急げ!急いで撤退をしろ!感染者はもう完全な化け物に成り果ててしまっている!
あ!!か、噛みつかれてしまった!!
あ。
あ、あ!!
(恐怖じみた叫び声)
…。
…どうして…
白毛野郎!!あいつがまた何かしやがったのか!
ドクター、急いで!私達も早く予定の場所にいってアーミヤと合流しないと!
この数の牧郡には体をなしていない火力チームじゃ対抗出来ない。私達は自分達の力量でしか行動できない!
こんな時に近衛局を助けて戦うなんてこと考えないで。私達の立場はずっと苦しいものなんだから。
まずは近衛局への援助は見合わせて。今はあなたの安全を保証しないと!
だめだ、もう耐えることが出来ない!
撤退しなければ!これ以上下げないと、俺達のチームは終わってしまう!
慌てるな
え?!あなたは…。
その身なり…あなたは…
援軍はもうすぐ着く。もう少しの辛抱だ。
チームを2つに分けよう。あいつらの両側に移動をする。。
しかし、あなたは…。
今は私を信じて欲しい。手は出せないが、この方法にはきっと効果がある
挟撃した後に、両側からあいつらを制御する。残りは援軍に任せるとしよう。
げ、げっ!!
…ありがとうございます長官!
もしあなたが私達をあおれから遮ってくれていなかったら…。
…。
後ろだ。
は、早く戻れ!
無駄だ。
お前たちは集まり、引っ込んでいろ。
分かりました!
いえ、でもそうですが…。
だめだ。ここでは防光が役に立たない。俺たちは自発的に活路を見いださないと。
そうだ、高いところならば!階段を歩いて、逆の建物の中の廊下を使って攻撃をすれば。。
…だめだ。防御しか出来ないか。少なくともこの狂人の大群に隅で押しつぶされないようにしないと。
そうだ、まずは移動をして各入り口を通れるようにまとめて、素早く列を縮めて、防御態勢に入れば!さあ、急げ!
良いだろう。プラス評価だ。
長官、私達と一緒に来て下さい!。
不要だ。
え?
お前たちは行け。
私は地上から歩いて向かう。
…。
攻撃の勢いが強すぎる!
俺たちが装備しているのすべて穿刺武器で、これじゃあ効果的にあいつらに対抗することは出来ない!
退くことは出来ない!
俺たちの後ろは安全地区だ!あいつらを入れてしまったら、中の市民も終わりだ!
どうすれば?!
戦うしか無い!近衛局が戦っているのだから一つも残すな!
オリジ二ウムの投擲物に注意しろ!装備を腐食させる以外にバクハツするものもあるようだ!
あ!中が怪我をしたぞ!
中、下がれ!お前は上がれ!防衛線を通さないようにしろ!
が。
ああああ!つ、捕まって、噛まれた、いやだ、ああああ!!!
义!!!
恥知らずめ!
縦貫白雷正法、いけ!
が、がっ!!
雷のアーツ?!
な、何だ…一瞬であの狂った患者どもを全て撃退したのか?
はあ、はあ…。
さっきから手は出させないとか言っていたが、お前たちはどうやって庶民を守るつもりだったのだ?!
最後までやらせるなんて恥知らずめ!
監察司長官…。
長官の前にも後にもお前たちは私がいなくてもとか思っていたんじゃないのか?
…そんなことは…。
その精神は素晴らしいと言いたいところだが、結局はお前たちはピンピンしていて、私に任せて解決をした。お前たちがまだ何をすることが出来るのか知らないのだが!
行きます!次のところへ!
ですが、さっきは…。
道を教えろ!私はもう手を付けたぞ、どうしてお前たちは早く動くということを知ろうとしないんだ!
ところでさっき私は手を出さなかった、絶対にそう覚えておけよ、分かったな?
分かりました!
それに、もし庶民が少しでも被害を受けようものならば、お前たちは首になるべきだし、私も辞職して全て失職だからな!
分かってるなら良い!まだそこに立って何をしている?行くぞ!
