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アークナイツストーリー翻訳

【明日方舟】ニアーライト NL-HD-2「選択」翻訳

感染者騎士
感染者騎士

えっ、じゃあ俺たちみんなそのロドスとかいうところで治療を受けなきゃならないのか?

ソーナ
ソーナ

“受けなきゃならない”んじゃなくて“受けてもいい”ってことよ、慣れたからって鉱石病を甘く見ちゃダメだからね!

ソーナ
ソーナ

いくらこの先のことを考えても、身体を壊しちゃったら、元も子もないじゃん。

感染者騎士
感染者騎士

うーん、それも確かに……

ソーナ
ソーナ

うん、だから自分の面倒は自分で見ないと。ちゃんとした鉱石病の治療なんて長い間ずっと受けてこなかったんだしさ。

ソーナ
ソーナ

感染者騎士ならともかく、ウチらの中には普通の労働者とか、農民とか市民もたくさんいるんだから……アタシたちの都合で彼らをも鉱石病で苦しませるわけにはいかないでしょ。

ソーナ
ソーナ

じゃなきゃジェミーの悲劇がまた起こっちゃう。

感染者騎士
感染者騎士

……ああ。

(感染者騎士が立ち去る)

ソーナ
ソーナ

ふぅ……

(グレイナティが近寄ってくる)

グレイナティ
グレイナティ

ソーナ。

ソーナ
ソーナ

カイちゃん、どうしたの?

グレイナティ
グレイナティ

あのハイビスカスというサルカズの医者と連絡してみたんですが、ロドスは午後には大騎士領を出るとのことです。

グレイナティ
グレイナティ

こちらは大人数なので、はやめに準備しておきましょう。

ソーナ
ソーナ

そうだね、ユスティナとイヴォナならたぶん連絡がつく感染者たちに連絡を入れてるはずだわ。

グレイナティ
グレイナティ

無冑盟と商業連合会がこのまま手を引くと思いますか?

ソーナ
ソーナ

……もしアタシたちが知った真相が本当なら、あいつらはきっとこっちを構ってる暇はないはず。

ソーナ
ソーナ

それにロドスにはまだ監察会というお守りが貼られている、しばらくは……安全だと思うわ。

グレイナティ
グレイナティ

……

ソーナ
ソーナ

ん?どうしたの、こっちをジッと見つめちゃって?

グレイナティ
グレイナティ

トーランからなにか言われたんですか?

ソーナ
ソーナ

えっ……急にどうしたの?

グレイナティ
グレイナティ

あなたが彼と一緒に大騎士領外にある村に行ってから、雰囲気が変わったものなので。

ソーナ
ソーナ

……

グレイナティ
グレイナティ

大騎士領外にある村は四都市連合をきっかけに近年建てられた村々です、そこには普通の農民しか暮らしていなかったと思います。

グレイナティ
グレイナティ

普通ならバウンティハンターがそんなところをねぐらにすることはありません、きっとなにか目的があるはずです。

ソーナ
ソーナ

……彼から一つ頼まれたんだ。

ソーナ
ソーナ

カジミエーシュについて、この国について、感染者とアタシたち全員についてのことをね。

グレイナティ
グレイナティ

なぜ私に一言言ってくれなかったんですか?

ソーナ
ソーナ

あはは……実はまだなかなか決心がついてないもんで、最近はずっとそればっか考えてたんだよ、本当なら決心したあとにみんなに教えるつもりだったんだけど……

グレイナティ
グレイナティ

ふーん……

ソーナ
ソーナ

……も、もしかして怒っちゃった?

(ユスティナとイヴォナが近寄ってくる)

ユスティナ
ユスティナ

なら、尚更全部打ち明けてもらわないとね。

ユスティナ
ユスティナ

ソーナが言ったことだよ?

イヴォナ
イヴォナ

はは、お前は知らねぇと思うが、グレイナティったらここ数日ずっと心配してソワソワしてたんだぞ、アタシが大丈夫だって言ったのにも関わらずによ。

グレイナティ
グレイナティ

オホン。ソーナがいつも全部一人で抱え込むからいけないんです……

ソーナ
ソーナ

……ごめん。

ユスティナ
ユスティナ

それで、なにで悩んでるの?

ソーナ
ソーナ

……

ソーナ
ソーナ

もしこれからやろうとしてることが、みんなで初めてレッドパイン騎士団を立ち上げた時の志とまったく異なっていたら……みんなはどうする?

グレイナティ
グレイナティ

……どういう意味です?

