ボブ、元気にしているか?
君からの手紙を受け取ったよ、君が順調にクルビアに向かっていることを嬉しく思う。
ぼくたちも無理なく過ごしているよ、少なくとも、まだ生きている。
スモーキーは君との腕相撲に一度は勝ちたいと未だに悔しそうにしていた、コックは君のバウンティーハンター仲間が彼に金貨三枚返してもらってないことを未だに憶えていたよ。
手紙がクルビアに届くまで遅くなるかもしれないけど、でも、君にはどうしてもお祝いをしてあげないと思ってね。
君たちがああいう出来事から抜け出せれたのは本当に幸運なんだ、ボブ、本当だよ。
君からの招待はまだちゃんと憶えているよ、ぼくたちみたいなサルカズを忘れずにいてくれて本当にありがとう。
でも――

早く行け!マドロック!

行くんだ、カズデルに、生きていける場所に……!

やめろ……やめろ、もう喋るな、お前は……

マドロック――!

絶対に振り向くな……振り返らずに行け!

だがお前を……

オレのことは……構うな、行け、早く行くんだ、カズデルに、カズデルに……さえ……辿りつけば……

スモーキー……!スモー……

……

行くぞ……行くんだ、早くしろ。
でも俺たちの現状はあまり良くはない。
君たちと別れた後、俺たちはリターニアに向かった。
色んなことが起こった、情けないけど、今の俺たちは「マドロック小隊」って呼ばれてるらしい。
君ならわかるだろ、俺は表に出るのが嫌なんだ、でもリターニアの感染者たちには、彼らには助けが、救いが必要なんだ。
俺は彼らを放っておけなかったんだ、ボブ。ハンターの兄弟たちを放っておけない君のように。

ど、どうして斥候の連絡がまだ来ないんだ?

……慌てんな。

森の中の霧が濃い、そう簡単に俺たちを見つけられないんだろう……

だが、だがもう八日も過ぎたんだぞ!

俺たちは十二人もの仲間を失ったんだ、それでも誰が俺たちを追っているのかすら分かってねぇんだぞ!

……

彼らをあまり責め立てないでくれ……こういう敵に会えば、慌ててもおかしくない。

マドロック?

……唯一確かなのは、あいつらは術師ってことだ。

たとえ友の目を借りても、この霧の中ではあいつらの影すら捕らえられない……

だが火の玉と、雹と突風がずっと続いてるんだぞ、あいつらはずっと俺たちの近くにいるんだ、ずっと……あっ!

この連日の濃い霧もあいつらのアーツに違いねぇ、天候がおかしすぎるんだ……!あいつらは火のように燃える目で空を飛べるんだ、そんなこと――

落ち着け。

だが、俺たちが動揺してるのも、事実だ。

誰が、何人いて、どんな手段で俺たちを監視してるのかすらも分かっていない。

隙を見せれば、攻撃に遭う。こういう姑息な遊撃戦は、あまり見ない。

……これもリターニアアーツの一種なのか?聞いたことないぞ……

お、俺も知らねぇ……そんなアーツ聞いたこともねぇ……

隊長には優秀なアーツの才能がある……だから正直に言って、隊長すらどうしようもできないんだったら、俺たちは……

……どうする?

元のプラン通りに進み続ければ、この森を出る前に何回襲撃に遭うか分からないぞ――

反撃するつもりでも、相手が誰なのかすら不明な状況だ、視界も悪い、気温だってどんどん下がっている。

……お前は同胞を二人連れて行動ルートの確保に向かえ、小隊から五百メートル以内の距離を保ちつつ、毎分通信を必ず一回は取れ。

俺が殿を務める。

そいつらが「後ろ」にいるとは限らないぞ。

岩石の友人たちが主要小隊を守ってくれるさ。

……わかった、だがアーツの使用はなるべく避けろ。

お前だけは倒れるわけにはいかない。

分かっているさ……ありがとう。

……

どうした?

