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アークナイツストーリー翻訳

【明日方舟】レッドパイン「垢抜けた灰色 アッシュロック」

???
幼い女の子

お婆さま、どこに行くのですか?

???
厳格な祖母

聞いていいとは言っていないよ。

???
厳格な祖母

しっかりと砲を持って、ついてくるんだよ。

???
幼い女の子

はい、お婆さま。

???
厳格な祖母

もうすぐだ。

???
幼い女の子

あそこは?

???
厳格な祖母

競技場さ、大騎士領から来た連中が建てたものだよ。

???
厳格な祖母

フンッ。

???
幼い女の子

試合を見に行くのですか?

???
厳格な祖母

試合?いいや。

???
厳格な祖母

お前を訓練させに行くのさ。

???
厳格な祖母

あたしが教えたことはまだ憶えているかい?

???
幼い女の子

はい、お婆さま、しっかりと憶えています!

???
幼い女の子

盾を構えて、砲を作動させて、撃つ!

???
幼い女の子

敵に狙いを定め、弾薬に注意し、砲から手を放さない!

???
幼い女の子

それと、えーっと……

???
幼い女の子

砲音は轟き、勝利は目前に!

???
厳格な祖母

よろしい。

???
厳格な祖母

お前は父親よりよっぽど頼りに見える。

???
厳格な祖母

少なくともあたしが目を瞑る前に、それを憶えておいてくれた。

???
幼い女の子

お婆さま、そんな縁起でもないことは言わないでください……

???
厳格な祖母

フッ、枯れぬ木などあるものか。

???
厳格な祖母

そのまま腐って朽ち果てるぐらいなら、新芽の肥料にでもなってやるわい。

???
厳格な祖母

ゴホッゴホッ……

???
幼い女の子

お婆さま!

???
厳格な祖母

いい、ただの咳だ、心配はいらないよ。

???
厳格な祖母

お前の父親の代、さらにはあたしの兄弟たちは、とっくの昔にカリスカがいかにして栄えたかを忘れてしまっている。

???
厳格な祖母

林業だと?あの林はあたしらの功績と、大砲のおかげで得たものなのだ!

???
厳格な祖母

「砲音は轟き、勝利は目前に」……あの金しか目に入らぬ連中はとっくにこの格言すら忘れてしまっている!

???
幼い女の子

お婆さま、もうその辺に……

???
厳格な祖母

フン……

???
厳格な祖母

グレイナティ、お前はいい苗だ。

???
厳格な祖母

決して歪むんじゃないよ。

???
幼い女の子

はい、絶対ご期待に応えます!

(大歓声)

???
???

ブラッドボイル騎士団――競技場の屠殺者――ケガからの復帰――変わらぬ暴虐性!!

(走る足音)

???
???

そしてその相手――その相手は――

(走る足音)

???
厳格な祖母

ゴホッ、ゴホッゴホッ……

???
???

かつて南で栄えた林業の大手――カリスカグループの一員――

???
???

しかし今となっては一人の感染者――レッドパイン騎士団に所属している騎士――

(歩く足音)

???
???

盛大に歓迎しましょう――

???
幼い女の子

お婆さま?

???
幼い女の子

(ふぅ……冷静に、お婆さまから教わったんだ、私ならできる。)

???
幼い女の子

(よし!)

???
???

灰豪騎士、グレイナティ・カリスカです!

ソーナ
ソーナ

あら、ようやくカイちゃんの登場ね。

イヴォナ
イヴォナ

グレイナティはいっつも登場がノロノロなんだよ、観客の歓声にも応えやしねぇ、さっぱりしねーなぁ。

ソーナ
ソーナ

そこがウリなの、そういうとこが好きって人もいるのよ、ほらそこにいる人とか。

???
熱烈なファン

グレイナティ!ちょっとでいいからこっちに目線をくれ!!!

イヴォナ
イヴォナ

うーん……まあそういうことにしておこう。

イヴォナ
イヴォナ

歓声にウソはねぇからな。

イヴォナ
イヴォナ

それにあの砲を抱えてる姿勢も、貴族ってサマだぜ。

イヴォナ
イヴォナ

まあアタシが一番期待しているのはあいつが砲で人を吹っ飛ばしてる時だけどな。

ソーナ
ソーナ

そりゃもちろん見れるわ、あの響いてくる砲撃音を聞いたら観客なんかこれでもかってぐらい喜ぶしね。

イヴォナ
イヴォナ

もっと豪快なヤツがあれば一番いいんだけどな。

ソーナ
ソーナ

なによ、彼女が砲で相手を殴ってるところでも見たいわけ?

