937年
エリック勲爵とピッツバーグ議会大学のリールラント・D教授は都市史標準論誌にて(《私達は何処から来た花の香?》、44号)を共著論文として発表した。
論文には風化した遺骸の鑑定結果に基づいたものだとの主張があった。
サルゴン4号での埋め立て穴の考察は既に誕生的な意味においても結論は得られている、これらはつまり感染者の隔離と処決は確実に同源だったと。
…
つまり、感染者の受難の歴史は、法律が出来た時から始まっていたのだ。
龍門、基礎支持層、出口

フロストノヴァ!

今は、お前たちは私と戦わねばならない。

もしお前たちが私に勝ち、生き残る者がいれば――。

私はロドスに入りたい。お前たちの考えで感染者の共通の敵に抗いたい。

それが私の責任でもある。
8:50 AM 龍門近衛局ビル奪還4時間後、鐘の近くの出口
龍門近衛局及びロドスアイランド製薬会社
龍門方位討伐作戦最終フェーズ
1:レユニオンの龍門での行動範囲をコントロール。龍門近衛局主導により完遂
2:龍門内の残りのレユニオンチームの排除。龍門近衛局主導により完遂
3:レユニオンの指揮官の撲滅及び、影響力の完全喪失を保証。龍門近衛局主導により完遂
4:レユニオンがスラム街に入る前に、レユニオンを消滅させる。龍門近衛局とロドスの協力によって完遂
…市民の皆様ご注意下さい…避難訓練は継続中です…。
…指示従い避難していない市民はドアや窓、カーテンを閉めて、勝手に家からは出ないようにして下さい…。

うるさいなあ

あのドローンを撃ち落せ!
(ボウガンの発射音)

僕たちがただの演習目標だって?こんなまやかしを使って僕たちが苦労して作った恐怖を覆い隠したいのかな?

龍門語でも、ウルサスでも同じことを放送して、再放送かよ!

ドローンに邪魔されないように、歩け、さっさと!主道路は避けろ!

偵察チーム3からの消息がありません!

ア、アタッカーからの信号も消えました…。

外郭保安チームの連絡チャンネルも次々に断線しています!

くそっ、くそ!

こんな侮辱…これはレユニオンに対しての恥辱だ!

どうして、どうしてこんなことするんだよ!くそ龍門人め!忌々しい非感染者ども!

(あんな彼には会ったことがない、動揺しているようです)

(ファウスト、俺達にはまだ撤退をするチャンスはありますか?)

…

(俺がお前たちのスペースを作ってやる)

(相手が普通の警察力と龍門近衛局とロドスだけなのであれば、恐らくは安全に撤退出来るだろう)

(どういう意味です?それら以外にも何かが?)

うるさい…うるさい!そんなの全然意味が無いだろ!

僕の指揮するチームだとついていけないだろうし、どうすれば勝てる?

(誰かが俺たちを監視している。この都市にはその他もいるようだ)

(生きるための準備をしろ)

(分かりました)

(…ファウスト)

(何だ?)

(俺たちはあなたを信じています)

(…)
9:20AM 龍門近衛局某所、ロドス作戦チームパトロール予定ポイント

感染者がこんなことをするなんてね?ロドスは今回は本当に悪辣な仕事を引き受けたもんだ。

龍門、ふーむ、龍門ね。こんなに大きな都市が侵入勢力に対抗する手段が無いはずが無いとは思うんだけど?

感染者が一般人に協力をして感染者に対抗をする…。

まあいいや、こんなこと初めてじゃないし。

早く仕留めろ!後ろはともかく、やつらの防御を突破するだけで良い!

このルートを通りさえすれば、俺達は第二大隊と合流するチャンスがある!

奴らに反撃をさせるチャンスを与えるな、俺達にはもう何人も残っていない――。

今は何人も残っていないだろうけど、すぐに何一つ残らなくなるよ。

え?!
(打撃音)

だ…誰だ!空から落ちてきた?!

退け、全員退け!あいつは…飛べるのかもしれない!

