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【アークナイツ大陸版】12章 驚霆無声 12-4「団結とは奢侈なり」行動後 翻訳

ロックロック
ロックロック

ここにある軍需工場……どこも空っぽだね。

フェイスト
フェイスト

パイプラインを二か所ほど移転させといたついでに、残りは全部処分ちしまったからな。

フェイスト
フェイスト

あん時は切羽詰まってたんだよ、サルカズ傭兵どもがいつ工場の動きに気付くか分からなかったから。そうじゃなきゃ、もっと設備を持っていけてたはずだ。

ロックロック
ロックロック

ハイバリー区は新しい工業区域だから、あたしがいる旧工業区域とは雰囲気が違うんだね……

ロックロック
ロックロック

サディアン区じゃ、あたしたちはレンチみたいなものかな。どうにかして製造品を組み立てるためにボルトを締め付けたりして……でもここにあるベルトコンベアを見ると、君たちはどちらかと言うと歯車みたいなものなんだね。

ロックロック
ロックロック

昼も夜も関係なく、一日中ずっと淡々と製造品を流していくって感じで。

フェイスト
フェイスト

そんなこと、すっかり慣れちまったもんだよ。人の適応能力ってやつ?恐ろしいもんだよなぁ。

フェイスト
フェイスト

あったぞ、ここだ。

ロックロック
ロックロック

このコンテナに描かれたマークがそうなの?これってどういう意味?

フェイスト
フェイスト

うちの作業場で使われてる暗号みたいなもんだ。昔はサボる時の合図にしか使わなかったけど、まさかこんな時に役に立つとはな。

ロックロック
ロックロック

どうにかしてひと息つこうって考えるところは、どこも一緒なんだね。

フェイスト
フェイスト

どれどれ……パットたち、ほかの地区で散り散りなっちまった自救軍の面々のまた召集したみたいだな。

フェイスト
フェイスト

ハイバリー区のセーフハウスも襲撃されちまっているが、区画の奥にある中継地点扱いにされてる作業場はまだ見つかっていないっと。

フェイスト
フェイスト

となれば、あいつらはきっとそこにいるはずだな。

ロック18号
ロック18号

やっほー、戻ったよ~。

ロック18号
ロック18号

近くで見張ってるサルカズの位置を一通りマークしておいたけど、数は少なかったよ。前線に送り出されたか、ほかの人たちを追っかけていったんだろうね。

ロックロック
ロックロック

……クロージャさんさ、他人のドローンにスピーカーを付けるのはどうかと思うよ?

ロック18号
ロック18号

なにさ、こっちはこのドローンのアップグレードのために力を尽くしてやったっていうのに!

ロック18号
ロック18号

いや、今はそんなことよりも、さっきアスカロンから聞いたよ。うちの通信システムの一部がどっかの大公爵にハッキングされてるかもしれないって。

ロック18号
ロック18号

システム中枢までハッキングされてるとは考えづらいけど、まあ念のため一通り検査しておこっか。

ロック18号
ロック18号

それでフェイスト、合流地点の場所は確認できた?

フェイスト
フェイスト

ああ。

ロック18号
ロック18号

いいねいいね~。えーっと、どれどれ……

ロック18号
ロック18号

うちらにはシャイニングっていうスーパーボディガードがついてるけど、彼女は負傷者の看病で忙しいから、できるだけ戦闘は避けておくんだよ。いいね?

フェイスト
フェイスト

分かってるって。

ロック18号
ロック18号

それじゃキミたちは一先ずほかの自救軍のところに行ってあげて。あたしとクロヴィシアもすぐ場所を移すから。

フェイスト
フェイスト

分かった。行こうぜ、ロックロック。

ロックロック
ロックロック

え……?うん……

フェイスト
フェイスト

どうした?

ロックロック
ロックロック

ううん、なんでもない……

ロックロック
ロックロック

ただ……ハイバリー区って、いつもこんなに静かだったかなって思っただけ。

フェイスト
フェイスト

確かにいつもと違って室内の温度が低いな……近くにある高炉も稼働していねえし……

フェイスト
フェイスト

なんだか悪い予感がするぜ、急ごう。

フェイスト
フェイスト

ここにある点検用の配管なら、奥まで入っていけそうだな……

(何者かの足音)

フェイスト
フェイスト

ッ!?誰だ!

