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【アークナイツ大陸版 × モンハン】秋葉は火を逐う CF-9「決戦!燃えよ狩猟魂!」行動後 翻訳

(ノイルホーンとヤトウが武器を手に取り、リオレウスが咆哮を放ち、近づいてくる)

学者ネコ
学者ネコ

職人くん、はやく!ボクがこれから話すことを記録しておくんだニャ!おそらくこのテラの大地で唯一――リオレウスを討伐した資料になるはずニャ!

職人ネコ
職人ネコ

ニャ!

学者ネコ
学者ネコ

ニャ!こちらはテラ大陸調査団の一期団!その団長の学者ネコニャ!

職人ネコ
職人ネコ

ニャニャ?

学者ネコ
学者ネコ

どうした職人くん?ボクが団長を務めるのは至極当然のことではないのかニャ?不服かニャ?それなら君は首席職人になるといいニャ!

学者ネコ
学者ネコ

なにはともあれ!今ボクたちは狩猟の最前線……の岩の後ろにいるニャ!

学者ネコ
学者ネコ

ボクたちの目の前では今まさに、魂が打ち震えるほどの究極対決が繰り広げられているニャ!

学者ネコ
学者ネコ

片方は空の王者リオレウス!そしてもう片方はついさっきなりたてのテラの“ハンター”!そして自称百戦錬磨のオトモアイルー!

学者ネコ
学者ネコ

ここまで聞く限りじゃリオレウスが勝つように思えるかもしれないけど……でも、今の状況は想像を超えるほど熾烈なものに!もうすでに白熱した段階に突入しているニャ!職人くん、ちゃんと全部記録しているかニャ?

職人ネコ
職人ネコ

ニャ!

(リオレウスがオトモアイルーに火球を放つ)

学者ネコ
学者ネコ

今、オトモアイルーがリオレウスの攻撃を避けたニャ……よし!リオレウスの注意がそっちに向いたニャ!

(ノイルホーンが太刀を構えてリオレウスに向かって走り出す)

学者ネコ
学者ネコ

その隙にノイルホーンがリオレウスの尻尾に向かっていき、太刀を振り上げたニャ!そしてそして!

職人ネコ
職人ネコ

そしてニャ!

(リオレウスがノイルホーンを吹き飛ばす)

学者ネコ
学者ネコ

吹っ飛ばされてしまったニャ!

職人ネコ
職人ネコ

ひどい有り様ニャ!

学者ネコ
学者ネコ

ノイルホーンは……比較的鈍くさい動きを見せてくれたけど、もう一人のほうを見てみようニャ。ヤトウはリオレウスがノイルホーンを攻撃した時の隙を利用して、側面からリオレウスに攻撃を仕掛けたニャ!

(ヤトウがリオレウスの火球を避ける)

学者ネコ
学者ネコ

絶妙にリオレウスの攻撃を回避していく!そして彼女はついにリオレウスの下に潜り込むことに成功し、狙いを定めたニャ!そこはリオレウスの右翼ニャ!

(リオレウスが飛翔する)

学者ネコ
学者ネコ

しかーし!リオレウスのほうも突如と飛び上がり、大きな炎を吐き出したニャ!彼女の攻撃もそれで避けられてしまった、実に惜しいニャ!

職人ネコ
職人ネコ

ニャ!

(ノイルホーンが太刀を構えてリオレウスに向かって走り出す)

学者ネコ
学者ネコ

あーっと!ノイルホーンがまたもやリオレウスに攻撃を仕掛けていったニャ!今度は外すことなく、しっかりと情け容赦なくリオレウスの尻尾に太刀が振り下ろしていったニャ!

(ノイルホーンがコケる)

学者ネコ
学者ネコ

けれど……どうやら力加減を間違えてしまったみたいで、本人はコケてしまったニャ……あっ、リオレウスが尻尾を振り出したニャ。

(リオレウスがノイルホーンに攻撃を仕掛ける)

学者ネコ
学者ネコ

ノイルホーンがまた吹っ飛ばされてしまったニャ……

学者ネコ
学者ネコ

しかし!彼は再び立ち上がるニャ!今も不屈の魂をふつふつと燃やしながら!そしてノイルホーンがまたもや仕掛けていったニャ!

ヤトウ
ヤトウ

ノイルホーン!