……一つ約束してくれ、コック。

言ってくれ。

主要小隊との連絡が取れる限り、彼らを連れて進み続けてくれ。

後ろでどんなことが起こっても……絶対に振り向くな。
ボブ、クルビアはどんな場所だ?
あそこは見境ない境地の拡張により廉価な労働力需要のため、感染者が労働での生活が許されていると聞いた。
でも、君ならこういう仕事は得意だったよね?君は農村で育ったのか?秋風が麦畑を波立たせる風景は本当に映画にあるようにきれいなのか?
それと、とても口に出しづらいんだが、俺は本物のホップを見たことがないんだ。
色んな人に聞いてみたり、わざわざ植物図鑑で探してみたことがあるから……どういう形をしてるかはわかる。
もし俺にも穏やかに暮らせる場所が見つかったときは、また手紙を送るよ、その時は、ぼくに標本を送ってくれないかな?

なんだ!?何が起こってるんだ!?

俺の身体が……源石結晶が動いて、何かが俺の身体の中を――俺の――俺の――ぐわああああ――

あいつら……感染者をアーツの媒体として使っているのか?

ありえない……ありえない!術師はどこにいるんだ!?こんなアーツ……一体どうやって!?

マドロックは!?マドロックはいるか!?

大丈夫か?

ハァハァ……俺から……離れろ!

あいつらが近くにいる、感じるんだ、これは呪術に似ている……現代のアーツの範疇にあるものじゃねぇ……

あいつらは……感染者の――ぐあああ――体内の源石を利用してるんだ……!

しっかりしろ!
(マドロックがアーツを発動する音)

盤石よ、我が敵を探し出せ――!

き……気力を無駄に使うな、マドロック!

お前は……あの遠く及ばない肥沃な大地に帰るまで……生き延びるんだ!

うわ――!

お前手が!源石結晶が皮膚を貫いて……俺はどうすれば……

はは……感染者がこんな風に「使える」とは……あの長帽子を被った術師どもめ……恐れ入ったぜ。

……マドロック。

傍にいる。

残りの人を連れて、活きて……カズデルに行け、そうだ、俺たちの故郷に――

へっ、故郷か……

実は分かってたんだ……あそこには何もないってことはな、生きていけるんだったら、お前の好きなところに行けばいい。

ゴフッ――俺がおめおめとあいつらの武器として扱われるのはゴメンだ、ほかの連中に伝えろ、俺は戦って死んだとな!

待ってくれ……!

……

お前……どうして……自殺は戦士の最期には相応しないって言うのに……

――出てこい!

出てこいって言ってるんだよ――!
岩々が一人のサルカズの怒りに呼応していた、巨像はまるで死者への墓標のように高く聳え立っていた。
林の間を風が音を立ててすり抜ける。
遥か遠方に、いくつかの人影が見えた。あるいは今でも風に揺れて折れそうな木の枝にすぎないのかもしれない。
巨像は瞬く間にそこへ駆け抜けていった。

……

…………
(アーツでは破壊する音)
ボブ、長々な文で申し訳ない。
ぼくたちはちょうどリターニアを出発した、カズデルに帰るつもりだ。
帰路は遠い、数々の危険に遭うかもしれない、しばらくは、トランスポーターにこの手紙を渡せないかもしれない。
もしぼくたちが無事カズデルに辿りついて、この感染者たちを安置できたときは――
――クルビアに行って君に会いに行くよ。
(サルカズ戦士が走る足音)

マドロック、無事だったか!ほかの連中は……

……

あ……

……

ちくしょう……

森を抜けるだけで、半数の人を失ってしまった……

……マドロック。

反撃は可能か?

……

俺たちの隊の中には……一般人が大勢いるんだ。反撃はできない……
(リターニアの感染者が歩いてくる足音)

……マドロック、ちょっといいか?

ん……なんだ?

