時間は午前七時三十七分。天気は快晴。場所は東国の蒼暮(そうぼ)山地の北部。

ヤトウ
ヤトウ

こちらはロドスA4行動隊、隊長のヤトウ。今はオペレーターのノイルホーンと当該区域の鉱石病応対任務を執行中。

ヤトウ
ヤトウ

提供された情報によれば、近頃この付近で鉱石病感染と疑わしい事件が多発しているらしい。人為的な行動の可能性も含めて、察するに源石粉塵が拡散する異常現象が発生しているのだろう。

ヤトウ
ヤトウ

現在は蒼暮山地に広がっている森林地帯の外周に位置している。現地の環境で初歩的な実地調査とサンプリングを行ったが、今この音声録音をしている時点で、未だに環境の異変は発見できて……

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ、はやくこっちに来てくれ!大発見だ!

ヤトウ
ヤトウ

一時録音を中断する。

ヤトウ
ヤトウ

どうした?ん……これが、君の言う大発見なのか?

ヤトウ
ヤトウ

枯葉の下に虫が湧いてるな?

ノイルホーン
ノイルホーン

こいつらはミズバエの幼虫だ。

ヤトウ
ヤトウ

これがどうかしたのか?

ノイルホーン
ノイルホーン

それなんだが……見つけた時にはなーんか違和感を覚えたんだが、あんたに聞かれてど忘れしちまった。

ヤトウ
ヤトウ

しっかり思い出してくれよ……現時点で環境の異常は発見できていないが、それでも調査を継続して記録を完成させなければならないんだ。

ノイルホーン
ノイルホーン

あっ、思い出したぞ!

ヤトウ
ヤトウ

なんだ?

ノイルホーン
ノイルホーン

この前ドクターから本を読んだほうがいいって言われて、ミントちゃんからオススメの何冊かを紹介してくれたんだ。その中に『オリジムシでも分かるテラの生物百科事典』ってのがあってな、すげーたくさん挿絵が入ってて、めちゃくちゃ面白ぇんだ!

ヤトウ
ヤトウ

要点だけを言ってくれ。

ノイルホーン
ノイルホーン

その本にはミズバエの生態が書かれていたんだ。繁殖期になったら水溜まりに産卵して、幼虫はその浅い水溜まりの中で暮らすんだとよ。

ノイルホーン
ノイルホーン

そして成虫になった時は、ブーンっと飛んで行っちまうんだ。

ヤトウ
ヤトウ

それはつまり……

ノイルホーン
ノイルホーン

ここを見てくれ。地面は一面葉っぱだらけ、水溜まりはない。

ヤトウ
ヤトウ

そのミズバエの幼虫は湿った環境下でも生きることができるとか?

ノイルホーン
ノイルホーン

本にゃそんなこと書いてなかったぜ。

ヤトウ
ヤトウ

待った……ここら一帯は確か樹木が密集していて、それなりに均等に分布している。

ヤトウ
ヤトウ

なのにどうしてここだけこんなにもたくさんの葉っぱが積もっているんだ?

ヤトウ
ヤトウ

ここにある葉っぱを掘り返してみる必要があるみたいだな。

ノイルホーン
ノイルホーン

なんで俺のほうを見るんだよ、シャベルなら申請してねえぞ……

ヤトウ
ヤトウ

……

ノイルホーン
ノイルホーン

……

ノイルホーン
ノイルホーン

分かったよ、俺が掘ればいいんだろ。

(ノイルホーンが穴を掘る)

ヤトウ
ヤトウ

これは……

ノイルホーン
ノイルホーン

おお、でけーな。

ヤトウ
ヤトウ

ノイルホーン、これは本で見たことはあるか?

ヤトウ
ヤトウ

東国の山間に……なぜこんなにも大きな羽獣が?

ノイルホーン
ノイルホーン

見てはいないな。

ヤトウ
ヤトウ

なんて恐ろしい爪痕……形からして羽獣の爪と似ているが、長さは私が持っている刀とほぼ同等だ。深く地面にまでめり込んでいる。

ヤトウ
ヤトウ

こんな爪痕を残せる生物となれば、きっと部屋一個分の大きさはあるだろう。

ノイルホーン
ノイルホーン

本当にそんなバカでけー生物……そいつがケオベあたりに見つかっちまったら、しばらくはずっと満腹でいられるってきっと大喜びするだろうな。

ヤトウ
ヤトウ

私たちも、何度もズタズタに引き裂かれてしまうだろうな……ん?

ノイルホーン
ノイルホーン

ノイルホーン、サンプリング容器を渡してくれ。

ノイルホーン
ノイルホーン

ほらよ、ちゃんと防護措置するのを忘れるなよ。

ヤトウ
ヤトウ

(爪痕のサンプルを採取する)

ヤトウ
ヤトウ

よし、こいつを検査してくれ。

(ノイルホーンが機械を操作する)

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ……

ヤトウ
ヤトウ

結果が出たのか?