ノイルホーン
ノイルホーン

俺は平気だ、ちょいと息切れが……ゲホッゲホッ――

ノイルホーン
ノイルホーン

こっちを心配する必要はねえ!平気だ!

オトモアイルー
オトモアイルー

リオレウスなら先ほどよりも重い傷を負うことになってはいるものの、明らかに手強くなってきているニャ……

オトモアイルー
オトモアイルー

彼の周りに纏っている源石粉塵の密度も高まってきている。そのせいで炎の威力は倍増し、攻撃パターンも予測しづらくなっているニャ。

ヤトウ
ヤトウ

反応速度もますます速くなってきているだけでなく、攻撃欲求も度が過ぎるほど強烈だ。気を引かせることができないせいで、まったく隙ができない。攻撃のしようもないぞ。

ヤトウ
ヤトウ

*極東スラング*、これじゃまた最初の状況に逆戻りだ――近づくことすら難しい。

(リオレウスが別の方向へと歩き始める)

オトモアイルー
オトモアイルー

ニャ!リオレウスがそっぽを向き始めたニャ!

ヤトウ
ヤトウ

ヤツの視線の先は……

オトモアイルー
オトモアイルー

臨時避難所のほうに目を向けている、村人たちがまだそこで待機しているニャ。

ノイルホーン
ノイルホーン

ふぅ――ふぅ――気で刃を制する、気で刃を制する……

ヤトウ
ヤトウ

ノイルホーン、ぼさっとするな!はやくヤツを止める方法を考えないと!

ヤトウ
ヤトウ

君の太刀……方向をうまく制御することはできないが、それを踏み台にしてリオレウスへ急接近することならできるかもしれない、前回のように。今度はしっかりとヤツの弱点を狙い撃つ、私が足止めしておこう!

オトモアイルー
オトモアイルー

しかし今のリオレウスの暴れっぷりだと、彼の攻撃範囲内に身を晒すようなものニャ。真正面から彼の攻撃を受けてしまう可能性だって……

ヤトウ
ヤトウ

そんなことを気にしてる暇はない!ノイルホーン、私に合わせろ!

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ……

ヤトウ
ヤトウ

なんだ?今は急いでいるんだ。

ノイルホーン
ノイルホーン

聞いてくれ、あいつは頭部にひどいケガを負っているんだ。今は治っているように見えるが、下顎の動きが前と変わっている。

ノイルホーン
ノイルホーン

適切なタイミングを捉えて、そいつの頭部に攻撃を食らわせてやれば、きっとこれまでで一番重い一撃を与えることができるはずだ。

ヤトウ
ヤトウ

だが今の状況だと、適切な角度から攻撃できるチャンスなんてほぼゼロだぞ。

ノイルホーン
ノイルホーン

そのチャンスを俺が作り出してやる!オトモアイルー、お前が言ってたアレをやるぞ!難しいことに変わりはねえが……

ノイルホーン
ノイルホーン

俺を信じてくれ!これは俺にしかできねえことだ!

ノイルホーン
ノイルホーン

だからヤトウ!お前のことも信じる!お前でしかこのチャンスは掴み取れねえ!

ヤトウ
ヤトウ

ああ、必ずものにしてみせる。

ノイルホーン
ノイルホーン

よぉし。

(ノイルホーンが駆け出す)

ノイルホーン
ノイルホーン

気で刃を制し、練気で目標に攻撃を命中させてこそ、より強力な攻撃を生み出すことができる。

ノイルホーン
ノイルホーン

練気、練気、目標に命中させて……

ノイルホーン
ノイルホーン

ああクソ!はやく思い出せってんだ!アレだよアレ……

ノイルホーン
ノイルホーン

オトモアイルーから教わって、昔だって教官からも似たようなやつを学んだ、ものを斬るのに最適なあの技!

(ノイルホーンがリオレウスに2回攻撃を当てる)

オトモアイルー
オトモアイルー

ノイルホーン殿!リオレウスは傷を負ってる、今のうちにわしが教えた気刃斬りを放つニャ!

(ノイルホーンがリレレウスに6回攻撃を当てる)

ノイルホーン
ノイルホーン

うるせぇうるせぇ、って、そうだ!次は攻撃の最中に刀を鞘に戻して……

(ノイルホーンが太刀を鞘に収める)

ノイルホーン
ノイルホーン

そして――抜刀する!