あの追っ手に、たぶん……たぶんだが見覚えがある。

あいつら、あいつらのアーツは……感染者の命を弄ぶアーツだ……

ああいうものは……もう存在しないはずなんだ……だがそれに関連する研究を行っている貴族も多くいる。

あいつらは塔の侍従か、アーツの研究者の可能性が高い……あいつらは、あいつらは……

……「騎士」ではないのなら、最悪な状況にならずに済む。

怖がるな……少なくとも俺たちはしばらくの間……あいつらから逃げ出すことができたんだ。
カズデルに帰る道は、果てしなく長い。
故郷の風景を忘れてしまうほどに。
カズデルは確かに荒廃とした土地だ、でも流れ着いた者たちがかつての戦争の廃墟に繁栄とは言い難いがそこそこ栄えている町を建てたんだ。
サルカズに煌めき輝く城を持つことは許されない。でもただぼくは静かで、長い戦いから息つぎできるような足休めの地が欲しいだけだ。

この山を越えれば、カズデルの勢力範囲内に入るはずだ……

山頂から大橋が見えて、川を越えて……北に100km進めば、異民族が集まってできた村があるはずだ。

……そこが俺たちの目的地なのか?

ああ……

ぼくはかつて……あそこで暮らしていたからね。

マドロック、ルートの確認が完了、追っ手の痕跡の発見はなし。

よし……

……

行こう、暗くなる前に川を越えて野営地を見つけないと。
(隊が歩き出す足音)

……マドロック!

傭兵が二十数人あいつらに襲われたんだ、それなのに俺たちは敵の顔すら分かっていないんだぞ!

……だからこそそいつらと交戦してはだめなんだ、危険すぎる……同胞たちを全員道ずれにするつもりか?

す、すまねぇ……俺たちが足手まといで……

違う……俺が言いたいのは……クソッ。

進もう、振り返らずに。

俺が最後尾に行く。

……

マドロック?

んあ……すまない、眠ってしまった……

疲労が溜まってるんだ。

敵の襲撃に遭ってから、お前はアーツの使用を止めなかったからな。

問題ない。

はぁ、誰もお前を止められねぇことぐらい、分かってる。

……なぁ、俺最近は目に見えるリターニア人と遊撃した日が懐かしく思い始めたんだ。

憲兵隊、武装警察、民兵、それに術師団……

俺たちは出来る限り正面衝突を避けた……あいつらだって玉石倶に焚くようなリスクを冒してまで俺たちと交戦したくなかったはずだ。

だが先月から、状況が変わった。

……マドロック、何笑ってるんだ、ちょっと怖いぞ。

……正体が分からない術師、恐ろしいアーツ、まったくそれに対抗できない俺たち、恐怖を感じても恥ずかしがることはない。

そうだな、お前の言う通りだ、ああ。

……もし、もしもの話だが、もしあいつらが実はまだ俺たちの後ろをついてきていたとしたら……もしあの橋の向こうにいたとしたら、どうする?

……

俺たちは迎え撃つべきなのか?それとも――

術師のほとんどは脆弱だ、それに数の利はぼくたちにある、あいつらもそれを分かっている……あいつらのアーツは確かに恐ろしく、強大だ……

だがいくら強大であろうと術師が人なのは変わらない、そんなにおびえる必要はない。

森の中で俺たちの行軍についてきて、一か月だ、あいつらの野営地も、補給の車隊も、集団行動の痕跡も見つからなかった……

ただ次々とはぐれた小隊からの連絡が途絶えるだけだった。

あいつらは感染者をアーツの媒体にしている……理論上は可能だろう、だが倫理上は、いや、たとえアーツの難易度から考慮してもあまりにも……

あっ、そうか……あいつらは実験をしてるんだ。

あ?

俺たちは実験の材料なんだ、尽きることなく、使い果たすことのない材料なんだ。

あいつらにとって俺たちは所詮……そういうものでしかないんだ。

……じゃああいつらは一体なんなんだ?