イヴォナ
イヴォナ

はは、それはいつか見てみたいものだぜ。

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

大斧対盾!最後に勝ち抜くのは一体誰なのか、共に期待しましょう!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

お持ちのタブレットを開いて、あなたが応援する選手を、ぜひぜひ選んで下さい!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

当然ながら、ご自分の財布を膨れ上がらせるチャンスこそが最も重要!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

それでは――試合開始――!

錆銅騎士
錆銅騎士

その手に持ってるプラスチックが最後まで持つといいな。

錆銅騎士
錆銅騎士

鉱石病のゴミムシめ。

(グレイナティが錆銅騎士の攻撃を防ぎ砲撃を行う)

グレイナティ
グレイナティ

……

イヴォナ
イヴォナ

つまんねぇなぁ、会場に上がったら一言も喋らねぇんだもん。

ソーナ
ソーナ

あなた初めてカイちゃんの試合を見るわけでもないんでしょ、あれは真剣モードっていうのよ、わかる?

(砲撃音)

イヴォナ
イヴォナ

けどそれじゃつまんないだろ……溜まった感情を発散させないと、勢いで相手に負けちまう。

ソーナ
ソーナ

騎士競技はどっちの声が大きいかを競うもんじゃないでしょ、求めてるのは見ごたえある攻防よ。

ソーナ
ソーナ

ほら、まさにあんな感じ。錆銅は退場し、みんなもそれでハッピー、違う?

イヴォナ
イヴォナ

けど今日の試合、地味すぎやしねぇか?自分から全然攻めていってねぇぞ。

ソーナ
ソーナ

相手は選んだほうがいいからね、錆銅みたいな攻撃を重きに置いてる騎士が相手だったら、防御に徹したほうが最善よ。

ソーナ
ソーナ

それにカイちゃんもそれで自分が一番得意とする技も出せるしね。

ソーナ
ソーナ

盾で攻撃を防いでカウンター砲撃を食らわす、いつやっても気持ちいいもの。

ソーナ
ソーナ

(今回のカイちゃんは確かにあんまり攻めてないわね、一体なにを考えてるのかしら。)

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

これは驚きました、屠殺者が持つ肉斬りの斧が灰豪騎士の前じゃなんの効き目もありません!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

防ぐたびに、砲撃が放たれるたびにイングラは反撃できず退くのみ!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

灰豪騎士の防御はまさに天衣無縫、少しずつ距離を詰め、屠殺者の活動スペースを縮小させています!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

疑いようもなく、これはシーソーゲームになりそうです、一体どっちが勝利の桂冠を被るかは、最後になるまで分かりません!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

さあ今のうちにすぐお手元のタブレットで選手たちにベットしましょう!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

それか選手のロゴマークがスタンプされた特製ミネラルウォーターを注文して頂いても構いませんよ、お傍にいる観客にご自分がどちらを応援してるか知って頂くためにも!

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

今すぐご購入して頂ければ、直ちにお座りになってる席までお届けしましょう!

イヴォナ
イヴォナ

そんなものまであんのか?

ソーナ
ソーナ

あるわね、ただ……

イヴォナ
イヴォナ

おいおいあの値段………会場外で買ったら十本は買える値段じゃねーか?

ソーナ
ソーナ

あはは……

イヴォナ
イヴォナ

お前もしかして注文したのか……

ソーナ
ソーナ

一回買ってみて飲んでみるだけだってば、えへへ。

錆銅騎士
錆銅騎士

ずっとそのプラスチック板の後ろに隠れてるつもりか、ああ?

グレイナティ
グレイナティ

……

錆銅騎士
錆銅騎士

ヘッ、俺がそいつを叩き潰したら、好きなだけ泣き叫ぶがいいさ、リスちゃんよ。

錆銅騎士
錆銅騎士

そん時はカリスカみたいな小さい会社がお前のために死体回収なんかしてくれるはずもねぇよ。

グレイナティ
グレイナティ

(トリガーに指をかける)

(砲撃音)

ソーナ
ソーナ

わお、カイちゃんが怒った!

