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【明日方舟】10章 破砕日輪 10-10「往日の影」行動前 翻訳

ハイディ
ハイディ

はやく、皆さんこちらです!爆発音と光ってる方向に向かってください、土煙に気を付けて!

ロンディニウム市民
ロンディニウム市民

ま、魔族……!

W
W

あら、なにかしらそれ?撹拌機とか?

W
W

そんな幼稚な工具でサルカズの傭兵に傷をつけられるとでも思ってるのかしら……ロンディニウムの子ネコちゃん?

ロンディニウム市民
ロンディニウム市民

こ、来ないで!

ハイディ
ハイディ

……大丈夫です。さあこちらへ、私の後ろに。

ハイディ
ハイディ

こちらの傭兵さんは……悪い人に見えますけど、今は私たちの味方ですよ。

W
W

味方ぁ?あんた少しは疑って警戒しといたほうがいいわよ。

ハイディ
ハイディ

Wさん……もし私から情報を得ようとお考えなら、もっと協力的な姿勢を見せたほうがいいと思います。

W
W

なんであんたまで脅し文句をそんなクネクネと遠回しに言うのよ。

W
W

チッ、は~あ……あんたまさか、ケルシーの隠し子とかじゃないでしょうね?

ハイディ
ハイディ

な、何を言って……

W
W

いや、よくよく見たら全然似てないわ。それもそっか、あんな薄情な女が子供を拵えられるはずがないもの。

W
W

もうこの話はやめよやめ、あんたらみたいな人はホント好きになれないわ。

ハイディ
ハイディ

それはよかったです、私も今晩これ以上友だちを作るつもりはなかったので。

W
W

そんな心配しないで、あたしずっとここに居るつもりはないから。ほかの傭兵からしたら自分のクビがどれだけの値段がついてるのか知っているもの、慈善事業なんかするつもりはさらさらないわ。

(Wが爆弾を起爆させる)

W
W

よし、これで一丁上がりっと。

ハイディ
ハイディ

爆弾……やはりまだあちこちに爆弾を仕掛けていたのですね。もしかして……ほかの入口から繋がってる道に穴を開けてるのですか?

ハイディ
ハイディ

仲間はどうしたのですか?今も団地の奥でほかのサルカズ兵たちと交戦してるんじゃ?

W
W

そんなに気になる?

ハイディ
ハイディ

……

W
W

説明ってね、すごく面倒なの、だから結論だけ教えてあげる。

W
W

――みんな死んだわよ。

ハイディ
ハイディ

……死んだ?

W
W

あんたを連れ出すのがどれだけ大変だったか理解してるのかしら?言っておくけどねトランスポーターさん、あたしがこの数か月の間に苦労してロンディニウムから集めた人員は、みーんなこのクソ工場の中で散っていったわよ。

W
W

だからね……できればこれ以上損させないでほしいの。これで満足?もう行っていいかしら?

ハイディ
ハイディ

もう一度人数を確認させてください……

ハイディ
ハイディ

よし、南の工場にいる人たちは全員いますね。

W
W

あたしから言わせれば、人数がちょっと多すぎるわ。あたしが受けた任務じゃターゲットはあんた一人だけなんだけど。報酬は倍貰うって、あんたからもケルシーに言っておいて。

W
W

さてウサギちゃん、あんたはそのフルフェイスの化け物を見失わないようにしててね、そろそろ――ちょっと、何ボケっとしてんのよ。

アーミヤ
アーミヤ

……

アーミヤ
アーミヤ

Wさん、目の前にある道もあなたが吹き飛ばしたのですか?

W
W

フッ、違うとでも?追っ手に道を残すなんてド三流のやり方よ?

アーミヤ
アーミヤ

でも、フェストさんの小隊がさっき脱出したばかりなんじゃ……

ドクター
ドクター

彼らなら救助に向かったよ。

ドクター
ドクター

クロージャ、彼らに繋げてくれ。

W
W

……いい歳した大人なのに、なにあちこち行ってんのよ。

ホルン
ホルン

ブレイク、前方の状況は?