あいつらは……

ここを抜ければ、盆地にある村が見えてくるはずだ。

これが最後の段落だ……あいつらは……

……

斥候が戻ってくるのを待とう……先にあの村の状況を確認しないと。

今は、今後の生活を……想像してみるのもいいかもな。

今後の生活か?俺たちの、この逃亡がやっと終わるのか……?

……俺たちはやっとこの鎧を脱ぎ捨てることができるのか?

どうやって生活すればいいんだろう……

マドロック?どこに行くんだ?
(マドロックが歩き出す足音)

あー……ちょっと丘の上を見てくる。

わかった、通信はそのままにしてくれ、いつでも出発するから。

ああ。
リターニアを出る前、ずっと迷っていたんだ。
カズデルに帰るのは本当に正しいのか?本当に順風満帆に新しい生活を送れるのか?
リターニアでは多くのことを学んだ。
ある時、運命なんてのはただの言い訳にしかならないんだ。あらゆる変えられない暮らしの軌跡が辿った結末にすぎないんだと。
俺はただ生きていきたい……みんなと一緒に生きたいだけなんだ。

カズデルの村が……前よりもずっと栄えている。

炊事の煙、トラック、マーケットまである。

久しぶりに見たな――ん?
でもそうだとしても――
――それから逃げられない時もある。

これは……?

……白骨?
(通信音)

マドロック。

なんだ?

また霧が起こった……林の朝霧なのかどうかは分からない、だが……

だがみんながまたパニックになってる、お前にあいつらの情緒を抑えてほしいんだ。

あぁ――

そうだな、ここからも村が見えなくなった……霧が出たんだな。

先遣隊を待とう、みんなをここに集めてくれ。
(通信終了音)

みんな揃ってる。

……頼みがある。

これは……?白骨?サルカズの遺体か?

遺骨が小さい……まだ子供だったんだろう。

ここに、錆びた刀が折れてる、おそらくこの子は戦って死んだんだろう。

……

ああ……とにかく、この子を弔いたい。

でも、お前のアーツを使えば……

俺は……自分の手で埋めてあげたいんだ。

手を貸してくれ。

ああ、わかった……

みんな、この先にぼくたちの新たな暮らしが待っている。

ぼくたちは戻れてこれたんだ。

多くを犠牲にしてしまった。

俺たちは逃げきれたのだろうか?

……分からない。

村の様子は?

繁盛している。

カプリーニと、サーミ人も少なくない。

マーケットもある。売りの地盤もあった。管理してるのは老いたサルカズだ。昔は傭兵だったらしい、たぶん「話が合う」。

そうか……よかった。

村からの距離も短い、この距離なら問題はなさそうだ……

さあ、お前たちは新たな暮らしを求めに行け。

……えっ、マドロック?じゃあお前たちはどうするんだ?

……ここに残るよ、けじめをつけないな

あ゛~……やっと傭兵らしい仕事ができる。

待ってくれ……!それってつまり……

行け。

振り返るなよ。

お前たちは、お前たちは俺たちを連れてやっと故郷に戻れたんだぞ、なんでこんな時になっても死にに行くんだよ……!

……こいつの言う通りだ、俺はただあいつらの仇を討ちたいってだけだ。お前はまだ若い、帰るなら今の内だぞ。

あ?逃げろって言うのか?俺がもし一回でも振り向いたら、俺の頭をもぎ取ってボールにしてお前にやるよ。

だが俺たちは――

……俺たちは振り返ってはだめなんだ、帰りたい人は、今の内に。

恥じることはないし、自分を責めなくてもいい……俺たちがこの橋を守るから。

……もしかしたら、全部幻だったのかもしれないし、あいつらも諦めたのかもしれない、それだったらあとでまた村で会おう。

……

戦士たち、列を整えよ、進め。

大橋を死守せよ。
俺たちは何を以て安心して何事もなくあの苦難な運命から逃れられると言うのか?
俺たちにそんな資格があるのか?俺たちにできるのか?
答えから誰も逃れられないんだ。最後は結局武器を握るよう、過去の全てに立ち向かうように迫られるんだ。

……何人残ったんだ?

