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【アークナイツ】考察記事「ナイチンゲールの専用コーデ”挽歌”から見るサルカズの歴史やドクターの過去」

このページの内容はあくまでも筆者や参照ページの製作者様の推測を元にした考察ページとなっています。そのため、実際の内容とは異なっている可能性があります。ご了承ください。
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ナイチンゲールの専用コーデ「挽歌」

日本版では2020年4月8日に新たに追加されたナイチンゲールの専用コーデ「挽歌」。

これまでの白を中心とした衣装とは異なり、黒を中心としたゴシック調の衣装となっており、明らかに同時に実装されたクルースやワルファリン、ロープの専用コーデとは意匠が異なっています。

コーデの中には様々な文章が書き記されており、その中でもナイチンゲールの左側にあるタイプライターが出ている文章はサルカズの歴史を紐解くにおいて重要なものでは無いかとされており、大陸のほうでも様々な考察がなされています。

また、このコーデのイラストを描いたSkade氏も「色んなものを描いて入れた、”彼女”のことをあなたに伝えられると良いな」とWeiboにて書き込みを行っています(現在は削除?されてしまっています)。

ナイチンゲールの左側に記載されている文章

ナイチンゲールの左側にあるタイプライターから飛び出ている文章は以下のとおり

AND THEY ARE
DANCING,***
THE BOARD FLOOR
SLAMMING UNDER
THE JACKBOOT HOOVES
AND THE FIDDLES SWORDS
GRINING SHINING
HIDEOUSLY OVER
THEIR
CANTED BLOODSTAINED
PIECES. CLOAKS
HE SAYS HE WILL
WIPE ALL THEM OUT
FORM SARKAZ HE
NEVER SLEEPS. REST
HE SAYS,
HE SAYS HE
WILL NEVER DIE.

これを日本語で訳すると下記のような文章になります。

そして***は踊り続ける。床板を蹄で音を鳴らしながら。
血にまみれた外套の元、剣を恐ろしく輝かせながら。
彼はサルカズからあいつらを一掃すると言った。
俺は休むことはしない、死ぬことも無いと言いながら。

文章の元ネタと改変されている部分

文章の元ネタとされているものは1985年に出版されたコーマック・マッカーシーの小説「ブラッド・メリディアン」とされています。

「ブラッド・メリディアン」は物語の多くの部分を14歳の少年に沿って物語が進行します。少年は暴力を振るいながらも各地を転々とした生活を送っており、ある時「ホールデン判事」と呼ばれる全身無毛の大男と遭遇。その後、少年はグラントンが率いるギャング集団「グラントン・ギャング団」と共に頭皮狩りやネイティブ・アメリカンを虐殺していくといった内容となっています。

そして、この一節は少年がホールデン判事と再会をし、ギャングの中での唯一の生き残りであり、ホールデン判事の悪事を唯一知っている少年がホールデン判事に殺され、ホールデン判事が機嫌よくダンスを踊るシーンでもあります。

なお、グラントン・ギャングもホールデン判事もネイティブ・アメリカンの虐殺や頭皮狩りもどれも実在した人物や事柄です。

ナイチンゲールの専用コーデ「挽歌」には、このブラッド・メリディアンの一節が改変された形として記載されており、改変されている部分は下記の<>内で記載されている内容となっています。

AND THEY ARE
DANCING,***
THE BOARD FLOOR
SLAMMING UNDER
THE JACKBOOT <HOOVES>
AND THE FIDDLES <SWORDS>
GRINING <SHINING>
HIDEOUSLY OVER
THEIR
CANTED <BLOODSTAINED>
PIECES. <CLOAKS>
<HE SAYS HE WILL
WIPE ALL THEM OUT
FORM SARKAZ> HE
NEVER SLEEPS. <REST>
HE SAYS,
HE SAYS HE
WILL NEVER DIE.

考察

「HE SAYS HE WILL WIPE ALL THEM OUT FORM SARKAZ」の意味

この文章がネイティブ・アメリカンに対して行われた虐殺を題材の一つとした「ブラッド・メリディアン」の一節を改変したものだということ、そして「HE SAYS HE WILL WIPE ALL THEM OUT FORM SARKAZ(彼はサルカズからあいつらを一掃すると言った)」という単語から、この文章はサルカズ内部で起きた民族浄化又は非感染者と感染者の対立を表しているのではないかとされています。

実際、サルカズはサルカズという種族でひと括りにはされているものの、現時点で既にクロージャやワルファリンはサルカズの中でも「ブラッド・ブルード」という種族であるということが明らかになっていることからも、サルカズ族の中でも様々な種族があると思われます。

そして、シャイニングのようなサルカズ非感染者はサルカズ感染者から不幸な存在として蔑まされる存在でもあります。

 

メテオリーテの過去何年間はほぼ絶え間なく各地の作戦に参加しており、その多くはサルカズに関わる戦いだった。

――メテオリーテのプロファイルの昇進記録

上記のメテオリーテの資料から分かる通り、サルカズに関する紛争は各地で数多く起きており、内部紛争が起きていてもおかしくはありません。

「SHINING」と「SWORDS」

ナイチンゲールの専用コーデの文章には「SHINING」と「SWORDS」という単語が元の文章を改変してまで組み込まれています。この「SHINING」と「SWORDS」に関してはサルカズ族の医療オペレーター「シャイニング」を表しているものと推測されます。