そうだ、お前たちは黒蓑を知っているか?
黒蓑?なんですか?。
目が悪いのか!ビルの屋上で行動している黒い蓑を被った人たちのことだ!。
…すいません、長官。何のことです?
盾守、前に!
偵察隊、撤退!ポイントは死守しろ!
この突然変異感染者たちは、電波を妨害するということか?このままでは偵察チームも危険だぞ!
…止まらないわ!止められないわよ!さっきは一人でどれくらいこんなのをやったと思う?もう一度やれっていうの?!
違うぞ!
え?私達の街の龍っていうのはどうして肝心な時はこんなにも役に立たないのよ!。
まずは演技をしてみろ!
ドローン!
あ。
(ボウガンの発射音)
チェン警司が言ってるの!!!偵察隊!!!撤退!!!ポイントを死守!!!
どうよ?
え?
どうだって言ってるのよ!火力チーム、ボウガン弾発射!。
(ボウガンの発射音)
何か言ったか?
…。
耳鳴りがしてきたぞ!!
よし、この本領でβのオリジ二ウム放送で通信チームに知らせて他の各大隊にも知らせろ。牧郡には手を焼いているが、位置を守り、死傷を出来るだけ減らせ、火力は省くな!
あなたって本当に*下品な言葉*!
お前の口の形が見えたぞ!
(口パク)
チェン殿!
よく聞こえん!
チェン殿!!
(次々と起こる咆哮)
もっと大きな声で!!
チェン殿!!!
破壁弾だ!急げ!破壁弾!
(爆発音)
…。
…。
静かだな。
チェン殿。
ああ、聞こえている。
…。
話せ、大丈夫だ。
客人が…います。
もう来たのか?勢いに乗って私達のチームに紛れ込んでいたみたいだが。
どうでもいいか。計画の変更はない。彼らに龍門の実力を見せてやれ。
もうひとつニュースがあります。私には…どれだけ正確なものかは分かりませんが。
言え。
黒い雨衣を着た人を目撃した隊員がいるようです。
レユニオンか?
その反対です。私達が見つけたのはレユニオンと彼らが交戦をした痕跡です、それに…。
それで何だ?
それで…そのレユニオンの死に様は全て…。
都市伝説でもしているのか?晴れた日に黒い雨衣を着て龍門の中で神出鬼没?精神科に行くべきだな…。
…。
黒色の雨衣?
…。
これは…なんだ?
…。
12区は既に清潔だ。感染者は全て消去された。
3班と4班は行動中。
次のエリアに向かう。
が…が…
(おかしな泣き声)
な、なんで!何で同胞を傷つけるんだ、目を覚ませ!
だ、だめ!逃げろ、逃げろ!
あいつらに捕まらないように早く行くぞ!早く!。
追加目標発見。
感染者の群れが逃げ回っている13区と6区の境目を見つけた。44人だ。
完了時間は5分短縮と予想される。
行動開始。
あ、た、俺たちを助けてくれ!
降参する!俺たちは――。
…。
…。
え、ああ…いや、いや…。
(戦闘)
外はもうめちゃくちゃだ。
メフィストはアーツで自分達を襲う怪物を作り出したと聞いた。感染者まで喰らうってな。
はあ、この戦いはもう完膚無きまでの負けだな。
メフィストが残したチームはさっきのスラム街の地下室であいつらを見つけたみたいだ。
死体には植物が一杯生えててもう見分けられなくなっていた。何か心当たりはあるか?
よく分からんな。
本当におかしい、どこもかしこもおかしいところだらけだ。
チェルノボーグは討てたが、龍門を破ることは出来無さそうだ。やはりタルラが来ていないからだろうか。
クラウンスレイヤー達と一緒に行かなかったのは正しかったみたいだ。通信チャネルから彼らの消息も完全に断ってしまった。
ここには俺達だけが残っているが何も出来ないだろうな
お前はどう言ってたっけ、龍門の感染者だったか?