…そんな訳無いでしょ!

識別コード!

あなたも機械で掃除してよ!

(ごめんね、まずはこの人達と話をするから!)

え?

龍門警官、よく聞け!私はロドスだ。

撃たないでよ。喧嘩しながら流れ弾を処理する気なんて無いんだから。

ここは私一人に任せて、早く下の所に行ってあげてよ。

さて、今からこっちの件を解決するか。

あの女どういう意味だ?

説明すれば分かると思うよ、大体はね?

(深呼吸)

私はロドスから来たエリートオペレーター、ブレイズ。私の作戦目標は皆さんの戦闘能力を失わせること。

皆さんがどのような心境で他国の都市に侵略をしていようが、武装解除が私の第一目標です。

皆さんが他人に与えた傷が被害及び事後の懲罰については、少なくとも、皆さんの今の抵抗では何の意味も持ちません。あなた達には武器を捨てるチャンスはまだあります。

え?何?お前…。

同じ感染者同士、道を選ばせてあげます。

すぐに降伏をするのであればあなた達をロドスに連行する権利もあります。感染者にはある程度寛容なところです。
(斬撃音)

素手で受け止めた?!

あなたが抵抗を示した以上、私にはもう何を言うことはないね。

俺たちは大人しくお前に捕まったほうが良いのか?何かあるんじゃないのか?

いいや!抵抗は正当なものだし、逃げるのも、全くもって賛成だよ。

でもあなた達が反抗を始めるのであれば、私は暴力で応えなければいけない。

そうすれば、私はこのチェーンソーを使わない。

ごめんなさい、私は同胞に手を出したくはないんだ、

…龍門の天気は湿っぽいね。

このバカネコめ…アーツだ!あの女の体から湯気が立っている!

私の体から湯気が立っているって?間違いだよ。ちゃんと当ててみて。私の周りの空気が熱いのか、それともあなたの周りの空気が熱いのかね?

一緒にサーミ風呂に入ろうよ。ご招待するよ。
(戦闘)

ふう…。

廃墟でよく準備運動してて良かった。お前達じゃ朝飯前どころか、ご飯のカスにすらならないよ。

お前!ロドスの感染者の敗北者は、どうして龍門を助けて同胞を陥れようとする?!

俺たちを龍門に残しておいて、自分の手を汚さないためか?偽善め!感染者の恥晒しが!

え?

地面に押し付けて拳二つで殴られたのにまだ余力あるんだ。

でもお前はまた間違えたね。

ぐ!

息苦しい?肺まで燃えてそうな感じがするんじゃないの?

ぐっ、がっ…。

まずは鼻腔、それから気管、最後に胸腔、この指をもう少しだけ動かせば…。

高温の気流がすぐにあなたの体に流れ込み、膨張して、あなたの器官に火を付けて、そして毛穴からそれらが噴出する。

実際のところ龍門はまだお前たちの命だけは許してくれるかもしれない。でも私が本当に手を出せば――

はあ、はあ…があ!ぐぁ!

お前たちは誰も生き残ることは出来ない。

やややややめてくれ!は、離せ!助けてくれ!

分かった。私だってそんなに行き過ぎたことはしないよ。

警官!来て、あなたにお任せするよ。

そうだ、ウルサス人、さっきは手を出さなかったね。良いことだ。

あ、やっと来た。

Dr.◯◯◯、こっち!

・さっきの本当に鮮やかだったね!
・…
・大騒ぎだな。

はは、まあちょっとね。

今度はもっとすごいのを見せてあげるよ。”骨をおらずに腕を90度に折り曲げる”とかどうかな?

そういうのはドクターに教えないで下さい…。

子うさぎ!!

会うなり私を抱き上げないで下さい!!

どうしいてこんなにも顔が柔らかいの…まさか!もがかないで、もっと触らせて、肉が減るわけじゃあるまいし!

ブレイズ…口をつぐんで舌を戻して下さい!

あ。

私達はまだ1時間も離れていないのですよ。どういう反応なんですか!厳粛にしてください!

