まずは、ミュージックで場を温めよう!
(大歓声)
では、一日を経過して、間もなく今大会の第二ラウンド――トライアスロン項目がいよいよ開始!
試合ルールは至極簡単、走って、サイクリングして、最後に泳ぐだけ!
選手たちへの妨害?もちろん結構!チーム内のメンバーが一人でもゴールできたらクリアとなる!
近道ももちろんOK、だがそこに潜んでる連中には気を付けてくれ!そう易々と渡らせてくれないからね!
それと、ゴールした人だが、もしサイクリングとスイミング両方のチェックポイントをクリアしてなければ、成績には反映されないから気を付けて!
つまり、選手たちは試合開始直後後ろの海に飛び込んで客船に上がることもできるが、それだと街中の笑い者になるだけ。
仮に大金持ちなら、近距離の飛行装置に乗ることも選択肢の一つだろうね。
ただし、観客たちの機嫌を考えてやらないと、投票でもあっけなくアウトにされちまうから気を付けろ!
そのほかに、第一ラウンドを突破したチームは全部で十五だが、観客投票で復活したチームが一つ加わるから、合計十六チームとなる。
だから、第二ラウンドをクリアできる数は八組だけだ。
最初に客船にゴールした八つのチームだけに次戦の出場権が与えられる!
では続いて、その十六チームのご登場!
キレイな海……
ですねー。
この街に来てよかったですね。
ここに座っちゃいましょうか。
やっぱり私戻りましょうか、ここにいるみなさんのご迷惑になるかもしれませんので……
気にしないでください。この街はあんまり感染者とか気にしてないみたいですよ。
ここの人たちが寛容だからではなく、ただ明らかに気にしてないだけですけどね……
それに、ススーロさんもいますし、問題はありませんよ、ですよね?
うん。エイヤフィヤトラさんの病状ならちゃんと把握してるから。
だから他人に迷惑をかけるんじゃないかって心配するより、自分のことを心配したほうがいいよ。
エイヤフィヤトラさんはほかの人と比べて室内での生活が長い、身体によくないだけでなく、精神面も影響が及ぶかもしれないからね。
私が医者としてエイヤフィヤトラさんをここに連れて行くことに初めて賛成したのもそういうこと。
誰だって日差しを楽しむ権利はあるんだから。
そうですよ。
ドクターのほうはなんか面倒事が起こったようですけど、モニタ―越しに見てみると何やらバカンスを楽しんでたようじゃないですか。
だからエイヤフィヤトラさんも休んじゃっていいんですよ。
いえ、今回は自分から地質研究に出向いただけですので、皆さんの貴重なお時間まで無駄にするわけには……
もう、気にし過ぎですよ。
私たちもちゃんと正当な理由があってここに来たんですよ、ずっとここに連絡事務所を設けたいとロドスは考えてますけど、一向にここの市長の同意を得られていません。
私たちはアーミヤさんから交渉役としてここに遣わされたんです。
だからエイヤフィヤトラさんは安心してここを楽しんでください。
はい、ありがとうございます。
そうだ、レッドさんは?
なんか表に出たくないらしくて、一人でどっか行ったみたい。
そっか、まあ毎回任務に出てもああいう感じだし、私もいい加減慣れましたよ。
お、見てください、出てきましたよ!
さあ盛大に迎えよう、チームLUNG wRAThだ!
(大歓声)
……
……
あはは。
また手分けでしょ?
トライアスロンの工程は長いんで、手分けして行動したら簡単に連絡が途切れてしまいます。
単独行動でほかチームを妨害するヤツを除いて、みんな基本的に一緒に行動しています。
もしお二人に似たような考えがないのであれば一緒に行動したほうがいいと思いますよ。
私は構わない。
私もよ。戦う時に邪魔さえしなければ。
その言葉そのまま返そう。
まさかとは思いましたけど、最初テレビ見た時は信じられませんでしたよ、あのチェンさんもこちらに来ていたんですね。
彼女もどうやら休暇中のようですね、試合が終わった後、一緒に挨拶でもしに行きましょうか。
はい。
よし、では私は食べ物か何か買ってきます、どっか行ったりしなでくださいね。
わかった。
以上が全十六チームの紹介だ。
第一ラウンド同様、みんなに試合を楽しんでもらうべく、こちらで観客たちのために豪華なクイズコーナーを設けた。
公式サイトで自分の情報を登録してくれれば一攫千金も夢じゃない!
詳細は公式が配布した試合ガイドブックを見てね。
それと第二ラウンドでは、こちらのゲストの配置を少々変えさせてもらったよ。
パンチョさんは第三ラウンドの準備のため一足先に客船に向かわれた、だからこれからはリモートでのご参加になる。
では、選手たちもスタートラインで準備ができたようだ、カンデラさんに第二ラウンドの開始を宣言して頂こう!
存分に楽しんでください、若者の皆さん。では――第二ラウンド、開始!
(打ち上げ花火の音)
どうやらまた狙われてるらしいですよ、お二人さん。
速戦即決で行くわよ。