(ノイルホーンが居合抜刀気刃斬りを放つ)

オトモアイルー
オトモアイルー

居合抜刀気刃斬りニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

ヒット!

オトモアイルー
オトモアイルー

ノイルホーン殿!今がチャンスだニャ!

ノイルホーン
ノイルホーン

分かってる!太刀の一番強力な攻撃だろ!俺もその力に呼ばれているような気がするぜ!

ノイルホーン
ノイルホーン

その名も――

ノイルホーン
ノイルホーン

うおおおおおおおお!

(ノイルホーンが高くジャンプする)

ノイルホーン
ノイルホーン

気刃兜割りだあああああ!おりゃあああああ!

ノイルホーンは勢いに乗じてリオレウスの身体を踏み台に、一気に飛び上がる。
まるで目に見えないロープにでも繋がっているかのように、彼の身体はぐんと空中へ高く放り上げられた。
絶え間なく貯め込まれた気は、頂点に達した時に最も微小な点へと収束する。
そして迸り――
一太刀、リオレウスの身体を斬り下ろしていった。

(ノイルホーンが気刃兜割りを放ち、リオレウスが倒れる)

ヤトウ
ヤトウ

すごい灰だ……なにも見えないぞ!ノイルホーン、無事か!?

(ヤトウが駆け寄る)

ノイルホーン
ノイルホーン

俺なら……平気だ!でもしばらく動けそうにねえ……

オトモアイルー
オトモアイルー

この短時間で気刃兜割りを繰り出すとは、驚きニャ!

オトモアイルー
オトモアイルー

しかしリオレウスのほうも勘が鋭い、すぐ反撃に転じてしまった。

学者ネコ
学者ネコ

どいたどいた!職人くん、再びボクたちネコタクの出番だニャ!さあここニャ!はやくノイルホーンを乗せるニャ!

学者ネコ
学者ネコ

職人くん、なにを乗せているニャ?それはノイルホーンじゃないニャ!

オトモアイルー
オトモアイルー

あれは……ニャ!

オトモアイルー
オトモアイルー

リオレウスの尻尾!ノイルホーン殿が斬り落としたのか!リオレウスも倒れているニャ!

オトモアイルー
オトモアイルー

これはまたとないチャンス!

ヤトウ
ヤトウ

ならここで戸惑っている暇はなさそうだ……私がいこう。

学者ネコ
学者ネコ

ああもう――はやくノイルホーンを乗せるニャ!ボクたちの記録をしなきゃならない大事な時間を無駄にするんじゃないニャ!

(リオレウスが咆哮を放つ)

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ、後のことはお前に任せるぜ……

ヤトウ
ヤトウ

傷を負ってるとは言うが……それはどこにあるんだ?下顎の辺りだろうか……)

ヤトウ
ヤトウ

(クソ、ヤツが大量の灰を巻き上げているせいで視界が……)

ヤトウ
ヤトウ

(そこか!見つけたぞ!)

ヤトウ
ヤトウ

ここでお前を片付けてやる!

(ヤトウが駆け出す)

オトモアイルー
オトモアイルー

ヤトウ殿!待つんだニャ!

(リオレウスが火球を放ち、ヤトウの攻撃を阻む)

ヤトウ
ヤトウ

ッ――クソッ!またとないチャンスだったのに!

オトモアイルー
オトモアイルー

なんと……尻尾を斬り落とされた状態でもすぐさま回復したとは。このリオレウス……実に不思議な個体だ。

(リオレウスが飛翔すつ)

ヤトウ
ヤトウ

なっ……

オトモアイルー
オトモアイルー

飛んだぞ!方向は……依然そのまま!臨時避難所の方向ニャ!

ヤトウ
ヤトウ

ヤツを叩き落す方法はないのか?オトモアイルー、なにか方法はあるはずだろ?

オトモアイルー
オトモアイルー

この場合使える手段といえば閃光玉だけだ。しかしわしの閃光玉はここへ来る前に壊されてしまったニャ。

オトモアイルー
オトモアイルー

今ここにある素材だけとなると、彼がこちらに攻撃を仕掛けてこない限り、彼と顔を合わせることは無理ニャ。

ヤトウ
ヤトウ

ならこのままヤツがすべてを破壊し尽くしていくところを見ていろと言うのか?これまで積み重ねてきた努力がすべて水の泡と化すんだぞ?