(ロンディニウム工員が姿を現す)

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

フェイスト!俺だよ俺!

フェイスト
フェイスト

トミー!来てくれたのか!

フェイスト
フェイスト

お前な、なんでここに上がってきたんだよ?サルカズがセーフハウスを一掃したばかりなんだから、まだ上で巡回してたかもしれねえだろ。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

そ、それは分かってる……俺たちだってかなりヒドい損害を受けたんだ。ダンの野郎が腕を折っちまった、キャサリンが応急手当をしてくれたからいいが。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

それよりそっちの残りなんだが、あとどのくらいでこっちに着くんだ?

フェイスト
フェイスト

あいつらなら今こっちに向かってきてる、安心しな。プロの医者もついて来てくれているから、その人がダンの腕を治してくれるよ。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

そ、そうか。ならいいんだ。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

みんなはいま点検通路K13の下層に隠れてる。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

それと噂で聞いたんだが……自救軍はロンディニウムから撤退するだって?

フェイスト
フェイスト

……

フェイスト
フェイスト

しばらくな。

フェイスト
フェイスト

大丈夫だトミー、必ず戻ってくるさ。俺たちはロンディニウム市民自救軍だぞ?

フェイスト
フェイスト

今はちょっと……負傷者のためにも安全な場所が必要ってだけだ。ロンディニウムじゃもう……どこも居場所がないからな。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

……そうか。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

まあいい、お前もはやく下に降りな。キャサリンがお前のことをすごく心配してたぞ?口じゃ言わないが、見りゃ分かるよ。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

それとお前、ノーポート区のことは聞いたか?サルカズたちがそこの区画を切り離しちまったらしい。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

聞いた話じゃ、大公爵たちの高速戦艦もあの空飛ぶ要塞に破壊されちまったらしい……分かるか、あの高速戦艦をだぞ!

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

戦争はもう始まっちまったんだよ、フェイスト。こんなこと、何もかもが初めてだぜ……

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

昔は自救軍に入ってもやることは一緒だと思ってたんだがな。武器を送り込む相手がお前らに変っただけで、相変わらずベルトコンベアの前でボルトを締めあげるだけの。

[

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

それがなんでこんな……ここは言うなれば我が家みたいなもんだってのに。

フェイスト
フェイスト

ああそうさ、ロンディニウムこそが俺たちのホームタウンだ。

ロンディニウム工員
ロンディニウム工員

俺たちの居場所はここにしかない。だろ?

イネス
イネス

……こっちはもう十分誠意を示したと思うんだけど?

“グレイハット”
“グレイハット”

サルカズが利用している秘密の輸送ルートの存在ですか?それならとっくに把握しておりますよ。

“グレイハット”
“グレイハット”

とはいえ、確認しなければならない箇所があるのも確か。後ほど細かく調査することにいたしましょう。

“グレイハット”
“グレイハット”

しかしまあ……背後に誰がついているのかはおおかた予想がつくかと。

イネス
イネス

私たちにもその調査結果を共有してくれると助かるわ。

“グレイハット”
“グレイハット”

もちろんです。先ほどこちらが約束したように、情報共有は怠らないようにいたしましょう。

“グレイハット”
“グレイハット”

しかし、ロドス側の対処も迅速でしたね。そちらの通信システムの暗号化がもう改められているとは。

“グレイハット”
“グレイハット”

もし機会があれば、そちらにいらっしゃるエンジニアのクロージャさんとぜひお会いしたい。

イネス
イネス

きっと歓迎されないと思うわよ?