ヴィクトリア兵
ヴィクトリア兵

オールクリア、全員倒れています。

ホルン
ホルン

了解。進みましょう。

ヴィクトリア兵
ヴィクトリア兵

ホルンさん、左ッ!

???
サルカズ兵

だ……ダブリンめ……殺してやるぅ!

(ホルンがサルカズ兵にクロスボウを撃ちサルカズ兵が倒れる)

ホルン
ホルン

ごめんなさいね、あなたを殺すのがダブリンじゃなくて。

ヴィクトリア兵
ヴィクトリア兵

……またですか?サルカズ兵たちが尽く倒れてるなんて、一体この道はどうなっているんだ?

ホルン
ホルン

今のところ二十六人倒れてたわね。

ヴィクトリア兵
ヴィクトリア兵

ダブリンの仕業でしょうか?

ホルン
ホルン

そうかもしれないわ。

ヴィクトリア兵
ヴィクトリア兵

ホルンさん、なんて言えばいいか分かりませんが、でも……

ホルン
ホルン

……ダブリンのおかげで手間が省けた、そう言いたいんでしょ。

ホルン
ホルン

それを認めるのは別に恥でもないわよ。ブレイク、あなたはかなりの間私と一緒にサディオン区で隠れてきたでしょ?生き残りたいのなら、使えるものはすべて使いなさい。

ホルン
ホルン

ついて来て、次は左にあるこの扉よ。

ホルン
ホルン

――準備はいい?

ヴィクトリア兵
ヴィクトリア兵

――

(鉄の扉が開く)

ヴィクトリア兵
ヴィクトリア兵

誰もいません、ホルンさん。

ホルン
ホルン

わかった。じゃあ次は右に行くわよ。

ホルン
ホルン

ロッベン、曲がり角を警戒しておいて。敵がひょっこり角から現れるサプライズは受けるもんじゃないよ。

ヴィクトリア兵
ロッベン

了解。

ホルン
ホルン

よし、開けて!

(鉄の扉が開く)

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

ゴホッ……ゴホゴホッ……来るな、魔族め!俺たちは……俺たちは絶対に何も言わないからな!

ホルン
ホルン

……見つけたわ。

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

あ……あんたは……

ホルン
ホルン

あなたの同胞よ。

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

夢じゃ、ないよな……はは……戦いの騒ぎが聞こえたし、アーツの光も見えていたから……てっきり魔族どもがまた新しい痛めつけ方を思いついたのかと思ったよ……

ホルン
ホルン

辛い目に遭わせてしまったわね。

ホルン
ホルン

立てるかしら、兵士?

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

兵士……そうやって俺たちを呼ぶのも久しぶりに聞くな。

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

あんたは長官の類なのか?何しにきた?今更どのツラ下げてここにいるんだ――

ホルン
ホルン

――

ヴィクトリア兵
ロッベン

どうしたんだお前?私たちはお前たちを助けにきたんだぞ!

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

助けに来た?俺たちを助けて何をするつもりだ?もう一度俺たちを騙して、あんたらと異種族の連中が画策した陰謀の中で殺すつもりなんだろ?

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

思い通りにはさせないぞ、このクソ“長官”が!それで死ぬぐらいならこの拷問室の中で死んでやる!

ホルン
ホルン

……わかった。

ホルン
ホルン

ロッベン、ボウガンを構えなさい。

ヴィクトリア兵
ロッベン

……ホルンさん?何を言って……

ホルン
ホルン

私だってここで弾薬を消費したくはないわ。今はどんな物資でも貴重だからね、あなたも理解してるでしょ。

ホルン
ホルン

けど……彼らは同胞、かつてヴィクトリアのために忠義を尽くしてくれた兵士たちよ。

ホルン
ホルン

ここで死ぬのが彼らの最後の願いなら、私たちの弾薬で介錯してあげましょ。

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

……

ホルン
ホルン

……

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

本当に俺を殺してくれるのか?