ソーナ
ソーナ

イングラもよく言うわねえ、わざわざ人の地雷を踏むなんて。

イヴォナ
イヴォナ

昔のカリスカ林業は結構有名だったが、今じゃニュースでもすっかり聞かなくなっちまったな。

イヴォナ
イヴォナ

本当にグレイナティの生家なのかよ。

ソーナ
ソーナ

もしカイちゃんに経営させていれば、今頃彼女らの会社もまだトップに座れていたと思うわよ。

ソーナ
ソーナ

自分のせいで経営が傾いたくせに、それを他人のせいにするなんて、そりゃああやって没落するわ。

ソーナ
ソーナ

確かカイちゃんは親戚たちが一堂に集ったとき全会一致で一族から追い出されたはず。

ソーナ
ソーナ

全会一致よ……

イヴォナ
イヴォナ

じゃああいつの両親も……

ソーナ
ソーナ

二人も同調圧力で自分の娘を一族から追い出してしまったわ。

ソーナ
ソーナ

家に戻ったあとカイちゃんのために大騎士領へ来る資金を用意してくれてたけどね。

ソーナ
ソーナ

まああなたも知っての通り、自分を応援してくれてたはずの両親にすら追い出されたのよ……

ソーナ
ソーナ

あまりにも辛いでしょうね。

ソーナ
ソーナ

けどカイちゃんの心が強くてよかったよ。

ソーナ
ソーナ

そりゃもうダントツに。

(砲撃音)

ソーナ
ソーナ

うわぁ……もしかしてガチギレじゃないでしょうね。

ソーナ
ソーナ

どれどれ――

ソーナ
ソーナ

まあまだマシなほうね。

グレイナティ
グレイナティ

あれでキレないほうがおかしいだろ?

イヴォナ
イヴォナ

アタシだったら錆銅に穴を開けてから頭を動かすね。

ソーナ
ソーナ

カイちゃんの戦い方は頭脳戦とも言えるわ、弾数には限りもあるんだし、ムキになって一発多く撃ったら負ける可能性だってあるんだから。

ソーナ
ソーナ

今はおそらく錆銅に自分はムキになってるって思わせてる段階ね。

ソーナ
ソーナ

なにせ、相手を誤解されることは重要だから。

(砲撃音)

ソーナ
ソーナ

ほら。

(砲撃音)

ビックマウスのモーブ
ビッグマウスモーブ 

なんということでしょう、イングラの肩に着けてる甲冑が吹き飛ばされました!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

その間に灰豪騎士は未だにジリジリと詰め寄っています、まさかここで勝敗が決するのでしょうか!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

また砲撃音、どうやら灰豪騎士はすでに自分へ向ける勝利の礼砲を撃つ用意が出来ているようです!

(砲撃音)

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

一体なにが起こったのでしょうか!?皆さん見えましたか!?

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

錆銅が斧で砲弾を真っ二つにしました!この二人の騎士には感謝しかありません、我々にドラマでしか見れないような一幕を見せてくれたのですから!

ビッグマウスモーブ 
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その通り、まさしくスウォマーチャンネルがスポンサーを務めて撮影された都市で繰り広げられるサスペンスドラマ『大騎士領二十四夜』で登場する一番有名なシーンのことです、ご興味がある方は今すぐDVDのご購入を!

ビッグマウスモーブ 
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さらに順次購入された三十名の方には主役俳優と女優とサイン入りポスターが付いてきます、早い者勝ちですので、今すぐご検討を!

ソーナ
ソーナ

ごくごく――ぷはぁ、そこら辺にあるコンビニで売ってるのと大して変わらないわね。

イヴォナ
イヴォナ

だから言っただろうよ……

ソーナ
ソーナ

へへ、まいっか、転売費用だけ払ったって考えれば。

イヴォナ
イヴォナ

そんなことより、モブは相変わらず宣伝できるチャンスを一つも見逃したりしねぇんだな、いい加減ウザったいぜ……

ソーナ
ソーナ

あれが彼の仕事なのよ、少しは理解してあげて。

ソーナ
ソーナ

けど錆銅が斧で砲弾を真っ二つにするとはね、むざむざモブに広告を差し込むスキを作ってしまったわよ。

ソーナ
ソーナ

カイちゃんも手加減しちゃったわね、錆銅を倒すことばかり考えて、頭に狙いを定めなかった……

ソーナ
ソーナ

じゃなきゃ今頃もう試合は終わってるはずだわ。

イヴォナ
イヴォナ

もしかしてカートリッジの弾がもう尽きるんじゃねぇの?