 

彼女は一太刀で昼と夜を分かつ事ができる存在だ。
~~~~~~
初めて剣を取ったようには見えなかった。
本当に、一瞬だった。彼女がシャイニングと呼ばれる所以がわかったよ。

――シャイニングのプロファイルの第三資料

シャイニングは現在は医療オペレーターとしてロドスで活動を行っていますが、シャイニングの資料からも分かる通り、医療オペレーターとしては明らかに規格外の戦闘能力を持っています。同じ資料内ではシャイニングは幻覚を見ただけだと否定をしていますが、エンカクが明確にシャイニングは剣士だったということを発言しています。

そしてシャイニングはナイチンゲールと出会うよりも以前は「聴罪師」という集団に属していたと考えられ、現在のような医者をしていなかった、又は医者は本業では無かったと考えられます。

この「聴罪師」はシャイニングはサルカズの医療組織だとは言っているものの、実際は異なるものだろうとロドスは考えています。現時点では「聴罪師」がどのような集団なのかの詳細は明らかにはなっていませんし、どういった出来事を引き起こしたのかも巻き込まれたのかも明らかにはなっていません。

 

シャイニングか、残念な奴だ。十分な実力を持った好敵手のはずだったが、「聴罪師」たちが例の事件に巻き込まれてから、己の剣が穢れてしまったと考えているんだろう。自分の得物を信じられない剣士にはもう何の価値もない。

――エンカク 信頼上昇後会話1

しかし、同じサルカズであるエンカクはセリフにて、「聴罪師」達はシャイニングが己の剣が汚れてしまったと感じるような事に巻き込まれたといていることから、良い出来事では無かったということが推測出来ます。

わざわざ「SHINING」と「SWORDS」という単語がこの文章に組み込まれていること、そしてそれらの単語が虐殺を題材の一つにした「ブラッド・メリディアン」を改変した文章に組み込まれていることから「聴罪師」、そして「シャイニング」がこの穢れた出来事に関与している可能性は十分にあるかと思います。

ホールデン判事とドクターの関連性

あらゆる人物や事象が濃い「ブラッド・メリディアン」には先述したように本作の中でもひときわ濃い人物であるのが「ホールデン判事」。実際、ブラッド・メリディアンの主人公はホールデン判事であるという意見も少なくはないほどに強烈な存在です。

このホールデン判事は学識豊かでダンスや歌等の娯楽にも精通している人物。しかし、自身もネイティブ・アメリカンの虐殺に関与しており、それをさも当たり前かのように、そしてそれが正当なことであるかのように淡々と自説を述べ、他者に対してもそれが正当なことと錯覚させるほどに雄弁な人物でもあります。

 

また会うことになるとはな。お前の事情ならもう聞いてる。襲ったりはしないから安心しろ。俺のことは武器として遠慮なく使うといいさ。なぁ、「ドクター」?

――エンカク 到着時セリフ

あの戦争のことは知っているな。俺は伏兵全員斬り伏せて、残った部下を連れて裏切り者の城に突撃したが、最後に生き残ったのは俺一人だけだったという訳だ。戦争の原因?とぼけるなよ。俺はあの戦場でお前を見た。俺の記憶は間違える筈がない。

――エンカク 信頼上昇後会話3

エンカクにはとある戦争でドクターの姿を見たというセリフが存在します。そしてエンカクは過去にはドクターのことを襲っていたことも明らかになっています。このドクターも参加していたと思われる戦争がどの戦争のことを指しているのかは分かりませんし、裏切り者が何なのかも現時点では分かりません。

しかし、仮にこのエンカクの言っている戦争とナイチンゲールの挽歌で書かれている文章の内容が同じ戦争のことを指しているのであれば、そして挽歌に書かれている内容が今回の考察の推測であるサルカズでの民族浄化に関することだったのであれば、記憶喪失前のドクターはサルカズの民族浄化に関与していたということになります。

 

もし戦火と殺戮がドクターを感化し、ドクターを一人の指導者、研究者から一台の単なる戦争マシーンに変えてしまっていたら…。

――無名氏の戦争 Scout

記憶喪失前のドクターのことはほとんど分かっていません。特に戦闘指揮に関する経歴はドクターが天才的な戦術家であるということ以外一切不明です。しかし、無名氏の戦争ではScoutはドクターが戦闘に参加することでドクターを戦争の機械に変えてしまっているのではと危惧しています。

ホールデン判事は戦争や虐殺はごく自然的で正常な事だと正当化をしている人物であり、最初は少年の味方のような人物だったにも関わらず最後は少年を殺し、グラントン・ギャング団最後の生き残りとして裏切り者のような存在です。

記憶を失う前の戦争の機械になっていたのかもしれないドクターは、ホールデン判事と同じく、戦争や虐殺を正当化し、エンカクの言う裏切り者だったのかもしれません。

参照ページ

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