本当にかわいくない子供なんだから。

…。

もういいです…!

いや、冗談を言っただけだから!もう私の頭の中に変な感情を詰め込めさせないでよ、その罰は一度に食らうには多すぎるんだから!

ちょっとちょっと。

あなたの周りにいるのはどなた?

こんにちは、私は…。

あなたが誰かは分かってる。

今度感染者の同胞にそういう話をするのであれば、顔の半分を引き裂いてやるから。

ブレイズ!

ごめんね、アーミヤ。

でも私は彼女に警告しておく。その口を変えるつもりが無いのであれば。

…。

先に行くね。目標地点で落ち合おうね。

グレイスロート、ブレイズはあなたを誤解しているのかもしれません。

大丈夫。本当にそういうこと言ってたし。

彼女がその時のことで今のあなたを批判する理由にはなりません。

私が本当に見方を変えたのか誰が知ってるの?自分でもよく分かってないのに。

…。

・それで君はより何をするっていうんだ?
・…
・君は今から行動に参加する、それで本当に良いの?。

私は何かをしたいからここに来たの。あのブレイズが何を言おうと、どうしようとね。

はあ…。

・(アーミヤ…)

(ええ…非感染者にとって、今のロドスは、グレイスロートにとっても戸惑わせているのかもしれません)

(今回の行動は彼女の決断をさせるのかもしれません….。去ることになるにせよ、残ることになるにせよ)

(しかし彼女は命令に従うことには慣れています。自分の考えをあまり表に出さないので時々口から驚くようなことが出てきますが…)

(彼女の感情には悪意というものはありません。彼女は自分を知るという機会が必要なだけです)

(ですが彼女の実力はとても信頼が出来るものですので、ドクターは彼女を信頼してやって下さい。彼女を助けることが出来るとは限りませんが、彼女はきっとあなたを助けてくれます)

ええっと…ガヴィルは何処に行きましたか?

・衝動に負けて敵を殴ったとか?
・…
・彼女はいらない破壊を起こしたいのかも。

それはいけません!

違いますよ、誰がドクターの彼女の評価をこのようなものにしたのですか?ひどいですよ、実際は確かにそうですけれども…。

ですが、この時間に間違いがあってはいけません。次の巡回ポイントに向かい彼女に連絡信号を送りましょう。

彼女の行動が計画内にあったとしても、誰も監督をしていないのであれば恐ろしい結果に…。

・他のチームは?

他のチームにはエリートオペレーターがいますし、彼らも戦況を報告してくれていますのでご安心を。

今、私達は共同作戦の中で最も重要なフェーズに入っています。これは龍門を決める戦いでもあります。

・チェン警司は?

彼女は自身の指揮任務を持っています。

私達と近衛局の計画に従って、特別監査チームのリーダーとして、チェン警司は近衛局の精鋭部隊を率いて、できるだけレユニオンの攻撃力を阻んでいます。

彼女はレユニオンの主動部隊の行動方向の「誘導」を行い、指定した位置に向かわせる。そして他のレユニオンのチームがスラム街に入るのも阻止しようと努力をしています。

ロドスは各巡回ポイントに沿って前進をし、進行中に近衛局の他のチームと残りのレユニオンを消滅させることを助け、レユニオンに戦闘を放棄することを促します。

最後に私達は予定の場所に到着。スラム街で近衛局と一緒にレユニオンの主力部隊を攻撃します。

このような規模の行動の中ではロドスが出来ることは多くはありませんが、契約の内容は出来るだけ完遂させます。

私達と近衛局との協力の問題については…Dr.◯◯◯、ロドスの皆さんには必ず返事はします。

ですがドクターには、あなたにしか出来ないことがあるかもしれません。

・任せとけ!
・…
・それって真面目に応えるべき?