“グレイハット”
“グレイハット”

本当に優秀な人材が揃っている製薬会社なのですね、ロドスは。

イネス
イネス

……

“グレイハット”
“グレイハット”

しかし公爵閣下のお考えですと、味方は多いに越したことはない。

“グレイハット”
“グレイハット”

とりわけ、あのお方はアレキサンドリアナ王女殿下と同じ血が流れている親族。きっと喜んでご自分と血を分けた若者を守っていただけることでしょう。

シージ
シージ

ならばぜひとも、ご関心いただき感謝すると本人に伝えてくれ。

“グレイハット”
“グレイハット”

私は敬意を込めてあなたのことを“殿下”とお呼びしておりますが、それで私の立場を証明しているわけではありませんよ?

シージ
シージ

なら私のことはシージと呼んでくれても構わんのだぞ。

“グレイハット”
“グレイハット”

ヴィクトリアはとてつもない重荷なのですよ、アレキサンリアナ王女殿下。その中身は表面と違ってくすんでいるのです。

“グレイハット”
“グレイハット”

たとえご帰還なされた者が誰であれ、何を称していようが、この国にとってはまったく無益な存在。

“グレイハット”
“グレイハット”

もしその者が自身の身分と影響力を相応しくない形で利用するのなら、むしろ有害な存在にすらなり得てしまうでしょう。

“グレイハット”
“グレイハット”

とまあ、これはあくまでも私個人の見解ですがね。

シージ
シージ

だったらその個人の見解とやらを仕舞っておけ。

シージ
シージ

こうしてしばらく貴様に協力してやっているのは、そんなくだらない見解が聞きたかったわけではないことくらい貴様も分かっているだろ。

“グレイハット”
“グレイハット”

私は所詮命令に従うだけの者、お互いこんなことで対立する必要はないはずです、殿下。責務の範疇において、こちらも可能な限り誠意をお見せしたと思うのですが。

シージ
シージ

であれば、貴様の表現が曖昧すぎたのだろう。あるいは互いが抱いている善意の定義が異なっていたとかだな。

“グレイハット”
“グレイハット”

あなた方をノーポートへ向かうよう提言したことは善意に含まれないと?そこにはご友人が閉じ込められているのでしょう?

“グレイハット”
“グレイハット”

てっきり、あなたなら理解してくださると思っていたのですがね。この協力関係のためなら、喜んであなたの立場に寄り添って差し上げることに。それと――あなたに恩を売っていることに。

シージ
シージ

……

“グレイハット”
“グレイハット”

こちらの目標はあくまで見取り図を入手することです。それ以外の行動、それこそそちらのご友人を救助することに関してはどうぞご自由になさって結構です。

“グレイハット”
“グレイハット”

もし今お持ちになられてるその剣をこちらに渡してくれるのであれば、こちらも一切の労も厭わずにそちらを手助けしていたと思うのですが。

シージ
シージ

その薄気味悪い偽善も仕舞っておくんだな。

シージ
シージ

よく聞け、貴様や貴様の背後にいる公爵が何を考えているのか、何を企んでいるのかを詮索するつもりは微塵もない。

シージ
シージ

とっとと私の目の前から消え失せることだ、私の道の邪魔をするな。

シージ
シージ

それとよく覚えておけ。貴様と貴様のご主人にはまだ、アラデルのツケが残っている。

シージ
シージ

いつか必ず償ってもらうぞ。私はやると言ったからにはやる人間だからな。

“グレイハット”
“グレイハット”

お構いなく。

“グレイハット”
“グレイハット”

では、公爵閣下の特殊対応チームがすでに皆様のためにロンディニウムからノーポートへ上陸する手はずを整えております。先ほど連絡を頂きましてね。

“グレイハット”
“グレイハット”

さあ皆様、そろそろ出発するといたしましょう。

アーミヤ
アーミヤ

“グレイハット”さん、初めてあなたとお会いした時、公爵閣下がロドスの情報システムをあそこまで把握していたことを知った時から、私はこう思っていました……

アーミヤ
アーミヤ

あなた方にできないことはない、これまでずっと。違いますか?

“グレイハット”
“グレイハット”

なんのことでしょうか?

アーミヤ
アーミヤ

私たちにしろサルカズにしろ、それと自救軍の動きもそうです。まったく把握できていなかったわけではないんですよね?

