おっ、ようやく脱獄を実行する場面に来たね。
全体的にすっぽかした過程もあったけど、想像よりもはるかに複雑なんだね。
ふぁ~、ちょっと眠くなってきちゃった。
私もちょっぴり。
あ、じゃあ私がみんなにコーヒーを淹れてきてあげるね。
あともう少しで終わるよ。
分かってるって。
でもこれから起こることは大体予想がつくかな。
準備はすべて整った、あとは脱獄を実行する日を待つだけ。
でも実行する当日、メンバーの一人が突如と失踪した、でしょ?
うん。
彼らは最終的に刑務所がニュラインベルク市に停泊する期間に行われるC区清掃の時に脱獄すると決めた。
でも当日約束した時間になっても、ロビンは現れなかった。
なぜなら彼らは知らなかったんだ、自分たちの計画がとっくに裏でジェストンに完璧に把握されていたことに。
そしてロビンが、とっくに彼らが通る逃げ道で彼らに立ちはだかっていたことに――
(カフカとアンソニーが囚人たちを倒す)
ちょっと周りがごちゃごちゃしてるけど、とりあえずカフカたちの計画を一通り確認してみよう!
今の状況を利用して、独房を清掃してる機に君が囚人と看守たちを倒してもらう……
ああ。
(アンソニーが看守を倒す)
そして監視室にいる看守たちが対応にあたふたしてる間に、カフカたちは直接頂上部に上って塔を下降するように起動して、ついでに刑務所の電源を切る。
ドゥーマはもう地下でスタンバってるから、あとは彼女と合流して、そして一緒に掘っておいた地下通路に潜る。
最後にミーナがカフカたちのためにちょろまかしてきた作業員の服に着替えて外に出れば晴れて自由の身だ。
(カフカが看守を倒す)
ずっと疑問に思っているのですが、私の体格に合う作業員服はあるのですか?
大丈夫だって、ドゥーマが君のために新しく縫ってあげたから。
一着だと足りなかったら二着使って作ったんだよ、おかげで超ビッグサイズだよ。
だからちゃんと彼女に感謝するんだぞ。
もちろんです。
(アンソニーが看守を倒す)
ぐはっ!
ばいば~い!
楽しそうですね、カフカさん。
へへ、こんなエキサイティングな脱獄イベント、楽しくて当然だし!
でも……
そうだ、ロビンさんがまだ来ていませんが?
……
今回の清掃も常連ばっかだから、もう言わなくてもわかるよな?
へ~い。
看守殿、俺たちの中にまたアンソニーの旦那を暗殺しようとする輩がいたらどうしますか?
バカか貴様は?
さっきのボディチェックを何だと思ってたんだ?
素手でアンソニーさんをやれるもんならやってみろ。
へへ、なんだよアンソニーさんと一手交じろうってか、やるなら俺も呼んでくれよな、助けになってやるからよ。
うるせぇ、てめぇの出る幕なんざねぇよ。
……
(おかしいぞ、ロビンがまだ来ていない?)
ねぇ、A区の兄ちゃん、ロビンは?
B区のヤツが俺に話しかけ……なんだ、カフカかよ。
さあな、さっきもいなかったんだ、だから俺が彼女の代わりに来たんだよ。
……
お喋りはそこまでだ。
A区の連中は彼に、B区の連中は俺についてこい。
チッ、もう時間がない。
ロビン、ごめんッ、恨むならこんな肝心な時に集合場所に来なかった自分を恨んでくれ。
……もうこの際、後戻りはできませんね。
今後彼女に会えた時にまた彼女に謝りましょう、行きましょう。
うん。
ここがメイン制御室かぁ……
ゴホゴホッ、埃まみれじゃん!
……
危ない!
(爆発音)
え?
(ロビンが歩いてくる)
……
ロビン!?どうしてここに?
予備のカードを持っていたから。
予備?いつの間にそんなものを……
……
……
……
下がってください。
……急いでいるんです、お喋りに付き合ってあげられません。
速戦即決で行きましょう。