ホルン
ホルン

……ええ。

ホルン
ホルン

けどこんな陰鬱な独房の中で死ねば、あなたは永遠にロンディニウムから忘れ去られることになる。

[

ホルン
ホルン

そしていつしか、この古い独房すらも人々の記憶から消えてしまい、腐った土があなたの白骨までをも隠してしまうでしょうね。

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

……

ホルン
ホルン

ただし、あなたには私からこのボウガンを手に取って、別のことをするという選択肢がある。

ホルン
ホルン

これを持って、私たちと一緒にここから出るという選択肢が。

ホルン
ホルン

無論、さっき言った願いもすぐに叶えられるわ、敵の砲火によってね。

ホルン
ホルン

死ぬ直前、最後に夜空を一目見みたり、錆やオイルの匂いに満ちた空気を一口ぐらい吸うこともできるでしょう――

ホルン
ホルン

そして自分と同じくこの空気を吸ってる、生き残ってほしい人たちのことをあなたは思い返すかもしれない。

ホルン
ホルン

彼らならあなたの犠牲を憶えておいてくれるはずよ。私がそれを保証する、私の命に代えてね。

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

……

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

あいつら……そうだよな……もしかしたら、あいつらはまだ生きてるかもしれない……

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

俺は……

ホルン
ホルン

考えは変わった?これ以上迷ってる時間なんてないわよ。

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

……

捕虜になった兵士
捕虜になった兵士

武器をくれ、一緒に行く。

ホルン
ホルン

ほかの人たちは?あなたたちはどうなの?

(ブレイクが負傷兵達を連れてくる)

ホルン
ホルン

そう。ブレイク、あなたの小隊の人数が増えたわね……七人、いや、九人ほど。

ホルン
ホルン

では兵士たち、ここを出る前に、あなたたちの名前を教えてちょうだい。

アーミヤ
アーミヤ

クロージャさん、自救軍の小隊と連絡が取れましたか?

???
ドローン

ちょっと待って~……このドローン再起動したばっかりだからね……ああもう、全然構造が違うから手間がかかるよ!

アーミヤ
アーミヤ

……今私たちはとても危険な状況にいます。

アーミヤ
アーミヤ

ハイディさん、先にほかの一般人を連れて脱出してください、自救軍の三部隊が外で迎え……

(爆発音)

アーミヤ
アーミヤ

Wさん!?

W
W

ちょっと、あたしが残した地雷たちが全部起爆させられたわ!大勢の敵があたしたちを追いかけてるってことよ、分かる!?

W
W

ホンットにもう……これ以上あたしの爆弾たちを無駄にしないでほしいわ、ウチの連中のせいでかなりの数が消耗させられたっていうのに――

ドクター
ドクター

・あと五分だ。
・これ以上は待っていられない。

アーミヤ
アーミヤ

ええ、長くてもあと五分です。

アーミヤ
アーミヤ

クロージャさん、なるべく早くフェストさんに繋いでください。五分以内に戻ってくるようにと。

アーミヤ
アーミヤ

ドクター、私たちも攻勢に転じましょう。

フェスト
フェスト

なあビル、正直に言えよ、お前……なんか重く、なったんじゃないのか?全然、引きずって、られねえぞ……

戦士のビル
戦士のビル

ハァハァ……はは……じゃあ、これでどうだ?

フェスト
フェスト

うおっ、少しは軽くなった。

フェスト
フェスト

どういった手品を使ってやがんだ~?

戦士のビル
戦士のビル

なに言ってんだ、俺はただ……姿勢を換えただけ……ゴホゴホッゴホッ……

フェスト
フェスト

いやいい!いいから!姿勢を変えないでくれ、それで傷が悪くなったら本末転倒だ!

フェスト
フェスト

お前を見つけた時はあんなに血を流してたからよ、それでお前が……

戦士のビル
戦士のビル

……俺が死ぬんじゃないかってか?