ノイルホーン
ノイルホーン

活性源石微粒子、検出したぜ。

ヤトウ
ヤトウ

当たりだったわけか。

(小さな猫のような生物が近くを通り過ぎる)

ノイルホーン
ノイルホーン

うわァ!

ノイルホーン
ノイルホーン

なあヤトウ……

ヤトウ
ヤトウ

巨大生物か……類似した痕跡の記載記録を検索してもヒットせず、付近区域にそれらしい目撃例の報告も上がっていない。どういうことだ、この場に突如と現れたということなのか?

???
黄色い不思議な生物

ニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ、ニャーが……じゃなくて。

ヤトウ
ヤトウ

いや、そもそもこの痕跡を残した生物がまだ生きてるのかどうかも考慮しなければならないな。これだけ巨大な羽獣だなんて、一体どんな姿をしているのかまったく想像できないぞ。

ヤトウ
ヤトウ

しかも爪痕には活性源石の微粒子を検出した。一体源石はどこから……

ヤトウ
ヤトウ

まさか……この積もった葉っぱというのは……

???
黄色い不思議な生物

ニャニャ!

ヤトウ
ヤトウ

ノイルホーン、変な声を出さないでくれ。

ヤトウ
ヤトウ

はやくこの爪痕を記録しなければならないんだ、記録用の装置を持ってきてくれ。

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ……

ノイルホーン
ノイルホーン

俺が出した声じゃねえって……

ヤトウ
ヤトウ

何を言って……あっ!

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ、ありゃなんだ?

ヤトウ
ヤトウ

私が知りたい。

ヤトウ
ヤトウ

いいからはやく下がれ、そいつと一定の距離を保つんだ!

ノイルホーン
ノイルホーン

現地に生息してるフェリーンか何かか?

ヤトウ
ヤトウ

判断できない。あんな体型と見た目をしたフェリーンなんて見たことがないぞ。

白い不思議な生物
白い不思議な生物

それはリオレウスだニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

また一匹現れた!

ヤトウ
ヤトウ

警戒しろ!攻撃性を備えているかもしれない!

ヤトウ
ヤトウ

いつでも戦闘態勢に入れるようにするんだ!

ノイルホーン
ノイルホーン

ちょっと待て、ヤトウ……あいつらの動きを見てみろよ。

白い不思議な生物
白い不思議な生物

(手足を踊らせる)

白い不思議な生物
白い不思議な生物

リオレウス!リオレウスだニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

なんか、踊ってる?どうやら……敵意はなさそうだぞ?

ヤトウ
ヤトウ

おい、お前たちは一体何者だ!フェリーンなのか?私の話してる言葉は分かるか?

ヤトウ
ヤトウ

どうやらフェリーンではないらしい……知性を持たない一種の動物か?

ヤトウ
ヤトウ

さっきこいつらはなんて言ってたんだ?

ノイルホーン
ノイルホーン

分かんねえ……爪痕のことを言ってんのか?それとも爪痕を残した生き物のことか?

白い不思議な生物
白い不思議な生物

知性がないのはそっちのほうだニャ!無礼な角付き女!

白い不思議な生物
白い不思議な生物

(地面にある爪痕を指さす)

白い不思議な生物
白い不思議な生物

もうすぐ来てしまうニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

喋った!喋ったぞ!

ノイルホーン
ノイルホーン

おいヤトウ、なんかこいつらあんたが失礼だって……

ヤトウ
ヤトウ

来る?何が来るんだ?

黄色い不思議な生物
黄色い不思議な生物

見たことがない道具があるニャ……

(黄色い生物が検出器を持って立ち去る)

ノイルホーン
ノイルホーン

あっ!黄色いヤツが俺たちの検出機器を持って行きやがったぞ!

ノイルホーン
ノイルホーン

逃げやがった!逃げやがったぞあいつ!

白い不思議な生物
白い不思議な生物

職人くん!待つんだニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

もう一匹のほうも逃げやがった!

ヤトウ
ヤトウ

はやく追うぞ!

白い不思議な生物
白い不思議な生物

逃げるニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

あいつら、なんであんなに逃げ足がはえーんだ?

ヤトウ
ヤトウ

そんなことを私に聞くな!

白い不思議な生物
白い不思議な生物

はやく逃げるニャ!リオレウスが来てしまうニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

あいつらさっきから……

ノイルホーン
ノイルホーン

ナニかが来るって言ってるみたいだぞ。

今になっても、あの午後に起ったことは鮮明に覚えている。
靴底にこびりついた泥。なんの成果も得られなかった二十三回ものサンプリング。
枯葉の下に隠された巨大な爪痕。踊り出すあの毛むくじゃらな生物は、無意識にフェリーンを連想してしまった。
すまない、フェリーンを貶すつもりはないんだ。
そして、俺たちの身体を覆い隠してしまうほどの巨大な影と、まるで大地を焼き尽くすかのような烈火。
そんな脅威は、空からやって来た。

ヤトウ
ヤトウ

ノイルホーン!

ノイルホーン
ノイルホーン

分かってる!

ヤトウ
ヤトウ

迎撃準備だ!

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