
ウルサスのクソッタレ共は確かに感染者と傭兵部隊に混ざっている!奴らはレユニオンに偽装してる、全員しっかり見分けるんだ!

さきほど名前を塗り替えた連中を除いて、一人も逃すな!この中に侵入しようとするやつがいれば、直接手を下しても構わん!

でもあのレユニオンたちも、煽られたり騙されたんじゃないのか!?殺さなきゃいけないほどか?

その質問は、数分後に奴らに殺される自分にとっておけ!

Guard、敵の火力が高すぎる!ありゃレユニオンが本来持ってる火力じゃないぞ!

じゃあその本来の火力ってのは何だ!??

我らの全砲手に最新式の武器を持たせていれば、チェルノボーグは直接攻略できたはずだ、天災を利用するまでもない。

奴らはもうバレるかどうかなんてどうで良くなっているんだ、今はただ死に物狂いで中に向かおうとしている!

じゃあなんでタルラは奴らを自分の傍に置かなかったんだ?

彼女は恐れているからだ!我らが奴らの身元を、奴らの企てを見抜くのを恐れているからだ!

頭数が多すぎれば、おそらく彼女ですら隠し通すことは難しい。それに、あいつらはあの武器を直接仕入れられないはずだ。

あの武器はきっとこういう混乱した状況のために、前々からコアシティ各所に隠してあったに違いない!

奴らは最初から我らと対抗するために用意されていた連中だ!奴らは我らを皆殺しにするつもりなのだろう。だが甘い!奴らが我らを殺すのではなく、我らが奴らを皆殺しにしてやるのだ!

陣形を保て!前進!

何をするつもりだ!?お前たち……陣地を離れるつもりか!?

ロドスのオペレーターよ、よく見ろ!

戦場における陣地とはまさに我らのことだ!我らがいるところに、前線はそこあるのだ!前進せよ!

それじゃあダメだ、俺たちの部隊が追いつけなくなっちまう!

我らが前線を維持する、そしてお前たちは隙あらば敵を片付けるんだ、そうすればついてこれるだろう!

幻影射手たち、できるか?

……

隊長亡き今、俺たちに勝るものなんてもう何もないんだ。

だがお前たちならきっとやれる!

ああそうだ。

ファウスト隊長は俺たちのためなら自分の命すら投げ捨てたんだ。

……もしあのロドスのウサギが本当に隊長の仇を討ってくれるっていうなら、俺たちも命を投げ捨ててやるよ!

いや。

その必要はないよ。

あ……お前はロドスの……

直接あいつらの陣地を吹っ飛ばそうとしてるんでしょ?
(無線音)

Radian、この通信を聞いているんだったら、あいつらの通信を傍受してほしいの。

一瞬だけあいつらのイヤホンを爆破するだけでいいの。あー、うん、爆発音は大きくね、でも本当に爆発させなくてもいいよ。

あいつらの耳も諸共吹っ飛べば万々歳だけどね。

わかった、五秒間だね。

四、幻影射手たち、準備して。

いきなりすぎだろ!?

三。Guard、部隊を散開させて。

……今回だけだぞ。

盾衛兵、一時撤退。

それだと生身になってしまうぞ!

それでも大丈夫。

だが、遊撃隊の同胞たち……

一。

我らに命を預けてくれる人がいれば、我らの命も、その人に預けるのが道理というもの!

あっ、レユニオンに混ざってる奴らが突然倒れこんだぞ!

三本。
Guardはある問いについて幾度も考えてきた。
そして今彼は再び自分に問いかけた、ロドスの奇妙な力を持っているオペレーターたちに、戦場を主宰するオペレーターたちに、どういう目を向けてやればいいのかと。
考え込んだ後、Aceが彼に答えを出した、Scoutも彼に答えを出した。そして今はロスモンティス、Rosmontisも、彼に答えを出したのだ。
巨大な剣が敵の火砲を叩き潰し、サルカズ傭兵が手に持っている巨大なボウガンをかざした、そしてGuardはたまらず大きく声を叫び出した。

盾衛兵、盾を構え!ロスモンティスの守りに徹せよ!
彼らは一つの小隊となった。彼ら守り、互いと協力し、互いを理解したのだ。
彼らは人だ。自分と同じく奮闘する人なのだと。

防いだ!いい目をしてるじゃないか、小僧!

