
くっ!あいつら、まだ反撃してくるぞ!

スカルシュレッダー!

今奴らを撃退することが出来れば、俺達は勝利することが出来る!

そうだな。

今は…戦うしかない。

こいつら…少し厄介だな!

ぐ――!あの盾、くそ…、。

そうだ、あ、あの女、龍門近衛局のやつじゃないか…!

お前たちが今武器を捨て投降するなら、まだチャンスはあるぞ。

命を無駄にしたくないのであれば…。

俺達がどうしてお前の話を信じることが出来るんだ?

嘘を付くな!ウルサスも…感染者に投降を勧めていない訳じゃない…。だが、次々に最後には処刑されたんだ…。

俺は死体の山の中を這いずり、咽びながらも生き延びてきたんだ。

…

お前たちは俺達を消すために…どんなに卑劣なことをしてきても不思議じゃない。

感染者を皆殺しにするつもりなだけなんだろう?

それなら最後の瞬間まで戦い抜いてやる。

…。

背の高いお姉さん、彼らに何を言っても取り入ってくれないわよ。

何しろ彼らは龍門の良い人とウルサスの悪い人の区別が付かなくなっているのだから。

あの場所では――いえ、多くの場所で…

健常者と感染者はお互いに憎しみ合うしか無いのよ。

見たところ…もう話は出来ませんね。出口は目の前にあるというのに。

出口?

…私達に何が出来る?

お前は何が出来るんだ?

あの女と無駄話をしないでください!スカルシュレッダー!一緒にあいつらを倒しましょう!

爆発?

やつらは様々な場所から私達を取り囲むつもりです!

このまま受け身のままだと、側面から維持することができなくなる…反撃するぞ!

スカルシュレッダー!俺達が援護する!やつらを下し戦いを終わらせよう!

スカルシュレッダー――――――!

私は必ず…お前たちと一緒に…

私は必ず――――!!

―――――――――――。

時間はあまり残されていない!

星熊。

準備は出来ています。

慎重に行動し、敵の前で弱点をさらすな!

やつらにチャンスを与えるな!

敵の突撃に注意してください!

アーミヤ!敵に近づかないで――。

あ、あれは…。

私は…

ドクター、ドクター…私はどうすれば…。

・アーミヤ、君がすべきことは。

ですが私は…。

すみません、ドクター…私…。

…。

ア…。

アーミヤ…?

どうして…。

あなたは…。

こんなことに…。

アーミヤ…これは運命なんだ。

アーミヤ!何をしているんだ?早く…。

私…。

…。

ちっ…。

チェン長官?私…。

もういい。

まだだ…。

これで終わりだ。

…チェン長官…

お前に教えることがある。

これからは全ての感染者を同じ目で見たほうが良い。そいつらは全てお前の敵だ。

…。

運命は不公平だ。

恨みたいなら私を恨め。

近衛局!攻撃しろ!
(戦闘)

アーミヤ。

――。

終わったぞ。

…。

人はいつも予想を超えてくる。

感染者は尚更だ。

力は人を狂わせ、欲望は人を堕落させる。

癌のように美しいものを少しずつ侵食していく。

…。

お前にとってこのマスクは何の意味もないだろう。

そうですね…

残しておきたいなら残しておくと良い。

いつの日か、このマスクはお前の部屋を埋め尽くしてしまうだろう。

全ての人は自分の結果に耐えなければならない。感染者であろうと無かろうと関係はない。

――――――

――ごめんなさい…

チェン警官…私…。

聞け、アーミヤ。

レユニオンや、この人々が、もし彼らがお前の話に耳を傾けるのであれば彼らを助けるために最善を尽くすんだ。

だが、もし彼らが声を聞くことを拒否するのであれば。残りの命を狂気に捧げたいだけなのだろう…。その時は躊躇はするな。

――。

彼女が悪いことをした訳ではない。そして、これが罪の末路でもない。

彼女がこの結果を選んだだけだ。

彼女を止める資格は誰にもないし、彼女を責める資格もない。

しかし、私は…。

分かりません…いつも私は助けるべき人を助ける責任はあると思っています。

ですが、どうしてか…最後はこうなってしまいます。なぜ彼女は一人でこのような結末を背負う必要があったのでしょうか…。

ロドスアイランドがしたことは本当に正しかったのでしょうか?

――

鉱石病に感染してから、人の運命は最早その人だけでは制御することは出来ない。

ロドスから見れば、踏み外した道を元に戻すことが出来るのかもしれない――。

だが、私にとって、近衛局にとってはそうではない。必要な時には必ず…

…。

私はその果てしなく続く状況を変えたいだけなのです…。

少しずつでも構いません。ほんの少しでも――

ですが…全ての最後がこのような結果になるのしかないのであれば、私は…。

アーミヤ。

…。

動揺しているのか?

私…。

分かりません…。

感染者は敵意に溺れ死ぬのではなく、自分で破滅に向かってしまいます。

悲劇は次から次へと繰り返されるだけです。

この苦しみのサイクルの中でも鉱石病を撲滅する以外にも感染者に希望を取り戻す方法はあります。

…それは、この茨の鎖のような憎しみを消すことです。

…アーミヤ。

慈悲を与えるということには十分な代価が必要だ。

ロドスアイランドはこれからも近衛局のようにはならないだろう。近衛局のようにすることも出来ないだろう。

お前たちはロドスアイランドでどれくらいの感染者を受け入れたいのか、柔軟な方法で何人の人を救う妄想をしているのか――――それがロドスアイランドだ。それが――――。

ロドスアイランドのすべきことだ。

だが、そんなことは出来るはずもない。

近衛局であれば――――なおさら不可能だろう。

…。

少なくとも彼の同胞以外にも、彼のマスクを残していくやつはいるだろう。

もし、このマスクがお前の部屋に積まれることが決まっているのであれば、彼に積んで貰うと良い。

覚えておけ、これはお前のことであり、他人のことじゃない。

…。

――ロドスアイランドは小さな”指導者”だ。

もしお前が本当に全てを背負う覚悟が出来ているのならだがな。

お前が選択したなら、お前が選択の結果を背負うんだ。

…。

ありがとうございます…。

チェン長官…。

…。

近衛局は現場を掃除した後に整備を行う。その後に医者に連絡をする。

ドクター、行きましょう。

ちっ、どうやら人の運命とやらはいつも絡み合っているようね。

互いに絡み合い、互いに邪魔をする。どんなに良い棋士であろうとも王手を討たれることだってある。

まあいいわ。

少なくとも、今後のことは…まだまだ期待出来そうね。ふふ。