自分で振り向いて見ればいいだろ?

俺……やっぱり少し心配だな……

はぁ……お前ってやつは……じゃあほかのやつに頼むか、おーい、お前ちょっと後ろの人数を教えてくれ。

からかってるのか?今振り向いたらマジで頭をもぎ取らないといけないだろ?

……ま、動きの音を聞けばわかるんだけどな、数人離脱しただけだ。

……ありがとう。

本当に……ありがとう。

霧がどんどん濃くなってきたな……隊長、まだ見張っておきます?

あの長帽子を被った術師は本当に気持ちが悪いぜ……あいつらの連れてる感染者の奴隷が……あいつらのアーツロッドだなんて。

……あっちのレユニオンも最後に賭けに出るようだし、どうすればいいんだ?

・双子の女皇が践祚し、巫王は十も崩御されたとは――
・リターニアに痴人あり、巫王の遺毒を未だに研鑽していたとは。

あー……隊長、普段から何言ってんのかさっぱりわかんねぇんだ、もう少し簡単に話してくれませんかね?

ちょっと待って下さいよ、隊長、どこに行くんです

人助け。

うわぁ、急にすげー簡単になったな……でも、レユニオンを助けるんです?

・命からがら感染者を守るサルカズたちしか目に入ってない。
・腐敗した貴族の麾下と、生命を冒涜してる術師たちもな。

あなたが言ってるのはどれもとても強い連中じゃないですか!?せめて隊員たちと合流してからでも――

奴らは技芸に眷顧されし騎士などではない、巫術を弄ぶ道化にすぎん。

ロドスは感染者の命の冒涜を決して許してはならない。

――誰か来る。

戦闘準備!

――待て!
(マドロックが石像を召喚する音)

えっ?
(マドロックの石像がアーツで破壊される音)

お、おい、あいつ……何をしたんだ?

あいつ手を置いただけで……マドロックの巨像が……?

……手を出すな、後退しろ!

あいつは、あいつはサルカズだ……!それも……!

我に敵意は無い。

霧が……晴れた……

――お前リターニア人じゃないな、すごく奇妙な感覚だ……しかもあまりにも若い……

一体何者だ?

Logosと呼んでくれ。
ボブ、元気にしているか?
この手紙は、俺の新しい雇い主に頼んで君に送ったんだ。返事をもらう前に手紙を連続で二通も送ってしまって、混乱させてしまっただろうか?
実を言うと、前の手紙で話した人は、たぶんもう君と再会できてると思う。
でも悲しむ必要はない、彼らは無辜な感染者を守るために戦ったんだ、サルカズ傭兵として、これほど誇らしい死に方をしたなんてきっと彼らは思ってもいないだろうな。
死を美醜で定義するのは間違っていると思う、でも生き残った人にはそれを定める権利があるんだ、彼らの死はとても光栄に満ちていた。
今俺たちはカズデルにはいない。ちょっとした理由で、俺たちはゴールを目前にして引き返すことを選んだんだ。
俺の優柔不断で多くの同胞を死なせてしまったのかもしれない、あるいは彼らの死が俺に運命とはこれほど姿形を持たず、逃げ場などどこにないことを教えてくれたのかもしれない。
だから俺は抗うことにした、この大地のすべての不公平のために抗うのかもしれないし、友人たちがこの先も生きていけるよう抗うのかもしれない。
まだはっきりと分かっていないが、俺たちは前に進み続けなければ、俺は自分が犯した罪を背負えないし、多くの人を死なせずに生きていけるようには出来ないから。
そうだ。グラニという女の子を通じて、君のことを少し聞いたよ。
俺は君みたいに、仲間のために身を寄せれる地を探してあげることはできなかった、君には遠く及ばない、とても情けなく思うよ。
良い暮らしを願っているよ、ボブ。もしかしたらいつか……とても遠い未来になるかもしれないけど、クルビアにいる君と君の仲間たちに会いにいくよ。