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【アークナイツ大陸版】12章 驚霆無声 12-15「ハチの巣」行動後 翻訳

アーミヤ
アーミヤ

イネスさんが言っていた日の出まであと数時間……

アーミヤ
アーミヤ

私たちも撤退作戦を急ぎましょう。

“グレイハット”
“グレイハット”

その前に一つ。何か重要なことをお忘れではありませんか、ドクター殿?

ドクター
ドクター

飛空船のことだろ。

“グレイハット”
“グレイハット”

ええ、私たちはまたダブリンと同じスタートラインに立たされてしまいました。

“グレイハット”
“グレイハット”

つまり意味するのは、一分たりとも無駄にはできないということです。

“グレイハット”
“グレイハット”

約束を遵守せよ”、これは何も私たち自身に科した要求ではなく……取引相手にも求めているものなのですよ。

(複数の“グレイハット”が姿を現す)

“グレイハット”
“グレイハット”

ようやく来てくれたか。こっちは危うくヘマタイトのヤツにやられるところだったぞ。

“グレイハット”
“グレイハット”

お前のやり方は優しすぎる。公爵閣下のほうも、お前の怠慢にはたいそうご不満を呈しておられるぞ。

“グレイハット”
“グレイハット”

それとも、アレクサンドリナに恩を売って引き込めようとしているのか?

“グレイハット”
“グレイハット”

……なかなか手厳しい指摘ですね。私は今でも公爵閣下の忠誠な僕です、ただ……

“グレイハット”
“グレイハット”

言い訳は後だ、今は時間がない。

ドクター
ドクター

……

(“グレイハット”が切っ先を向ける)

“グレイハット”
“グレイハット”

動くんじゃないぞ、ロドス。

(アーミヤが黒いアーツを見せる)

アーミヤ
アーミヤ

なんのつもりですか?

“グレイハット”
“グレイハット”

……黒いアーツか。新しく上がってきた情報の書いていた通りだ。

“グレイハット”
“グレイハット”

よく隠し通してきたな、ロドス。まさかサルカズの魔王がコータスの少女だったとは。

“グレイハット”
“グレイハット”

実に興味深い……もしかすれば、これは本当にお前にしか任せられないのかもしれないな。

“グレイハット”
“グレイハット”

この点に気付く事が出来なかったのもお前の落ち度だぞ、三流詩人。

“グレイハット”
“グレイハット”

……閣下は私にどのような方法で挽回することをお望みで?

“グレイハット”
“グレイハット”

お前とダブリンがお喋りしていた間、こちらで飛空船の居場所を突き止めた……が、色々と手強い。

“グレイハット”
“グレイハット”

だが例の情報によれば、“魔王”なら突破できるとのことだ。

“グレイハット”
“グレイハット”

そういうことだ、小さき魔王。ひとまず手を貸してもらうぞ。

アーミヤ
アーミヤ

……

“グレイハット”
“グレイハット”

あのウィンドミア公の娘はどうするのです?

“グレイハット”
“グレイハット”

飛空船の技術確保が最優先だ。手柄を立てて失敗を補おうとしているのかもしれんが、そんなことに付き合ってる暇はない。

ベアード
ベアード

あらかた伝えられる人たちには伝えておいたよ。

ベアード
ベアード

あたしたちにできることはここまでだ。

シージ
シージ

アーミヤたちがまだ戻ってきていない。ドクターとイネスからの連絡もまだだ、もう少しだけ待ってあげよう。

ベアード
ベアード

……外、またどこかで火が上がったみたい。

シージ
シージ

あそこは……ホテルがある場所だな。

ベアード
ベアード

……様子を見に行こう。

(ダフネが駆け寄ってくる)

ダフネ
ダフネ

ぜぇ……はぁ……

ベアード
ベアード

ダフネ!?どうしたのそんなゼーゼーして?

ベアード
ベアード

――ロドスの人たちは?

ダフネ
ダフネ

よく聞いて……アレクサンドリナ・ヴィーナ・ヴィクトリア……!

ダフネ
ダフネ

取引が……!アーミヤとドクターを脅した、あの“グレイハット”の取引がまた再開したんだ……!飛空船の居場所を突き止めようと……!

ダフネ
ダフネ

ウェリントンの軍も、もうこの区画に入り込んでいる……はぁ……カスターの増援もおそらくはすでに到着してるはず……

ダフネ
ダフネ

公爵たちはみんな……あの飛空船の技術を、ライバルよりも先に手に入れようとしているんだ……

ダフネ
ダフネ

ノーポートはもう……はぁ……公爵たちの、縄張り争いの場になってしまったよ……!

カドール
カドール

ケッ、相変わらずの連中だぜまったく。

カドール
カドール

んでラジオ放送は?大公爵たちを突き動かしてくれるラジオ放送が流れるって、この前言ってただろ?

ダフネ
ダフネ

……

ダフネ
ダフネ

できるだけのことはやるって、イネスさんが……

カドール
カドール

できるだけのことはやるだって?そいつはどういう意味だ?

ダフネ
ダフネ

日の出まで待っていて、だって。

シージ
シージ

……そうか、了解した。

シージ
シージ

仮にこのまま大公爵らが攻めてくるとして、私たちに残された時間は?

