どう、アーミヤ。ペンギン急便はやっぱりいいでしょ?
わあ、すごいです!
うん、うん!
自分より年下の子に直接褒められるのはちょっと恥ずかしいけど。
彼女は私達の雇い主だ。もう少し丁寧にしろ。
ああ、ごめんなさい!
大丈夫ですよ、私はあなた達にとても感謝しています!
これでロドスも合流することが出来た。
次は何をすればいい?
私が判断するよりも、近衛局が先に判断してからのほうが良いかもしれません。
分かった。
では私から彼らに見に来るよう頼んでこよう。
この地形は…。
レユニオンは意図してここに私達を導いたようでですね。
黄砂、荒原、岩石。野外作戦のすべての要素が揃っているわ。
唯一欠けているものとすれば敵かしら?
星熊、お前はロドスアイランドを手伝ってやれ。
え?分かりました。
私は近衛局を連れて場所を変える。
このままここにいれば、レユニオンのルートは私達の制御下から外れてしまう可能性がある。
了解。
あなたもお気を付けて。
――あれ、さっきよりも風が強くなってきた。
ううん、視界が悪い。これじゃ上手く出来ないよ…
これ以上は進めないわ。
レユニオンは我々が包囲網に入ってくるのを待ってから攻撃を仕掛けてくるかもしれません。
そのようなことは避ける必要があります。
だそうよ、アーミヤ。
私はまずリスカムと迂回して戦い、敵情を偵察しながら、この地域の高地を占領してみるわ。
私達が知らせるまでは、ロドスは先に陣地を固めて。
戦闘が激しくなったからといって急に飛び出してこないでね、アーミヤ。
分かりました。自分で状況は判断しましょう。
ドクター、あなたが彼女をしっかり引き留めるのよ!
連絡は保っておいて下さい。
廃墟は無人だったわ。高台も占拠されていない。
面白いわね、レユニオンには指揮官はいないのかしら?
フランカ、問題はありませんか?
明らかに守りやすく攻めにくい地形なのよ。
レユニオンは私達を待ち伏せしているに違いないのに――――――。
死ね、感染者の裏切り者どもめ!
ふっ、本当に面子を立てないわね。
――フランカ!!側面に注意して下さい!!
建物の下でレユニオンが動いているのが見えます――
ごふ…速刀…!?
どう…して…。
あらあ。
廃墟の下に隠れていれば、足の裏から私達を襲えると思ったのかしら?
あまりにも私達を馬鹿にしすぎじゃない?
…ブラックスチール…!
撤退だ!急いで撤退しろ!
ここにはたくさんのレユニオンが潜んでいるとは思っていたから、私はずっといつでも動けるように歩いていたのよ。
でも単なる臆病者しかいなくて、本当にがっかりだわ。
そんなしょうもないことでへこたれないで下さい!
彼らを簡単に逃すわけにはいきません、私達は敵を追撃すべきです!
アーミヤ、どう思いますか?
私は突っ込んではいけないと思います!
まずはペンギン急便の二人の状態が安定してから計画を立てたほうが良いと思います。
エクシア、優先して高い場所を確保することは出来ますか?
ようし!じゃあもう行くよ?
はい、出来るだけ敵を制圧し、レユニオンに反撃する機会を与えないで下さい!
――
レユニオンは少し距離を取った後、そこで陣形を整えたはずだ。
やつらは…まだ何か引き出せるものがあるのだろう。
――
気をつけて下さい。
あのレユニオンの暴徒…
あれは普通の戦闘員ではありません!
レユニオン達は一体どうやって…。
なにあれ…。
どうしました?
…。
確かにレユニオンのメンバーはまるで悪魔のようですが…
まさか…
(リスカム、近衛局とは一緒に任務を遂行していますが、今は…このようなセンシティブな問題について話しあう状況ではありません!)
(ええ、分かっています)
(今後、またあなたと私の予想について話しておきます!)
…うん。
みなさん、戦闘準備を!
おそらくは…非常に厳しい戦いとなるでしょう!
(戦闘)
――
どういうことでしょう?
私達はただレユニオンの一部隊を排除しただけなのに…。
勢いにのって大男も倒したわ。
大芝居でもしてたのかしら。やつらの対処で私は疲れ切っているわ!
ありえない。
あれほどの多くの感染者をどうやれば痕跡を残すこと無く消えることが出来るんです?
さっきの大人数は単なる援護だったという訳でしょうか?
…。
あの短時間でレユニオンはこのエリアから撤退したということでしょうか?
いえ、チェン長官が退路を断ち切っているはず――。
報せも来ていないわね。
ここは…場所が悪いわ。
雑草、廃墟、砂丘…。
どこも待ち伏せに適している。
でも、何も見つからなかった。
足跡、服が植物をこする音、爆発物の特有の匂い…。
私には判断できないわ!
ペンギン急便のあんたたちも気合を入れなさい!
何もかもがおかしいわ!
音が聞こえます!
これは何の音でしょう…?
――――ん?
これは…地下から!??
アーミヤ!地下から伝わってきているよ!
!!!!
ドクター!!伏せて下さい!!!
こいつら…本当に手段を選ばないな!
――――!?
何故…お前は…防ぐことが出来た?
この「般若」はお前が穿つことが出来るものではない。
そうとも…限らないぞ…。
――!
温度が急激に上がっているわ!
あいつ、手の中の杖で爆発させるつもり?
ドクター!走って!その距離ではあなたは――――。
お前――――
終わりだ!
さ…させません―――。
やらせはしません―――――。
ドクターを傷つけさせはしません―――――――!!
…!
ごほ、ごほっごほっ…。
…!
…すごいな。
お前…これは何だ?
強いな。
…ごほ…痛い…。
こんな力を持っているのに…。
…お前は…甘んじて…同胞達を見ても…
私は許さな…
私はお前たちを許さない…。
ああ…
…。
い…いや…。