Guard、お前のその言動について何か弁明はあるのか？
俺が完全にレユニオンに見える……ってか。
知り合いってことか。
そうか、じゃああのコータス人の言ってたことは全部嘘だったってことなんだな。
お前らもレユニオンとグルなんだな！そうなんだろ！
……
……ターシャか……食べ物は見つかったのか？避難所のみんなの腹はもう長くもたないぞ。
もうこれ以上私を苦しめないで！
先に安全な場所に行こう、話はそこで聞いてやるよ。
彼女に近づかないでください、Guard！
しないさ。
……説明しづらいのは分かっている。
でもお互い気を付けたほうがいい。ここにいるウルサス人は全員感染者に……生活をめちゃくちゃにされたんだからな。
こいつらのほとんどは精神が崩壊する崖っぷちに立たされているんだ……ちょっとでも押したら底に落ちるくらいにはな。
「めちゃくちゃ」だって？この殺人鬼！薄汚い虐待嗜好の狂人が！
あたしも……あたしもお前らのせいでこうなったんだ！お前らのせいで！
そうは言ってもそろそろ逃げないとサルカズ人たちに見つかってレユニオンに引き渡されてしまうぞ。
パトリオットの部隊がすでにここを見つけた。もし捕まったら俺にはもうどうしようも出来ない。
だったらいっそう死なせてくれ！お前らみたいなバケモノが跋扈するこの土地で死なせろ！
遊撃隊とか……感染者のための盾とか……何が違うっていうんだ？レユニオンと何が違う！？
違うさ。あいつらがいなきゃ、俺たちはとっくのとうに死んでた。
じゃあ説明をしろ、説明を！
お前が言うあいつらが正しいことをしているのなら、なんでまだレユニオンに居るんだ？なんであいつらはここをこんな風にした？
どうして反抗しない？どうしてレユニオンから出て行かない！？なんであたし達が殺され、辱められ、復讐されてるのに同じことを繰り返す！？
あんたの言う遊撃隊はなんでサルカズ人と殺し合わない！？何でなんだ！？
あいつらはあたしをあの手で……あの手であたしを……あたしを……。
……
パトリオットの正体がまだ分からないんだ。
ただパトリオットの部隊が出現したってことはそこにいる人たちの生存に危機が起こったってことだ。
それにだ……遊撃隊がここを通過してると知ればガラの悪いレユニオンもこの区域に足を踏み入ることもない。
これだけでもただの暴徒と遊撃隊の区別はつくだろ。パトリオットの部下に至ってはサルカズ人であれ、普通のレユニオンに比べればよっぽど利口だ。
じゃあそいつらはどうしてここに居ないんだ！？どうして！
そいつらが居なくなったら、残ったあの感染者たちがあたしたちを前よりもっと残忍に虐げてくる！
あいつら、遊撃隊のせいじゃないか！遊撃隊がいなければ、こんなことにはならなかった、違うか！？あいつらは遊撃隊に報復したいんだろ！！
それは違う。
遊撃隊は正しかった。お前がそう思ってるように……ほかの連中も遊撃隊に報復してやりたいとは思っているんだろう。
だがレユニオンが遊撃隊に報復をしているのは遊撃隊がお前らの生き残るチャンスを守ってやってるからだ。それだけに過ぎない。
いや。遊撃隊は……お前らの尊厳も守っている。俺はこの目で見た。
あの戦士がレユニオンにお前らを番号じゃなくて名前で呼ぶように命令したところをな。
それでも違うって？
……
それに遊撃隊が俺たちを残したのも万が一のためだ。
……このチェルノボーグはもうすでに無数に分割されている。
遊撃隊が駐在してるところもまだあるだろう。だがあいつらがいないところは……誰かが秩序を維持しなければ。俺たちしか……お前達を守ってやれないんだ。
たとえ俺たちが殺されてもだ。
アーミヤ、君は俺が言ったことを信じてくれるか？
……
違う！
そこのコータス、見ろ……見ろ！あいつはレユニオンだ！
お前はレユニオンの言ったことを信じるのか？あたしも、あたしも感染者だからレユニオンの荒唐無稽な話を信じなければならないっていうのか？
そうだ、お前が言っていたあたしたちを殺そうとするやつらっていうのも、レユニオンなんだろう？
感染者になったあたしを、レユニオンはあたしを良く扱ってくれるとでも？お前らがどんなやつらで、何処のどいつがあたしを殺すかなんて知ってるわけないだろ！
お前らも、レユニオンも、全員……まとめて……！
(アーミヤ。)
(先生？)
(私がこれからすることについてだが、悪く思わないでくれ。)