ヤトウ
ヤトウ

そんなこと……ここで終わらせるわけにはいかない!

オトモアイルー
オトモアイルー

“ハンター”たちは長きに渡って我が身一つでこのモンスターたちと対峙してきた。そこで何よりも重要なのが彼らを自分たちの狩場へ引き寄せるための経験。それがあってやっと、この想像を超えるモンスターたちと同じ土俵に立つことができるニャ。

オトモアイルー
オトモアイルー

しかしリオレウスは空の王者、空こそが彼の縄張り……

オトモアイルー
オトモアイルー

だから今のリオレウスを……残念ながら止める方法はないニャ。

学者ネコ
学者ネコ

こら、職人くん!そっちに行っちゃダメニャ、危ないニャ!

(リオレウスが火球を3回放つ)

職人ネコ
職人ネコ

閃光玉の代わりとなるアイテムなら、ここにあるニャ!

ヤトウ
ヤトウ

何を言って……

オトモアイルー
オトモアイルー

作り出したと言うのか?

職人ネコ
職人ネコ

これニャ。

職人ネコ
職人ネコ

臭い鳥の巣の中から見つけたオリジムシ、この地に生息するこいつは強い光を発することができるニャ!

職人ネコ
職人ネコ

ほかの素材と一緒に混ぜこぜすれば、閃光玉と同じようなアイテムのできあがりニャ!

オトモアイルー
オトモアイルー

ニャ!ヤトウ殿!これならリオレウスを叩き下ろすことができる!キーアイテムニャ!

オトモアイルー
オトモアイルー

必ずリオレウスの頭を目掛けて投げるんだ。爆発したら目が眩むほどの強力な光を発するから、目を閉じることを忘れるでないニャ!

ヤトウ
ヤトウ

スタングレネードと同じ用法と考えればいいんだな?分かった。

職人ネコ
職人ネコ

こいつのことなら閃光グレネードとでも呼ぶニャ!

ヤトウ
ヤトウ

ああ。

ヤトウ
ヤトウ

貸せ!

ヤトウ
ヤトウ

(狙いを定める)

ヤトウ
ヤトウ

落ちて、こいッ!

(閃光グレネードが炸裂し、リオレウスが落ちてくる)

オトモアイルー
オトモアイルー

成功ニャ!リオレウスが落ちてきたニャ!

ヤトウ
ヤトウ

オトモアイルー、私が持ってるこの双剣なんだが、今リオレウスにもっとも効果的なダメージを出せる技は……なんだ?

オトモアイルー
オトモアイルー

それなら空中回転乱舞ニャ!その前にヤトウ殿はまず鬼人化の状態に入らなければならない。それから攻撃する方向を定めて、高い箇所から飛び降りる必要が……

ヤトウ
ヤトウ

要点はなんだ?

オトモアイルー
オトモアイルー

今までで一番激しく双剣を振り回し、空中で舞を踊るように旋回することニャ!

ヤトウ
ヤトウ

舞を踊るように旋回すること……

(リオレウスが立ち上がる)

ヤトウ
ヤトウ

(チャンスを……チャンスを掴むんだ……)

ヤトウ
ヤトウ

空中で舞うように……

(リオレウスが威嚇をする)

オトモアイルー
オトモアイルー

これでも食らえ、ウニャニャニャ!

(オトモアイルーがリオレウスに攻撃を仕掛け、リオレウスが咆哮を放つ)

ヤトウ
ヤトウ

リオレウス!

ヤトウ
ヤトウ

ここでお前を!

ヤトウ
ヤトウ

討つ!

(ヤトウが鬼神化する)

真っすぐリオレウスへと突進していくヤトウの目には、この獲物を除いて何一つとして映り込んではいなかった。

(ヤトウが3回斬撃を放つ)

双剣は翻り、空を斬る斬撃を繰り出し、舞い上がる粉塵を振り払う。

(ヤトウが3回斬撃を放つ)

やがて彼女の姿は空中で回転し、さながら舞を踊っているかのようであった。

(ヤトウが空中回旋乱舞を放ち、リオレウスが咆哮を上げた後に倒れる)

オトモアイルー
オトモアイルー

と、捕った……!縄でモンスターを拘束する方法、東にある集落で習得しておいた甲斐があったニャ……

ヤトウ
ヤトウ

これで、倒したのか?