ソーナ
ソーナ

うん。

(砲撃音)

ソーナ
ソーナ

たぶん残りはあと一発。

ソーナ
ソーナ

そろそろ交換時ね。

ソーナ
ソーナ

その間イングラがうちらのカイちゃんにちょっかいを出さなければいいんだけど。

グレイナティ
グレイナティ

(残り一発か。)

グレイナティ
グレイナティ

(あいつに砲撃を食らわした衝撃の反動を利用して後退し、その間に交換すれば間に合うはず。)

グレイナティ
グレイナティ

(イングラの戦闘スタイルなら、なにか手を隠してるとは考えづらい。)

グレイナティ
グレイナティ

(そろそろ頃合いだな。)

錆銅騎士
錆銅騎士

その程度か?

(砲撃音)

グレイナティ
グレイナティ

(動きが速くなった?)

グレイナティ
グレイナティ

(まずい!)

(錆銅騎士がグレイナティを突き飛ばす)

イヴォナ
イヴォナ

錆銅の靴についてるアレって、加速器か?

ソーナ
ソーナ

こりゃ面倒臭くなったわね……

ソーナ
ソーナ

頑張ってカイちゃん!

グレイナティ
グレイナティ

ゲホッ……

錆銅騎士
錆銅騎士

弾が尽きたか、もう手は出せねぇだろう?

グレイナティ
グレイナティ

……

ソーナ
ソーナ

カイちゃん、弾残ってる?

グレイナティ
グレイナティ

ありません、予備のカートリッジはさっき矢を防ぐために使ってしまいました。

ソーナ
ソーナ

じゃあどうするの、その大砲でぶっ叩くの?

ソーナ
ソーナ

必要があればアタシが何人か受け持つけど。

グレイナティ
グレイナティ

そしたらこの前みたいにまた私のポイントを奪うつもりですか?

ソーナ
ソーナ

もうそれいい加減に忘れてくれないかなあ……

ソーナ
ソーナ

あの時お互い初体面でしょ、警戒してないほうが悪いわよ。

ソーナ
ソーナ

ていうかもうしないってば、約束したでしょ。

ソーナ
ソーナ

グレイナティは自分の利益のためにほかの感染者を犠牲にすることなんてしないってアタシは信じてる。

ソーナ
ソーナ

だからグレイナティもソーナは背後からナイフで闇討ちなんてことはしないって信じている。

ソーナ
ソーナ

そうでしょ?

グレイナティ
グレイナティ

……フンッ、まあいいでしょう。

ソーナ
ソーナ

それでどうやって目の前の騎士を相手にするつもりかしら?

ソーナ
ソーナ

アタシならちゃんとスキを生んであげるわよ、必要あればはやく言ってね。

グレイナティ
グレイナティ

結構です。

 

グレイナティ
グレイナティ

自分でなんとかしますので。

 

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

先ほどまで優勢だった灰豪騎士はリロードの時にスキを見せてしまい、錆銅に反撃のチャンスを与えてしまいました、もしや屠殺者の肉斬りの斧はやはり血を見る事になるのでしょうか!?

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

灰豪騎士は一体どうやってそれに立ち向かうのか、今ご覧の通り――彼女は空になったカートリッジを錆銅に投げ捨てが、それでも――

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

いや違います、それどころか大砲まで捨てて錆銅に走っていき、一体なにをするつもりなのでしょう!

(打撃音と砲撃音)

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

イングラが武器を振り上げた、灰豪騎士にはもはや盾しか残されていません!灰豪――灰豪が斧を防ぎ、そして――おお!!頭突きです、ここまでぶつけた音が聞こえるほどの頭突きです!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

すごい!組み込まれた素手での連撃で、イングラが退きました!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

一方グレイナティは転がりながら自分の武器を傍へと戻り、装弾し、リロード、これで準備は整いました!イングラはまた砲火に支配されるのでしょうか!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

あは、また砲撃音が聞こえてきました、灰豪騎士がもう一度ゲームを制しました!