“グレイハット”
“グレイハット”

皆様が思っておられるよりも、何もかも把握しているわけでもありませんよ、我々は。

“グレイハット”
“グレイハット”

サルカズ、とりわけ王庭に所属している一部の者は我々にとっても厄介な存在です。私の多くの同僚もそれで命を落としてしまいました。

アーミヤ
アーミヤ

しかしあなた方は最初から事態の動向を把握していたじゃないですか。

アーミヤ
アーミヤ

あなた方……特にあなた方の背後におられる大公爵たちは、なぜヴィクトリアがこんなことに発展するまで事態を放置してきたのですか?

“グレイハット”
“グレイハット”

あのカズデルの摂政王が手強い相手だからですよ、きっとあのウェリントン公もそう思っておられるはず。軍事委員会も、実に印象的な技術と装備を持っていましたからね。

アーミヤ
アーミヤ

大公爵の意志の代弁者であるあなたからそんな賛辞の言葉が出てきたとしても、とてもじゃありませんがただの皮肉にしか聞こえませんよ。

アーミヤ
アーミヤ

確かに、私たちの分析においてもテレシスは非常に手強い相手です。けどここまでヴィクトリアが突き動かされるほどの力は持っていません。

アーミヤ
アーミヤ

そこで分かったんです。あなた方は……傍観に徹することを選んだ。

アーミヤ
アーミヤ

まじまじと自分たちの国が戦火に呑み込まれていくところを、ただただ傍観していたのですね?

“グレイハット”
“グレイハット”

アーミヤさん、あなたはロドスの指導者ですが、今年でいくつになったのですか?十五、十六と言ったところでしょうか。まだまだ幼いですね。

“グレイハット”
“グレイハット”

そんなあなた方は流血と戦争を忌み嫌っている。ただここで一つ強調しておきますと、我々とてそんなものは好んでおりませんよ。

“グレイハット”
“グレイハット”

戦争を起こすことが目的ではないにしろ、我々にとって戦争とはいわば政治の延長線なのです。サルカズたちは戦争で団結を試みる必要がありますが、ヴィクトリアは必ずしもそうではない。

“グレイハット”
“グレイハット”

”誰のもとに人々は団結するのか”、それを模索する価値はあると思いますがね。

アーミヤ
アーミヤ

そんなことのためだけに、あなた方は……!

“グレイハット”
“グレイハット”

それが重要なのですよ、あなたが想像する以上に。

“グレイハット”
“グレイハット”

確かに傷や死をもたらしてくるように、戦争は残酷です。化けの皮を引き剥がすように、我々の本性もお互いの目の前で赤裸々に曝け出してしまう。

“グレイハット”
“グレイハット”

しかし歴史を残していくにつれ、我々はいずれかの段階で真摯にそれを受け止めなければならないのですよ。誰しもそうする必要があるのです。

“グレイハット”
“グレイハット”

では、そろそろ出発するといたしましょう。ロドスの皆様、ご用意を。

ゴールディング
ゴールディング

モリー!?あなたも彼らに捕まったのですか!?

ゴールディング
ゴールディング

レト、彼女はただの教師です!学校にはまだ面倒を見なければならない子供たちがいるのですよ!

ゴールディング
ゴールディング

もうすでにあなたは目的を達成したでしょ!これ以上無関係な人たちを巻き込むつもりですか!?

レト中佐
レト中佐

お越しくださいましたか。

モリー
モリー

バンシーにまた目を付けられてしまったよ、ボクたちのうちの一人がね。

レト中佐
レト中佐

では、すぐ支援に向かうよう部隊に指示を出しましょう。

モリー
モリー

いいさ、あいつと散歩するのも悪くない。

モリー
モリー

とりあえず君はあの赤目のナルシストのところに行くといいよ、いい酒を開けたから待ってるってさ。あいつの武勇伝にはもう聞き飽きたけどね。

モリー
モリー

君ならきっとボクたちよりも素敵な聴衆になってあげられるはずだよ。

レト中佐
レト中佐

承知いたしました、ではここで失礼させていただきます。

(レト中佐が立ち去る)

