12:21 PM
チェルノボーグ分離都市”14区”廃墟
ブロック状の地面
何をしている?
雪怪小隊は何故停戦をした。何を待っている?
…この廃墟を掘り起こしてくれ。
お前たちはオリジ二ウムを用意したんじゃないのか?何故直接地面を崩してロドスを一網打尽にしない?
何の冗談、フロストノヴァ姐さんがまだここにいるからに決まってるだろ?
では俺たちがロドスを滅ぼしに行く。お前たちは引き続き掘っていてくれ。俺たちもすぐに行く。
この街には来るな!このブロック状の地面の構造はもうボロボロになってしまっていて、訓練を受けていない小隊がここで戦闘をすると、一歩間違えば大崩壊を起こすぞ!
ロドスの壊滅は優先事項だ、俺達がやってやる!
あれやこれやと煩わしいな…討つべき相手は必ず討つが、そんな優先事項誰が決めた?
最高戦略目標として当然だからだ。
お前たちはウルサス人に対して私憤を晴らす時に戦略目標を考えたことはあるのか?
分かった。出来るならば、俺達のことは大目に見てもらえないか?
お前たちまさか…ロドスと交流でもしたのか?
お前は俺たちレユニオンを裏切ったのか!
…
(どういうこと?)
(戦うような気がして逃げられなかった)
もしあいつらと交流をしていればそれは裏切りか、いいね、それは良い。
そんな戦術思想からして、人の鼻を引っ張って歩くということも無理はないだろうな。
…雪怪!お前たちは何をしている!
俺たちはお前たちよりも何倍も多いんだぞ!馬鹿にするなよ!
..待て待て。俺たちだってウルサス常駐軍と何回も戦ったことがある。烏合の衆で何が出来るんだ?
待ってろ!
(通信を切断)。
ということだ、ロドス。俺たちはルールを知らない連中を戒めなければいけないかもしれない。
手は出さないことを勧める。俺たちだって敵として認知はされたくない。
え、敵?何言ってるの?
アーミヤ、廃城で何が起きたかのロドスの公式声明はどう言ってたっけ?
…何も起きはしていません。私達は雪怪小隊と交戦はしましたが、他のレユニオンが介入はしていません。
芝居でもする?芝居なら私とても上手いよ。
私達が後に体裁を整えて、混乱に乗じてこの人達を全て解決した。どうよ?
異論はない。お前たちの隊長はどう言っている?
…。
すいません、あなたのことを私はどう呼べばいいでしょうか?
…ええっと、んー。お嬢さんとても可愛いね。でも俺たちはまだ会って短いし、そういう準備は出来ていなくて…。
準備しろ!何考えてんだ!
ごめん、ごめん!ふ、雰囲気を和らげようと思ってさ。雪怪1号はどうかな?
では雪怪1号さん…私達には救いたい人がいる、そうですね?
救援活動に支障をきたすかもしれないレユニオンは共に制圧をしましょう。
ああ、俺もとてもやる気に満ちてきたよ。
…あなたのやる気は何処から来たの?
(戦闘)
(…)
(ブレイズ、私はあなたがチームを率いて優位性を確保すべきだと思います)
(不意打ちでもしたいの?)
(今の状況には不安があります)
(現在、私達と雪怪はそれぞれの手法でドクターとフロストノヴァの位置を確定させました。あなたのアーツも上手くいきましたし、彼らは今はとても安全な状況でしょう)
(しかし、二人の位置はあまりにも近い。一人を救出出来れば、もう一人も一緒に救出されるでしょう)
(二つの事項がありますが、今は確認することが出来ません)
(一つは、ドクターとフロストノヴァを掘り出すのは誰かということ…)
(もうひとつはフロストノヴァの態度です。)
(間違いなく)
(もし私達が先に掘り出すことが出来たのであれば私達はすぐさまフロストノヴァを制圧しなければいけません。ですが彼女を雪怪小隊に引き渡すのもありでしょう)
(そうすれば、私達は戦いを避けることができるだけ無く、より深い交流の機会も得られるはずです)
(相手が先に相手のリーダーを救出した場合は…)
ア、アーミヤ、心拍計が反応を示しました。正確な位置も確認しましたが、深度はまだ確定出来ていません…
分かりました!
えっ…ちょっと待って!