戦士のビル
戦士のビル

ハァ……ハァ……あの魔族共に、そんな度胸はないさ!せめて俺のためにマ……マッサー……痛ッ……痛てててて……

フェスト
フェスト

もういい、休んでくれ、喋らなくていい。

フェスト
フェスト

ロックロック、脱出経路は見つかったか?室内の構造が複雑すぎて目が回っちまうよ、絶対サルカズたちに改造されたに違いねぇ。

ロックロック
ロックロック

つい数分前に、交戦してる音が聞こえたよ、隊長。

ロックロック
ロックロック

だからきっと出口もこの近くにあるはず……

戦士のビル
戦士のビル

うぅむ……

フェスト
フェスト

やっぱいいやビル、なんか喋ってくれ。そのままぽっくり永眠しちまうほうが怖いぜ。

フェスト
フェスト

前回の勝ち戦で、お前オレに奨励を求めてきたんだが、それがなんだったか憶えているか?

戦士のビル
戦士のビル

えーっと……フルーツの缶詰だったか?

フェスト
フェスト

んなわけねえだろ、ハガネガニのロボットが欲しいって言ったんだよ!金融街に住んでる姪っ子に送りたいってな!

戦士のビル
戦士のビル

あーそうそうそれだ、いや~空腹で忘れてしまったよ……いい記憶力をしてるじゃないか。

フェスト
フェスト

記憶力ってお前なぁ……言っとくがあの後オレは任務に出る以外は何日も寝ずに、お前のためにそのロボットを作ってやってたんだからな!

フェスト
フェスト

もうすぐ完成するんだから、ここでくたばったら承知しねえぞ、帰ったらとっとと持っていきやがれ!

戦士のビル
戦士のビル

ゴホッ……わかった、ありがとよ、隊長。

ロックロック
ロックロック

足音!

ロックロック
ロックロック

まずいよ隊長、サルカズだ――!

サルカズの戦士
サルカズの戦士

どこに行きやがった?

サルカズの戦士
サルカズの戦士

見ろ、地面に血痕が残ってる。そう遠くには行ってないはずだ、追うぞ!

ロックロック
ロックロック

はやくここから脱出しないと。

フェスト
フェスト

ッ……

ロックロック
ロックロック

隊長、アタシもビルを支えてあげるよ。

戦士のビル
戦士のビル

お前ら二人に支えられないと歩けないたぁ、情けない限りだぜ……

ロックロック
ロックロック

そんなこと言わないで。言ってたじゃん、アタシたちは家族だって。家族なら助け合うのは当たり前でしょ。

自救軍の戦士
自救軍の戦士

隊長!あいつらが追ってきました!

フェスト
フェスト

もう少しだけ持ち堪えてくれジョニー!ガビー、お前に渡した手榴弾はまだ持ってるよな?よく狙ってから投げてくれ、援護が必要だ――

(手榴弾を装填する音)

自救軍の戦士
自救軍の戦士

了解!

(爆発音)

フェスト
フェスト

ロックロック、このままロック17号で前の道を探ってくれ、オレたちが逃げ切れるかどうかは全部そいつに……

???
ロック17号

右に曲がって、はやく!

フェスト
フェスト

わかった、右だな!

フェスト
フェスト

ちょっと待て……今誰が喋ってたんだ?ロック17号なのか?お前……まさか生きてるとか……

???
ロック17号

……エンジニアにしては低レベルなジョークだね?

???
ロック17号

こっちはこのドローンのシステムにハッキングするのに超~~~苦労したんだからね!……あっ、でも誤解しないでロックロックさん、なにも弄っちゃいないから、このシステムの作りが単純すぎるのがいけないんだよ。

フェスト
フェスト

……

ロックロック
ロックロック

……もしかして、クロージャさん?

???
ロック17号

ピンポ~ン、クロージャで~す!まあキミのドローンにアタシの音声素材を入れる時間なんかなかったから、電子部品で発声を誤魔化してるだけなんだけどね……はぁ、だからそんなにかわいい声してないっしょ?

ロックロック
ロックロック

ううん……結構似てるよ。

ロックロック
ロックロック

それで、これからどこを進めばいいの?

???
ロック17号

左に……いや違う違う、左にはサルカズがいるんだった、あっ、敵のサルカズってことね!だからはやく後退――

ロックロック
ロックロック

後ろのほうがもっと敵が多いよ。

???
ロック17号

う~ん……そうだねぇ……

???
ロック17号

そうだ、じゃあ上に上がろう、上だ上だ!

ロックロック
ロックロック

えっ、上?