ソーナ
ソーナ

もし腐敗しきった騎士たちと、商業連合会と抗うだけじゃなく、感染者の利益のために戦うだけじゃなく――

ソーナ
ソーナ

それで感染者への差別に耐え忍んだり、過去の敵と宥和を取ったり、抗う手段をもう一度きちんと選び直したり、自分の在り方を無理やり変えさせられたりして――

ソーナ
ソーナ

――最後にはあと少しでで掴めそうな安寧な生活をいつ掴められそうか分からないままもう一度手放して、別の渦中に身を投じることになったら……みんなはどうする?

ユスティナ
ユスティナ

……

グレイナティ
グレイナティ

……

イヴォナ
イヴォナ

いや、そんなこと急に聞かれても……アタシそういうのは得意じゃないの知ってるだろ、なんか違いでもあんのかよ?

グレイナティ
グレイナティ

……ではあなたはどうするんですか?

ソーナ
ソーナ

感染者として、騎士として、アタシは……もっとたくさんのことに挑戦してみるべきだと思う。今はまだ……それがはっきりと見えていないにしても。

ソーナ
ソーナ

けど“ソーナ”としてのアタシは、みんなと離れ離れになるのはイヤ……もっと言えば本来視野に入れていない道をみんなには歩かせたくもない。

ソーナ
ソーナ

だってその道がどこに向かってるのか、誰だってわかってないんだもん。

グレイナティ
グレイナティ

……ソーナ。

ソーナ
ソーナ

……うん。

グレイナティ
グレイナティ

最近のあなたは色々と考えすぎです、それでみんな心配してるんですから。でも一つだけ……一つだけ分かってもらいたいことがあります。

グレイナティ
グレイナティ

“レッドパイン騎士団”は騎士団を名乗っていますが、私たちは騎士であり、騎士ではありません、その点はみんなきちんと理解しています。

グレイナティ
グレイナティ

騎士だろうと感染者だろうと、ましてやザラックだろうと、あなたが“ソーナ”としてなにを企んでいようと構いません、いつだって私たちに相談してください。

ソーナ
ソーナ

カイちゃん……

グレイナティ
グレイナティ

あなたが得ようとしてる答えは正しいものです。

グレイナティ
グレイナティ

私たちは決して離れ離れにはなりませんよ。

ユスティナ
ユスティナ

正直、この一連の事件を経て、騎士団内にいる感染者のメンバーの大多数は自分を普通の騎士だと思ってはいないはずだよ。

ユスティナ
ユスティナ

もちろん、普通の暮らしを探すために、意図的に団を離れる人がいれば、サポートは惜しまない……

ユスティナ
ユスティナ

けど手を伸ばしてくれる人は私たち四人だけじゃないよ。

イヴォナ
イヴォナ

おうとも!もしそのままあの連中に妥協しちまったら、これまで待っていた時間が全部パーじゃねぇか!

グレイナティ
グレイナティ

……待っていたってなにをですか?

イヴォナ
イヴォナ

嵐だよ!アタシらはその中の稲妻になるんだ!

ユスティナ
ユスティナ

……そんなに稲妻が好きなんだったら、甲冑を金ピカに塗りたくればいいと思うよ。

イヴォナ
イヴォナ

――それ採用!

ソーナ
ソーナ

……あはは。

ソーナ
ソーナ

みんなそこまで言うんだったら、今はとりあえず目の前のことに集中しておきますか!

ソーナ
ソーナ

まずは感染者たちをロドスに、あの艦に送り届ける!

ソーナ
ソーナ

もうじき……アタシたちも出航よ。

(感染者騎士が駆け寄ってくる)

感染者騎士
感染者騎士

焔尾!感染者数人がまだ集合していない――巡査してる騎士に捕まえられちまったようなんだ!

イヴォナ
イヴォナ

は?アタシらは監察会公認の身分をもうもらってるはずだろ、なんで騎士なんかに捕られなきゃならねぇんだ!?

感染者騎士
感染者騎士

お、俺もさっぱりわかんねぇよ、それに向こうはほ、保釈金を渡さなきゃ人は返さねぇって言ってきやがったんだ!

グレイナティ
グレイナティ

チッ、まだ痛い目が足りてないのかあの騎士貴族どもは……ソーナ。

ソーナ
ソーナ

分かってるよ、ほかの人は予定通りロドスに向かってて、急ぐんだよ。

感染者騎士
感染者騎士

わ、わかった、お前たちはどうするんだ?

