

ヘドリー
どうなんだ?

ヘドリー
…お前はレユニオンのリーダー達と会ったことがあるんだろう。

W
私に聞いているの?それとも彼女に聞いているの?

W
私に聞いても案の定ということしか話さないわよ。あれをやるのはあいつらじゃないと。

イネス
奇妙だな。意図的に導かれてその位置にまで押し上げられ凶暴になる子供がいると思えば、想像を超えるほどの強靭な戦士もいる。

W
すごいやつもいるけど、面白くない悪党もいるわね。

W
総じて言えば、あれほどの戦争を経たことで、色々なことに出会えたってことね。

イネス
だが、気になるやつもいたな…。

W
ああ、彼のことでしょ。いつも一人の小さなウサギと一緒にいた人。

イネス
彼のチームは人の感覚や他の感染者とは全く違うものだと感じた。あのサルカズの戦士ことが戦争のシンボルなのだろう。

ヘドリー
サルカズ?

W
だけど、あんなサルカズに滅多に会えないわね。それに彼はウルサス人と名乗っていたし、カズデルとはとっくに事が切れていたみたい・

W
かわいそうにね。あんなにも疲れる生活なんてしなくてもいいのに。

イネス
彼に会うべきかもしれないな。

イネス
彼の印象は最早「戦士」という枠組みを超えていた。

イネス
お前は色々考えるのが好きなんだろう?だが考えるよりも彼のような人に話してみても良いかも知れないな。

イネス
私達は彼から多くのことを学ぶことが出来るかもしれない。

ヘドリー
お前達が言っているのって…。

???
邪魔をする、私は、二人きりで会いたいのだが。

W
…本当に来るなんて。急いでたの?

ヘドリー
あなたは…。

???
私が、誰かなど、今は、重要ではない。

???
今の、私は、リーダーとして、あなた達に、会いに来たのではない、安心してほしい。

???
私はただ、聞きたいだけだ…。

パトリオット
同胞と、故郷で、起こったことを。

パトリオット
知っているぞ、カズデルで、色々な事が、あったことを。

パトリオット
私は、それを聞きはしたが、詳しいことは知らない。

W
あなたはただのウルサス人でしょう。

パトリオット
この両者は、ぶつかることはない。

パトリオット
血が、変わることはない。闇は、根深いが。

パトリオット
気にしたことは、無かったが、振り切ることは出来なかった。

W
あなたが知ったとしてどうするの?

W
もう随分前のことなのよ――。

パトリオット
何も、しない、だろうし、何も、出来ない

パトリオット
だが、ずっと以前に、私は会ったことがある、テレジアに。

W
――へえ。

パトリオット
お前たちの反応で、私には分かる。彼女も君達と一緒にいた痕跡を残している。結局のところ、君たちもそうなのだ、サルカズよ。

パトリオット
ぬかるみ、だろうと、血生臭か、ろうと。

パトリオット
彼女は英雄だ、少なくとも、そう推賞されている。彼女は、偉大な戦士、であり、貴重な君主だ。

パトリオット
私の血肉は、ウルサスに忠実であり、私の一族は、自分で流刑に処したが、私は、未だにサルカズだ。

パトリオット
私は知りたい、あなたから、カズデルで、何があったのかを。

パトリオット
ただ、知りたいだけだ。


W
…

W
…私に何か用?

レユニオン構成員
サルカズの傭兵部隊に説明してもらいたいことがある。

レユニオン構成員
まずお前は部隊を脱走しており、追跡にいった人がお前は全力を尽くしていないと報告していた。

レユニオン構成員
数時間前、別の敵がチェルノボーグに潜んでいたにも関わらずだ。これはお前たちの職務放棄と同意義だろう。

レユニオン構成員
チェルノボーグへの最初の攻撃に加え、お前が人を見逃したとも――。

W
ああ、はいはい。お客様の不満はよく分かりました。少し話してもいいかしら?

W
私達は「協力」しているというだけの関係で今は私がリーダーなの。ここでもし私がテーブルを叩いて仲違いでもしたら、タルラは喜ぶかしらね?

W
それともパトリオットのおじいさんがあなた達に錯覚でもさせているのかしら…レユニオンが本当は戦争に秀でているとかいう錯覚をね?