ヤトウ
ヤトウ

ようやく……私たちの勝ちだな。

(リオレウスが咆哮を放つ)

オトモアイルー
オトモアイルー

ヤトウ殿!いつまでも彼を拘束することはできないニャ、今はいか素早く彼を仕留める方法を考えてくれ!

ヤトウ
ヤトウ

……分かっている。

オトモアイルー
オトモアイルー

以前ならリオレウスを討伐対象に入れるべきではないとわしは考えていた。しかし貴殿と共に狩猟を行ったあと、考えが変わったニャ。

オトモアイルー
オトモアイルー

わしは貴殿らが住まうこの土地のことについてまだ理解しきれていない。源石という存在もあって、今後リオレウスが貴殿らにどのような脅威をもたらしてくるかは未知数ニャ。

オトモアイルー
オトモアイルー

ここは貴殿らの住処、ならば決定権は貴殿らにある。

ヤトウが目線をこの大きな身体に向ければ、無数もの灰燼がこの生物の藻掻きによって巻き上げられている。
鱗は剥がれ落ち、そこかしこに傷を負ってはいるものの、この生物の威勢は未だに衰えることなく恐怖を煽り立ててくる。

ヤトウ
ヤトウ

なんてすさまじい生命力……

ヤトウ
ヤトウ

今後の人々の安全のためにも、私は脅威を根本から排除する必要がある。これは私の責務だ。

ヤトウ
ヤトウ

……トドメを刺そう。

ノイルホーン
ノイルホーン

待ってくれ、ヤトウ!

ヤトウ
ヤトウ

どうした?

ノイルホーン
ノイルホーン

ゲホッ……話を聞いてくれ、こいつを……

ヤトウ
ヤトウ

なんだ?

ノイルホーン
ノイルホーン

ゲホッ、思わず咳き込んじまった……こいつにトドメを刺す必要ならないさ。

ヤトウ
ヤトウ

理由を聞こうか。

ノイルホーン
ノイルホーン

理由は……ゲホッ……

学者ネコ
学者ネコ

ニャ!ボクが説明するニャ!

学者ネコ
学者ネコ

ヤトウ、これを見てほしいニャ。この源石結晶が付着してる部位を。

学者ネコ
学者ネコ

職人くん、金槌を渡してくれニャ!それっ!

ヤトウ
ヤトウ

剥がれ落ちたぞ?

学者ネコ
学者ネコ

ノイルホーン、こいつを検査するニャ。

学者ネコ
学者ネコ

以前あの学者から知ったことなんだけど、リオレウスは源石に感染しているわけではなかったんだけど、源石粉塵をまき散らしてしまうくらい源石の影響で情緒が不安定になってしまったんだニャ。

学者ネコ
学者ネコ

けれど、これだけだと君たちの疑惑を解消させるにはまだまだ不十分だと思うニャ……そこでボクは採掘場の中でとても気になるものを見つけたニャ。それをたくさんの記録と比較してみたら、一つの事実を見つけたニャ……

学者ネコ
学者ネコ

リオレウスの身体にこれだけの源石結晶が付着しているのは、彼が今までずっと源石と抗ってきた証拠。いうなればこれは彼が源石と抗った際に発生した源石の副産物ニャ。

学者ネコ
学者ネコ

ボクと同じ結論ということでいいのかニャ、ノイルホーン?

ノイルホーン
ノイルホーン

ああ、つまりこの源石は非活性状態だ。

学者ネコ
学者ネコ

彼に付着したのは活性源石の粉塵だけれど、長期間源石の環境下に滞在しない限り、リオレウスが活性源石粉塵をまき散らすことはないということニャ。

ヤトウ
ヤトウ

だがこいつがほかの源石の採掘場に現れない保証なんてない、危険性は変わらないままだろ。まさか今ここでこいつを捕獲して移送する方法でも考えてくれ、とでも私に言いたいのか?