はは、はい。

はい…ですが、あなたには無理をして自分を表現してほしいという訳ではありません。

…ブレイズと連絡をし、彼女にあなたを守らせます。合流する前の時間まではブレイズの面倒を見てやって下さい。

・彼女の面倒を見る?私のこと誤解してない?
・…
・エリートオペレーターには守る能力もあるなんて初めて知ったよ。

あ…武力でのことじゃないですよ!心理的なケアって意味です。

時にはロドスは感染者と戦わなければいけません。

特に今は。私達と龍門での協力の間には溝が出来ています。

ブレイズはロドスの信頼出来るエリートオペレーターの一人ですが、心理的要素もある程度は彼女が発揮出来る力に影響を与えています。

彼女はしっかりと私達の側に立ってくれているからこそ、感染者の境遇が彼女の感情の状態を左右させてしまう可能性があります。

この機会でドクターも彼女をよく知ることが出来るでしょう。

彼女はもっと感謝の言葉を言ってやって下さい。例えば「廃墟では助けてくれてありがとう」など。彼女はとても役に立つのですから!

・分かったよ!
・…
・本当に必要?

私はドクターの能力を信じていますので!さあ、行きましょう!

奴らの主力部隊は今は他のチームと戦っているわ!

私達はレユニオンよりも早くに目標地点に到達し、包囲網の構築に参加するわよ!

あいつらにこう言っておけ「だが、今はまず他の主力部隊と合流していないレユニオンを消滅させるべきだ」とな。

ええ、分かっているわよ!

さっきの通信でチェン警司が言ったとおりにしなさい!通信完了!

私達が肩を並べて戦ったのはいつだったかしらね?

これは「肩を並べて戦う」とは言わない。「やむおえず協力している」だ。廃墟からどうやって戻ってきた?

もちろん自分用の機動配給があるのよ。じゃないとロドスをどうやって助けるっていうのかしら。それで何顔を膨らませてるのよ。

ああ、少し考えさせてくれ。

理由を探すなんてあなたには縁が無いでしょうに…。

ああ、そうだな。私を背負ってロドスに救出してくれたことは内密に教えてくれたな。

肩身が狭いとか思ってるんじゃないの。それともだまされたとか思ってる?

両方だ。

…どういうことかしら。あなたいつからこんなに素直になったの?私が以前から知っているチェン警官は口を何回もぐるぐると――

来たぞ!

近衛局防御小隊、盾を挙げて!安心しなさい、これまでの戦いと同じよ。後ろにはいつもチームメイトが応援してくれているわ!最高ね!

10歩!

ボウガン、構え!

この道も封鎖されているっていうのか?だめだ…俺たちには行くところが無いんだ!ここから行くしか無いんだぞ!

恐れるな!俺たちは突き進む!俺についてこい!

5歩!

攻撃手、位置について!

奴らを追い散らせ!

――今だ!

クロスボウ一射手、撃て!

長槍隊、槍を挙げろ!

レユニオンを一つ残らず龍門から脱出させるな!

お主達はもう席に着いたか?

ああ、そうじゃ。近衛局には彼らのすべきことがあるし、お前たちにはお前たちのすべきことがある。それは越俎之罪というものじゃ。

確かにな。リンの奴なら反対するじゃろう。

しかし、このことについて彼を放っておくわけにはいかん。

…。

各方面からの意見は全て受け取っておる。私達には選択の余地は無い。これも仕方がないのじゃ。

リンの娘に連絡をしよう。それから3週間の間は絶対に渡しに連絡をするな。全ての情報は彼女に預けるのじゃ。

お前たちに任せた。後ろを心配することはない。私はずっと見ているのだから。

…その呼び名を使う必要はない。昔のことは昔のことだ。もう関係はない。

ああ、龍門は長く治まるのが望みだ。

ウェイ、私達はどう…お前はどう言っていたか、義兄弟だったか?

だから、彼女と娘をお願いするぞ。

ふん、こういうのは余計なことだとお前は言っていたな。自分の妹の面倒も見られないのにか?

娘の名前はもう付けてある、こう呼べば良い…。

…タルラとな。

あまり気にするな。全部分かっている。

私は全て理解している。