ソーナ
ソーナ

今までやってきたことを続けるだけだよ。

ハイビスカス
ハイビスカス

え……えーっと……

アーミヤ
アーミヤ

ハイビスカスさん、この人数は……

ハイビスカス
ハイビスカス

最初から予想はしてましたけど、まさかこんなに感染者の人数が多かったなんて……全員捌ききれるかなぁ……

アーミヤ
アーミヤ

ドクターがあのマルキェヴィッチさんから支援を頂いておりますので、問題はないかと。

ハイビスカス
ハイビスカス

そうだアーミヤさん、大騎士領外に事務所を新しく増設するそうですね?

アーミヤ
アーミヤ

あ……はい。この数の感染者騎士をずっとロドスで預かってるわけにはいきませんので……それにまだロドスの手が及ばない感染者もたくさんいると思いますので、ほかの道も必要になってきます。

アーミヤ
アーミヤ

増設期間になったら、レッドパイン騎士団が事務所設立の手助けをしてくれるとのことです。

ハイビスカス
ハイビスカス

いいですねぇ、故郷に戻れるんですから。

ハイビスカス
ハイビスカス

それもあの“焔尾騎士”さんが出したアイデアなんですか?

アーミヤ
アーミヤ

……そうですけど全部ではありません、ドクターも少しだけプランを練ってくれました。

ハイビスカス
ハイビスカス

その焔尾騎士さんにはぜひ一度お会いしてみたいですね、色々と素晴らしいことをしたらしいじゃないですか。それでアーミヤさん、まだその騎士さんを見かけませんけど?

アーミヤ
アーミヤ

た、確かに、約束の時間もすでに過ぎちゃってますね……

(シャイニングが近寄ってくる)

シャイニング
シャイニング

アーミヤさん、ハイビスカスさん、そろそろ出発の時刻になりました。

アーミヤ
アーミヤ

あ、わかりました。

アーミヤ
アーミヤ

あのシャイニングさん、レッドパイン騎士団の方々をお見受けしませんでしたか……?

シャイニング
シャイニング

艦内に到着した感染者騎士たちが言うには、騎士貴族に囚われた感染者たちを助けるために、集合に遅れてしまったのだと……

ハイビスカス
ハイビスカス

じゃあはやく私たちも助けに――

アーミヤ
アーミヤ

――ロドスが国境を抜けない限り、カジミエーシュは終始私たちを監視し続けています。

シャイニング
シャイニング

おそらく今でも、大騎士領を去るまでの間は数十名の征戦騎士が“国外企業”を見張ってると思います。

シャイニング
シャイニング

ただ……

感染者騎士
感染者騎士

すまねぇ、俺がカッとなってあの騎士貴族どもに手を出したばかりに――

ソーナ
ソーナ

いいのいいの、カッとなってなくともあいつらはきっと感染者にイチャモンつけてくきたと思うからさ!今はとくかく逃げるよ!

ユスティナ
ユスティナ

……ソーナ、誰かいる。騎士貴族じゃない、たぶん無冑盟だ。

ユスティナ
ユスティナ

私たちについてきている、両側にある建物の上。

イヴォナ
イヴォナ

へへ、ちょうどいい、別れる前にこの前の借りを返してやるぜ!

グレイナティ
グレイナティ

私もそうしようと思ってたところです!

ソーナ
ソーナ

――ダメ、このまま逃げ続けるのよ、はやくロドスに追いつかなくちゃいけないわ、あいつらのことは放っておきなさい。

グレイナティ
グレイナティ

ソーナ――?

ソーナ
ソーナ

耀騎士さん!

マーガレット
マーガレット

……ああ。

(アーツ音)

ハイビスカス
ハイビスカス

……す、すごい光が空へ一直線に……!?

アーミヤ
アーミヤ

ニアールさんでしょうか?

シャイニング
シャイニング

ええ……彼女しかありえません。

シャイニング
シャイニング

きっとそうです……

アーミヤ
アーミヤ

シャイニングさん……

ハイビスカス
ハイビスカス

あーッ!

ハイビスカス
ハイビスカス

あ、あそこの走ってる赤い尻尾のザラックって、レッドパイン騎士団じゃないですか!?

アーミヤ
アーミヤ

えぇ!?でも搭乗通路はこっちですよ?

???
遠くから聞こえる声

ごめんなさーい――アーミヤさーん――

???
遠くから聞こえる声

ちょっとどいてくださいねー!そこに着地するんで――!!