???
ロック17号

ほら、キミたちってあの飛べる装備を持ってるじゃん?そうそう、ジップラインだ!ちょうど今キミたちの真上に人ひとりが通れるぐらいの通気口があるから、そこから――

フェスト
フェスト

……そこを通らなきゃならないのか?

フェスト
フェスト

クロージャ、こっちには重傷者がいるんだ、もしミスでも起こしちまったら、それこそこっちは全滅だぞ。

???
ロック17号

う~ん、そうだなぁ……じゃあロックロックさん、ちょっとこのドローンの操作を任せてもいいかな?

ロックロック
ロックロック

わかった。

ロックロック
ロックロック

それで、アタシは何をすればいいの?

フェスト
フェスト

おいロックロック……本当に通気口を通る気か?

ロックロック
ロックロック

じゃあこれ以外にもっといい方法があれば教えてもらえるかな、隊長?

フェスト
フェスト

……

自救軍の戦士
自救軍の戦士

隊長!連中がもうすぐこっちに来ちまいますよ!部隊長らしきサルカズも見えています!

(手榴弾を装填する音)

フェスト
フェスト

チッ、クロージャ、ロックロック、はやく通気口を開けてくれ!

???
ロック17号

了解!ロックロックさん、狙って狙って!

ロックロック
ロックロック

ロック17号――!

(ドローンがアーツを放つ)

フェスト
フェスト

どうだ?こじ開けられたか?

ロックロック
ロックロック

あともうちょい。

フェスト
フェスト

もういっちょだ!

ロックロック
ロックロック

ロック……

(斬撃音)

ロックロック
ロックロック

ドローンが落された!そんな……こんなに距離が開いてるのに、斬撃が届くなんて……

ヘドリー
???

今頃になって逃げ道の確保か?遅すぎるぞ。

自救軍の戦士
自救軍の戦士

隊長、ここは俺に任せてはやく――

ヘドリー
???

蛮勇は戦場じゃなんの役にも立たないぞ。

(???が自救軍の戦士を切り伏せる)

フェスト
フェスト

ジョニー!!!

フェスト
フェスト

ロックロック、はやく通気口を――!

ロックロック
ロックロック

も……もうこじ開ける方法が……

自救軍の戦士
自救軍の戦士

隊長、俺がなんとかします、ここにまだ二発の手榴弾がありますから、これならいくら頑丈な身体を持ったサルカズだろうと……

(???が手榴弾を真っ二つにする)

自救軍の戦士
自救軍の戦士

なっ、手榴弾が……真っ二つにされちまっただと?しかも起爆せずに……

自救軍の戦士
自救軍の戦士

隊長、ありゃただのサルカズじゃ――

(???が自救軍の戦士を切り伏せる)

フェスト
フェスト

ガビー!

ヘドリー
ヘドリー

残念だが、俺はただの平凡な傭兵にすぎないさ。

ヘドリー
ヘドリー

その程度でマンフレッド、あるいはテレシスを倒そうと……本気で思っているのか?

ヘドリー
ヘドリー

足元にも遠く及ばんな。

フェスト
フェスト

サルカズてめぇ……手榴弾の二発が最後の手段だとでも思ってんのか?

(ヘドリーが手榴弾を真っ二つにする)

ヘドリー
ヘドリー

俺から見ればあれは煙を吐くだけの小道具に過ぎない、手榴弾なんて名ばかりなものだ。

ヘドリー
ヘドリー

サルカズの身体を粉々にするような爆弾なら、そんなかわいい形はしていないぞ。

フェスト
フェスト

……

???
ロック17号

フェスト、ロックロック、聞こえてる?ドローンを調整し直したから……チャンスはこれで最後だよ!しっかり掴まっててね、頼んだよ!

フェスト
フェスト

ロックロック――!

ロックロック
ロックロック

――

(ドローンが通気口をこじ開ける)

ロックロック
ロックロック

成功だ!隊長、上がれるよ!

フェスト
フェスト

お前から上がれ!

ロックロック
ロックロック

ダメ、ビルを連れてるのはキミなんだから、キミから先に上がって――

フェスト
フェスト

……わかった!