W
誰が勝利をもたらすのかを忘れないほうが良いわよ。

レユニオン構成員
…。

W
分かったならさっさと帰ってあの竜女に言ってちょうだい。彼女が知っておくべきことは私が探しに行くからそんなに急かさないでってね。

レユニオン構成員
それともう一つ。

レユニオン構成員
先程、城内に潜入をした敵軍の残党を発見した。サルカズ傭兵イネスは相手と交戦をし共倒れした。

W
…。

レユニオン構成員
レユニオンもこの狙撃戦には参加をしたが敵はとても強く、俺たちも損失を受けた。

レユニオン構成員
これも全部お前のちゃんと職務を全うしないからだ。

W
…そんなにもまくりたてないでよ。

W
さっき、東の方で動きがあったわ。

レユニオン構成員
そうか。

W
それで…死体は?

レユニオン構成員
残念だが。

W
私が聞いたのは敵の死体なんだけど。イネスには馬鹿げた殺傷アーツは無かったはずよ。

レユニオン構成員
俺たちの術師も戦いに参加して街全体が破壊されたんだ。

W
――あなたあからさますぎじゃない?

レユニオン構成員
何を言っているのか分からないが。

W
…これってあなた達の考えではどう処理をすれば良いのかしらね?

レユニオン構成員
…俺たちの主要戦力は龍門で発生するであろう戦闘に着目をしている。今は構う暇は無いぞ。

レユニオン構成員
リーダーはしばらくはお前たちの責任を深くは追求しないだろう。お前達が自分で処理すべきだ

W
はあ..あなたのウルサス訛りって本当にひどいわね。

レユニオン構成員
…それがどうした?

W
お前たちは…

W
…本当は思っているんでしょ、適当に言い訳でもしておけば良いやってね?

ヘドリー
W、とまれ。

ヘドリー
(お前の手にあるリモコンのアーツロットを置け、落ち着くんだ)

W
…はあ。

W
ごめんなさい、少し興奮してしまったわ。当然あなたも安心していいわよ、命拾いしてよかったわね。

レユニオン構成員
それはどういう意味だ!?

W
…勘違いしないで。ただ一人のサルカズが次の作戦に影響を与えることなんて無いのよ。

W
それはレユニオンが死んでも同じ。

W
もしあなたがそれを信じないのであれば、自分で試してみることも出来るわよ。

レユニオン構成員
…リーダーにお前の態度を率直に申し上げておこう。

レユニオン構成員
次は無いからな。


ヘドリー
…。

W
全て聞こえていたわ。

ヘドリー
お前がロドスの部隊を見逃してから、レユニオンは俺たちを単独行動させはしないそうだ。

W
もしあいつらがこの慎重さを全て真ん前にある戦場に向けることが出来るのであればこんな酷いことはないでしょうね。

ヘドリー
それにわざと裏切った刀術師も逃している。

W
…わざと逃したんじゃないわよ。私が連れてきたサルカズを馬鹿な感染者に殺されたくなかっただけよ。

ヘドリー
…以前のお前なら迷わずエンカクを殺して彼の命をもってレユニオンを纏めていただろうにな。

ヘドリー
お前は一体何が欲しいんだ。

W
何?彼のコードネームを覚えていないのは私だけかしら?それって気不味くない?

ヘドリー
…。

W
…。

ヘドリー
イネスは本当に…

W
それ以上彼女のことは…。

W
彼女は…誰かに確認させましょう。彼女の確認は…ちっ

W
要件を先に話して。

ヘドリー
…3つの事だ。

ヘドリー
一つは、イネスがお前にタルラの様子が違うと言っていた。彼女が見たのはもっと具体的なものだろうが、それが何なのかは分からない。

ヘドリー
タルラには「2つの影」があるとしか言わなかった。彼女の反応から見て、これは一般的なアーツの干渉による結果では無いと。

W
どうして毎回ちゃんと話をしないのかしら、あの弱虫は本当に…

ヘドリー
2つ目は爺さんが出発をしたということだ。とあるものを取りに行けと命じられている。タルラはもはや隠そうとしていない。

W
…

ヘドリー
3つ目はトランスポーターがヴィクトリアへと出発をした。すぐに摂政王はここで起こった全てのことを知ることになる。

ヘドリー
テレジスは知っているだろうが、彼の周囲の化物は少ないものではない。

ヘドリー
彼にかき乱されでもすれば、レユニオンとウルサスの単純な問題にならなくなってしまう…

W
…。

ヘドリー
W!お前聞いているのか?

W
…うるさいわね、良い報せなんらか静かにしてくれるかしら。

W
ここに入ってから…あなたは手を柄に伸ばしているわ。

W
私達が最初に出会った時も、あなたはそうやって、いつでも抜刀出来るようにしていたわね。

W
さっきの冷静さもまるでパトリオットのよう――。

W
実際のところ、あなたは何を思っているのかしら?