イヴォナ
イヴォナ

ちったぁダサかったが……あの脱出方法は案外実用的だな。

イヴォナ
イヴォナ

けどまさか大砲を捨てた後のあいつがあんなに素早いとは思わなかったぜ。

ソーナ
ソーナ

カイちゃんとてザラックだからね、すばしっこくて当然よ。

イヴォナ
イヴォナ

じゃあなんでお前みたいに軽い武器を使わないんだ?

ソーナ
ソーナ

個人の趣味でしょ。

ソーナ
ソーナ

試合にもっと合う遠距離武器を使ったらってアドバイスしたことはあるんだけどね、槍とか、クロスボウとか、投石器とか、でも全部好きじゃないみたいで、どうしても実家から持ってきた大砲を使いたがるみたいなのよね。

ソーナ
ソーナ

全然作動しない時もあるし、維持費だってバカにならないのに。

ソーナ
ソーナ

頑固だなぁ。

ソーナ
ソーナ

武器に慣れてるのならいいんだけどね。

イヴォナ
イヴォナ

あいつ残ってる弾確かあと八発だったよな。

イヴォナ
イヴォナ

撃ち尽くしたあとはどうするんだ?

ソーナ
ソーナ

さあ、どうなるんだろ?

(砲撃音)

ソーナ
ソーナ

カイちゃんが予備の弾まで撃つ尽くしたところなんてアタシ見たことないもの。

錆銅騎士
錆銅騎士

……はぁ、はぁ、俺を侮辱してんのか、灰豪!

グレイナティ
グレイナティ

……

錆銅騎士
錆銅騎士

なんとか言えよ、こんの、石頭野郎が!

グレイナティ
グレイナティ

(トリガーに指をかける)

(砲撃音)

錆銅騎士
錆銅騎士

いつまで喋れないフリしてやがんだ!

錆銅騎士
錆銅騎士

もういい、我慢の限界だ!

錆銅騎士
錆銅騎士

はあッ!!

(砲撃音)

ソーナ
ソーナ

カイちゃんも人が悪いわね。

イヴォナ
イヴォナ

まさか最初からイングラとシーソーするつもりじゃないだろうな。

イヴォナ
イヴォナ

言葉も返さねぇし全然ビクともしねぇし、オレが相手してもムカつくぜ。

(???が近寄ってくる)

???
???

……どうしてなの?

ソーナ
ソーナ

やっほー、来たんだねユスティナ。

ユスティナ
ユスティナ

灰豪はなぜ錆銅をバカにしてるの?