(フェストが上に上がる)

ロックロック
ロックロック

サルカズ、これ以上追わせはしないよ!

ロックロック
ロックロック

アタシはアタシの家族を守る、これ以上……好き勝手に彼らを傷つけさせたりはしない!

ロックロック
ロックロック

ロック17号!

(ドローンが自爆する)

ヘドリー
ヘドリー

ドローンが自爆した?

ヘドリー
ヘドリー

だとしても……威力不足だな。

ロックロック
ロックロック

隊長……はやく……逃げて……

ヘドリー
ヘドリー

教えてくれフェリーン、一人の戦友を救うために、二人……あるいはそれ以上の戦友たちの命を天秤にかけることは、本当に割に合ってると言えるか?

ヘドリー
ヘドリー

そいつらは死の直前、全員が隊長の名を呼んでいた。

ヘドリー
ヘドリー

お前は、そんな者たちの犠牲を背負いきれるのか?

フェスト
フェスト

……だとしてもオレは、誰ひとり死なせはしねぇ。

フェスト
フェスト

ロックロック、掴まれ!

ロックロック
ロックロック

え?

(ロックロックが上に上がる)

ヘドリー
ヘドリー

……

ヘドリー
ヘドリー

一度降りて引っ張り上げたか?賢いやり口だ、だが、まだまだ甘いな。

ヘドリー
ヘドリー

そんな小細工じゃ……いずれは戦場で死ぬことになるぞ。

ヘドリー
ヘドリー

またすぐ会うことになるさ、未熟なレジスタンスの戦士たちよ。お前たちは決して、この煉獄から生きて出られることはない。

アーミヤ
アーミヤ

クロージャさん、フェストさんたちは帰ってきましたか?

(爆発音)

W
W

――もう4分50秒経過よ。

W
W

カウントダウンでもしてあげようかしら?

アーミヤ
アーミヤ

……

アーミヤ
アーミヤ

では……

(フェスト達が駆け寄ってくる)

フェスト
フェスト

アーミヤ!!

アーミヤ
アーミヤ

間に合ったんですね!

アーミヤ
アーミヤ

えっ、フェストさん、三人だけなんですか?ほかの二名は……

ロックロック
ロックロック

……

フェスト
フェスト

……あいつらなら……もう帰ってこれないさ。

フェスト
フェスト

アーミヤ、今すぐここから離脱しよう!

フェスト
フェスト

あのサルカズが追って来たんだ、オレたちじゃ敵わねぇ、おまけにかなりの数を連れてきている、待ち伏せされたんだ!

フェスト
フェスト

クロージャのおかげでどうにか逃げられた、さもないと全滅してたぜ……

フェスト
フェスト

オレたちが仲間を助けに行くことも、お前らがここにいることも全部知っていやがった、あいつらはただ待ってただけだったんだ……こりゃ罠だぜ、はやく逃げないと間に合わなくなっちまう!

(爆発音)

W
W

チッ、それがもう間に合いそうにないわよ。

W
W

ったく、最後にして一番デカい地雷を使うハメになるなんて。

ドクター
ドクター

・また最後の一つなのか?
・これで何回目の最後だ?

W
W

うっさいわね、そうよ、爆弾はまだ残ってたの、誰かさんのために残していたのか当ててみる?遠慮はいらないわよ。

ドクター
ドクター

・もしかして緊張してるのか?
・そんなに厄介な相手なのか?

W
W

……さっきの爆発音がおかしいって思わなかったのかしら?あ~、それもそうね、だってそのマスクの下には何も入ってない空っぽだもの。

W
W

一つサルカズの怖い話をしてあげましょうか、あいつは一回もアタシのトラップを踏まなかった。踏まなかっただけでなく、爆弾の源石構造だけをご丁寧に壊していたわ。

W
W

つまりどういうことか分かる?そっ、地雷を設置するだけならまだよかったけど――

W
W

あたしの地雷を全部ダメにしたヤツは、あの憎たらしい龍女が最後だったってこと。

W
W

でもタルラがこんなところにいるわけがないわよね、違う?