ヘドリー
それは重要じゃないだろう。

W
私達は同じなのね。この道に精通していて、悪い癖っていうのは改めることは出来ないわ。

W
イネスは…

W
彼女が言ったことはしばらくは覚えておくわ。彼女の犠牲を尊重するためにね。

ヘドリー
…お前たちは似たもの同士だ。何をするにしても後のことを考えない。

ヘドリー
摂政王はこちらを座視して目測を誤ることはない。彼に適切な答えを与えられないのであれば、ロンディニウムからの呼び出しがお前が丹精込めて準備した全てを破壊することになる。

ヘドリー
皮肉なことに俺は今の今までお前が何をしたいのか全く分からない。

W
…誰が知っているのでしょうね。

ヘドリー
自分だけで本当に全てを処理出来るとは思うなよ、W。遅かれ早かれ後悔することになる。俺のように。

W
あなたには質問する権利があるわ、あなたが渦中を避けたいのであれば。

ヘドリー
そうか?ならば今のロドスには具体的にはどんな人がいるんだ?

W
…どうしてそんなことを?

ヘドリー
お前とトランスポーターの連絡を見たんだ。お前はロドスの跡を調べているんだろ。

ヘドリー
あの製薬会社は…あの戦争に少し関わっているだけかと思っていたが、今にしてみるとそう簡単なものじゃないんだな。

ヘドリー
特にScoutと…。

ヘドリー
…チェルノボーグでの阻止戦ではお前の計画に従って俺たちは他の戦場を担当していた。

W
そうね、あなた達はよくやってくれたわ――

ヘドリー
だがそこで彼を見た人がいたんだ。バベルの亡霊を。お前は自分で彼を探して、彼を解放したんだろう。

ヘドリー
過去に置いたこれを俺は不信のシグナルとして扱う。

ヘドリー
だが、お前も長く隠すつもりは無いみたいだな。

W
あら、そんなことをごまかす必要があるかしらね?

W
正面から相まみえれば、かつて戦場で名を知られたものなら、向こうが何者なのか当然分かるでしょう。

W
あの人達がまだ生きていたのだから仕方がないじゃない。

ヘドリー
お前はどうするつもりなんだ?彼らと衝突するのは元々は予想していなかったことだろう。

ヘドリー
ロドスアイランドという製薬会社の主が本当にケルシーなのであれば突破口になるかもしれないんだぞ。

W
いいえ。

W
私の目的は何だと思う?

ヘドリー
…そうだな。

W
あなた達はやってくれるんでしょ、前に約束したように。

W
信用を失った傭兵と死んだ傭兵の価値は同じ。私は多少の余分な処理位気にしないわ。

ヘドリー
イネスにはもうすることは出来ない。

ヘドリー
そして…俺も離れなければいけない。

W
それは初耳ね、何処に行くのかしら?

ヘドリー
トランスポーターと共にヴィクトリアに帰る。3~4ヶ月の道のりだ。明日の朝、日の出の前に出発をする。

W
…イネスとの心中でも急ぐつもり?あなたのご身分で背任の罪を背負ってロンディニウムに行くってこと?

W
カズデルに戻ればもっといい結果が出るかも知れないのに。

ヘドリー
お前がガルソンを殺して傭兵を再編したことを、摂政王に報告する人がいなければいけない。

ヘドリー
もし戻って陳述する人が誰もいなければ、彼は俺たち全員を捨てるか、俺たちを次の戦場へ放り込むだろう。彼の手の届く範囲で。

ヘドリー
そうなれば本当に何処にも逃げ場はなく鳴る。

W
私を庇うために命を賭けるってこと?どうしてそんなことをするの?

ヘドリー
テレジア殿下は…俺の名前を覚えてくれた。俺の家族も。

ヘドリー
殿下はもういない。だが、このクソみたいなチームにも何かを残してくれたんだ。

W
私はどうして気付かなかったのかしら?

ヘドリー
いくらサルカズの手口や正確が歪んでいたとしても、結果的にはその非現実的な考えのために戦っているからじゃないか。

W
…自分が何を言っているのか分かってる?