学者ネコ
学者ネコ

いいや……彼ならもう遠くには行けないニャ、ボクが保証する。

学者ネコ
学者ネコ

元々この個体はかなり歳を食っていたし、飢えで身体も衰えてしまっている。加えて今回の狩猟で……彼の活動能力も弱まってしまったニャ。

学者ネコ
学者ネコ

彼がこの源石の採掘場へやって来たのは、体力を回復するためだったんだと思うニャ。リオレウスが巣を作る環境の一つとして、ボクたちのところの火山地帯とここの環境はとてもよく似ているからニャ。

オトモアイルー
オトモアイルー

そういえば確かに、わしが初めて彼を発見した時はちょうど火山に向かっていた。

オトモアイルー
オトモアイルー

今思い返せば、彼はおそらく自分の故郷に帰りたがっていたのだろう……ニャ。

ヤトウ
ヤトウ

それで……君はどう判断するんだ、ノイルホーン?

ノイルホーン
ノイルホーン

意図的に人を襲うつもりもないし、これ以上の脅威にもなり得ないしなぁ……

ヤトウ
ヤトウ

リオレウス……

リオレウスの未だに激しい息遣いにより、口や鼻から灼々とした火花が飛び散る。彼の口角には、また新しい焼き痕を付け加えられていた。
大きな身体のほうも依然と震えは止まらず、必死に縄の束縛を振り解こうと最後の力を振り絞る。

学者ネコ
学者ネコ

ニャ!ビックリしたニャ!拘束されているんだから動くんじゃないニャ!

ヤトウ
ヤトウ

天災は……徐々に近づきつつあるな。

ヤトウ
ヤトウ

……天災を目の前にしてみれば、私たちはみんなどうしようもなくちっぽけな存在に見えてしまう。

ヤトウ
ヤトウ

オトモアイルー、この点については君の言う通りだ。

オトモアイルー
オトモアイルー

ニャ。

ヤトウ
ヤトウ

空の下にあるものは、一度だって私たちのものになったことはない。この大地に生まれたすべての命は、あらゆる手を尽くしてでも生き残ろうとしているだけだ……

ヤトウ
ヤトウ

ほんの僅かな生きるチャンスを掴み取るためなら、相争うことだって厭わない。たとえ……

ヤトウ
ヤトウ

熾烈な死に様を迎えることになったとしても。

ノイルホーン
ノイルホーン

ヤトウ、どこに行くんだ?

ヤトウ
ヤトウ

支援がそろそろ到着する頃だろ。避難所にいる村人たちが無事に避難できるよう手を貸しに行く。

ノイルホーン
ノイルホーン

じゃあリオレウスは?

ヤトウ
ヤトウ

任務に指定されていないことで時間を無駄にするつもりはない。そういうことはお節介な誰かがやってくれることだろう。

ヤトウ
ヤトウ

五回目の録音を行う。こちらはロドス行動隊A4、隊長のヤトウだ。

ヤトウ
ヤトウ

露華村の源石粉塵を拡散させる発生源は片付き、脅威を無事排除することに成功した。これからは天災から村人たちを避難させてやるための締めの作業に取り掛かる。

ヤトウ
ヤトウ

任務はおおよそ完遂した。では録音を終了する。

和也
和也

おねえちゃん見て!バケモノが飛んで行っちゃったよ!

瀧居未来
瀧居未来

ああ、リオレウスが?

瀧居未来
瀧居未来

まあまあ、想定内のことだよ。

和也
和也

あのすごいおにいちゃんとおねえちゃんでも、リオレウスには勝てなかったのかな?

瀧居未来
瀧居未来

いんや、あの二人ならちょーすごい人だよ。わんさかいるオリジムシの大群だってやっつけちゃうんだから。

和也
和也

オリジムシとあのバケモノを比べるのは……

瀧居未来
瀧居未来

あの二人なら、きっと正しい選択をしてくれたはずだよ。

利藤裕
利藤裕

飛んで行っちまった……俺の家財も、何もかも……

瀧居應
瀧居應

いいからさっさと車に乗りなさい。お前がしでかしたツケなら、これからゆっくりと返してもらうぞ。

瀧居應
瀧居應

(刀を拭く)

瀧居應
瀧居應

明、生きていたらお前もこうしていたんだろう?

瀧居應
瀧居應

私は見ていたからね。あの時お前が、あの犰爪獣の幼子を助けたところを……

ノイルホーン
ノイルホーン

飛んで行っちまったな。

オトモアイルー
オトモアイルー

本当に飛んで行ってしまったニャ。

職人ネコ
職人ネコ

飛んだ!飛んだニャ!

ヤトウ
ヤトウ

なにをボーっと空を見上げているんだ君たちは?はやく手を貸せ!

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