ソーナ
ソーナ

それは、話すと長くなるわね。

ソーナ
ソーナ

アタシがカイちゃんと初めて会った時、すでに観客席にいる騎士の旦那様方に怒り心頭だったみたいなのよ。

ソーナ
ソーナ

ほかの感染者騎士はただ単に騎士様たちに不満を抱いているんだって思ってるっぽい。

ソーナ
ソーナ

けど彼女は――

ソーナ
ソーナ

もし感染してなかったら、同じく騎士貴族だったのよ。

ユスティナ
ユスティナ

……聞いたことある。

ソーナ
ソーナ

感染しちゃったあと、彼女の騎士一族の親族一同は誰も彼女に同情なんかしてくれなかった。

ソーナ
ソーナ

一族が衰退していった原因を全員が彼女になすり付けたのよ。

イヴォナ
イヴォナ

普通の人間ならそんなこと病気となんも関係ないとは思うけどな。

ソーナ
ソーナ

けどあの人たちはそうした、彼女の一族、カリスカのザラックたちは全員カイちゃんの地位を剥奪することに頷き、そのまま家から追い出した。

ソーナ
ソーナ

カイちゃん本人はとても親戚たちを信頼してたわ、一緒に喜怒哀楽を分かち合おうと、切磋琢磨しようと心から思っていた。

ソーナ
ソーナ

けど結局、カイちゃんがそう思っていた家族や友人たちは、誰一人救いの手を差し伸べてくれなかった。

ソーナ
ソーナ

しかもこの世からとっとと消えてほしいとさえ思ってる人も――

イヴォナ
イヴォナ

おいおい、そこまでしなくても。

ソーナ
ソーナ

当時アタシ傍にいたんだけど、ちゃんとカイちゃんのために防いだわよ。

イヴォナ
イヴォナ

……

ユスティナ
ユスティナ

……

ソーナ
ソーナ

これでカイちゃんがなんで騎士の旦那様方をひどく恨んでるかが分かったでしょう。

ソーナ
ソーナ

それで錆銅のイングラの話に戻るんだけど……

ソーナ
ソーナ

あいつがやってることのどれもが、深くカイちゃんの心を痛めつけてるからだと思う。

ソーナ
ソーナ

だから、カイちゃんはシーソーゲームに持ち込んで最後まで抗ってるんだよ。

ソーナ
ソーナ

お高く留まった騎士様を完膚なきまでに叩き落してやるために。

ソーナ
ソーナ

自分の怒りを……鎮めるためにもね。

ソーナ
ソーナ

……

ソーナ
ソーナ

ねえ、ユスティナ、カイちゃんのカートリッジにあと何発残ってるか見てくれない?

ユスティナ
ユスティナ

……四発。

ソーナ
ソーナ

おお。

ソーナ
ソーナ

もうそろそろ終わるわね。

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

一連の猛攻撃を仕掛けても灰豪騎士は倒れず、むしろ錆銅の体力が底を尽きようとしています!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

そして彼は今最後の攻勢に出ました!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

長かったこのシーソーゲームもようやく勝敗を決するのでしょうか!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

その際皆さんにはベットした番号にご注目を、もしかすると勝敗が決まったと同時に、予想外のプレゼントを得られるかもしれません!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

本試合後におけるラッキー抽選はロアーガードがスポンサーを務めてお送りします、抽選確率はなんと0.5%!まだベットしていない方は、この最後の機会をどうぞお見逃しなく!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

おっとイングラがサーベルを抜いて振り上げました!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

グレイナティも防御態勢に!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

勝敗はここで決するか!

ソーナ
ソーナ

ちょっと、カイちゃんいつの間にアタシの技を盗んだの!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

突っ込んでいく錆銅、まだまだ突っ込んでいく、灰豪も盾を構えました、なんと大砲を背後に向けました!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

まさかあのまま錆銅の一撃をもらうつもりでしょうか!

ビッグマウスモーブ 
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両者がどんどん詰め寄っていく、もはや目と鼻の先!

(砲撃音)

ビッグマウスモーブ 
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なんと!

ビッグマウスモーブ 
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砲撃の加速度を利用して、灰豪が錆銅の斧を横切りました!

ビッグマウスモーブ 
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なんという速さでしょう!!

(砲撃音)

ビッグマウスモーブ 
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そのまま盾を捨て、大砲の口をイングラの背中にピタリと当ててそのままトリガーに指をかけてフィニッシュ!!

(大歓声)

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

錆銅騎士が倒れました!灰豪騎士の勝利です!!!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

いやお待ちを、灰豪騎士がまた大砲を錆銅に向けました、まさか、悪逆非道なイングラにも凌辱される日がやってくるのでしょうか!?

錆銅騎士
錆銅騎士

……フッ、殻に縮こまってるだけのザラックが。

錆銅騎士
錆銅騎士

灰豪の……グレイナティか……お前のことは……覚えたぞ。

錆銅騎士
錆銅騎士

この傷が癒えた際は……お前を……お前ら感染者を、皆殺しにしてやるからな!

グレイナティ
グレイナティ

このぉ!

グレイナティ
グレイナティ

(トリガーに指をかける)

錆銅騎士
錆銅騎士

フッ……

グレイナティ
グレイナティ

……

グレイナティ
グレイナティ

(大砲を空に向ける)

(砲撃音)

グレイナティ
グレイナティ

この一撃は観客たちへ捧げよう。

グレイナティ
グレイナティ

お前が食らう資格などない。

錆銅騎士
錆銅騎士

錆銅騎士
錆銅騎士

てめぇ……がはっ……

(錆銅騎士が倒れ、グレナティが去っていく)

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

なんと倒れたイングラを撃つことはしませんでした、そして最後の一発を打ち上げたあと、そのまま出口へと向かわれてしまった!

???
熱烈なファン

グレイナティ!グレイナティ――!

ビッグマウスモーブ 
ビッグマウスモーブ 

本日の試合の――抽選は――賞金は――

???
女の子の父親

今回はどうだった?

???
成長した女の子

あまりよくありません、お父様、大砲を持ちすぎるとはやり手の震えが止まらなくなりました。

???
女の子の父親

もっと軽い武器に交換しようか?