ヘドリー
俺たちは長い知り合いになったな、W。

ヘドリー
それだけだ

W
じゃあ私も親切に言ってあげるわ。。

W
今こそカズデルを脱出する一番のチャンスよ。ここを離れて、龍門とウルサスを周り、もっと遠くに行くの。

W
もし帰るというのなら、あなたは死ぬわ。

ヘドリー
あー…さっきも言ったが、俺はお前のためにこの仕事をしてあげなければいけないんだ。

W
もしあなた達が私を手伝う方法が死ぬっていうのに全て行き着くなら、私はあなた達に命を残すことを提案するわ。

ヘドリー
必ずしも死ぬ訳じゃない。摂政王の態度によっては様々な流れがあるはずだ。

ヘドリー
レユニオンというのは想像を遙かに超えるものに操られている。摂政王も考えを変えるかもしれない。

ヘドリー
…それ以前に今は逃げる余裕すら無いんだ。

ヘドリー
カズデルを離れてここを離れたらどうなる?パトリオットが十分にそれを教えてくれた。

W
この短い時間にあなたは彼にたくさんの影響を与えられているわね。

ヘドリー
その短い時間にお前もテレジアに大きく影響されていただろう、同じことじゃないか。

ヘドリー
テレジス王の黒鉄が映る床に跪くしか無かったとしても俺は彼の王座に着き、彼の考えを推測する。

ヘドリー
そうしなければ俺達はこんな無茶苦茶な事を続け、叫びながら殺されることになる。

W
あなたには降伏も選択することが出来るはずよ。

ヘドリー
確かにそう思うよ。知っているだろうがガルソンはずっとお前を疑っていた。彼はお前を殺せと命令していた。

W
は?あなたから彼の話を聞いておけばもっと面白かったかもしれないわね。

ヘドリー
すまないが、お前が面白いと思うものは、俺は面白くないんだが。

ヘドリー
今決めよう。

W
ええ…私も確かにテレジスが何をやっているのかは気になるわ。

W
でも私には選択肢は無さそう。

ヘドリー
そうだ例えお前が俺の提案を拒否しようが、お前に全てをコントロールさせるつもりは無い。

W
あなたはまさか私のためなんて言うつもりじゃないでしょうね?

ヘドリー
まさか、他人の世話をするサルカズなんて何処にいるっていうんだ?

W
…過去の姿に戻ったわね、本当に面白くないわ。私はあなたがこのまま落ちぶれていくと思っていたのに。

W
ということは、あなたには既に計画があるってこと?

ヘドリー
イネスに聞いてくれ。

W
少しも笑えない話ね。

ヘドリー
じゃあ出発する前に一つ笑い話でもしようか。

ヘドリー
イネスが以前にも言っていたが、お前はますます狂っているように見えるな。手段と性格がどんどん優柔不断になっている。

W
――私が?それを信じると?

W
そういえば最近爆弾の量が少なかったかしら?

ヘドリー
そうかもな。お前がいくら隠そうとしても俺たちは長年共に仕事をしてきたからな。

ヘドリー
もしかしたら、俺達はずっとお前を信じていたのかもしれないな。


W
…。

W
…一体何処が笑い話だっていうのかしら?


レユニオン構成員
…お前か?サルカズ傭兵、ヘドリーは。

レユニオン構成員
ここを離れるとは聞いていたが、他に何か俺たちに用でもあるのか?

ヘドリー
出発する前に確認しておきたいことがある。

ヘドリー
イネスが戦死したのを目撃した人はいるのか?

レユニオン構成員
――いないな。

レユニオン構成員
俺たちが支援要請信号を受けた時にはもう戦いは終わっていた。

レユニオン構成員
街の大部分は破壊され、天災が残したオリジ二ウムの結晶が地表に露出し、大きな連鎖反応を起こしていた。

レユニオン構成員
何人かを代償に解決は出来たが――。

レユニオン構成員
…お前何をしている?

ヘドリー
ウルサス人っていうのは仲間が目の前で倒れているのを見て冷静に反応出来るのか。

レユニオン構成員
…

ヘドリー
お前にも懐かしい感覚があるだろう。陰謀の感覚に戦火の感覚――

ヘドリー
イネスがここにいたのならきっとこう言うだろうな。

レユニオン構成員
なるほどな。戦友を失って感染者に八つ当たりをすることはそう珍しくはない。

レユニオン構成員
さっきの事でお前はWよりは利口だと思っていたのだがな。

ヘドリー
さっきね…。

ヘドリー
ああ、今を思えば少し面倒を見すぎたな。いつもそうなんだよ。

ヘドリー
だがな。それは彼女がトラブルを起こすことを恐れていた訳じゃないんだ。それ以上に俺が手を出すためなんだよ。

ヘドリー
俺もサルカズだからな…しかも本物のだ。

レユニオン構成員
お前――!