どうして急いで飛び出しちゃうの。
ドクターのことになるとすぐに慌てふためいて、普段のことを置き去りにしてしまうのよ。
それがアーミヤの欠点というか特技とも言うべきか…。
彼女がさっき推察したことは彼女が普段言うような話とは思えなかった。早まるときっとひどいことになる。
幸い彼女は奇襲には行かなかったわ。それは私達がやるべきことよ。
そういうことじゃない。今雪怪小隊を奇襲することになれば、雪怪達は必死に抵抗をしてくる。
私の目標はみんなを救出すること。私達は更に大きな死傷をもたらすためじゃない。彼女は最適な答えを諦めてはいない。
…謝るべきは私の方みたいね。私の考えは傭兵としてのものが大きすぎるわ。
あなたも直接手を出していないでしょ?
目の前の戦いの勝利に気を移すことなく、本来の戦術目標を守り続けることが、戦地指揮官としてアーミヤが信頼されているところだ。
雪怪のところに行ってみる。
え?
この構造は複雑すぎて…少しわからないな…
説明してくれ。俺が作図しよう。
え?俺、中学2年の教科書は全部呼んでないんだから勘弁してくれよ。
授業中何をしてたんだ?。
トレーニングしてた。
大熊にやってもらうか。あいつそういうアーツ持ってただろ
あいつ詩を読みながら文章を書いてただけだぞ。お前のような構造探知とは訳が違う
こういうのは数式で表現してみたらどうだ?
あ、そうだな。数学は大丈夫だからそうするか。
何か少し暑くないか?
いや、俺はこんな厚着していても、姐さんのオリジ二ウムが俺を凍えさせててな…。
あ。
やあ、ロドスの猫。
ごめんね、私が汗をかき始めると、周囲が暑くなっちゃって、汗をかき続けちゃうんだよね。
あなた達がいてよかったよ。いつもより涼しく感じる。
緊張でもしてるのか?
ちょっとね。敵と一緒に仕事をするなんて思いもしなかったから。
…少なくとも今は俺たちを敵と認識しなくてもいい。姐さんを掘り出した後は、姐さんが何を言うかだが。
…他のレユニオン達とは本当に違うんだね。
レユニオンのメンバーも同じようなもんだってことじゃないか?お前もあの子ウサギとは同じタイプという訳じゃないだろう?
ははは。確かにそうだ、私達の所にも様々な人がいる。
どこも同じだ。
少なくともお前たちは俺達の話を聞いてくれる。以前俺たちが出会ったウルサスの兵士は否応なしに撃ってきたけどな。
矢がバンバン飛び交って、その後は殴り合いになり、一方は死んでしまった。
まあ、私達はウルサスの兵士じゃなく製薬会社だからね。
製薬会社にそんな装備あるか?
今は情勢が乱れてしまっている。みんな自分を守る手段を持っているんだ、そうでしょ。
…この時間を使って農業でも出来れば良いんだけどなあ。
いくらかのシーズンで赤麦を作ることが出来れば、少なくとも今の半分の集落の感染者は飢えに耐えなくても良いんだけども。
空腹じゃなければ、あいつらだって小さな町には行かないだろうし、ましてや射殺されることだってない。
そうであれば、むぐ。
もう言うな。
彼は今はとても感傷的みたいだ。いや、私的にはウルサス人はみんな少し感傷的な感じがするけど
どうしてこんなところで怠けてるんだ!
あ、ごめん。それじゃあ仕事に戻るよ。
大丈夫。あなたも忙しいんだね。
それにしてもあなたが持っている、それとても香り良いね。
え?ああ…俺のは…。
彼女何を言ってるんだ?
いいから、いいから。
ええっと、少し食べてみたいかな
え…?
お、お前何をするつもりだ?
15:22 PM
チェルノボーグ分離都市”14区”廃墟
ブロック状の地面
掘削作業から3時間語
アーミヤ、手を引っ込めて!
あなたの指の血止まってないじゃない…!手で掘るのはやめて!
ですが…感情を感じたんです、この下に…この下にいるんです!
道具を使ってしまうと感じることが出来ないんです…指でそういった細かい感覚を探さなければいけないんです…。
アーミヤ!
もうすぐです!
(メテオリーテ…)
(だけど…)
(彼女を行かせてやって)
彼らに先に見つけられてしまったら…彼らに先に見つけられてしまったら!
大丈夫、お前ならやれるさ!