ケルシー？
ケルシー、先を急がないと。
……な……
なんで彼女が……！なんで彼女がここにいるんだ！
お前ら……徹底的にレユニオンを潰す気か！？ロドスも……
？
……とにかく！この付近にいるサルカズ傭兵巡察隊が、この時間帯にここを通るんだ！
あいつらを処理するか、もしくは隠れないと、簡単に見つかって連れていかれるぞ……
レユニオンの巡察隊も加われば俺たちに物資を探す時間なんてほんの少ししか無い！
だから、餓死していったやつが出てきたり、薬品が足りなかったり、チェルノボーグで死が蔓延しているんだ。
アーミヤ、ケルシー先生！それに……Dr.○○、頼む、俺の話を信じてくれ、せめて今は隠れてやり過ごしてくれないか！
Guard……
ウルサス人の感染者。
……
あたしか？
そう、あなただ、聞きたいことがいくつかある。
お、お前のその発音……帝国首都からやってきたのか？
でも使ってる言葉が、随分と古い……
あなたは高等教育を受けたことがあるだろう。
……大学の事務職員だった。
今となっては、お前らのおかげで何もかも終わってしまったが。
では、あなたはその後にいる我々の元メンバーで現レユニオン感染者のことを信用しているか？
なに？
そいつは……お前らのメンバーだったのか？
戦時状態にいるロドスは、無辜な感染者たちの生存問題を解決する職務もある。
あなたが無辜かどうかは、我々では判断しかねないが……
しかしだ。
(斬撃音)
―――
うわあ！
ケルシー先生！
・何をしているんだ！
な、それは、な、なんなんだ……
……まさかこの俺がMon3trに捕まる日が来るとはな。
お前の首に当てた刃は、切入角８度で、６mm食い込んだだけでお前の大動脈を容易に切断できる。
お嬢さん。
っ、え……？
彼は自分が口にしたようにあなた方の生存権を固く守り続けていたか？
それを聞いてどうする……それを聞いて、どうするつもりだ！
彼と彼が属しているレユニオンは、いかなる面であろうと、あなたの命を脅かしたり、あなたに危害を加えたりしたか？
あなたの答え次第で、こいつを処分するとしよう。
そいつの命であたしを脅すつもりか！？あたしは……そいつと……なんの関係もない！
では彼はレユニオンの行動に従い他者に害を与えたか？
先生……その言い草は聞き捨てならねぇぞ！
今の私は目撃者と被害者の証言でしか判断できない。君は声高らかに彼女らの生存権の保護を訴えたのなら、それを証明できるのは、このお嬢さんの証言だけだろう。
君が言っていたことは現状では一方的な主張にすぎない。
だが彼女が本当のことを言ってくれる保証なんてどこにも――
彼女と君とでは身分が違う。
君は力を持っている。たとえ君がその力で何をしようが、暴力になりうる力をな。
感じる。
アーミヤさん、サルカズ人です。
もう近くまで来ています。
だからと言って……でもそいつは……
彼はあなた方のためにレユニオンを阻止してくれたか？あなた方からレユニオンの侵害を確実に食い止めてくれたか？
先生……！巡察隊がこっちに向かっている！あれは……遊撃隊の巡察部隊じゃない！そいつらを、そいつらをここに来させてしまうと……
この人でなしが！
我々の行為は完全にウルサスの倫理や道徳に沿っていると思うが。それにあなたが最初に彼を直訴したんだろう。
そ……そいつは確かにいつもこの時間にここから出て行く……
先生！行かせてくれ……サルカズ人を止めないと！さもないとここは……少なくとも俺はあいつらを騙すことはできる！ここを通らせないように出来るんだ！
回答が先だ。
質問に答えてくれ。でないと真相がわからない
直線距離で残り２４m。すごく近いです。
……
あと２２ｍ。
Mon3tr。
先生！！
してない！一度もしていない！少なくともそいつは悪さをしてない！
とにかく、とにかくあたしは何も見ていない！
アーミヤ。ドクター。
・ん？
・……
・迫真の演技だな。
頼んだ。
もう……先生！私は分かっていましたが……！
ドクター、行きましょう！
目標、レユニオンサルカズ巡査部隊！
私も行きます。
Guard、ですよね？
誤解です。君もちゃんと守ってあげますから。あならの代わりにあいつらに復讐してあげます。
君たちにしたこと、私の家族にしたこと、一般の人たちにしたこと、全部復讐してあげます、一人残らず。