試合が進むにつれ、先頭のチームはすでにサイクリング区域のチェックポイントを通過した、そして時同じくして、なにやら試合に変化が起こったようだ!
第一ラウンドで大いに盛り上げてくれたチームLUNG wRAThだが、サイクリングのチェックポイントを通過しロードバイクに切り替えたあと、すぐさま大勢のチームのおもてなしを受けた。
しかも、相手側は今回なにやら策略を変えてるらしい。
ミス・カンデラに、ご解説を!
見てお分かりの通り、ほかチームはみんなが一斉にかかっても相手にならないと理解してますので、彼女たちを倒すのではなく、足止めすることを選びました。
ランニング区域ではあの二人に簡単に近づかれてしまいますが、ここサイクリング区域では、ロードバイクに乗ってる以上身動きも取りづらい。
なので彼らはサイクリング区域で仕掛けることにしたんです。
効果テキメン、と言わざるを得ませんね。
確かにそうですね、みんなチームLUNG wRAThのすぐ後ろにびっしりとくっ付いている、攻めることはせず、色んないやらしい方法を使って、チームLUNG wRAThの足取りを引っ張っている。
ご覧の通り、チームLUNG wRAThはすでに先頭から大きく突き放されている!
バイクに乗っては身動きができない、しかしバイクを降りると失格になってしまう!チームLUNG wRATh、試合開始以来最大の危機に直面だ!
彼らの目的は私たちを倒すのではなく、引き留めるつもりね。
どうしましょう、お二人さん、サイクリングでの戦いは困難を極めます、このままじゃ完璧に抑えられちゃいますよ。
(小声)どうやら、近道に行かせようとしてる連中がいるみたいよ。
(小声)わかってる。
(小声)乗っかってみるか?
(小声)フッ。
自分たちを阻むほかチームを振り解くべく、チームLUNG wRAThは近道を行くことを選んだ!
しかし、ちょうどほかステージで見たように、巷で選手たちを待ちかませているのは、この街の精鋭部隊!
みんなのためにほかチームの実況にも移りたいところけど、チームLUNG wRAThがあまりにも注目を引いてどうにもならない!
チームLUNG wRAThのこの行動は自爆行為になるか、はたまた九死に一生を得るのか、見届けよう!
お二人さん、こっちです!すごく見つかりにくい路地を見つけました、ここなら人も……
気を付けて。
(剣が矢を弾く音)
エルネストが振り向いたその瞬間、一本の矢が街角から目掛けてきたが、ユーシャの手刀によって阻まれた。
……
……
お二人さん、ここは俺に任せて、先に行ってください!
そう言ってエルネストはとあるキーをチェンに渡した。
(小声)このキーは持っててください。
(小声)あそこに俺が経営してる武器ショップがあるので、行ったら分かると思います。
(小声)店の地下に裏口があって、そこを出たら地下通路に繋がっています、そこを行ったほうが早いです。
(小声)俺はここでこいつを足止めしておきますから、はやく行ってください。
……一人で大丈夫か?
一人でもゴールインしたら勝ちなんですから、お二人とも、行ってください!
わかったわ。
まずはここを突破するぞ。