ありがとう、Guard。

礼はいらないさ。さあ続けよう、ロスモンティス。

盾衛兵たち、小隊のオペレーターたち、感染者たち……

私の友人も、家族も……

帰ろう。あいつらに勝って、アーミヤがタルラを必ず倒してくれる、そして一緒に我が家に帰ろう。
ここはどこ?
そろそろ帰らないと。
すこし寒い……
あの黒い影は何なんだろう?
あ、思い出した、あれらがもうすぐ凍え死にそうだったから、ぼくが何かを分けてあげたんだっけ。
うぅ、寒い。
ぼくは一体何を分けてあげたんだっけ?
思い出せない。でも何かとても大切なものだった気がする。それを絶対に他人にあげるなって誰かに言われた気もする。
じゃあぼくはどうして……あげちゃったんだろう?
大切じゃなくなったから?多分それは違う。もし寒すぎるんだったら、ぼくも消えちゃうからね。
……
分かった。
ぼくの友だちならみんなそうするからだ。
ぼくの友だち……
すごく厳しい人がいた。彼はぼくを友だちとして見てくれていたのかな?
ぼくに歌を歌ってくれた人がいた。もう随分と彼女の歌を聞いてなかったなぁ。
目つきがすごく怖い人がいた。でも彼女の料理はすごく美味しかった。
ぼくの一番大切な人がいた。ぼくの行き先は彼女が教えてくれた。でも……ぼくには分からなかった。全然分からなかった。
それとあまり喋れない人もいたっけなぁ。
何かが来た。
黒い影がたくさん。
何をするつもりなんだろう?
あれらもぼくの命を欲しがっているのかな?
そうだ、命。
命は……大切だね。
そうなの?
命ってものは、そんなに大切なの?
黒い影が、ぼくに近づいてきた。
……あれらはぼくの命を奪いに来たのかな?

あれは……なんだ?

下がっていろ、ドクター。これ以上前に行くな。

どうやら来るのが遅かったか。
あれはもう感染者などではない。
あれは違う生き物だ。

……悲惨だ。

ああいう事例はこの私ですら、過去に一度しか目撃していない。

術者とその被害者が融合し、肉体と源石によってできた丘から容易に砕ける花を咲かせているんだ。

その粉末が風に乗りあたりを漂い、あの呪われた地を通ればいかなるものでも粉塵に触れれば感染してしまう――

――さらに、その運が悪かったものも新たな宿主となり、さらに多くの苦痛と死をまき散らしていく。

ただ単に昔の出来事を語ってるようではなさそうだな。

いかなる修辞もあそこの悲劇の前では侮辱となってしまう、私が語ったことはすべて事実だ。

感染源の活力はまさに毒薬だ、あれの生物への毒殺が自然に止まることはまずない。

あのとき私は心に決めたんだ、こんな事件を二度と起こしてやるものかと。

しかし現実は常に願いと反する、こういう出来事は私の目の前でただ淡々と次々に起こるんだと、私は気づいたんだ。

(低い唸り声)

……あれの意識はすでに昏睡状態に陥ってるようだ。今の発散は無意識的に行われているのだろう。

あそこにいる操られていない牧群のサルカズたちも、あれが操ろうともしなかった個体と見られる。

まさに自由だ。

皮肉だな。あの牧群が自由とは。

(ハミング)

!

やはり、あれが大規模な源石粉塵拡散の元凶で間違いない。

――

まずい。もし牧群のサルカズも最終的にあの形態に変化してしまえば、計り知れないほどの被害が出てしまう。

あの粉塵はもうただの普通のアーツではない、あれに触れれば一般人ですら感染してしまう。

数都市にも及び開いた源石の花の現象など、もう金輪際見たくない。

Dr.●●。まずはあれの制圧、牧群の拡大と、伝染の阻止を優先する。

あれって……?