アーツを使うのか?お、俺には無理だぞ、無理だ。
姐さん以外にこのタイプのアーツは使えないのか?早くしてくれよ、この両側の温度が違うだけで良いんだ。差が大きければ大きいほど良いんだよ!
やってみるけど…失敗しても俺を責めないでくれよ!
お前のせい以外なら誰のせいになるんだよ…。
そいつを振り回すな、集中させてやれ。
ここです!ここなんです!
…壁?もしかして間違えた?
いえ、それならばここ壊してしまえば良いんです…!
でもここが崩れたら…私は…
私は…堀り間違えました。
開けたぞ!
…!
ブレイズ!メテオリーテ!
…分かった。
準備を整えよう。
・君の勝ちだ。
負けたと?
・君は私に勝つ選択肢を与えてはくれなかった。
姐さん!
…そいつは…。
こいつがロドスのドクターとかいうやつか。
・殺したいなら好きにするが良い
・…
・こんにちは。
ロドスのリーダーは。
私です。アーミヤと呼んで下さい。
(彼女の指輪…指輪が赤くなっている?)
…。
(彼女を止めないの?)
(私達の唯一の勝機を止める理由はない)
ブレイズ!
私はアーミヤの選択を尊重する。
・アーミヤ、駄目だ。
ドクター!
大熊、ロドスはお前たちと戦ってはいないのか?
そうです。
…ならばこの戦場では私達は敵ではないということだ。。
フロストノヴァ…。
敵でなければ殺す理由はない。
帰るが良い、ドクター。お前の小隊の元にな。
…流石姐さんだ。
褒める?
静かにしろ。
子ウサギ。
えっと、私はアーミヤと…。
お前たちは龍門に向かう。そうなのか?
..間違いありません。
遅かれ早かれ私達は敵になる、子ウサギ。だが今はまだだ。
フロストノヴァ、私はあなたとあなたのチームは他のレユニオンと同じく好きではありませんが戸惑っています。
同胞を非難するな。お前は彼らが何を経験したのかもよく知りもしないくせに。
ですがあなたが彼らのような道を進むのを見たくはありません!
…ん?
お前は私の考えを見抜くことが出来るのか?
いいえ。ですがあなたの不安と窮屈さは微かに感じることは出来ます。
それら全ては龍門を陥没させることで一掃する。
ロドスは…あなたとあなたの小隊を理解することが出来ます。
反論はあるかもしれません、あなた達は私達が理解していないと思うかもしれません…。
ですがフロストノヴァさん、彼らが何を経験したのか、私にははっきりと分かりました。
…幼いな。
・フロストノヴァ、君の服は君のものではないだろう?
…
そうだ。これはかつて”パトリオット”のマントだったものだ。それをコートに変えた。
…あ…
どうして分かった?
まあいい…
…
誰にだって言えないことはあるだろうからな。
フロストノヴァさん、ロドスは誰であろうと無駄な衝突は起こしたくはありません。
それならばどのような衝突ならば必要となる?
少なくとも私達はあなたのチームとは戦いたくはありません!
彼らは皆正直で善良な人です。彼らを傷つけたり、彼らに罪のないものを傷つけさせたりすることは、私の願望から絶対に背くものなんです!
…ではもう会わないことを願うんだな。
フロストノヴァさん!
私も出来ればお前たちを傷つけたくはない。だが必要となればお前たちは全員殺す。
・ロドスに来てくれないか。そうすれば互いに戦わなくても済む。
私に勝てるならそれもいいだろう。
もしお前が私に勝てば、考えてやっても良い。
だが、戦場で会うということは敵を意味する。敵としてお互いを殺し合う。死なないという訳にはいかない。
…。
そうだ、これを、あの子狐に。
…何?
凍傷を治癒させる特効薬、我が家の秘薬だ。少なくとも焼灼感と痛みを和らげることは出来る。
これを研究するのに長い間掛かった。先の戦い、お前はとても良かった。
我が身を捨てる戦士というのは私の目から見れば最強の存在だ。
…。
ありがとう。
フロストノヴァ…。
あ、待って。私も言いたいことがあったんだった。
雪怪1号!
え…え?
…?
何だ?
今度一緒に飲もう!ウォッカって本当に美味しいよね!
それを言うなよ!
…。
ふ。
はは…。
さようなら。ロドス。
私達は二度と会うことがないのを願っている。
龍門下層構造
…。
やはりあなたはここにいましたか。
・こんにちは、フロストノヴァ。
…。
こんにちは、ロドス。