W
W

ちょっとウサギちゃん、なによその顔は?あいつは今ロドスにいるんじゃ……

W
W

……は?まさかあんたたち……チッ、ドクターもケルシーも……マジで一遍死ね!

W
W

おめでとうドクター、ついさっき、あんたはあたしの吹っ飛ばしたいヤツランキングの第二位に繰り上がったわよ。

ドクター
ドクター

・嬉しくはないな。
・……
・どうも。

アーミヤ
アーミヤ

Wさん、まだ色んな情報を共有できていませんから、まずは撤退して……

W
W

……撤退?簡単に言ってくれるわね。

W
W

けどまあ、タルラが来てるわけじゃなくて助かったわ、あのドラコが吐く炎特有の自尊心の塊のような匂いを嗅がなくて済むんだもの。でも……

サルカズ傭兵
サルカズ傭兵

ここを包囲しろ!

サルカズ傭兵
サルカズ傭兵

――七番隊と八番隊、壁の向こう側に回れ!そこの道を塞ぐんだ!

(サルカズ傭兵が集まってくる)

アーミヤ
アーミヤ

……こんな短時間でこれほどの兵力を集結させたなんて……

アーミヤ
アーミヤ

しまった、ドクター、ハイディさんたちがまだ逃げきれていません!

フェスト
フェスト

すまねぇ、アーミヤ、オレたちのせいで……

アーミヤ
アーミヤ

その話は私たちが無事に脱出できた時に話しましょう。

フェスト
フェスト

……わかった。

アーミヤ
アーミヤ

ドクター、ここは私が……ってちょっと、えっ、Wさん?どうして私の腕を掴んで……

W
W

あんたは少しでも体力を残しておきなさい、ウサギちゃん。ここに残ってる人たちを見てみなさいよ、労働者、ケガ人、そして役立たず……戦力になれるヤツがどこにいるよ?

フェスト
フェスト

うっ……そりゃそうだが、オレたちも一応尽力したほうだぜ……

ロックロック
ロックロック

足は……ゴホッゴホッ……引っ張らないから。

W
W

いやいい、もう勘弁して、あんたたちまでをも連れ出していけるほど、あたしの足に肉はついていないから。その体力は逃げるために残しておきなさい。

W
W

はぁ……ホントはこういうの言いたくないのよね。全然あたしらしくないっていうか。

W
W

でも、どうしてもあのハイディには生きてもらわなきゃ困るのよ。あのクソババアのとこに連れて行ってあげる代わりに、問い質してやるためにもね。

アーミヤ
アーミヤ

Wさん……

W
W

だからウサギちゃん、もう逃げなさい。連れて行く人は全員連れていってちょうだい、燃えないゴミなんか残すんじゃないわよ。

アーミヤ
アーミヤ

……

アーミヤ
アーミヤ

Wさん!

W
W

んー?

アーミヤ
アーミヤ

……気を付けてくださいね。待ってますから。

W
W

さっさと行ってくれない?それとも帰り道もまた吹っ飛ばしてあげようかしら?

(爆発音)

W
W

……やーっと行った。

W
W

おかしなことばっか言ってくれるわね、まるであたしたちが親しい間柄か戦友みたいじゃない。

W
W

それであんた――

W
W

このままあたしにドッカンドッカン吹き飛ばしてもらってもいいのかしら?そしたらここ、更地になっちゃうんだけど。

(石が飛んでくる)

W
W

ちょっ……なによこれ?石ころ?どういう意味かしら、冗談にしては悪質すぎるわよ?

W
W

コングラチュレーショ~ン。あんた、あたしを怒らせたわね。

(Wが爆弾を起動させる)

W
W

チッ……本当はもっと節約しておきたかったんだけど、仕方ないか。

W
W

それでいい加減、姿を見せてくれない?ついでとしてあんたの死体をキレイなままにしておいてあげるからさ。

(剣が空振る音)

W
W

おっと、危ない危ない、爆弾二個分の隙がなかったら斬られてたところだったわ。

ヘドリー
???

また成長したな、W。

W
W

ウソ……そんな――

W
W

なんで、あんたが……

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