ダフネ
ダフネ

もしイネスさんが成功した場合だと……ウィンダミアの高速戦艦は日の出間もなくここに近づいてくれるはずだよ。

ダフネ
ダフネ

ここ、人がたくさんいる……頑張ってかき集めたんだね。

ベアード
ベアード

ここにいない人たちにもきっと知らせは届いているはずだよ。脱出する際は、みんなあたしたちについて来ることになってる。

ダフネ
ダフネ

じゃあ戦艦が近づいてくるまで、なるべきここで待機しておいたほうがいいね。

ダフネ
ダフネ

この状況で外に出るのは……得策じゃない。

ダフネ
ダフネ

ウェリントンもカスターも、自分たちの邪魔をしてくる人たちには容赦しないかもしれないから。

シージ
シージ

いや、ここはすぐに出発したほうがいい。

シージ
シージ

バリケードの外にあるサルカズの野営地が襲われていた。おそらくは大公爵の誰かがやったんだろう。

シージ
シージ

夜のうちにバリケードの見張りが薄くなっているところに集まるんだ。

シージ
シージ

何より……建物の中に隠れてこちらを覗き込んでいる人たちにも、私たちが言っていることが本当であると知ってもらわねばならない。

シージ
シージ

これはサルカズの罠ではないと。自分たちの僅かな食料を奪うための策略ではないということをな。

シージ
シージ

信頼を修復することは至極困難だ、だがそのためにも――

シージ
シージ

あの者たちに実際の行動を見せるしか方法はない。

ヘドリー
ヘドリー

……

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

ほらよ、この前持ってくるようお願いされた本だ。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

ったく、こっちはロンディニウムの図書館でずっと探し回るハメになったんだぞ?俺ヴィクトリア語分からねえし、そこにいるフェリーン野郎を取っ捕まえてようやく見つけた本だ。

ヘドリー
ヘドリー

ありがとう。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

なあお前、たまにまっ白なページんとこに絵とか文章を描いたりしてるよな?

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

本が読めるだけじゃなくて、物書きもできるのか?

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

俺ァカズデルに行ったことがねえから分からねえけど、そこの地下にはサルカズたちの大学があったって聞くぜ?

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

お前、もしかしてそこの教師だったのか?

ヘドリー
ヘドリー

いいや、俺もお前と同じだ。人のために命を売る生業をしている。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

ほーん、そうなんだ。それでよ、そんなに面白い本なのか?

ヘドリー
ヘドリー

いや、締め方はどれも似たり寄ったりだ。同じシチュエーションが延々と綴られている。

ヘドリー
ヘドリー

きっと原作者たちはこうするしかできなかったのだろうが……

ヘドリー
ヘドリー

俺も正直言って飽き飽きしてきたよ。

マンフレッド
マンフレッド

それにしても、マンフレッド将軍がお前をここにぶち込んでおきながら、それ以上なんの指示も出してこないなんて……

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

お前、一体何やらかしちまったんだよ?

ヘドリー
ヘドリー

それはきっと、俺にとっては牢屋のほうが静かで穏やかに暮らせると考慮してくれたのだろう。

ヘドリー
ヘドリー

ここなら……好きなことができるとな。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

それで本を読んでるって?

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

ハッ、お前ってつまんねーヤツだな。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

ところでよ、聞いた話じゃ……もうすぐいい知らせが届くみたいだぜ?

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

この大地全土に響き渡るいい知らせが!

ヘドリー
ヘドリー

どうせまた戦争だろ?

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

……お前、話してるとつまんねーって人に言われたことねえか?

ヘドリー
ヘドリー

それはあるな。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

……やっぱお前つまんねーわ。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

まあいい、そろそろ交代の時間だ。ここで大人しくしてろよ。

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

それと見返りも忘れないでくれよな、せっかく本を探してやったんだから。

そう言って王庭軍の兵士は、ゆらゆらと牢屋が並ぶ廊下の曲がり角に消えていったが、直後にぞろぞろとした他の足音が聞こえてきた。
それをヘドリーは待ち続けたが……
ついぞ静寂しか現れなかった。

マンフレッド
マンフレッド

……

王庭軍の兵士
王庭軍の兵士

クルーたちの搭乗がすべて完了しました、マンフレッド将軍。

マンフレッド
マンフレッド

分かった。

マンフレッド
マンフレッド

パプリカ。

パプリカ
パプリカ

うっ……うっす!

マンフレッド
マンフレッド

『サルカズ戦史』という本を……読んだことはあるか?

パプリカ
パプリカ

……ないけど。

マンフレッド
マンフレッド

なら読んでおくべきだな。ちょうど私の書斎の引き出しに入っている、持って行くといい。

パプリカ
パプリカ

それって面白いの?

マンフレッド
マンフレッド

あれは戦争を語った歴史書だ。

パプリカ
パプリカ

それはさっき聞いたけど……

マンフレッド
マンフレッド

ならそんなことを聞かないでくれ。

マンフレッド
マンフレッド

あの本に綴られた観点も、軟弱さも、悲哀も、破壊的な過程も、そのほとんどを私は認めていない。

マンフレッド
マンフレッド

それでも、あれは血に塗れた一冊だ。

パプリカ
パプリカ

じゃあその本を書いた作者は、今度の戦争をどうのように書き上げるんすか?

マンフレッド
マンフレッド

……

マンフレッド
マンフレッド

私も気になるところだ。

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