???
成長した女の子

いいえ、大砲が一番相性がいいので大丈夫です、この威力があれば素早さにおける不足を補ってくれますので。

???
成長した女の子

それに、いつか競技場ではなく、もっと広い場所での戦いにも使えますし。

???
成長した女の子

お婆様のように。

???
成長した女の子

その時になれば、この武器ももっと実用的になりますよ。

???
女の子の父親

そうか……お前がそう言うのなら。

???
成長した女の子

私の可愛いナッツちゃん

???
女の子の父親

お父様、私はもう子供じゃないので、そんな風に呼ばなくても……

???
女の子の父親

それもそうだな。

???
女の子の父親

……

???
女の子の父親

グレイナティ。

???
女の子の父親

今回の訓練もよくやったな。

???
女の子の父親

もしお婆様が今のお前を見たら、きっと喜ぶだろう。

???
成長した女の子

お婆様……

???
女の子の父親

お婆様が逝ってしまわれる前に何人かの叔父さんたちが約束してくれていた、もしお前が学びたい以上、いくらでも支援してやるとな。

???
女の子の父親

だから金銭面の心配はしなくていい。

???
女の子の父親

お前がこの先騎士になろうが家業を継ごうが。

???
女の子の父親

このまま訓練していけば、いつかお前は、きっとカジミエーシュで名の知れた砲手になれる。

???
女の子の父親

やれやれ、カリスカ家から正真正銘の砲手が出るのはいつぶりだろうな。

???
女の子の父親

上の人も先祖たちもきっとお前を誇りに思うだろう。

???
女の子の父親

だから彼らを失望させないでやってくれ。

???
成長した女の子

……

???
成長した女の子

はい、お父様。

???
成長した女の子

必ずご期待に応えます。

ソーナ
ソーナ

ちょっと、カイちゃん、カイちゃん?

グレイナティ
グレイナティ

ん、はい?

グレイナティ
グレイナティ

どうしました?

ソーナ
ソーナ

急にボーっとしちゃってどうしたの?

グレイナティ
グレイナティ

いえ、考え事をしてただけです。

ソーナ
ソーナ

イングラも可哀そうよね、退院したと思ったらまたあんたに送り返されちゃったんだもん。

グレイナティ
グレイナティ

自業自得です。

ソーナ
ソーナ

それでまたどうして最後の一発を空に撃ちあげたの?

グレイナティ
グレイナティ

試合はすでに終了していましたからね、いくらイングラが気に食わなかったとしても、手を出すわけにはいきませんので。

グレイナティ
グレイナティ

でなければ私もあいつと同類になってしまうじゃないですか?

ソーナ
ソーナ

ざーんねん、本当なら新聞で“屠殺者、逆に屠殺される”みたいな見出しが見たかったのに……

グレイナティ
グレイナティ

そんなニュースならイングラの一族の圧力によって新聞に載らないと思いますが。

グレイナティ
グレイナティ

ソーナ、実はさっきからあなたに聞きたいことがあるんですが……

ソーナ
ソーナ

ん、どうしたのカイちゃん?

グレイナティ
グレイナティ

その手に持ってるの、なんです?

ソーナ
ソーナ

あんたの応援ミネラルウォーターのボトルよ。

グレイナティ
グレイナティ

どうしてまたそんなくだらないものを買うんですか……

ソーナ
ソーナ

いいじゃん、あの時喉乾いてたし外に出て買うのも面倒だったんだもん。

イヴォナ
イヴォナ

お、アタシたちの騎士様の凱旋だ。

ユスティナ
ユスティナ

……私も灰豪に倣って、もっと強くならないと。

ソーナ
ソーナ

ユスティナ、“例の件”はどうなった?

ユスティナ
ユスティナ

……もうすでに完了している。

ソーナ
ソーナ

そ、ご苦労様。

グレイナティ
グレイナティ

今回の賞金は私の口座に入ったらすぐ“あの口座”に入金しておきます、銀行のほうも最近頻繁に起こってる振替問題に注目し始めているので。

ソーナ
ソーナ

もう個人の消費で誤魔化したりできないの?

グレイナティ
グレイナティ

……できるとでも?

ソーナ
ソーナ

だよねー……

ソーナ
ソーナ

アタシたちに残された時間、もう多くないわね。

グレイナティ
グレイナティ

……

ソーナ
ソーナ

けど今はまだそんなに考え込まなくても大丈夫。

ソーナ
ソーナ

とりあえずパーッとお祝いしよっか!

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