アーミヤ
アーミヤ

あっ、えっ、うそ――

(着地音)

感染者騎士
感染者騎士

ほ、本当に飛び越えちまったぞ!?すげぇ、直接艦の甲板に飛び降りるなんて、まるで本に出てきた船を飛び交う戦場みたいだぜ……

イヴォナ
イヴォナ

はは、なんだよ結構簡単だったじゃねーか。

グレイナティ
グレイナティ

……こうなると知ってたら盾なんか持ってくるじゃなかった、ゲホゲホッ……

ユスティナ
ユスティナ

……ごめんなさい、騒がせちゃって。

ハイビスカス
ハイビスカス

……

アーミヤ
アーミヤ

あっ……いえ……

シャイニング
シャイニング

お久しぶりです、小さな騎士さん。

ソーナ
ソーナ

よいしょっと!へへ、お久しぶりって程でもないですよ。

アーミヤ
アーミヤ

……えっと、ソーナさん……ですよね?

ソーナ
ソーナ

あっ!はじめまして、アーミヤさん!まずはみんなに自己紹介させたほうがいいですかね?

代弁者チャルニー
代弁者チャルニー

……

店主
カジミエーシュの村人

おはようございます、チャルニーさん、今日はえらくきちんとした恰好ですね?もしかして街に戻るんですかい?

代弁者チャルニー
チャルニー

……今日、私のところに賓客がいらっしゃるものなので、ここで待っているのですよ、長かったです。

店主
カジミエーシュの村人

へぇ……どういうお客さんなんです?その人も街からいらした人なんですかい?

代弁者チャルニー
チャルニー

私の……元同僚です。

店主
カジミエーシュの村人

なるほど、なら邪魔しちゃいけねぇや、あと日が暮れるまでにいつものように水汲みをお願いしやすね。

代弁者チャルニー
チャルニー

ええ。

代弁者チャルニー
チャルニー

……

代弁者チャルニー
チャルニー

今日の彼は、一体どうなっているのでしょうね。

代弁者チャルニー
チャルニー

最後に会った時の彼は……なんともまあ無力なただ一社員でした、ソワソワしてばかりで、自分の主義主張も言い出せず、まともなスーツすら持っていなかった男でした。

代弁者チャルニー
チャルニー

しかし今は……

代弁者チャルニー
チャルニー

すっかり様変わりしてしまいましたね、マルキェヴィッチさん。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……チャルニーさん。

代弁者チャルニー
チャルニー

どうぞお入りください、マルキェヴィッチさん。

代弁者チャルニー
チャルニー

色々聞きたいことがあるのは見ていてわかりますよ。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……

代弁者チャルニー
チャルニー

意外ですか?こんなボロボロな家に住んでいることが……

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

あなたが想像よりも今の生活に適応してらっしゃることのほうが、よっぽど意外に思っていますよ。

代弁者チャルニー
チャルニー

ふふ……出身だけで高い位につける人は、きっと今後ますます減っていくんでしょうね。

代弁者チャルニー
チャルニー

その話し方を聞くに、マルキェヴィッチさん、どうやら私が想像してたのよりもかなりその仕事が合ってるようですね、おめでとうございます。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

そんなことは……

代弁者チャルニー
チャルニー

大騎士領で仕事を見つける前、私は酒蔵職人の息子でした。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

会社に残した経歴書にそんなことは書かれていませんでしたが。

代弁者チャルニー
チャルニー

ふむ……私のことも調査済ですか。やはり私の目に狂いはありませんでしたよ、マルキェヴィッチさん。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……

代弁者チャルニー
チャルニー

数々の無理難題をこなし、商業連合会に身寄りを持たなくとも、姿形を変えてまで今の地位まで登り詰めてきた、そこで私が今暮らしてる場所を特定してきたということは……私を探しに来たのですね、マルキェヴィッチさん。

代弁者チャルニー
チャルニー

“見間違えてしまうほど様変わりしましたね”。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……!

代弁者チャルニー
チャルニー

そう強張らずに、少なくとも不安な顔を出してはいけませんよ、それでは交渉が不利に働いてしまいます。

代弁者チャルニー
チャルニー

今の私は罪を被った身、しかしあなたは……ふむ、未だその恰好で私の前に現れたということは、メジャーリーグが終わっても、その位に就けているということですね。

代弁者チャルニー
チャルニー

さあ、あなたのためにお酒を注がせてください、出世を祝ってあげなくては。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……チャルニーさん、あなたは追放処分なんかされる由縁なんてありません。

代弁者チャルニー
チャルニー

ふむ、それだけ言いに来たわけではないのでしょう。

代弁者チャルニー
チャルニー

真相と私がどんな目に遭ったかを知ったのなら、真相を告げた人たちはきっとあなたに条件を提示したはずです。

代弁者チャルニー
チャルニー

もし私であれば、必ず“チャルニーの死”を要求するでしょうね。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

そんなことするつもりはありません。

代弁者チャルニー
チャルニー

なぜです?