あれを知っているのか?

・ああ。
・あまり。
・いや。

……

君が一体何を考えているかは知らないが、ドクター。

私は審判員ではない、Dr.●●。私はただの医者だ。

この大地はひどく頑固な病を患っている、もしそれを治療してあげる者がいなければ、どういう結末が起こるか想像できるか?

もちろん、生き物には総じて免疫機能が備わっている、仮にこの大地にも備わっているのであれば、負った傷を自己修復する可能性もありえる……

しかしさらに痩せこけた大地で生きることは不可能だ。大地はそれによって衰弱していき、我々もそれによって死してしまうからだ。

そして私たちの目の前にいる感染者は……

(嘶き)

まず最初に言っておく、たとえどんな悪病が死に至る病と見なされているとしても、医者からすればそれは死とイコールではない。

「特効薬が未だ世に出ておらず、患者の命は依然と厳重な脅威に晒されている」、それだけだ。

医者は絶対に認めることはない――たとえ世間がそう確信していたとしても、医者がそれに頷くことは決してありえない。

この世に「治せない病」などない。

これが言い訳にすぎないことは分かっている。医者が口にしていい言い訳でもない。

しかしたとえどんな脅しに遭おうと、私は己の医学知識を非人道的な行為に用いることは決してない、すべての命は、尊厳を持って誕生するからだ。

鉱石病の治療は私の天職だ、たとえ感染者が世間でどう扱われていようとな。


しかし医者は、さらに多くの人が病に襲われないために、採らざるを得ない措置があるとも決して否定しきれない。

感染者は他者の道具になってはならない、誰だろうと他者の命を操ってはならない。

……もし私が何も行動を起こさなければ、あれは一つの指標に、武器に、口実になってしまう、もし我々があれを放置すれば、我々にはウルサスに復讐する資格などない。

それとは逆に、ウルサスが傷を負えばほかの者も同じく傷を負ってしまう。

だから苦痛によるもがきを放置するわけにはいかない。

一部の疾病は、どうあがいても普通の医療人員だけでは治療できないものがある。

この大地が彼らに与えているすべては、時としてより酷くなって他者にも及んでしまう。

――そして医者ができることも多くてそれぐらいしかない。

より多くの命を救いたければ……

(鳴き声)

覚悟を決めろ。
静寂。
オペレーターたちは濾過装置を付けていた、彼らの重苦しい呼吸音がはっきりと聞こえる。

そのために、我々の目標は確実的であり疑いようもないものでなければならない。

Dr.●●、コアシティのエネルギー供給源をシャットダウンさせる、その前に、徐々に数を増やしている牧群と、もう一つの災害が起こりえる発端を阻止する必要がある。

Mon3tr、目を覚ませ!

……残り時間ももうわずかだ。こんな結末……解脱とも言えん。あのサルカズ牧群の運命はすでに定まってしまったのだからな。
ケルシーは静かにそこに立ち、もはや感染者とは呼べない白い結晶を注視していた。
君はどれほどの傷を負ってきたのだ?彼女はそう問いかけた。
その止まらず震えている生き物に問いかけているのか、それとも自問自答だったのかは知る由もない。
そして白い生き物は両腕を大きく開いた。
君たちの欲しいものは何?
それは前に進もうとしているが、自身の身体を支えられないほど脆弱な翼をしていた。
それの喉から漏れだした声は、まるで嗚咽のようで、集って恐怖の川となった。

・様子がおかしい。
・なんて……美しい生き物なんだ。

君の予感は正しい。あれはもう普通の感染生物ではない、あれは……この大規模感染の起源だからな。

非自然的な生き物は、そのほとんどが美学によって産み出されてきた。

しかし、外見に惑わされるな、あれがいくら美しかろうと、周辺の惨状へと変貌させた元凶なのは変わらないからな。

……

歌を歌っているのか。