クリア!
よし、警戒は任せた!
アレキサンドル、地面に倒れてる傭兵にまだ生きているのがいないか確認して!
すぐに確認しよう。
ティナ、包帯を持ってきて。人数を確認して、負傷者に応急手当をするわよ。
わかった!
死んだフリをしても無駄だ!!
待ってくれ、じゅ……銃口をこっちに向けないでくれ、何でも話すから!
ケッツ、こいつを縛り上げろ。
わかった。
先生は?ミアーロ医師は!
ここにいます!
……ゲホッ……
感染者の少年が地面で横になっていた、彼が咳をする度に、鮮血が全身にある大量の傷口から滲み出た。彼の見渡す限りある露になった皮膚はすべて細かな源石結晶によって覆われていた、至近距離から源石の爆発をダイレクトで受けたことによるものだった。
強烈な衝撃波も、身体を四分五裂するほどの爆風もなかった。しかし源石の呪いはその刺激によりさらに活性化して、彼の若い身体を蝕んでいった。
ティナ!包帯!はやく!
(タチャンカが駆け寄る足音)
気をしっかり!坊主、目を閉じるんじゃないぞ!
どうして……一体何が起こったの?
アーツの強行使用……源石の感染もどんどん拡散している……
なんとかならないのロドス?こういうのは一番得意なんでしょ?
失血、火傷、鉱石病による激しい発作、これではロドス本艦に連れてっても……
……ゲホッ……
しっかりしろ、坊主。
……
……頑張れ、ほかの国々を渡り歩きたいんだろ?お前が夢見ているクルビアのことを考えるんだ。
……だから踏ん張れ!
ゴホッゴホッ……ゲホッ……
……ゲホッ……
……
……先生……
……逝ってしまわれた。
……申し訳ありませんでした、私がもっとしっかりと……
いいえ……あなたのせいじゃないわ。
……
……違う……俺は関係ねぇ、ここを仕切ってたのは俺じゃねぇんだ!
※ロシア語スラング※、生きて帰れると思うなよ。
……俺はただ……やめ……
殺してやる、※ロシア語スラング※、ぶっ殺してやる。
やめてくれッ!殺さないでくれッ!やったのは俺じゃねぇ!やめてくれッ!
(打撃音)
アレキサンドル!やめろ!落ち着け!
あの衛兵隊長はどこに行ったんでしょうか?あの領主の女性は?
彼女なら逃げていった人たちを追いかけて行きました、レンジャーさんが一緒についていってるので、心配はいりません。
待って……先生の身体の結晶が……発光している?
これは!?
早すぎない?一体どうして?
!!
そんなことはいい!はやく部屋を探して!
何を慌ててるの?
説明ならあとよ!とにかく急いで!
布類を探してください!カーテン、ベッドシーツ、何でもいいです!
先生をあそこの小屋の中に!はやく!
何事だ?
先生がどうかしたの?どうして……
こ、コーエンさん、どうか落ち着てくださいね、フランカがすでに先生を処理して――
処理?
処理って何よ?
見たことないんですか?とにかく説明ならあとで――
ドアも窓も全部塞いじゃって!どんな隙間も残さないように!
(フランカが走り去る足音)
煙突!煙突も塞いでください!それと通気口も!
(シュヴァルツが走り去る足音)
……
これは……一体何をしているの?
さあ?先生の遺体が……どうかしたのか?
見に行くな。
どうして?
見に行かないほうがいい……
上は塞ぎました!
ドアも窓も塞いだわ!これで大丈夫よ。
待って、小屋の中が光りだした?窓も発光している?
コーエンさん!近づいちゃダメです!
それとあまり見ないほうが……
だから一体何が起こってるのよ?
なんで先生を……
……
……
え……