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

私の信念に反する行為ですので。

代弁者チャルニー
チャルニー

おやおや、しかしあなたが自信あり気げに“信念”と言う言葉を発した時、数か月前のあなたは、まだ腹も満足に満たせない可哀そうな人だったのですよ?

代弁者チャルニー
チャルニー

認めなさい、マルキェヴィッチさん。あなたはすでにこの社会を得た、であればいずれその選ばれし姿に己を順応させなければなりませんよ。

代弁者チャルニー
チャルニー

ふむ……あなたも如何ですか、いい香りですよ。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

しかし……だからといってあなたが死ぬ必要なんて……

代弁者チャルニー
チャルニー

無冑盟のプラチナもあなたみたいな甘い考えをしていました、おかげで私は生き残れたのです。もちろん、彼女はただ余計なことはしたくないタチなんだと思いますが。

代弁者チャルニー
チャルニー

私の家族は私と一緒にこの村には来ませんでした、今も大騎士領に残り続け、あの暮らしを享受しています。

代弁者チャルニー
チャルニー

私の財産は一族に分けられ、耀騎士が優勝した後、私はその優勝させてしまった責任と罪を背負わされた、感染者も未だ世論の桎梏から逃れられずにいる――

代弁者チャルニー
チャルニー

――ということは、私のこの国を見る目に狂いはなかった、カジミエーシュはこうあるべきなのですよ。

代弁者チャルニー
チャルニー

さあ、マルキェヴィッチさん。

代弁者チャルニー
チャルニー

このブランデーは、私がかつて抜粋したスタッフがこっそり渡してくれた品です、私がまだ生きてると知った時にね。

代弁者チャルニー
チャルニー

にも関わらず、その後彼は私が“賄賂として”受け取った汚れた金品をすべて処分してしまいましたよ、おかげでこっちは彼がつけてるネックレスが私のコレクションであることに目を瞑らなければいけなくなりましたが。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……

代弁者チャルニー
チャルニー

そしてこの一杯は……毒酒です。ご安心を、薬はグラスに盛ったので、飲まない限り死にはしません。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

――なんのつもりですか!?

代弁者チャルニー
チャルニー

そちらが選んだあとの一杯を貰いますね。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

いけません!こんな馬鹿げたことなど――そういうことをするのなら失礼させてもらいます!

代弁者チャルニー
チャルニー

構いませんよ、マルキェヴィッチさん。今ここで去っても結果は同じですから、おっと、酒を零すことは許しませんよ、薬はたくさん残ってますが酒は少ししかありませんので。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

なぜ……なぜ私にそんなことをさせるのですか?なぜですか?私たちはただメジャーリーグの仕事でたまたま出会っただけの――

代弁者チャルニー
チャルニー

――なぜ?

代弁者チャルニー
チャルニー

マルキェヴィッチさん、まだお分かりになられていないと?

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……

代弁者チャルニー
チャルニー

乾杯しましょう、マルキェヴィッチさん。あなたの出世に、私の……引退のために。

代弁者チャルニー
チャルニー

乾杯!

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

…………

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……

店主
カジミエーシュの村人

おや?あんたがチャルニーさんのお客人ですかい?チャルニーさんは?お一人のようですけど?

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……チャルニーさんはここで……どう過ごされていましたか?

店主
カジミエーシュの村人

はは、話すと長くなるんですが、街にいるお偉い方はえらく物知りでしてね、ほとんどの時は村にいる連中の商売を手伝ったり、たまに子供たちに文字の読み書きとかを教えてくれていましたけど……

店主
カジミエーシュの村人

……どうしたんです?顔色が悪いですぜ……お、俺なにか悪いことでも言っちまいましたか?

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……いえ、お気になさらず。

店主
カジミエーシュの村人

はあ……それで、もうお戻りですかい?な、なら俺もここで失礼させてもらいやすぜ……

(カジミエーシュの村人が立ち去る)

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

……私は負けません。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

あなたが言っていたソレらと最後まで戦ってみせます、チャルニーさん。

代弁者マルキェヴィッチ
代弁者マルキェヴィッチ

必ず。

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