ゴールディング
ゴールディング

あなたは……

ゴールディングはここまで喉が乾いたことを感じたのは初めてであった。目の前にいるこの人は彼女が記憶しているモリーと瓜二つ。たとえどんな微細な動きであったとしても、本人のそれと思えてしまうほどに。
モリーはいつだって眉を少しひそめながら、やんちゃな子供たちの世話をし続けてきてくれた。夕食時には皆にパンを分け与えてくれて、手を洗っていない子には優しくそれを指摘する。
彼女はいつだってそんな表情を浮かべる人だった。しかしなぜだろうか……
ゴールディングの背中は衣服が透けてしまうほど汗をかいていた。

モリー
“モリー”

昨日ランスがまた親指をすりむいてしまったんだ。でも大丈夫、ちゃんと薬を塗ってあげたから。

モリー
“モリー”

あの子ったら、いつも心配ばかりかけてくるよね。

ゴールディング
ゴールディング

あなたは……一体なんなの……

モリー
“モリー”

あの先生ならもう学校に戻ってるから、彼女が子供たちの面倒を見てくれるよ。

モリー
“モリー”

それじゃボクたちは……そうだねぇ、ちょっとくらいお話をするってのはどうかな?

モリー
“モリー”

まあリラックスしなよ、ちょっとした雑談だ。もし気分が悪いのなら、このままこの顔の持ち主として付き合ってあげても結構ですよ、ゴールディング先生。

モリー
“モリー”

そうですねぇ……まずは天気だったり、子供たちの成績の話でもどうです?それかあの演劇の話だったり。今でも思わず感涙してしまいますよ。

モリー
“モリー”

子供の成長ってあっという間ですよねぇ。

ゴールディング
ゴールディング

その顔と口ぶりで私に話しかけるな!このバケモノめッ!

ゴールディング
ゴールディング

あなたは一体……なにが目的なの?

変形者たち
変形者たち

……お茶はどう?レトはいいセンスをしているんだ、ここに置いてる茶葉はどれも絶品だよ?

ゴールディング
ゴールディング

……

変形者たち
変形者たち

テレシスからお願いされた任務も終わったことだし、これからはしばらく休憩ができそうなんだ。

ゴールディング
ゴールディング

……いつから私の周りにいた?

変形者たち
変形者たち

君が想像するよりは短いよ。それよりさ、そういうつまんない仕事の話はパスしてもいいかな?

変形者たち
変形者たち

今は休憩時間なんだ。できれば趣味の話がしたいんだけど。

変形者たち
変形者たち

そうだねぇ、例えばだけど……

変形者たち
変形者たち

この時代における、君の考えが聞きたいかな。あるいは結論でも構わないよ?

ゴールディング
ゴールディング

……どうして……

ゴールディング
ゴールディング

あなたは……私を利用して自救軍を壊滅させた。なら私にはもうなんの利用価値もないはず……

ゴールディング
ゴールディング

あぁ……私はなんてことを……!自分から何もかもを差し出していただなんて……!

変形者たち
変形者たち

そう自分を責める必要はないさ、大したことじゃないよ。自救軍の居場所を突き止める方法なら他にもいくらでもあったんだ、君だけが唯一の情報源ってわけじゃないよ。

変形者たち
変形者たち

ちょっと傷つく言い方だけど、君はそこまで重要な人物でもなかったんだからさ。

変形者たち
変形者たち

でも君の作品と話を読んだり聞いたりしてるうちに、ボクたちが君という人に興味が湧いてきたのは事実だよ。

変形者たち
変形者たち

だからお話をしようよ。他愛のない、ただの雑談ってやつを。

変形者たち
変形者たち

これまで何度も、色んな姿形になって、数えきれない人たちと話をしてきたことがあったんだけどさ……

変形者たち
変形者たち

それでも分からないことだらけなんだ。ボクたちとしては、なるべく答えを得られる会話の機会は逃したくない。

変形者たち
変形者たち

だからゴールディング先生、ここで一つ君に訊ねたいことがあるんだけど……

変形者たち
変形者たち

ぼくたちは、どうやって生きていけばよかったと思う?

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