ええっと、龍門人。実際レユニオンに加入しなければお前は俺達と同じような悲惨な目には遭わなかったかもしれないぞ。
入らなければ、私達の立場も良くはならないだろう。
…タルラの演説を聞いて参加したのか?
いいや、スローガンなんぞ私には魅力にもならない。
お前はそうは言っているが…感染者の身分や政治には興味無さそうに見えるんだが。
まあ、確かにそういう話は信じてはいないな。
では何故お前はレユニオンにいるんだ?
レユニオン以外に行くところが無いからだ。だが、俺たちのところに来なければ、お前は普通に生きられたんじゃないのか?
感染者の洗浄は常に起こっている。レユニオンは龍門もその過程を加速だけにすぎない
よく見えているんだな。
ああ、そうだ。お前の言っている通りだ。オレたちの故郷は辺鄙な都市でもともと感染者にとっても悪くない場所だった。
患者じゃないっていうのは俺たちにとってはあまり良くはないものだが、それでも少なくとも俺たちとは取引もしていたし、ちょっとした商売もして、たまには壁にしゃがみこんで一緒に酒を飲んでいたりもした。
だが数年後、兵を率いて負けたんだ。伯爵は連行されて、新しい市長が就任した。
”大反乱”か?
その時のことであれば、爵位が削がれるのは当然だろう。
そうかもしれないな。政治はよくは分からないが。後に一言も聞いていないことがあったしな。
彼らの一部には感染者もいるだろうが、ウルサスにはいないだろう。俺たちには何もわからないんだ。
最初はみんな昔のように暮らしはしていたが、たまに雰囲気を重く感じていた。次第に食料品の仕入先も少なくなっていった。
ゆっくりと雰囲気は変わっていったんだ。物資が不足している中、患者じゃない人が俺たちに石を投げ始めた。
十数回の市役所での演説の後、あいつの汚職や資金分配、私的な改造の話は聞くことは無くなっていった。
ふん、それくらい感染者だって分かっているさ。普通の市民はそれくらいも分からなかったのか?
壁を縁に「感染者を排除し、都市を浄化する」というスローガンが聞こえてきた。隔離区域の中でこう叫んだよ。おまえたちはあいつの欲望の餌食になったんだってな。
最大限利用しと言っても、どうせ俺たちはどうせいつも犠牲になるのは俺達だろう?俺たち感染者は待ってたんだ。何十年も過ごしてな。
後は簡単だ。ほとんどの感染者は殺された。俺たちは荒野に逃げた。飲み食いもも出来ず、大半が死んでいった。
今回も龍門でまた死んだんだ。俺の故郷は死んでしまった。
だからお前の言う通りだ。感染者は何処にも住めないんだよ。まだ幸せな気持ちを持っていられるのは、あらゆることが目の前で起こっていないからだ。
お前と私は一体何をしているんだ?
もうあまり時間が無いんだ。痛みもなく殺せる方法ってのは無いのか?
お前は何を言っている?
え?
あ…。
ごめんな?気を取り違えていたかもしれない。
龍門人はお前たちを憎んでいる。お前たちは私達の都市国家に侵略をしたのだから。
そうだな。だが感染者には何処に都市があるっていうんだ?
…。
ん?家事か?
うわ、引っ張るなよ,,,。言ってくれれば窓の前の席を開けてやるから。そんなに乱暴にする必要はないだろ。
火の広がりが早い。おかしなことだが、自然発生の家事ではないようだ。
どうして?
「本物の火」ほど広がっていないからだ。
じゃあ俺たちは早く撤退しないと。ここじゃどうなるか分からないからな。
何処に行く?
様子を見よう。ああ、俺たちと一緒に行かないか?お前たち龍門人も故郷を離れるのは少しつらいかもしれないが。でも一緒に行っても良いんじゃないか。
お前たちと一緒に行くということか?
そうだ。大丈夫、聞いてみるよ。嫌なら良いけど。
…考えさせてくれ。
だが、故郷は…。
何処が故郷なんだ?